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好奇心は玩具へと
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ローターを前立腺があるはずの位置まで挿入し、スイッチを入れてから、サンは何も言わなかった。これでも感じないのかと悩み始めたその時、後孔に挿入した指がきゅうぅっと締め付けられていることに気付いた。
「……っ」
俺の指を食い締めている後孔の様子は目で見るだけでも楽しい。尻肉にも力が入っているから尻の刺青が少し歪んでいる。
(彫り師さん、サンさんのこのかわゆいおちり見たってことですよな……うわっ、ジェラシー! 相手はプロですからそんな邪な感情抱いていないとは信じますが、それはそれこれはこれ、嫉妬はしますぞ~!)
視線を尻に留めずサンの身体の至る部位を舐め回すように観察する。肩甲骨にも力が入っているようだ、あそこも刺青が歪んでいる。時折身体をくねらせているようで、描かれた龍がうねっている。髪からは頭の微かな震えが伝わる。
「……っ、ん……ぅ……ふっ……?」
シーツを掴む手からはサンの恥じらいや戸惑いが見て取れる。
「サン! どう? 気持ちよくなってきた?」
「ん、んん……?」
さぁ、いつも通り羞恥心と躊躇いの薄いサンらしく正直に答えるか? それとも恥じらって誤魔化すか? どちらでも美味しい。
「なんか、変な感じっ……ゾワゾワする。射精は、出来ないんだけどっ、なんか……裏から、されてるって感じ。玉弄った時と似てるようなっ、全然……違うような。根元、よりも奥……で、何か、震えてる」
「ふぅん……? その通りだよ、サン。前立腺は性器の根元、身体に埋まってる部分なんだ」
「……っ、あぁ、そうなの……? まぁ、肌から直接ぶら下がってる訳、ないよねっ」
「だからここが気持ちいいのは男として当然、治療にも使われるメジャーな性感帯なんだ。誰でもお尻で気持ちよくなれるってのはさ、もうそういうセックスしようっていう構造だよね」
「あははっ、ただのバグ技だと思うけどっ、ん、んんっ……! はぁ、すっご……これ、根元に玩具当てるのとかより、響く……」
快感を覚え始めてくれたようだ。一安心しつつも指で簡単に刺激出来ない位置にあるのは気軽に手で気持ちよくしてやれなくて困るな、と頭をまた悩ませる。
「気持ちいい?」
「んー……まぁね」
「よかった、一旦ちょっと仰向けになってくれる?」
「ん……んぅっ! お尻の中ぐりってなったんだけど」
身体を反転させたサンは眉を顰めた。
「他の敏感なところも触って、性感帯を連鎖開発しちゃおうって考えなんだけどいいかな?」
「好きにしていいけど……どこするの?」
「んー……耳とかどう? サンは髪長くていつも隠れてるから、敏感かも」
昨日ネザメに触れた記憶が新しいからか耳を一番に思い付いた。彼は耳がとても弱かったけれど、サンはどうだろう。
「ふーん? どうぞ」
少なくともネザメと違ってサンは嫌がらない。顔を傾けて耳にかかっていた髪をどかし、小さな耳を見せてくれた。
「ん……口でするんだ? まぁ、どっちでもいいけど」
耳の縁を舌先でなぞる。サンはピクっと身体を微かに跳ねさせた。いい反応だと内心ほくそ笑みつつ、耳の更に内へと舌を伸ばす。
「んっ……これ、結構ゾワゾワする……ひゃっ!?」
はむ、と唇だけで耳を噛む。するととうとうサンは大きな声を上げた。気をよくした俺はサンの耳を噛み、舐め、吸い、しゃぶった。左腕でサンの頭を抱いて決して逃がさず、右手ではその胸を揉んだ。
「んっ、ぅ……ひぅっ! ぅ、ん……んんっ!」
掴み切れない肉厚の胸と奥ゆかしい喘ぎ声に興奮を煽られる。勃った乳首が手のひらに触れたのでそっと手をズラし、指と指で挟み、くりくりと転がしてみる。
「はっ、ぁ……水月、水月……んぅっ! あっ、水月、水月っ、抜けちゃった」
「ん……はぁ、何がです?」
舌とサンの耳を繋ぐ唾液の橋を切り、顔を上げてサンの目を見る。白くぼんやりとした瞳には涙が滲んでいる。
「お尻の、何だっけ、ローター?」
「え……あぁ、本当だ」
起き上がって身体を離して見てみれば、サンの足の間にローターが落ちていた。透明の粘着質な液体にまみれたそれは酷く扇情的に見える。
「どこで気持ちよくなったらいいのかは何となく分かったよ、コツを掴んだってヤツだね。自分で入れてみていい?」
「えっ? い、入れてみたいっ? わぁあえっち……! あっ、いや……ちょ、ちょっと待ってね」
俺はサンの右手を取り、中指と薬指の爪の伸び具合を舌で確認した。長くもないし、ささくれもない。
「うん、大丈夫。ローションちゃんと絡めて、ゆっくりしていくんだよ」
サンはベッドの上で膝立ちになって緩く足を開いた。俺は生唾を呑み、スイッチを切ったローターをサンに渡し、サンが自身の後孔にローターを入れていく様子をかぶりつきで見た。
(あぁ、まだ全然キッツキツな穴に玩具と指が……ふわぁあえっろ! たまらん!)
