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首筋の証拠
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胸筋の端の方からマッサージするように丁寧に揉んでいき、四本の指でつまむように乳輪を撫で、乳首には触れずに手を離す。
「……っ」
人差し指でくるくると乳輪を撫で、くすぐる。乳首の開発が進んでいなくても焦れったさは感じるだろう、自然と意識が胸に集中するだろう。
「なんで、そこ……ばっかり……」
「いつも谷間も横乳も丸出しだからですよ、少しは自分の身体がえっちだって自覚して欲しいんです。それとも、他に触って欲しいところあるんですか?」
胸に意識を集中させつつ既にある性感帯に触れれば、開発は更に進みやすくなる。
「…………し、た」
「……下?」
「…………ここ」
手を掴まれ、布越しの陰茎に触れさせられる。少し硬くはなっているが、まだ勃ってはいないようだ。
(フタさんは「ちんこ触って」とかド直球で来ると思ったんですが……)
下着は洋風なのかとトランクスを下ろしながら少し残念に思いつつ、彼の陰茎を握る。
「…………っ!」
同時に左手で乳輪をくすぐりつつ、彼の空いた左胸の方は唇と舌を使って愛撫を続けた。
「ん……硬くなってきましたね。どこ触って欲しいとか、力加減変えて欲しいとかあったら言ってくださいね? 静かにしなきゃだけど……やっぱりおしゃべりしたいので」
右手に込める力を強め、硬くなった陰茎を扱いていく。
「……っ、ん……く」
足が震え、身体が反り、声混じりの吐息が熱くなっていく。感じてくれていることが嬉しくてやる気が出る。
「気持ちいいですか?」
勃った陰茎の裏筋を指の背で撫でる。亀頭をつまみ、鈴口から染み出た先走りの汁を指に絡ませ、カリ首を責める。
「……っ、う……水月、強くっ……」
「強く? こうですか?」
「んんっ……! ん、もう、少し…………ぁっ!」
ぎゅっと亀頭を握る。初めて潜んでいない声が漏れ、彼は慌てて口を手で押さえた。
「……おっきい声出ちゃいましたね。俺はもっと聞いていたいんですけど……アキが起きちゃうので」
何故か彼は安堵したように深いため息をついた。
「……? 俺の口で塞いであげますね」
口を覆った手をどかし、唇を重ねる。陰茎を扱く手を早め、彼の腰が跳ねた瞬間乳首をつねった。口内にくぐもった嬌声が響き、腹に生温かいものがかかる。
「んっ……ふふ、イっちゃいました? 雄っぱいでも感じてくれてたら嬉しいなぁ……ね、フタさん。次は俺が気持ちよくしてもらってもいいですか? フタさんはそのまま寝ててくれたらいいので」
彼に跨るのをやめて布団に座り、彼の膝を緩く掴んで太腿に陰茎を挟ませてもらった。
「太腿も肉厚……はぁ、気持ちいい……この、ちょっとの脂肪の下に筋肉がガッシリついてる感じの足がっ、たまんない……! お尻もおっきいですし、早く穴拡張しちゃいたいですね。明るい部屋でじっくり……ふふ、早く抱きたい……」
「そっち……?」
「ん? フタさんはそのまま寝ててもらっていいですよ、俺もそろそろっ……ん、出そう……ですし……んっ」
彼の太腿のすべすべした触り心地と柔らかい表面の脂肪、その奥のたくましい筋肉、それらは俺に素晴らしい快感を与えた。射精を遂げた俺は一息ついた後、枕元に手を伸ばした。
「水月……? 何してんの?」
「早く拭かないとカピカピになっちゃうから……この辺にティッシュあったと思うんだけど…………あ、あった」
「……その前に、写真撮っていい?」
「写真ですか? はい、もちろん」
忘れっぽいから今夜の思い出が目に見える形で残したいのかな?
