1,160 / 2,304
小さなペット達
しおりを挟む
ヒトに連れられ、四階の彼の部屋に通された。フタの代わりにサンドバッグになることくらいは覚悟しておかなければと、強く拳を握った。
「…………トカゲは好きですか?」
「……へっ? は、はい……人並みに」
予想していなかった質問に素っ頓狂な声が出て、頬が熱くなった。
「人並み……普通の人は爬虫類が嫌いなものですよ? まぁいいでしょう、来てください」
奥の部屋へと誘われ、殴られる覚悟を固めたまま足を進める。窓に遮光カーテンがかけられた部屋にぼんやりと灯りが点き、棚に並んだケージの一つをヒトは指差す。
「……この子はレオパードゲッコー。ハイイエロー。正直な感想をどうぞ」
「レオパっ? 生で見るの初めてです……! わぁ目おっきい可愛い……! ほんとに何か口角上がってるみたいな顔つきなんですね、笑ってるみたい……可愛い」
ネットでは動画をよく見かけるが、生では見たことがなかった生き物に興奮してしまう。殴られる覚悟を決めて身を固めていたのに、今は何も構えられていない、今殴られたら多大なダメージを受ける、ひとしきりはしゃいでからそのことに気付き、慌てて身構え直した。
「す、すいませんはしゃいで……あの、なんでトカゲ好きか聞いたんですか?」
「…………可愛いペットを気持ち悪いなんて言われたくないので。恐竜が好きでもヘビやトカゲは嫌いなんてよくある話ですから」
「はぁ……でも、レオパってヤモリじゃないですか」
「……知ってましたか。では、トカゲとヤモリの違いは?」
「えぇ……? 目の大きさとか、瞼の有無。足の速さ……? ヤモリは壁とかに張り付くの得意とか……」
「…………何か飼ってます?」
「え、いえ、何も」
動物は嫌いではないが、好きと言うほどでもない。可愛いとは思うし触れるけれど、餌や水の用意や糞尿の世話を毎日することを考えると癒しより労力の方が大きく思えてしまうし、何より命の責任を持ちたくない。
「そうですか……蛇は好きですか?」
「あ、はい。かなり。個人的に一番セクシーな生物だと思ってます」
「こちらがポールパイソンです」
「ふぉお……!? くぅう……! 生で見るとたまりませんね、この鱗、うねり具合、しかもこの身体全てが筋肉だと思うともう……」
手足がないというのがまた原点にして頂点というか、生物の完成系みたいな雰囲気があってイイ。実際他の生物の祖となる生物という訳でも、最も優れた生物という訳でもないのだろうけど。雰囲気だ雰囲気。
「蛙はどうですか?」
「蛙……あんまり意識したことないです」
「こちらアメフクラガエルです」
「丸っ! えぇ可愛い~……知ってる蛙の形と違う。わらび餅みたい。太らせちゃった訳じゃないんですよね……?」
「本当に蛙にはあまり興味無いみたいですね、それで正常な体型ですよ」
よく見ると蛙だけはケージ内に二匹居るようだ。もぞもぞ動いているから分かったけれど、土と同じ色をしているから彼らが止まっていたら見つけられなかっただろう。
「お名前とかってあるんですか?」
「ルートヴィヒ」
「ゲッコーだからベートーヴェン……?」
「モンティ」
「パイソンだから……?」
「ワラビとキナコ」
「急に見た目から付けた……」
「由来、全問正解です。なかなか凝ってるでしょう。順番に一、二、三……って付けてくようなバカとは違います」
割と素直な名付け方だと思う。まぁ、数字よりはずっとマシだし、名前らしくなっているけれど。しかしヒトの言うバカとはフタのことなのか、父親のことなのか……
「あなたはさっき私と話が合うと仰っていましたが、その通りみたいです。私達は気が合いますね」
爬虫類と両生類が可愛く見えて、素直な名付け方の由来を推測出来ただけだぞ? 一体今まで何人を気が合うと言ってきたんだろう。
「こんなにも話の分かる人、初めてです」
0人、だと……? 生き物苦手板でしか人と話したことがないのか?
