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スーツの下の爆弾
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二人同時フェラの果てに、俺はサンの口内に精液を吐き出した。サンは精液の不味さに顔を顰めながらも俺の陰茎を吸いながら頭を引いて口を離し、味わうように口をもごもごと動かしてからゴクリと喉仏を目立たせた。
「ぅええ……にがまずい、青臭い……」
「……!? ズルい! 私もしてたのに一人で飲むなんて!」
ヒトはそう叫びながら陰嚢から亀頭へと口を移し、ちゅうっと吸うも、サンはしっかり吸いながら口を離したためもう尿道内に精液が残っていたりなんてこともない。
「一滴もない……!」
「……そんなに飲みたかったんですか?」
「めちゃくちゃまずいよ?」
「鳴雷さんを私が気持ちよくさせられた証拠だから……少しくらい、欲しかったんです」
本当に心底落ち込んでいる様子のヒトに、流石にサンも気まずそうにしている。ここで煽るほどサンは性悪ではない。
「ヒトさん、安心してください。これは自慢なんですが、俺は絶倫です」
「……? 絶倫……? 何度でも勃つという? アレ都市伝説じゃなかったんですか? 痴漢で感じる女みたいなものだと思ってたんですが」
「AVにのみ存在する特異常識とかじゃないんですよ、少なくとも絶倫は。ここに居ますからね!」
「水月は十人くらい連続でヤっても大丈夫だったんだよ」
「別荘での話かな? あの時は開発まだ出来てない子も多かったし、みんな抱いた訳じゃないけどね」
ヒトはまだ半信半疑の表情だが、サンに俺の精液を独り占めされた悔しさを今は忘れているように見える。こんなに精液を求められるなんて、三冠馬にでもなった気分だ。
「じゃあ、もう一度……」
「ストップ、ヒトさん。次は俺の番ですよ。ぐしゃぐしゃにしていいって約束でしたよね」
「え、ええ……」
「俺のザーメンそんなに飲みたいんなら、もっとえっちな格好になってください」
「……脱げばいいんですか?」
「いえいえ、いえいえいえ……いいですかヒトさん。全裸より! はだけた姿こそエロス! 全裸じゃなんか……情緒がないですよね。見えそうで見えないからイイ……もしくは、服を着ているのに大事なところをポロリしているからこそ、イイ。分かりますか、この和の心が」
「和の全てに謝った方がいいよ水月」
背後から刺すような冷たい声が飛んできた。どんなヤクザジョークも穏やかな声色と口調のまま話してきたサンが、こんなに冷たい声を出すなんて一大事だ。
「スマンニッポン! いや、サン、日本はHENTAIの国だよ。スシ、アニメ、ヘンタイ、だよ」
「だとしたらもう終わりだよこの国」
「さてニッポンが終わったところで」
「終わっちゃったよ」
「ただでさえドチャシコのヒトさんを更にエロく加工していくよ!」
床に座り込んだままビクッと震えたヒトに手を差し伸べ、立ってもらい、ベッドに座らせた。
「はぁ~オールバックスーツ男性ベッドに座らせるだけでなんかイケナイことしてる気分マシマシ性欲マシマシちんちんつゆだくだくなんだが!? どうしてくれるんですかヒトさん!」
「ど、どうと言われても……サン、鳴雷さんって……こういう方でしたっけ」
「水月は自分の彼氏が好き過ぎて興奮し過ぎて情緒おかしくなって泣いたりキレたりするよ」
「…………怖」
スーツはどうはだけさせるのが一番なのだろう。いや、ベストを目指すのは当然だが何も今日しか機会がない訳ではない。この先もヒトにスーツプレイを頼めばいいだけの話だ、気楽にやろう。
「で、では……はぁあ手が震える。失礼します……」
まずはネクタイをほどいて……ネクタイをほどい、ほどいて、ほど……ほどけないんですけど! どうすればいいのこれ。
「ネクタイはこっちじゃなくて……こっちを、こう引っ張って……分かりましたか?」
「あっ、あぁなるほど……ありがとうございます!」
ネクタイはほどいただけで外しはせず首にそのままかけておく。黒く長く平たいただの紐と成り果てたネクタイが、白いシャツの上に垂れている姿に興奮を煽られる。
「緩めただけの方がよかったかな……いや」
ぶつぶつとプランを呟きながらジャケットのボタンを外し、脱げかけの状態にしてみる。左肩だけ露出している形だ、うんエロい。シャツのボタンも外していこう。シャツのボタンは全ては外さず、下から二つ三つは残しておきたい。おや?