「眩しっ」
「…………撮れた」
「俺目ぇ閉じちゃってません? ちょっと見せてくださいよ」
「ダメ」
「え~? 俺の写真でもあるのに……」
「……明日」
「明日見せてくれるんですか? なんで……まぁいいや、絶対ですからね」
明日になったらそんなこと彼は覚えていないだろう、改めて写真を見せてもらうよう頼まなければ。その時にも恥じらって「明日見せる」なんて言われたら無限ループに…………フタって恥じらいとかあるのか? いや、いやいや、失礼過ぎるだろう俺。
「拭いて寝ましょ」
「……うん」
少し乾き始めていた精液を拭い、同じ布団に寝転がる。
「腕枕してくれるんですか? えへへ……嬉しい。おやすみなさい、フタさん」
「ん……」
ぽんぽんと頭を撫でられた。どれだけ子供っぽく見えても、やはり大人の包容力は凄まじい。俺は彼の二の腕の上ですぐに眠りに落ちていった。
鳴り響くアラーム音の中、ぺちぺちと顔を叩かれて目を覚ました。
「んっ、んん……痛い、痛いよ…………アキ?」
《兄貴のスマホうるせぇんだけど》
「スマホうるさいって」
「あぁ、ごめん……えっと確か、枕の下に突っ込んだはず……あったあった」
アラームを止め、ふんっとため息をついてセイカの元へ戻っていくアキの背中を見送りながら起き上がる。朝支度をしなければ。
「…………あれ? なぁ、セイカ、フタさん知らないか?」
俺は布団に一人で寝ていた。抱き合って眠ったはずのフタの姿はない。
「あぁ……昨日ヤってたんだっけ? 秋風、うるさかったってさっきから文句言ってるぞ」
「ほんと物音に敏感だな……ごめんな?」
「俺はあの人見てない、秋風も見てはないけど一時間くらい前に出てく音聞いたってさ」
「そっか、早起きなんだな」
布団を畳んで、着替えて、歯を磨いて顔を洗って──朝支度を整えた俺達は昨日夕飯を食べた広間に向かった。襖が戻されて広間ではなく二つの部屋に戻っていた。
「おはようさん、水月くん。水月くんらは自分で自分の面倒も見られん大人んなったアカンで」
机の上に並んだ酒瓶や空き缶、おつまみ菓子の包み紙などが散乱している。机の下に足を突っ込んだままいびきをかいて眠っているリュウの父と祖父を見下ろして、リュウの母は呆れ声でそう言った。
「おはようございます……お片付け手伝います」
「あぁええんよええんよ、起きたらコイツらにやらすから」
「そ、そうですか?」
「朝ご飯出来たぁるから食べてき。穂張さんらもう食べてはるわ」
「あっ、ありがとうございます。すいません何のお手伝いも出来ませんで……失礼します」
広間ではなく、ここに来たばかりの時にリュウの家族が集まっていた部屋に行ってみるとフタとサンが居た。ヒトとリュウの姿はない。
「おはようございます」
挨拶をしつつ、用意された朝食の前に腰を下ろす。
「おはよぉ~、みつき~」
「水月おはよ~」
緩い返事がフタとサンから返ってきた。フタは相変わらず薄手のパーカーを着て刺青を隠している。
「フタさん、昨日は……」
フタの隣に腰を下ろし、首筋を見る。俺が噛んだ跡があるはずの──あれ?
「昨日? 何~? あ、二日酔いのこと~? めっちゃ頭痛ぇんだよね~、心配してくれたぁ? みつき優し~、大丈夫だよ~」
「ぁ……あの、えっと……首」
「首ぃ?」
襟を引っ張って頭を上げてもらって首をよく見てみたが、噛み跡なんてない。首に刺青はないからあるなら見えるはずなのに……あんなに強く噛んだのに歯型が残らないなんて、そんなにフタの皮膚は丈夫だったのか? いや、そんな馬鹿な、昨晩のことは俺の夢だったのか?