「あなたは何故かウチの事情を結構知っているみたいですね。実際のトップが私ではなく、サンですらなく、ある粗暴な男ということも分かっていますか?」
「あ、はい……粗暴かどうかは、分かりませんけど」
フタやサンにボスと呼ばれる彼のおかげでレイが助かり、アキの怪我も防がれた。彼の性格などはよく知らないが、ヒトよりは粗暴な人間ではないと思う。
「彼は私達の父を殺しました」
サンから聞いた話だ。
「そんな男に従わされているのも、そんな男にフタが懐いているのも、今穂張興業で働いている八割があの男がここに入れた人間だということも、何もかもが……癪に障る」
麻薬を売り、人生を破滅させた人間を売り、そんな商売を潰されて首が回らなくなったから自分で命を絶った。サンは父親に関してそう話していて、ボスへの恨みはなさそうだった。しかし、ヒトは恨みが濃いようだ。サンとは違い興業の運営に関わっているからだろうか。
「クズ共はアイツやフタばかり持ち上げ、私に対して尊敬の念はない。昔から組に居る連中はサンを正当な後継者だと未だに思っている……私が長男で、能力的にも最も相応しいにも関わらずだ」
「……血ばっかり見る体質の組織って、嫌ですよね」
「あぁ全く愚かにも程がある! やっぱりあなたとは気が合いますね、話していて楽しい人間なんて初めてです……!」
適当に同意してみたら思いの外喜ばれた。
「ま、だから、そんな訳で、私は常に爆発寸前のストレスと戦っているんですよ。そんな時にフタが遅刻し、仕事を忘れ、サンのパシリすらこなせず、ヘラヘラ笑って俺の前に立ちっ、猫を飼ってやがる……! 殴るなという方が無茶でしょう」
「ね、猫は関係ないんじゃ……」
「猫は存在するだけで迷惑なんですよ! っくしゅ! はぁ……話してるだけでクシャミ出てきた……クソっ、忌々しい」
「アレルギーなんですか? わ……すいません、それは同じ建物で飼われると辛いですよね……で、でも、フタさんにはどれも悪意はないので、殴るのは」
「悪意がないから修正出来ねぇんだろうが行動がよぉ!」
「だ、だったら殴っても仕方ないじゃないですかぁっ……」
「そうなんですよ……スッキリはしますが、意味がなくて虚しくてね。もうフタの顔も見たくない、適当なヤツにフタのお守り役を押し付けて、遅刻も失敗も連中にカバーさせようかと思います」
見捨てる、というように思えて悲しいけれど、きっとフタにとっては殴られるより見捨てられる方が楽なはずだ。ヒトを慕っている訳でもなさそうだし、ヒトに叱られて成長することもなさそうだし。
「けど、まぁ……ストレスが溜まりますよね。やっと本題です、あなたに伝えたいのはここからなんですよ」
「は、はい……」
「フタを引き離して私のストレス解消を手伝ってください」
「サンドバッグになれ、と……?」
「……この子達を時々見に来て欲しいんです。今日分かったんです、ペットを褒められるとすごくいい気分になる……と。恐竜の話もしたいですね、映画の話なんかも。だからつまり、時々ここに遊びに来てください。私の話し相手になってください」
「そんなことなら是非! 俺もまた見たいです、ご飯食べるとことかも見たいですし」
「あなたが私を無視せず、時々遊びに来てくださるのなら、フタには関わらないよう頑張りますよ」
そう言いながらヒトはスマホを取り出した。連絡先を交換しようということだろう。俺は二つ返事で受け入れ、フタやサンに似た幼げな笑顔を見た。
「…………トカゲは好きですか?」
「……へっ? は、はい……人並みに」
予想していなかった質問に素っ頓狂な声が出て、頬が熱くなった。
「人並み……普通の人は爬虫類が嫌いなものですよ? まぁいいでしょう、来てください」
奥の部屋へと誘われ、殴られる覚悟を固めたまま足を進める。窓に遮光カーテンがかけられた部屋にぼんやりと灯りが点き、棚に並んだケージの一つをヒトは指差す。
「……この子はレオパードゲッコー。ハイイエロー。正直な感想をどうぞ」
「レオパっ? 生で見るの初めてです……! わぁ目おっきい可愛い……! ほんとに何か口角上がってるみたいな顔つきなんですね、笑ってるみたい……可愛い」
ネットでは動画をよく見かけるが、生では見たことがなかった生き物に興奮してしまう。殴られる覚悟を決めて身を固めていたのに、今は何も構えられていない、今殴られたら多大なダメージを受ける、ひとしきりはしゃいでからそのことに気付き、慌てて身構え直した。
「す、すいませんはしゃいで……あの、なんでトカゲ好きか聞いたんですか?」
「…………可愛いペットを気持ち悪いなんて言われたくないので。恐竜が好きでもヘビやトカゲは嫌いなんてよくある話ですから」