つぷんっ、とローターが入る。サンは一旦息を吐き、更にローターを指で押し込んでいく。穴が拡がって指の形に歪みながら指を飲み込んでいく姿は凄まじい興奮を俺に与えた。
「ん、ここっ……だね、あった。これで……? 水月、ぶるぶるさせるのどうするの?」
サンの指は俺の指よりも太く長い。どうやらサンは自分自信の指でなら楽に前立腺に届くようだ。俺の指ももう少し伸びないかな……
「リモコンでするんだ。これ」
自分の中指を見つめて落ち込んでいた俺はハッとしてローターのリモコンをサンに渡した。オンオフスイッチと強弱操作のスイッチの位置を教えると、サンは笑顔で礼を言ってスイッチを入れ、振動の強さを最強に上げた。
「……っ、くぅゔっ!?」
「そっ、そんないきなり強くしたらダメだよぉっ! 大丈夫っ?」
「ふっ、ゔ、んんんんぅっ……! さ、さっきの、かなり弱かったんだ……?」
「下から二番目だよ……」
サンは振動の強さを真ん中に設定し、快楽への悦びが滲んだ緩い笑顔を浮かべたまま言葉を紡いだ。
「はっ……ぁ、ヤバい、これ癖になりそう……ね、水月、水月ぃ、このローターどこで買ったの? これ欲しいかもっ……」
「あ、じゃあ今度玩具ショップにデート……ぁ、ダメだ、俺十八禁コーナー入れないんだ……いつもネットで買ってるんだよ」
「ネットショップ? あぁっ、それは……よく、ないね。形が、分からないっ、ん……ふ、ぅう……十八禁コーナーか……ナナくんとレイちゃんならどっちが詳しい?」
「レイかな」
「じゃあ今度レイちゃんに連れてってもらうよ」
デートが出来ないのは残念だが彼氏同士が仲良くしてくれるのは嬉しい、複雑な心境だ。
「買ったヤツは……んっ、みつ、きぃ……水月が、ボクに使ってね」
ぎゅっと俺に抱きついて、耳元で、掠れた声でそう囁いた。それだけで俺はもう射精してしまいそうだった。
「……っ」
俺の指を食い締めている後孔の様子は目で見るだけでも楽しい。尻肉にも力が入っているから尻の刺青が少し歪んでいる。
(彫り師さん、サンさんのこのかわゆいおちり見たってことですよな……うわっ、ジェラシー! 相手はプロですからそんな邪な感情抱いていないとは信じますが、それはそれこれはこれ、嫉妬はしますぞ~!)
視線を尻に留めずサンの身体の至る部位を舐め回すように観察する。肩甲骨にも力が入っているようだ、あそこも刺青が歪んでいる。時折身体をくねらせているようで、描かれた龍がうねっている。髪からは頭の微かな震えが伝わる。
「……っ、ん……ぅ……ふっ……?」
シーツを掴む手からはサンの恥じらいや戸惑いが見て取れる。
「サン! どう? 気持ちよくなってきた?」
「ん、んん……?」
さぁ、いつも通り羞恥心と躊躇いの薄いサンらしく正直に答えるか? それとも恥じらって誤魔化すか? どちらでも美味しい。
「なんか、変な感じっ……ゾワゾワする。射精は、出来ないんだけどっ、なんか……裏から、されてるって感じ。玉弄った時と似てるようなっ、全然……違うような。根元、よりも奥……で、何か、震えてる」
「ふぅん……? その通りだよ、サン。前立腺は性器の根元、身体に埋まってる部分なんだ」
「……っ、あぁ、そうなの……? まