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ぼくだけのにーに
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アキは俺の腕の中に戻ってきてくれることはなく、セイカの胸に顔を埋めてすすり泣いている。慰めようと、許されようと、彼に触れようと伸ばした手を止めたのはセイカだった。
「ぁ……ごめん、あの……」
「……謝らないでくれ。セイカ、アキ……なんて? 分かんないんだ俺……アキが何言ってるのか。何を感じてるのかすら……あんまり」
「秋風は……」
セイカは短い右腕でアキの頭を抱き、左手でアキと手を繋いだ。
「……お前が来たの、嬉しいって」
「そうなのか? よかった、じゃあ……!」
「ま、待て! 待ってくれ、でも……あの、秋風……すぐ喜んじゃうの、嫌だって。ちょろいのやだって……」
無礼な俺を簡単に許せば、俺は「アキはちょろい」「多少傷付けても許してくれる」と学習してしまい、今後も雑な扱いが続く。そう思っているのだろうか、そうかもしれない、そんなつもりは俺にはないけれど無意識の学習というのは恐ろしい。
「……鳴雷、秋風が膝に乗った時……キスして、油断させて……秋風離してガキんとこ行っただろ、アレめちゃくちゃ嫌だったみたい」
「え……ぁ…………そう、だよな、そりゃそうだ……好意を利用したんだもんな、俺」
説得する暇がない、腕力では勝てない、そんな俺がアキを出し抜くいいアイディア。思い付いた瞬間俺はそうやって自分を褒めて、実行に移した。
「…………自分ばっかり好きなんだって、泣いてる」
「ち、違う! 俺、俺はアキが好きだよ、大好きなんだ」
「乗り換えるつもりだって、弟変えるつもりだって……」
「違う違う違う! 俺ショタコンではないから! 子供だから、お客様だから優先してるだけで、好きなのはアキの方だよ! 俺の弟はアキだけだ! お願いだからお兄ちゃんを許してくれよ、アキと仲良く出来ないなんて俺……俺、寂しくてどうにかなっちゃいそうだよ。セイカっ、今の要約せず翻訳してくれ!」
「じゃあゆっくりもう一回言ってくれ」
「あっ……うん」
俺は口頭で電話番号やメールアドレスを伝える時のようにゆっくりと区切って話した。全て翻訳し終えるとアキは振り返り、じっと俺を見つめた。
「アキ……お兄ちゃんを許してくれ」
アキは押し黙って俺を見つめていたが、不意に笑って何か言った。
「セ、セイカっ……」
「待てって。えっと……その、気持ちよく出来たら、許してやるって」
「……! そ、それはつまり」
「手ぇ疲れたから鳴雷がオモチャ動かせってさ」
寝転がったアキは背後のセイカの足に肩甲骨から上を乗せたまま足をガバッと開き、俺の陰茎で型を取ったディルドが挿さった後孔を惜しげもなく晒した。
「……こんな偽物よりお兄ちゃんの本物を」
「抜き切ったら蹴り殺すってさ」
「誠心誠意ディルドで御奉仕させていただきます!」
ディルドをきゅうきゅうと締め付ける肉穴を見せ付けておいて挿入を許さないなんて……これが罰か。とアキの真意を想像しつつ、ディルドの持ち手を掴んで引っ張る。
《んっ、あっ! ぁああっ! めくれっ、ちまうぅ……! ひっ、ぃ……》
ある程度まで引き抜いたらまた押し込む。それを繰り返す。
《ひぃんっ! んひっ、ぁあ……んっ、あぁんっ! んゔっ、んんっ! ぁあっ、ぁ、きもちっ……ひっ、やっぱりぃっ、奥まで届くのイイっ、最高!》
ずちゅ、ずちゅっと淫靡な音が鳴る。手にアキの腸壁のうねりが伝わってくる。快感に素直な喘ぎ声が脳を揺さぶる。
《はっ、ぁ、あぁっ……イきそっ、ぉっ、んんっ……! 兄貴っ、しゃぶれ、同時にやれよっ、しゃぶれっ!》
「鳴雷、しゃぶれってさ。手止めずにな」
挿入したい。アキのナカに欲望を吐き出したい。破裂しそうなほどに張った陰茎の痛みを抱えたまま、俺はアキの陰茎を口に含んだ。手は止めず、偽物の陰茎でアキの後孔を犯しながら、俺に匹敵する凶悪な肉棒を喉で扱いた。
《兄貴っ、兄貴ぃ……こっち見ろよ兄貴っ!》
「鳴雷、こっち見ろって」
嗚咽を堪え、言われるがままアキを見上げる。
《あっはぁっ! たまんねぇ……! 名器だぜ兄貴の喉っ、はぁ……もう出るっ、イくっ、イっ……くぅうっ!》