「はぁ……でも、レオパってヤモリじゃないですか」
「……知ってましたか。では、トカゲとヤモリの違いは?」
「えぇ……? 目の大きさとか、瞼の有無。足の速さ……? ヤモリは壁とかに張り付くの得意とか……」
「…………何か飼ってます?」
「え、いえ、何も」
動物は嫌いではないが、好きと言うほどでもない。可愛いとは思うし触れるけれど、餌や水の用意や糞尿の世話を毎日することを考えると癒しより労力の方が大きく思えてしまうし、何より命の責任を持ちたくない。
「そうですか……蛇は好きですか?」
「あ、はい。かなり。個人的に一番セクシーな生物だと思ってます」
「こちらがポールパイソンです」
「ふぉお……!? くぅう……! 生で見るとたまりませんね、この鱗、うねり具合、しかもこの身体全てが筋肉だと思うともう……」
手足がないというのがまた原点にして頂点というか、生物の完成系みたいな雰囲気があってイイ。実際他の生物の祖となる生物という訳でも、最も優れた生物という訳でもないのだろうけど。雰囲気だ雰囲気。
「蛙はどうですか?」
「蛙……あんまり意識したことないです」
「こちらアメフクラガエルです」
「丸っ! えぇ可愛い~……知ってる蛙の形と違う。わらび餅みたい。太らせちゃった訳じゃないんですよね……?」
「本当に蛙にはあまり興味無いみたいですね、それで正常な体型ですよ」
よく見ると蛙だけはケージ内に二匹居るようだ。もぞもぞ動いているから分かったけれど、土と同じ色をしているから彼らが止まっていたら見つけられなかっただろう。
「お名前とかってあるんですか?」
「ルートヴィヒ」
「ゲッコーだからベートーヴェン……?」
「モンティ」
「パイソンだから……?」
「ワラビとキナコ」
「急に見た目から付けた……」
「由来、全問正解です。なかなか凝ってるでしょう。順番に一、二、三……って付けてくようなバカとは違います」
割と素直な名付け方だと思う。まぁ、数字よりはずっとマシだし、名前らしくなっているけれど。しかしヒトの言うバカとはフタのことなのか、父親のことなのか……
「あなたはさっき私と話が合うと仰っていましたが、その通りみたいです。私達は気が合いますね」
爬虫類と両生類が可愛く見えて、素直な名付け方の由来を推測出来ただけだぞ? 一体今まで何人を気が合うと言ってきたんだろう。
「こんなにも話の分かる人、初めてです」
0人、だと……? 生き物苦手板でしか人と話したことがないのか?
「あなたは何故かウチの事情を結構知っているみたいですね。実際のトップが私ではなく、サンですらなく、ある粗暴な男ということも分かっていますか?」
「あ、はい……粗暴かどうかは、分かりませんけど」
フタやサンにボスと呼ばれる彼のおかげでレイが助かり、アキの怪我も防がれた。彼の性格などはよく知らないが、ヒトよりは粗暴な人間ではないと思う。
「彼は私達の父を殺しました」
サンから聞いた話だ。
「そんな男に従わされているのも、そんな男にフタが懐いているのも、今穂張興業で働いている八割があの男がここに入れた人間だということも、何もかもが……癪に障る」
麻薬を売り、人生を破滅させた人間を売り、そんな商売を潰されて首が回らなくなったから自分で命を絶った。サンは父親に関してそう話していて、ボスへの恨みはなさそうだった。しかし、ヒトは恨みが濃いようだ。サンとは違い興業の運営に関わっているからだろうか。
「クズ共はアイツやフタばかり持ち上げ、私に対して尊敬の念はない。昔から組に居る連中はサンを正当な後継者だと未だに思っている……私が長男で、能力的にも最も相応しいにも関わらずだ」
「……血ばっかり見る体質の組織って、嫌ですよね」
「あぁ全く愚かにも程がある! やっぱりあなたとは気が合いますね、話していて楽しい人間なんて初めてです……!」
適当に同意してみたら思いの外喜ばれた。
「ま、だから、そんな訳で、私は常に爆発寸前のストレスと戦っているんですよ。そんな時にフタが遅刻し、仕事を忘れ、サンのパシリすらこなせず、ヘラヘラ笑って俺の前に立ちっ、猫を飼ってやがる……! 殴るなという方が無茶でしょう」
「ね、猫は関係ないんじゃ……」
「猫は存在するだけで迷惑なんですよ! っくしゅ! はぁ……話してるだけでクシャミ出てきた……クソっ、忌々しい」
「アレルギーなんですか? わ……すいません、それは同じ建物で飼われると辛いですよね……で、でも、フタさんにはどれも悪意はないので、殴るのは」
「悪意がないから修正出来ねぇんだろうが行動がよぉ!」
「だ、だったら殴っても仕方ないじゃないですかぁっ……」
