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二学期も玩具で遊ぼう
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リュウの様子が少しおかしい。開口一番に意地悪発言をしたとはいえ、少々頬の赤らめが長い気がする。目が泳いでいるし、口数が少ない。
「電車来たわ、行こ」
到着した電車に乗り、車椅子のブレーキをしっかりとかけた俺はリュウの腰に手を回した。
「リュウ、お前……」
周りの乗客に見られないよう気を付けつつ、学生服越しに尻の割れ目を探り、探り当てた妙に硬いものをグッと押さえる。
「んっ……!」
「……バイブ仕込んできたのか? いい子だ、褒めてやるよ……よくやった」
吐息だけで話すような小声で、録音して自分で聞いたら恥ずかしくて死にたくなるほどイケボを意識した声で、リュウの耳元で囁いた。
「……っ、んっ……くっ……ふ、ぅうぅっ……!」
その瞬間、リュウは全身にぎゅっと力を込めて震えた。ピンと伸びた足の力が抜け、とろんとした瞳が俺を見上げる。
「…………電車内でイったのかよ、信じらんねぇ。ド変態。気色悪いなぁお前……救いようがないよ。公共の場でイくような変態、誰が愛せると思う?」
「ふっ……ふっ…………ご、ごめ……なさいっ……イって、もぉて……変態でっ……ごめんなさい」
「……俺の声でイったな?」
涙を滲ませた瞳で俺を見上げたまま、リュウはコクコクと頷く。
「よく躾けられてるなぁ……誰にだっけ?」
「みっ、水月様……に」
「そう、俺……ご主人様の声でイけてえらいぞ。最高のマゾ豚だお前は……愛してるよ」
「……っ、んんんゔぅっ……!」
リュウはまた身体を強ばらせ、ビクビクと激しく痙攣した後、ぐったりと俺に身を預けた。
「はっ、はっ……す、すんませんっ、嬉しゅうて、尻ぎゅってしてもぉてっ、ひぎっ……!?」
俺は夏服の薄手のズボン越しにリュウの尻を思い切り抓った。布を挟んでいるのをいいことに、しっかりと爪を立ててやった。
「……カンナを迎えに行かないとな」
電車が止まった。俺はリュウを軽く突き飛ばすようにして彼を離し、セイカの車椅子を押してホームに降りてカンナを探した。
「はぁ……はぁっ……」
「天正、大丈夫か? 足震えてるけど……」
「出血大サービスやったわぁ……水月、やっぱりええ男や。はぁ……好きやわぁ~」
「…………心配して損した」
自販機の影に隠れていたカンナを見つけたら、リュウに見せつけるように抱き締める。再び電車に乗ったら、カンナだけを構う。
「カンナぁ、昨日はろくに聞けなかったけど……夏場、ちゃんと飯食ってたか? 夏バテ気味で、ろくに食えてなかったとかじゃないだろうな」
「ん……ちょ、と……食べ、の……減っちゃ、た……」
「やっぱりなぁ、尻が痩せてる気がしたんだよ。肉が落ちてるし、脂肪が増えてる。柔らかくなったな、弾力が下がった」
カンナを扉の脇の角に追い詰めて、他の乗客の視線から隠しながら尻を揉みしだく。どんどんと顔を赤くしていき、呼吸を荒くし、俯くカンナに素直な感想を語っていく。
「み、くん……前のがっ、いい……?」
「まぁカンナなら何でもいいってのが本音なんだけど、まずは筋肉を増やせるように鍛えてもらおうか」
「ぅん……どう、するの?」
「学校着いたらいつものところな」
「……ぅん」
「リュウ、俺カンナと用事出来たから学校着いたらセイカ教室に連れてってくれるか。先に職員室寄って、エレベーターの鍵もらうの忘れるなよ」
「ん……分かり、ました」
「……リュウ、リモコンは?」
「えっ? あっ……すんません、忘れてましたわ」
リュウはポケットから小さなリモコンを取り出し、俺に渡す。リュウの後孔に入っているバイブのリモコンだ、リュウに貸しているだけで元は俺の持ち物だから勝手は分かっている。
