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吸って吐いて吸って飲ませて

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さて、いざ四回目。そう思ったけれど、三発分の精液が入ったままの後孔はちょっとぐちょぐちょ過ぎる。ドロドロなのも好きだけれど、滑りが良過ぎると摩擦が減ってしまう。

「アキ、ちょっと吸うぞ」

「……? ひゃっ!?」

白濁液にまみれた後孔に口付けし、ぢゅうぅっと音を立てて精液を吸い出す。後孔の手前の方まで流れ出てきた分は結構吸えたはずだ。アキの腰の下に敷いているバスタオルに精液を吐き出し、口周りを拭う。

「あーっ!?」

突然レイが大声を上げた。

「なんで出しちゃうんすかぁ! 要らないなら俺にくださいっす! せんぱいの飲みたかったのにぃ……」

「……レイ、結構食ザー好きだよな」

「するのもされるのも好きっす」

「じゃあもっかい吸うから、それでいいか?」

「はい! っす」

一吸いだけのつもりだったが、俺はもう一度アキの後孔に唇を押し当てて自分の精液を啜った。

《ひぅっ……! ぅあ……仔猫の気分だぜ》

《……どういうことだ?》

《あ、スェカーチカ知らねぇ? 仔猫は自力で糞出来ねぇから、母猫が舐めて促してやるんだよ》

《なるほど……?》

ワクワクという擬態語を背後に浮かべたようなレイの肩を抱き、唇を重ねる。口に含んだ精液を全て渡してもなお、レイは俺の舌や上顎、舌の下や歯茎を舐め回し、根こそぎ精液を奪い取っていった。

「ん、んっ……んんっ、はぁ……せんぱいの、最高っすぅ……」

「…………味とか、違うのかい?」

「そうっすね、アキくんのが健康そうな味がするっす」

健康そうな味?

「そんなに色んな人の飲んできた訳じゃないんであんまり味の説明とかは出来ないんすけど……せんぱいのは最っ高に美味しいっす! 好きな人のは美味しいんすよ、紅葉さんも飲んでみるといいっす」

彼氏の精液は結構飲んでいるし、味の違いがあることも理解しているが、健康そうとか不健康そうとかはあんまり分かんないな、練度の問題かな。

「……人でっていうか、食ったもんとかで結構変わらないか?」

「変わるっすね。果物ばっかり食べてるとフルーティーな感じするっす」

「そういうものなのかい? まぁ……身体を作るのは食べ物だから、そういうものなのかなぁ」

「……俺果物ばっか食べたことないな。誰の話だ?」

「あっ面倒臭いこと言っちゃったっす」

そういうことは口に出すもんじゃないぞと思いつつ、誰の話なのか白状しろと面倒臭い振る舞いを続けた。

「くーちゃんっすよぉ……味の変化分かるほど付き合ってたのくーちゃんくらいっすし……それ以外の男はだいたいワンナイトっすから」

「意外と爛れていたんだねぇ」

「家出した未成年が出来ることなんか限られてるんすよ」

「……その話はまた今度してもらうとして、あのデカブツ果物しか食わねぇことなんかあんのかよ、人の肉しか食えねぇって聞いた方がまだ分かるぞ」

「くーちゃんのこと化け物か何かだと思ってんすか? くーちゃんアレでメンタルよわよわなんで、従兄弟と会う約束潰れた後とかは絶食するっす。会えても何か怒られたりするとヘコんで偏食になったりもするっす」

「あのガタイで……?」

そんなにストレスが食に来るタイプなのにあの筋肉量……あまりタンパク質を意識しなくても、鍛えなくても、勝手に筋肉がついていく羨ましい体質なんだろうなクソが。

「今川焼きのガワ以外何も食べなくなった時は頭を抱えたっす。ほじくり出した餡子食べる役俺だったんで」

「そりゃ別れるわ」

「僕白あん派だなぁ」

「いまがわやき……って何?」

「大判焼き、小判焼き、回転焼き、おやき、二重焼き、あじまん、きんつば、太鼓まん、夫婦焼、蜂楽饅頭、七越まん」

レイは別称を羅列した。聞き覚えのないものもいくつかある、よく知ってるなぁ。しかし一つ重要なものを忘れている。

「ベイクドモチョチョ」

「やっぱり今川焼きに馴染みがあるねぇ」

「ベイクドモチョチョ!?!??!?」

「…………えっ?」

「違う名前でしか知らないって訳じゃないみたいっすね」

「小麦粉の生地の中に餡子を入れたおやつのことだよ、カスタードとかもあるけど」

「待って、待っておくれ、ベイクド……何、もちょもちょ……? なんだい? それ。木芽くん、君も驚いていたじゃないか……どうして木芽くんも水月くんもそんな……スンって、戻るんだい。怖いよ」

「今度買ってやるよ」

「……鳴雷の作ったのがいい」

「専用の鉄板がいるから無理なんだ、ごめんな」

「…………そっか」

「あーんしてやるから我慢してくれないかな?」

セイカは嬉しそうに微笑んで頷いた。可愛い。旅行から帰ったらすぐに買ってやろう。

「無視しないでおくれ!」

ネザメにはちゃんとそういうネタというかノリというか……そういうのがあるんだと説明しておいた。納得はしてくれなかったが理解はしてくれたと思いたい。

「って今川焼きも元カレもどうっでもいいんだよ!」

「聞いたのせんぱいじゃないすか……アキくん、ほっといてごめんなさいっす。いっぱいイかせてあげるっすから許して欲しいっす」

そう語りかけながらレイはアキの目の前にローターを揺らす。

「おや、ローターかい?」

「はいっす。紅葉さんのそれは……?」

「スティックバイブだよ。点の責めが可能な優れものさ」

ネザメの手には耳かきのような物が握られている。バイブということは、先端のあの少し太くなった楕円形の部分が振動するのだろうか。それはそれは……恐ろしいな。

「俺は通訳頑張るぞ」

「あぁ、悪いなセイカ。適当に暇見つけて撫でたり舐めたりキスしたりしてやってくれ、アキ絶対喜ぶよ」

「……うん」

俺が何やったって……なんて言い出さず、セイカは小さく頷いてアキの頭を撫でた。

「んにゃっ……!」

後孔に指を入れ、吸い出せない位置に留まっていた精液を入り口付近に塗り広げる。

「んっ、ぁ、あぁっ……にゃあっ、にーにぃっ、んん……! にーにっ、そこする、ぼくぅ……ぼくっ、ぅうぅっ……!」

入り口付近を撫でるだけなら日本語を話す余裕が残るようだ。しかし、慣らしている最中とは随分違うな。腸壁が吸い付き、絡み付き、俺の指に甘えるようになった。触れているうちに陰茎でこれを味わいたいという気持ちが陰茎そのものと共に膨らみ、アキの後孔から指を抜いた俺は即座にアキの腰を掴んだ。
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