冴えないオタクでしたが高校デビューに成功したので男子校でハーレムを築こうと思います

ムーン

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何でも叶えてやりたくなる

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精液とローションでぐっしょり濡れたタンクトップはより肌に張り付き、歌見の肉体の凹凸を俺にハッキリと教えてくれる。何故だか裸よりも立体感が強いような……いやいや立体の人間に対して立体感って何だよ。

「俺が主導権を握る。いいな」

「仕方ありませんなぁ。わたくしそろそろ本番に洒落込みたいのですが」

全裸でベッドに腰掛けて足を組み、ベッドの前に膝立ちになっている歌見の身体を目で舐め回す。歌見越しにセイカとアキの様子も確認する、アキはちゃんと毛布を床に敷いてからセイカを寝させたようだ。

(セイカ様の胸にアキきゅんがおてぃんてぃんをズリズリ……ふほほっ、わたくしの真似ですかな?)

兄の真似をする、それは弟の行動で最も可愛いことの一つだ。

(パイセンのパイパイはもちもちふわふわ、上質な筋肉からなる柔らかさと弾力はまさに雄っぱいと言った感じの触り心地で、パイズリも大変気持ちよかったのですが……セイカ様の胸は)

セイカは歌見とは真逆、筋肉なんて全くない。脂肪もない。身体を反らさずとも肋骨が浮き出ている。結構食べさせているのになかなか太らない、そういう体質なのかな? 羨まし……いやいや、悩ましい。

(まな板というか、あのデコボコ具合は教科書で見た洗濯板……あの肋骨んとこめっちゃ気持ちよさそうじゃね?)

歌見に合わせていたピントをアキに合わせる。アキは胸の谷間ではなく、特に肋骨が浮き出ている脇腹の上辺りに陰茎を擦り付けているように見える。

(……あれ、今度ヤろ)

歌見ほどのボリュームはないが、密度と練度なら歌見以上の筋肉を持つアキにもパイズリをして欲しい。歌見ほどムチムチしてはいないけれど、ガッシリとしたフタやヒト辺りにもして欲しい、サンにもして欲しい。っていうかあの兄弟の乳に挟まれたい、色んなところを挟まれたい。

「よし、決めたぞ」

「……何をです?」

妄想の世界に旅立っていた俺は歌見の声で現実に戻ってきた。歌見の真っ直ぐな瞳に射抜かれて、歌見を前にしているのに他の彼氏との妄想をしてしまっていた自分を恥じた。

「俺が上に乗る! で、俺が腰を振る。騎乗位だな、これならセックスでも主導権を握れる。そうだろ?」

「そう、でしょうかね……しかしパイセン、パイセンのお尻はどんな具合です? トロトロにほぐさないと危険でわ? わたくしの舌と指で丹念にほぐして差し上げましょうか」

「い、いらん! 準備くらい……一人で出来る。ローション入れて、お前のが入るようになるくらいまで指ずぽずぽしてけばいいんだろ。簡単だ」

「ふむ、パイセンお尻遊びの経験ございます? これはセクハラ質問ではなく、パイセンが無茶なほぐし方しないかを確認するためのものでそ」

覚悟を決めたようなカッコイイ顔をしていた歌見は段々と照れた情けない顔へと変わっていく。可愛らしいことこの上ない。

「た、たまに……その、前立腺を……弄ったり、する。乳首でイくと、その……長引くから。早めに済ませたい時は前立腺で……一気に」

陰茎を扱くだけの自慰という選択肢はなくなっているのだろうか? いい兆候だ。

「指、二本くらいなら入れるから……指を増やす要領とかは分かってる。三本くらい入れて、余裕を持って指を動かせるくらい……でいいよな? お前の、その……それの太さ的に」

「ですな」

「よし、大丈夫だ。一人で出来る。じゃあ水月はちょっと待っててくれ、アキくん達見るとか混ざるとか」

「パイセン、日本には古来よりこんなことわざがありまする……百合に混ざる男は百遍死ね、と」

「エセことわざメイカー水月、アレは百合じゃなくて薔薇だ」

ネコ同士ならば薔薇で作った造花の百合では? あの二人の絡みの可愛らしさ、美しさ、儚さ、切なさ、その他諸々は百合のソレでは? そのようなことを俺は原稿用紙五枚分くらいの文字数を使って早口で主張した。

「……そうだな。あぁ、百合だ百合だ、百合百合」

めっちゃ飽きられてる。

「ローション取ってくれ。ちゃっちゃとほぐしてくるから」

「ほぐしてくる、とな。何を仰いますかパイセン! ここで、わたくしの目の前で、するに決まっているでしょう」

「ぇ、いや、俺は……シャワールームとかでパパッとやってくるから」

「いけませんなぁパイセン、いけませんぞ。わたくしが突っ込むところなのですから、どのように作っていくか見させていただかなくては」

「そっ、そんなの! お前に……オ、オナニー、見せろって言ってるようなもんじゃないか!」

「……そうですが? 何を言ってるんですかパイセン……ん全くもう。セックスする仲なのに、今更オナニー云々でグダグダ言うもんじゃありませんよ」

初セックスの時には灯りを消してくれと頼み、ネザメの別荘での大乱交では恥ずかしがって本番は許さなかった。そんな歌見が自慰行為を見せつけるような真似、してくれるとは思えない。ダメ元の交渉だ。

「選んでくださいパイセン。わたくしにじぃっくりお尻を見られて、舐められて、丁寧にほぐされるか……わたくしの目の前で自分でほぐすか」

「…………言ったはずだ。俺が主導権を握るとな。自分でやる」

常識人で恥ずかしがり屋の歌見がこの話を聞き入れるとは思っていなかった。本当にダメ元だったのに……二択に絞らせるというのはかなり有効な手段なのだろうか。今後も活用させてもらおう。

「他のヤツらほど美人でもなけりゃ、家柄がいい訳でもない……その上エロいことまで渋ったら、俺は一体何だって話だよな」

「何言ってるんですかパイセン! パイセンはとっても魅力的な男性でそ、お顔もとっても整ってらっしゃるじゃありませんか! 家柄は知りませんけど……わたくし別に家見て恋はしませんので」

「……ふふ、お前ならそんなこと言ってくれると思ってたよ。水月……そんなふうに言ってくれるお前だからこそ、お前のお願いは叶えてやりたくなるんだ」

俺の頬にちゅっと唇を触れさせ、歌見は俺の隣に腰を下ろした。
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