「胸の谷間と腹筋チラ見せ……よし、乳首は見えない方が情緒的か。刺青は少し出していきたい…………? 引っかかってる?」
白いシャツの裾はスラックスの中に収まっている。いわゆるシャツインスタイルだ、まぁスーツなら当然の話だが。そのシャツの裾を出してはだけ感を演出しようとしたのに、シャツを引っ張っても裾が現れないのだ。
「ヒトさんベルトキツいんじゃないですか? 苦しくないですか?」
ベルトをキツく締め過ぎてシャツが引っ張っても出てこないのではと俺は考えた。
「あぁ……シャツを出したいんですね? シャツガーターを使っているのでそちらを外さないと出来ませんよ」
そう言うとヒトはベルトを外して何の躊躇いもなくスラックスを下ろし、太腿を締め付ける黒いベルトを俺に晒した。
「シャツっ、ガーター……!?」
高名なガーターベルトはニーハイソックスを吊るすもの。シャツガーターはシャツがズレないように着けておくもの。どちらも太腿にベルトを巻き、そのベルトから縦に伸びた短いベルトの先端に付いた留め具を使い、靴下やシャツを挟んで留めるものだ。
「こ、こんなっ……こんなエロいもん着けてていいと思ってんですか!」
「お気に入りになられました?」
「なられますに決まっとりますでしょうに!」
「鳴雷さんはこういうのがお好きなんですね。ではこちらはどうでしょう、ソックスガーターと言うのですが」
ヒトは膝辺りで止めていたスラックスを足首まで落とし、片足は完全に脱いでしまって、ふくらはぎを締め付けるベルトを俺に見せた。ベルトは靴下を吊るしているが、足首までの一般的な長さのこの靴下を固定する必要は本当にあるのだろうか? ただのエログッズなのでは?
「…………興奮のし過ぎで、血管を破裂させて、殺す……作戦?」
「どうして私が鳴雷さんを殺す必要があるんです。ガーターはよく使っているんですよ、私。服がズレるのが嫌なので」
「エロ……」
「そ、そんなに……その、扇情的ですか? シャツも靴下もズレなくて便利だと思って使っているだけなので、そんなふうな目で見られるなんて……」
ヒトは照れたように嬉しそうに話しながら人差し指でシャツガーターをなぞっている。可愛い反応と艶やかな仕草に俺はトキメキ失神寸前だ。
「ぅええ……にがまずい、青臭い……」
「……!? ズルい! 私もしてたのに一人で飲むなんて!」
ヒトはそう叫びながら陰嚢から亀頭へと口を移し、ちゅうっと吸うも、サンはしっかり吸いながら口を離したためもう尿道内に精液が残っていたりなんてこともない。
「一滴もない……!」
「……そんなに飲みたかったんですか?」
「めちゃくちゃまずいよ?」
「鳴雷さんを私が気持ちよくさせられた証拠だから……少しくらい、欲しかったんです」
本当に心底落ち込んでいる様子のヒトに、流石にサンも気まずそうにしている。ここで煽るほどサンは性悪ではない。
「ヒトさん、安心してください。これは自慢なんですが、俺は絶倫です」
「……? 絶倫……? 何度でも勃つという? アレ都市伝説じゃなかったんですか? 痴漢で感じる女みたいなものだと思ってたんですが」
「AVにのみ存在する特異常識とかじゃないんですよ、少なくとも絶倫は。ここに居ますからね!」
「水月は十人くらい連続でヤっても大丈夫だったんだよ」
「別荘での話かな? あの時は開発まだ出来てない子も多かったし、みんな抱いた訳じゃないけどね」
ヒトはまだ半信半疑の表情だが、サンに俺の精液を独り占めされた悔しさを今は忘れているように見える。こんなに精液を求められるなんて、三冠馬にでもなった気分だ。
「じゃあ、もう一度……」
「ストップ、ヒトさん。次は俺の番ですよ。ぐしゃぐしゃにしていいって約束でしたよね」
「え、ええ……」
「俺のザーメンそんなに飲みたいんなら、もっとえっちな格好になってください」
「……脱げばいいんですか?」
「いえいえ、いえいえいえ……いいですかヒトさん。全裸より! はだけた姿こそエロス! 全裸じゃなんか……情緒がないですよね。見えそうで見えないからイイ……もしくは、服を着ているのに大事なところをポロリしているからこそ、イイ。分かりますか、この和の心が」
「和の全てに謝った方がいいよ水月」
背後から刺すような冷たい声が飛んできた。どんなヤクザジョークも穏やかな声色と口調のまま話してきたサンが、こんなに冷たい声を出すなんて一大事だ。
「スマンニッポン! いや、サン、日本はHENTAIの国だよ。スシ、アニメ、ヘンタイ、だよ」
「だとしたらもう終わりだよこの国」
「さてニッポンが終わったところで」
「終わっちゃったよ」
「ただでさえドチャシコのヒトさんを更にエロく加工していくよ!」
床に座り込んだままビクッと震えたヒトに手を差し伸べ、立ってもらい、ベッドに座らせた。
「はぁ~オールバックスーツ男性ベッドに座らせるだけでなんかイケナイことしてる気分マシマシ性欲マシマシちんちんつゆだくだくなんだが!? どうしてくれるんですかヒトさん!」
「ど、どうと言われても……サン、鳴雷さんって……こういう方でしたっけ」
「水月は自分の彼氏が好き過ぎて興奮し過ぎて情緒おかしくなって泣いたりキレたりするよ」
「…………怖」
スーツはどうはだけさせるのが一番なのだろう。いや、ベストを目指すのは当然だが何も今日しか機会がない訳ではない。この先もヒトにスーツプレイを頼めばいいだけの話だ、気楽にやろう。
「で、では……はぁあ手が震える。失礼します……」
まずはネクタイをほどいて……ネクタイをほどい、ほどいて、ほど……ほどけないんですけど! どうすればいいのこれ。
「ネクタイはこっちじゃなくて……こっちを、こう引っ張って……分かりましたか?」
「あっ、あぁなるほど……ありがとうございます!」
ネクタイはほどいただけで外しはせず首にそのままかけておく。黒く長く平たいただの紐と成り果てたネクタイが、白いシャツの上に垂れている姿に興奮を煽られる。
「緩めただけの方がよかったかな……いや」
ぶつぶつとプランを呟きながらジャケットのボタンを外し、脱げかけの状態にしてみる。左肩だけ露出している形だ、うんエロい。シャツのボタンも外していこう。シャツのボタンは全ては外さず、下から二つ三つは残しておきたい。おや?
「胸の谷間と腹筋チラ見せ……よし、乳首は見えない方が情緒的か。刺青は少し出していきたい…………? 引っかかってる?」
白いシャツの裾はスラックスの中に収まっている。いわゆるシャツインスタイルだ、まぁスーツなら当然の話だが。そのシャツの裾を出してはだけ感を演出しようとしたのに、シャツを引っ張っても裾が現れないのだ。
「ヒトさんベルトキツいんじゃないですか? 苦しくないですか?」
ベルトをキツく締め過ぎてシャツが引っ張っても出てこないのではと俺は考えた。
「あぁ……シャツを出したいんですね? シャツガーターを使っているのでそちらを外さないと出来ませんよ」
そう言うとヒトはベルトを外して何の躊躇いもなくスラックスを下ろし、太腿を締め付ける黒いベルトを俺に晒した。
「シャツっ、ガーター……!?」
高名なガーターベルトはニーハイソックスを吊るすもの。シャツガーターはシャツがズレないように着けておくもの。どちらも太腿にベルトを巻き、そのベルトから縦に伸びた短いベルトの先端に付いた留め具を使い、靴下やシャツを挟んで留めるものだ。
「こ、こんなっ……こんなエロいもん着けてていいと思ってんですか!」
「お気に入りになられました?」
「なられますに決まっとりますでしょうに!」
「鳴雷さんはこういうのがお好きなんですね。ではこちらはどうでしょう、ソックスガーターと言うのですが」
ヒトは膝辺りで止めていたスラックスを足首まで落とし、片足は完全に脱いでしまって、ふくらはぎを締め付けるベルトを俺に見せた。ベルトは靴下を吊るしているが、足首までの一般的な長さのこの靴下を固定する必要は本当にあるのだろうか? ただのエログッズなのでは?
「…………興奮のし過ぎで、血管を破裂させて、殺す……作戦?」
「どうして私が鳴雷さんを殺す必要があるんです。ガーターはよく使っているんですよ、私。服がズレるのが嫌なので」
「エロ……」
「そ、そんなに……その、扇情的ですか? シャツも靴下もズレなくて便利だと思って使っているだけなので、そんなふうな目で見られるなんて……」
ヒトは照れたように嬉しそうに話しながら人差し指でシャツガーターをなぞっている。可愛い反応と艶やかな仕草に俺はトキメキ失神寸前だ。
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