「そうなんですよ……スッキリはしますが、意味がなくて虚しくてね。もうフタの顔も見たくない、適当なヤツにフタのお守り役を押し付けて、遅刻も失敗も連中にカバーさせようかと思います」
見捨てる、というように思えて悲しいけれど、きっとフタにとっては殴られるより見捨てられる方が楽なはずだ。ヒトを慕っている訳でもなさそうだし、ヒトに叱られて成長することもなさそうだし。
「けど、まぁ……ストレスが溜まりますよね。やっと本題です、あなたに伝えたいのはここからなんですよ」
「は、はい……」
「フタを引き離して私のストレス解消を手伝ってください」
「サンドバッグになれ、と……?」
「……この子達を時々見に来て欲しいんです。今日分かったんです、ペットを褒められるとすごくいい気分になる……と。恐竜の話もしたいですね、映画の話なんかも。だからつまり、時々ここに遊びに来てください。私の話し相手になってください」
「そんなことなら是非! 俺もまた見たいです、ご飯食べるとことかも見たいですし」
「あなたが私を無視せず、時々遊びに来てくださるのなら、フタには関わらないよう頑張りますよ」
そう言いながらヒトはスマホを取り出した。連絡先を交換しようということだろう。俺は二つ返事で受け入れ、フタやサンに似た幼げな笑顔を見た。
10
あなたにおすすめの小説
男子高校に入学したらハーレムでした!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
ゆっくり書いていきます。
毎日19時更新です。
よろしくお願い致します。
2022.04.28
お気に入り、栞ありがとうございます。
とても励みになります。
引き続き宜しくお願いします。
2022.05.01
近々番外編SSをあげます。
よければ覗いてみてください。
2022.05.10
お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。
精一杯書いていきます。
2022.05.15
閲覧、お気に入り、ありがとうございます。
読んでいただけてとても嬉しいです。
近々番外編をあげます。
良ければ覗いてみてください。
2022.05.28
今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。
次作も頑張って書きます。
よろしくおねがいします。
穏やかに生きたい(隠れ)夢魔の俺が、癖強イケメンたちに執着されてます。〜平穏な学園生活はどこにありますか?〜
春凪アラシ
BL
「平穏に生きたい」だけなのに、
癖強イケメンたちが俺を狙ってくるのは、なぜ!?
トラブルを避ける為、夢魔の血を隠して学園生活を送るフレン(2年)。
彼は見た目は天使、でも本人はごく平凡に過ごしたい穏健派。
なのに、登校初日から出会ったのは最凶の邪竜後輩(1年)!?
他にも幼馴染で完璧すぎる優等生騎士(3年)に、不良だけど面倒見のいい悪友ワーウルフ(同級生)まで……なぜか異種族イケメンたちが次々と接近してきて――
運命の2人を繋ぐ「刻印制度」なんて知らない!
恋愛感情もまだわからない!
それでも、騒がしい日々の中で、少しずつ何かが変わっていく。
個性バラバラな異種族イケメンたちに囲まれて、フレンの学園生活は今日も波乱の予感!?
甘くて可笑しい、そして時々執着も見え隠れする
愛され体質な主人公の青春ファンタジー学園BLラブコメディ!
毎日更新予定!(番外編は更新とは別枠で不定期更新)
基本的にフレン視点、他キャラ視点の話はside〇〇って表記にしてます!
溺愛の加速が尋常じゃない!?~味方作りに全振りしたら兄たちに溺愛されました~
液体猫(299)
BL
毎日AM2時10分投稿
【《血の繋がりは"絶対"ではない。》この言葉を胸に、末っ子クリスは過保護な兄たちに溺愛されながら、大好きな四男と幸せに暮らす】
アルバディア王国の第五皇子クリスが目を覚ましたとき、九年前へと戻っていた。
巻き戻す前の世界とは異なるけれど同じ場所で、クリスは生き残るために知恵を振り絞る。
かわいい末っ子が過剰なまでにかわいがられて溺愛されていく──
やり直しもほどほどに。罪を着せた者への復讐はついで。そんな軽い気持ちで始まった新たな人生はコミカル&シリアス。だけどほのぼのとしたハッピーエンド確定物語。
主人公は後に18歳へと成長します(*・ω・)*_ _)ペコリ
⚠️濡れ場のサブタイトルに*のマークがついてます。冒頭のみ重い展開あり。それ以降はコミカルでほのぼの✌
⚠️本格的な塗れ場シーンは三章(18歳になって)からとなります。
⚠️若干の謎解き要素を含んでいますが、オマケ程度です!