強靭な足が頭を抱き締め、ほどなくして喉奥に精液が吐き出された。粘っこいそれが喉に絡み付く、️多少嘔吐いても外に出てこないし胃に落ちていく訳でもない。
《……はぁ、よかった。色々スッキリしたぜ》
「けほっ、けほ……アキ、お兄ちゃんのこと許してくれたか?」
《俺の咥えて涙目な兄貴マジでよかったぜ》
「……セイカ、どうかな」
「機嫌は直ったみたいだけど」
《じゃ、俺シャワー浴びてくる……んっ、あはっ……入れっぱでいいや。んっ、ぁ……イイ、これ、マジで兄貴の形……へへっ》
アキは挿入しっぱなしのディルドに甘い声を漏らしながら立ち上がり、プールへと繋がる扉の奥に消えていった。
「……あれ? お兄ちゃんとの仲直り記念いちゃラブセックスは?」
「ないみたいだな」
「そんなぁ!」
「流石兄弟、一番効く復讐の仕方が分かってるんだな」
「放置のお返しは放置ってかぁ? ぅう……ちんちん痛い。セイカぁ……」
「やだ。俺がしたら秋風また拗ねそうだし」
そっぽを向かれてしまった。俺は義母から子守りを押し付けられただけなのに。
「はぁ……アキシコしよ……」
俺はトボトボとアキの後を追い、シャワーを浴びているアキをオカズに自慰をした。アキは気を良くしたようでシャワーを終え身体の水分を拭った後、裸のまま抱きついてきてくれた。
「にーに、ぼく好きです?」
「好きだよ、大好き……許してくれるか? アキぃ……」
「ぼく、にーにだいすき! です」
満面の笑みを浮かべたかと思えば、俺の頬にちゅうっと唇を押し付ける。そしてそのまま耳元で囁く。
「にーに、ぼく、にーにです。ぼく違うする、にーにする、ダメです」
お兄ちゃんは僕のお兄ちゃんなんだから、僕以外のお兄ちゃんしちゃダメ! ってことだよな? 可愛い。ノヴェムの兄ぶったつもりはないのだが……いや、一人称がお兄ちゃんになってしまっていたけれど、それは歳下だったからで、家族という意味なら俺がお兄ちゃんなのはアキに対してだけで……あぁ、言い訳がましいなぁ、コレ。
「……分かったよ、ごめんな」
「許すするです!」
「…………ありがとう」
ようやく仲直りが出来た。アキに服を着せて髪を乾かしたら三人でリビングに行こう、母が帰ってきた時に預かった子供を一人にしていたら叱られてしまうだろうから。
「ぁ……ごめん、あの……」
「……謝らないでくれ。セイカ、アキ……なんて? 分かんないんだ俺……アキが何言ってるのか。何を感じてるのかすら……あんまり」
「秋風は……」
セイカは短い右腕でアキの頭を抱き、左手でアキと手を繋いだ。
「……お前が来たの、嬉しいって」
「そうなのか? よかった、じゃあ……!」
「ま、待て! 待ってくれ、でも……あの、秋風……すぐ喜んじゃうの、嫌だって。ちょろいのやだって……」
無礼な俺を簡単に許せば、俺は「アキはちょろい」「多少傷付けても許してくれる」と学習してしまい、今後も雑な扱いが続く。そう思っているのだろうか、そうかもしれない、そんなつもりは俺にはないけれど無意識の学習というのは恐ろしい。
「……鳴雷、秋風が膝に乗った時……キスして、油断させて……秋風離してガキんとこ行っただろ、アレめちゃくちゃ嫌だったみたい」
「え……ぁ…………そう、だよな、そりゃそうだ……好意を利用したんだもんな、俺」
説得する暇がない、腕力では勝てない、そんな俺がアキを出し抜くいいアイディア。思い付いた瞬間俺はそうやって自分を褒めて、実行に移した。
「…………自分ばっかり好きなんだって、泣いてる」
「ち、違う! 俺、俺はアキが好きだよ、大好きなんだ」
「乗り換えるつもりだって、弟変えるつもりだって……」
「違う違う違う! 俺ショタコンではないから! 子供だから、お客様だから優先してるだけで、好きなのはアキの方だよ! 俺の弟はアキだけだ! お願いだからお兄ちゃんを許してくれよ、アキと仲良く出来ないなんて俺……俺、寂しくてどうにかなっちゃいそうだよ。セイカっ、今の要約せず翻訳してくれ!」
「じゃあゆっくりもう一回言ってくれ」
「あっ……うん」
俺は口頭で電話番号やメールアドレスを伝える時のようにゆっくりと区切って話した。全て翻訳し終えるとアキは振り返り、じっと俺を見つめた。
「アキ……お兄ちゃんを許してくれ」