「……フ、フタさん、昨日の夜俺の部屋に来ましたよねっ?」
「え~……? そんな覚えないけどな~」
「写真! 写真撮りましたよね、見せてください」
「いいよ~」
フタのスマホを借りてフォルダを探ったが、昨晩の写真はない。削除した項目というフォルダにもなかった。
「お茶もらってきましたよ、サン」
ヒトの声と襖が開く音が背後から聞こえた。お茶の入ったペットボトルが机に置かれる。
《アンタ髪どうしたんだ?》
「……あの、髪どうしたのって、秋風が」
「髪? あぁ……」
俺の向かいに座ったヒトの髪は、普段のオールバックではなかった。
「どうもしていないとこうなるんですよ。普段はワックスで固めているのでイメージが違いますよね」
激しい外ハネはまるでフタだ、髪の長さもほとんど一緒。
「フタと見分けが付きませんか?」
「あー……うん、メッシュの数で分かるけど」
「暗ければ分からないでしょうね」
「暗かったら誰でも見分けつかないと思う……」
呼吸が荒くなる。鼓動が早鐘を打つ。ネクタイを締めずシャツだけを着ているヒトの首元はいつもより緩く、首筋に赤い跡が見えた。
「……っ」
人差し指でくるくると乳輪を撫で、くすぐる。乳首の開発が進んでいなくても焦れったさは感じるだろう、自然と意識が胸に集中するだろう。
「なんで、そこ……ばっかり……」
「いつも谷間も横乳も丸出しだからですよ、少しは自分の身体がえっちだって自覚して欲しいんです。それとも、他に触って欲しいところあるんですか?」
胸に意識を集中させつつ既にある性感帯に触れれば、開発は更に進みやすくなる。
「…………し、た」
「……下?」
「…………ここ」
手を掴まれ、布越しの陰茎に触れさせられる。少し硬くはなっているが、まだ勃ってはいないようだ。
(フタさんは「ちんこ触って」とかド直球で来ると思ったんですが……)
下着は洋風なのかとトランクスを下ろしながら少し残念に思いつつ、彼の陰茎を握る。
「…………っ!」
同時に左手で乳輪をくすぐりつつ、彼の空いた左胸の方は唇と舌を使って愛撫を続けた。
「ん……硬くなってきましたね。どこ触って欲しいとか、力加減変えて欲しいとかあったら言ってくださいね? 静かにしなきゃだけど……やっぱりおしゃべりしたいので」
右手に込める力を強め、硬くなった陰茎を扱いていく。
「……っ、ん……く」
足が震え、身体が反り、声混じりの吐息が熱くなっていく。感じてくれていることが嬉しくてやる気が出る。
「気持ちいいですか?」
勃った陰茎の裏筋を指の背で撫でる。亀頭をつまみ、鈴口から染み出た先走りの汁を指に絡ませ、カリ首を責める。
「……っ、う……水月、強くっ……」
「強く? こうですか?」
「んんっ……! ん、もう、少し…………ぁっ!」
ぎゅっと亀頭を握る。初めて潜んでいない声が漏れ、彼は慌てて口を手で押さえた。
「……おっきい声出ちゃいましたね。俺はもっと聞いていたいんですけど……アキが起きちゃうので」
何故か彼は安堵したように深いため息をついた。
「……? 俺の口で塞いであげますね」
口を覆った手をどかし、唇を重ねる。陰茎を扱く手を早め、彼の腰が跳ねた瞬間乳首をつねった。口内にくぐもった嬌声が響き、腹に生温かいものがかかる。
「んっ……ふふ、イっちゃいました? 雄っぱいでも感じてくれてたら嬉しいなぁ……ね、フタさん。次は俺が気持ちよくしてもらってもいいですか? フタさんはそのまま寝ててくれたらいいので」
彼に跨るのをやめて布団に座り、彼の膝を緩く掴んで太腿に陰茎を挟ませてもらった。
「太腿も肉厚……はぁ、気持ちいい……この、ちょっとの脂肪の下に筋肉がガッシリついてる感じの足がっ、たまんない……! お尻もおっきいですし、早く穴拡張しちゃいたいですね。明るい部屋でじっくり……ふふ、早く抱きたい……」
「そっち……?」
「ん? フタさんはそのまま寝ててもらっていいですよ、俺もそろそろっ……ん、出そう……ですし……んっ」
彼の太腿のすべすべした触り心地と柔らかい表面の脂肪、その奥のたくましい筋肉、それらは俺に素晴らしい快感を与えた。射精を遂げた俺は一息ついた後、枕元に手を伸ばした。
「水月……? 何してんの?」
「早く拭かないとカピカピになっちゃうから……この辺にティッシュあったと思うんだけど…………あ、あった」
「……その前に、写真撮っていい?」
「写真ですか? はい、もちろん」
忘れっぽいから今夜の思い出が目に見える形で残したいのかな?