「ふっ……!? ぐっ、ぅ、んんんっ……!」
ビクンッ、と身体が跳ねる。
「み、みひゅきっ……今、動かさんでっ……」
「ん? 口答えか?」
「ちがっ、ぁ、強なって……! んっ、んくっ……ふっ、ぅうっ……!」
ポケットの中でリモコンを操作しつつ、もう片方の手でカンナの尻を揉む。幸福を噛み締める俺をセイカがジトっとした目で見上げている。
「どうした? セイカ」
「……別に」
見せつけるようなため息をついてセイカはハムスターのぬいぐるみに視線を落とした。
「シュカ! おはよう」
「……おはようございます」
ようやく着いた学校最寄り駅、単語帳を見ていたシュカに声をかける。
「隙間時間に勉強か? えらいなぁ」
「別に、みんなこのくらい……ちょっと、撫でないでください」
「よしよし、そう照れるなよ」
「照れてません」
手を強く叩かれ、頭から払い除けられた。ジンと痺れるような痛みが愛おしくて手を見つめていると、単語帳を鞄に入れたシュカが眉尻を下げて俺を見つめた。
「水月……? 痛かった……ですか?」
「……え? あぁ、いや、痛いなーって見てたんじゃないよ。照れ隠し可愛いなぁって噛み締めてたんだ。心配してくれてありがとう、何ともないよ」
「…………紛らわしい顔しないでください!」
照れ隠しの怒声を上げ、シュカはさっさと先へ行ってしまう。追いたいが、車椅子を押しながら走ったり早歩きをしたりする訳にはいかない。
「あっシュカ待ってくれよ! もぉ……可愛いなぁ」
結局シュカはすぐに信号待ちで捕まえられた。顔を背けたままの彼の素直じゃない態度にときめきつつ、学校に着き、セイカをリュウに預ける。
「じゃ、頼むな。リュウ」
「ごめんな……天正」
「おぉ、任されたわ。せーかはそない気にせんでええねんで、大したことちゃうんやから」
「私も一緒に行きます、天正さんだけでは心配ですからね」
「自分はエレベーターで楽しぃたいだけやろ」
談笑する彼氏達の背中に手を振り、カンナの腰を抱く。
「……行こうか、カンナ」
「…………ぅん」
入学したばかりの頃からカンナとの逢い引きの場所に使っていた、階段裏のデッドスペース。久しぶりの薄暗さに胸が昂るのを感じた。
「電車来たわ、行こ」
到着した電車に乗り、車椅子のブレーキをしっかりとかけた俺はリュウの腰に手を回した。
「リュウ、お前……」
周りの乗客に見られないよう気を付けつつ、学生服越しに尻の割れ目を探り、探り当てた妙に硬いものをグッと押さえる。
「んっ……!」
「……バイブ仕込んできたのか? いい子だ、褒めてやるよ……よくやった」
吐息だけで話すような小声で、録音して自分で聞いたら恥ずかしくて死にたくなるほどイケボを意識した声で、リュウの耳元で囁いた。
「……っ、んっ……くっ……ふ、ぅうぅっ……!」
その瞬間、リュウは全身にぎゅっと力を込めて震えた。ピンと伸びた足の力が抜け、とろんとした瞳が俺を見上げる。
「…………電車内でイったのかよ、信じらんねぇ。ド変態。気色悪いなぁお前……救いようがないよ。公共の場でイくような変態、誰が愛せると思う?」
「ふっ……ふっ…………ご、ごめ……なさいっ……イって、もぉて……変態でっ……ごめんなさい」
「……俺の声でイったな?」
涙を滲ませた瞳で俺を見上げたまま、リュウはコクコクと頷く。
「よく躾けられてるなぁ……誰にだっけ?」
「みっ、水月様……に」
「そう、俺……ご主人様の声でイけてえらいぞ。最高のマゾ豚だお前は……愛してるよ」
「……っ、んんんゔぅっ……!」
リュウはまた身体を強ばらせ、ビクビクと激しく痙攣した後、ぐったりと俺に身を預けた。
「はっ、はっ……す、すんませんっ、嬉しゅうて、尻ぎゅってしてもぉてっ、ひぎっ……!?」
俺は夏服の薄手のズボン越しにリュウの尻を思い切り抓った。布を挟んでいるのをいいことに、しっかりと爪を立ててやった。
「……カンナを迎えに行かないとな」
電車が止まった。俺はリュウを軽く突き飛ばすようにして彼を離し、セイカの車椅子を押してホームに降りてカンナを探した。
「はぁ……はぁっ……」
「天正、大丈夫か? 足震えてるけど……」
「出血大サービスやったわぁ……水月、やっぱりええ男や。はぁ……好きやわぁ~」
「…………心配して損した」
自販機の影に隠れていたカンナを見つけたら、リュウに見せつけるように抱き締める。再び電車に乗ったら、カンナだけを構う。
「カンナぁ、昨日はろくに聞けなかったけど……夏場、ちゃんと飯食ってたか? 夏バテ気味で、ろくに食えてなかったとかじゃないだろうな」
「ん……ちょ、と……食べ、の……減っちゃ、た……」
「やっぱりなぁ、尻が痩せてる気がしたんだよ。肉が落ちてるし、脂肪が増えてる。柔らかくなったな、弾力が下がった」
カンナを扉の脇の角に追い詰めて、他の乗客の視線から隠しながら尻を揉みしだく。どんどんと顔を赤くしていき、呼吸を荒くし、俯くカンナに素直な感想を語っていく。
「み、くん……前のがっ、いい……?」
「まぁカンナなら何でもいいってのが本音なんだけど、まずは筋肉を増やせるように鍛えてもらおうか」
「ぅん……どう、するの?」
「学校着いたらいつものところな」
「……ぅん」
「リュウ、俺カンナと用事出来たから学校着いたらセイカ教室に連れてってくれるか。先に職員室寄って、エレベーターの鍵もらうの忘れるなよ」
「ん……分かり、ました」
「……リュウ、リモコンは?」
「えっ? あっ……すんません、忘れてましたわ」
リュウはポケットから小さなリモコンを取り出し、俺に渡す。リュウの後孔に入っているバイブのリモコンだ、リュウに貸しているだけで元は俺の持ち物だから勝手は分かっている。
「ふっ……!? ぐっ、ぅ、んんんっ……!」
ビクンッ、と身体が跳ねる。
「み、みひゅきっ……今、動かさんでっ……」
「ん? 口答えか?」
「ちがっ、ぁ、強なって……! んっ、んくっ……ふっ、ぅうっ……!」
ポケットの中でリモコンを操作しつつ、もう片方の手でカンナの尻を揉む。幸福を噛み締める俺をセイカがジトっとした目で見上げている。
「どうした? セイカ」
「……別に」
見せつけるようなため息をついてセイカはハムスターのぬいぐるみに視線を落とした。
「シュカ! おはよう」
「……おはようございます」
ようやく着いた学校最寄り駅、単語帳を見ていたシュカに声をかける。
「隙間時間に勉強か? えらいなぁ」
「別に、みんなこのくらい……ちょっと、撫でないでください」
「よしよし、そう照れるなよ」
「照れてません」
手を強く叩かれ、頭から払い除けられた。ジンと痺れるような痛みが愛おしくて手を見つめていると、単語帳を鞄に入れたシュカが眉尻を下げて俺を見つめた。
「水月……? 痛かった……ですか?」
「……え? あぁ、いや、痛いなーって見てたんじゃないよ。照れ隠し可愛いなぁって噛み締めてたんだ。心配してくれてありがとう、何ともないよ」
「…………紛らわしい顔しないでください!」
照れ隠しの怒声を上げ、シュカはさっさと先へ行ってしまう。追いたいが、車椅子を押しながら走ったり早歩きをしたりする訳にはいかない。
「あっシュカ待ってくれよ! もぉ……可愛いなぁ」
結局シュカはすぐに信号待ちで捕まえられた。顔を背けたままの彼の素直じゃない態度にときめきつつ、学校に着き、セイカをリュウに預ける。
「じゃ、頼むな。リュウ」
「ごめんな……天正」
「おぉ、任されたわ。せーかはそない気にせんでええねんで、大したことちゃうんやから」
「私も一緒に行きます、天正さんだけでは心配ですからね」
「自分はエレベーターで楽しぃたいだけやろ」
談笑する彼氏達の背中に手を振り、カンナの腰を抱く。
「……行こうか、カンナ」
「…………ぅん」
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