アキは押し黙って俺を見つめていたが、不意に笑って何か言った。
「セ、セイカっ……」
「待てって。えっと……その、気持ちよく出来たら、許してやるって」
「……! そ、それはつまり」
「手ぇ疲れたから鳴雷がオモチャ動かせってさ」
寝転がったアキは背後のセイカの足に肩甲骨から上を乗せたまま足をガバッと開き、俺の陰茎で型を取ったディルドが挿さった後孔を惜しげもなく晒した。
「……こんな偽物よりお兄ちゃんの本物を」
「抜き切ったら蹴り殺すってさ」
「誠心誠意ディルドで御奉仕させていただきます!」
ディルドをきゅうきゅうと締め付ける肉穴を見せ付けておいて挿入を許さないなんて……これが罰か。とアキの真意を想像しつつ、ディルドの持ち手を掴んで引っ張る。
《んっ、あっ! ぁああっ! めくれっ、ちまうぅ……! ひっ、ぃ……》
ある程度まで引き抜いたらまた押し込む。それを繰り返す。
《ひぃんっ! んひっ、ぁあ……んっ、あぁんっ! んゔっ、んんっ! ぁあっ、ぁ、きもちっ……ひっ、やっぱりぃっ、奥まで届くのイイっ、最高!》
ずちゅ、ずちゅっと淫靡な音が鳴る。手にアキの腸壁のうねりが伝わってくる。快感に素直な喘ぎ声が脳を揺さぶる。
《はっ、ぁ、あぁっ……イきそっ、ぉっ、んんっ……! 兄貴っ、しゃぶれ、同時にやれよっ、しゃぶれっ!》
「鳴雷、しゃぶれってさ。手止めずにな」
挿入したい。アキのナカに欲望を吐き出したい。破裂しそうなほどに張った陰茎の痛みを抱えたまま、俺はアキの陰茎を口に含んだ。手は止めず、偽物の陰茎でアキの後孔を犯しながら、俺に匹敵する凶悪な肉棒を喉で扱いた。
《兄貴っ、兄貴ぃ……こっち見ろよ兄貴っ!》
「鳴雷、こっち見ろって」
嗚咽を堪え、言われるがままアキを見上げる。
《あっはぁっ! たまんねぇ……! 名器だぜ兄貴の喉っ、はぁ……もう出るっ、イくっ、イっ……くぅうっ!》
強靭な足が頭を抱き締め、ほどなくして喉奥に精液が吐き出された。粘っこいそれが喉に絡み付く、️多少嘔吐いても外に出てこないし胃に落ちていく訳でもない。
《……はぁ、よかった。色々スッキリしたぜ》
「けほっ、けほ……アキ、お兄ちゃんのこと許してくれたか?」
《俺の咥えて涙目な兄貴マジでよかったぜ》
「……セイカ、どうかな」
「機嫌は直ったみたいだけど」
《じゃ、俺シャワー浴びてくる……んっ、あはっ……入れっぱでいいや。んっ、ぁ……イイ、これ、マジで兄貴の形……へへっ》
アキは挿入しっぱなしのディルドに甘い声を漏らしながら立ち上がり、プールへと繋がる扉の奥に消えていった。
「……あれ? お兄ちゃんとの仲直り記念いちゃラブセックスは?」
「ないみたいだな」
「そんなぁ!」
「流石兄弟、一番効く復讐の仕方が分かってるんだな」
「放置のお返しは放置ってかぁ? ぅう……ちんちん痛い。セイカぁ……」
「やだ。俺がしたら秋風また拗ねそうだし」
そっぽを向かれてしまった。俺は義母から子守りを押し付けられただけなのに。
「はぁ……アキシコしよ……」
俺はトボトボとアキの後を追い、シャワーを浴びているアキをオカズに自慰をした。アキは気を良くしたようでシャワーを終え身体の水分を拭った後、裸のまま抱きついてきてくれた。
「にーに、ぼく好きです?」
「好きだよ、大好き……許してくれるか? アキぃ……」
「ぼく、にーにだいすき! です」
満面の笑みを浮かべたかと思えば、俺の頬にちゅうっと唇を押し付ける。そしてそのまま耳元で囁く。
「にーに、ぼく、にーにです。ぼく違うする、にーにする、ダメです」
お兄ちゃんは僕のお兄ちゃんなんだから、僕以外のお兄ちゃんしちゃダメ! ってことだよな? 可愛い。ノヴェムの兄ぶったつもりはないのだが……いや、一人称がお兄ちゃんになってしまっていたけれど、それは歳下だったからで、家族という意味なら俺がお兄ちゃんなのはアキに対してだけで……あぁ、言い訳がましいなぁ、コレ。
「……分かったよ、ごめんな」
「許すするです!」
「…………ありがとう」
ようやく仲直りが出来た。アキに服を着せて髪を乾かしたら三人でリビングに行こう、母が帰ってきた時に預かった子供を一人にしていたら叱られてしまうだろうから。
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