「眩しっ」
「…………撮れた」
「俺目ぇ閉じちゃってません? ちょっと見せてくださいよ」
「ダメ」
「え~? 俺の写真でもあるのに……」
「……明日」
「明日見せてくれるんですか? なんで……まぁいいや、絶対ですからね」
明日になったらそんなこと彼は覚えていないだろう、改めて写真を見せてもらうよう頼まなければ。その時にも恥じらって「明日見せる」なんて言われたら無限ループに…………フタって恥じらいとかあるのか? いや、いやいや、失礼過ぎるだろう俺。
「拭いて寝ましょ」
「……うん」
少し乾き始めていた精液を拭い、同じ布団に寝転がる。
「腕枕してくれるんですか? えへへ……嬉しい。おやすみなさい、フタさん」
「ん……」
ぽんぽんと頭を撫でられた。どれだけ子供っぽく見えても、やはり大人の包容力は凄まじい。俺は彼の二の腕の上ですぐに眠りに落ちていった。
鳴り響くアラーム音の中、ぺちぺちと顔を叩かれて目を覚ました。
「んっ、んん……痛い、痛いよ…………アキ?」
《兄貴のスマホうるせぇんだけど》
「スマホうるさいって」
「あぁ、ごめん……えっと確か、枕の下に突っ込んだはず……あったあった」
アラームを止め、ふんっとため息をついてセイカの元へ戻っていくアキの背中を見送りながら起き上がる。朝支度をしなければ。
「…………あれ? なぁ、セイカ、フタさん知らないか?」
俺は布団に一人で寝ていた。抱き合って眠ったはずのフタの姿はない。
「あぁ……昨日ヤってたんだっけ? 秋風、うるさかったってさっきから文句言ってるぞ」
「ほんと物音に敏感だな……ごめんな?」
「俺はあの人見てない、秋風も見てはないけど一時間くらい前に出てく音聞いたってさ」
「そっか、早起きなんだな」
布団を畳んで、着替えて、歯を磨いて顔を洗って──朝支度を整えた俺達は昨日夕飯を食べた広間に向かった。襖が戻されて広間ではなく二つの部屋に戻っていた。
「おはようさん、水月くん。水月くんらは自分で自分の面倒も見られん大人んなったアカンで」
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「おはようございます……お片付け手伝います」
「あぁええんよええんよ、起きたらコイツらにやらすから」
「そ、そうですか?」
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「あっ、ありがとうございます。すいません何のお手伝いも出来ませんで……失礼します」
広間ではなく、ここに来たばかりの時にリュウの家族が集まっていた部屋に行ってみるとフタとサンが居た。ヒトとリュウの姿はない。
「おはようございます」
挨拶をしつつ、用意された朝食の前に腰を下ろす。
「おはよぉ~、みつき~」
「水月おはよ~」
緩い返事がフタとサンから返ってきた。フタは相変わらず薄手のパーカーを着て刺青を隠している。
「フタさん、昨日は……」
フタの隣に腰を下ろし、首筋を見る。俺が噛んだ跡があるはずの──あれ?
「昨日? 何~? あ、二日酔いのこと~? めっちゃ頭痛ぇんだよね~、心配してくれたぁ? みつき優し~、大丈夫だよ~」
「ぁ……あの、えっと……首」
「首ぃ?」
襟を引っ張って頭を上げてもらって首をよく見てみたが、噛み跡なんてない。首に刺青はないからあるなら見えるはずなのに……あんなに強く噛んだのに歯型が残らないなんて、そんなにフタの皮膚は丈夫だったのか? いや、そんな馬鹿な、昨晩のことは俺の夢だったのか?
「……フ、フタさん、昨日の夜俺の部屋に来ましたよねっ?」
「え~……? そんな覚えないけどな~」
「写真! 写真撮りましたよね、見せてください」
「いいよ~」
フタのスマホを借りてフォルダを探ったが、昨晩の写真はない。削除した項目というフォルダにもなかった。
「お茶もらってきましたよ、サン」
ヒトの声と襖が開く音が背後から聞こえた。お茶の入ったペットボトルが机に置かれる。
《アンタ髪どうしたんだ?》
「……あの、髪どうしたのって、秋風が」
「髪? あぁ……」
俺の向かいに座ったヒトの髪は、普段のオールバックではなかった。
「どうもしていないとこうなるんですよ。普段はワックスで固めているのでイメージが違いますよね」
激しい外ハネはまるでフタだ、髪の長さもほとんど一緒。
「フタと見分けが付きませんか?」
「あー……うん、メッシュの数で分かるけど」
「暗ければ分からないでしょうね」
「暗かったら誰でも見分けつかないと思う……」
呼吸が荒くなる。鼓動が早鐘を打つ。ネクタイを締めずシャツだけを着ているヒトの首元はいつもより緩く、首筋に赤い跡が見えた。
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