イケメン後輩のスマホを拾ったらロック画が俺でした
天埜鳩愛
BL
☆本編番外編 完結済✨ 感想嬉しいです!
元バスケ部の俺が拾ったスマホのロック画は、ユニフォーム姿の“俺”。
持ち主は、顔面国宝の一年生。
なんで俺の写真? なんでロック画?
問い詰める間もなく「この人が最優先なんで」って宣言されて、女子の悲鳴の中、肩を掴まれて連行された。……俺、ただスマホ届けに来ただけなんだけど。
頼られたら嫌とは言えない南澤燈真は高校二年生。クールなイケメン後輩、北門唯が置き忘れたスマホを手に取ってみると、ロック画が何故か中学時代の燈真だった! 北門はモテ男ゆえに女子からしつこくされ、燈真が助けることに。その日から学年を越え急激に仲良くなる二人。燈真は誰にも言えなかった悩みを北門にだけ打ち明けて……。一途なメロ後輩 × 絆され男前先輩の、救いすくわれ・持ちつ持たれつラブ!
☆ノベマ!の青春BLコンテスト最終選考作品に加筆&新エピソードを加えたアルファポリス版です。
飼われる側って案外良いらしい。
なつ
BL
20XX年。人間と人外は共存することとなった。そう、僕は朝のニュースで見て知った。
向こうが地球の平和と引き換えに、僕達の中から選んで1匹につき1人、人間を飼うとかいう巫山戯た法を提案したようだけれど。
「まあ何も変わらない、はず…」
ちょっと視界に映る生き物の種類が増えるだけ。そう思ってた。
ほんとに。ほんとうに。
紫ヶ崎 那津(しがさき なつ)(22)
ブラック企業で働く最下層の男。顔立ちは悪くないが、不摂生で見る影もない。
変化を嫌い、現状維持を好む。
タルア=ミース(347)
職業不詳の人外、Swis(スウィズ)。お金持ち。
最初は可愛いペットとしか見ていなかったものの…?
2025/09/12 1000 Thank_You!!
俺、転生したら社畜メンタルのまま超絶イケメンになってた件~転生したのに、恋愛難易度はなぜかハードモード
中岡 始
BL
ブラック企業の激務で過労死した40歳の社畜・藤堂悠真。
目を覚ますと、高校2年生の自分に転生していた。
しかも、鏡に映ったのは芸能人レベルの超絶イケメン。
転入初日から女子たちに囲まれ、学園中の話題の的に。
だが、社畜思考が抜けず**「これはマーケティング施策か?」**と疑うばかり。
そして、モテすぎて業務過多状態に陥る。
弁当争奪戦、放課後のデート攻勢…悠真の平穏は完全に崩壊。
そんな中、唯一冷静な男・藤崎颯斗の存在に救われる。
颯斗はやたらと落ち着いていて、悠真をさりげなくフォローする。
「お前といると、楽だ」
次第に悠真の中で、彼の存在が大きくなっていき――。
「お前、俺から逃げるな」
颯斗の言葉に、悠真の心は大きく揺れ動く。
転生×学園ラブコメ×じわじわ迫る恋。
これは、悠真が「本当に選ぶべきもの」を見つける物語。
続編『元社畜の俺、大学生になってまたモテすぎてるけど、今度は恋人がいるので無理です』
かつてブラック企業で心を擦り減らし、過労死した元社畜の男・藤堂悠真は、
転生した高校時代を経て、無事に大学生になった――
恋人である藤崎颯斗と共に。
だが、大学という“自由すぎる”世界は、ふたりの関係を少しずつ揺らがせていく。
「付き合ってるけど、誰にも言っていない」
その選択が、予想以上のすれ違いを生んでいった。
モテ地獄の再来、空気を読み続ける日々、
そして自分で自分を苦しめていた“頑張る癖”。
甘えたくても甘えられない――
そんな悠真の隣で、颯斗はずっと静かに手を差し伸べ続ける。
過去に縛られていた悠真が、未来を見つめ直すまでの
じれ甘・再構築・すれ違いと回復のキャンパス・ラブストーリー。
今度こそ、言葉にする。
「好きだよ」って、ちゃんと。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる