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ドS調教 (水月×リュウ・シュカ・カンナ・セイカ)

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セイカは繰言のことを何とも思っていないのだろうか。話すなと言ったのは俺だが、繰言を無視して泣かせてもセイカが気にしていたのは俺の言いつけを守れたかどうかや俺が繰言を落とせるかどうか……

「鳴雷、今日バイトだよな。色々あったけどノヴェム来てるのかな」

そもそもセイカが繰言に声をかけた理由は、繰言が俺がやっていたゲームをプレイしていたから、俺のゲーム友達にどうかと思って……だった。セイカは繰言のことを何とも思っていないだとかそういうのじゃなく、セイカは俺のことしか考えていないんだ。

「どうかな。まぁノヴェムくんは関係ないんだし、普段通りに接してやってくれよ」

「そりゃノヴェムにはそうするけど……迎えに来るのはネイだろ、どうしようかなぁ……」

「引き渡しは俺がやるからセイカは気にしなくていいよ」

「……そう?」

「うん、セイカは俺のことだけ考えてて」

セイカは頬を赤らめて小さく頷いた。小豆色の髪を撫で、指に絡む髪の感触が以前に比べて滑らかになっていることに喜びを感じた。栄養不足とストレスでバサバサで艶のない髪だったのに、今はちゃんと光沢がある。痩身のままだけれど確かに健康になっているんだ、俺が攫ってきたから今セイカは健康体でいられるんだ。だからセイカは俺だけのものだ。

「バイバイみっつ~ん、しぐしぐ~、その他大勢~。また明日~」

「……誰がその他大勢や! って言わないんですか? 天正さん」

「んぁ……? あぁ、せやな……」

ホームルームが終わり、下駄箱の前。車椅子を人混みに押し込んでいくのはどうかと思った俺は、人が減るのを待っていた。俺達とは別の門から帰るハルは一足先に靴を替え、去っていく。

「元気ないなぁリュウ、どうした?」

左手を車椅子のハンドルに置いたまま、右手でリュウの肩を抱く。俺よりは小柄な身体が微かに跳ね、俺を見上げる瞳は期待に染まる。

「白々しい、どうせあなたが玩具でも仕込ませてるんでしょう」

「ふふっ、まぁそんなとこ」

ただリュウの肩に腕を置いて、手を垂らしているだけ。そう見えるように、けれど指の腹がしっかりとリュウの乳首を掠るように、調整した。リュウが身体を揺らしたり胸を突き出したりすれば手を浮かせて触れないようにし、リュウが諦めたらまた僅かに触れた。

「……っ、いけずぅ……」

「私は玩具嫌いですから頼まれたってやりませんけど、霞染さんと時雨さんにはどうしてやらないんですか? なんで天正さんでだけ遊ぶんですか?」

「授業に集中しにくいだろ? 愛しい彼氏達の成績下げたくないよ」

「……てん、くんは……ぃー、の?」

「天正さんは特待生ですからね、多少はいいんじゃないですか?」

リュウの方を抱いたまま少し歩いて反転し、シュカ達の方を向く。これで俺の手つきは他のモブ共には見えない。俺は安心してリュウの乳首をシャツ越しにつまんだ。

「ひっ……!? んんっ……!」

リュウは慌てて自分の口を自分で押さえる。

「いやいや……リュウは愛しい彼氏っていうか、従順なオナホ人形ちゃんだから……なぁ? リュウ? 俺がムラっと来た時いつでも抜けるように、ケツまんあっためてるんだもんなぁ?」

「んっ、んん……ひゃいっ……! ごひゅ、りんしゃまっ……」

「着いてくるから持ち歩く必要もない。お前以上のオナホはないよ」

「へ、へへっ……光栄れ、ひゅうぅっ……! んっ、く、ぅうう……ひ、ぃい……!」

指先で軽く転がしているだけなのだが、リュウはとうとう膝をガクガクと震わせ始めた。こんなに敏感だったか? 輪ゴムで絞り出すのはそんなに感度が上がる行為なのか? 歌見とリュウ以外の彼氏にも試してみないとな。

「手慰みに遊ぶもんも付いてるしな。コリコリして触り心地いい。でも、もう少し大きい方がいいかな~?」

「……っ、は……もっと、おっきしますぅ……」

「よしよし。俺も色々やってやるから一緒に大きくしていこうな」

「なるほど? 特待生だろうが何だろうが関係なさそうですね」

「……鳴雷、そろそろ下駄箱空いてきたぞ」

セイカの言葉に俺はリュウから手を離し、車椅子を押して自分のロッカーを探した。

「だ……じょぶ、かな」

カンナの微かな声は俺に向けられたものではなさそうだ。

「てん、く……りゅ、ね……しな……かな?」

「大丈夫でしょう」

カンナがシュカと話しているのは珍しいな。靴紐を結び直すフリをして留まって盗み聞きしよう。

「水月は想像以上に彼を……いえ、私達を愛しています。留年なんてつまらないことで離れたり、人生の不利になるようなことはさせませんよ」

「……そ、だね」

「ご主人様だのと言ってますが主導権取ってんのはどうせ天正の方ですよ。水月がオナホ人形なんて自分の意思で言える訳ない、Mに付き合ってやってるんです。あぁ……よく考えると留年の不安はありますね、天正がプレイに夢中になって水月が断り切れなかったら……水月がちゃんとご主人様が出来ているなら留年なんてさせないんでしょうけど」

主導権をリュウに奪われているというのには反論したい。シュカを見上げると彼の嘲るような目と目が合った、シュカはもうずっと前から俺の盗み聞きに気付き、俺を見下ろしていたようだ。

「一歩後を歩かせるのがいい飼い主です。犬を喜ばせるために犬に好きなだけ走らせて後ろから着いていくだけでは、ねぇ?」

「りーど、みじか……持って、こんと、ろーる……しな、と……事故の、もと。だよ、みぃくん」

「……精進して参ります」

シュカもカンナも俺よりずっとS適性が高い。俺なんかがご主人様でリュウは満足出来ているのだろうか。

「リュウ、帰るぞ」

「んっ……はぁい、水月ぃ……」

「…………不甲斐ないご主人様だけど、お前俺でM欲ちゃんと満たせられてるか? もしアレならカンナとかのガチSにプレイ内容外注するけど」

「……!? ぼくっ、えす……じゃ、ないぃ……!」

「あなた結構Sですよ」

「とり、くんっ……まで……!?」

情けないことを言ってしまったな。こういう悩みを吐露してしまうからSとして未熟だと言うんだ、せめて弱みを隠すくらいはしろ、俺。

「へへ……分かっとらんなぁ。Sっ気そこまでない水月が俺を満足させようと頑張っとるんがたまらんのやないか、外注プレイもそれはそれでええかもしれんけどやっぱり水月が悩んどらんとつまらんわ。水月がいっぱい悩んで、色々試して、じわじわ俺虐める悦びに目覚めてぇ……ほんでほんまもんのSに、ご主人様になんねん。あぁっ、たまらん……! 考えるだけでイってまいそうや……」

「……要約すると、自分だけのSを調教している最中なので、自分でいいのかとかつまんねぇことは考えず大人しく調教されてろってことですね」

「…………どっちがSだっけ?」

リュウはドMでありながらSの顔も併せ持つ、それを改めて実感した。
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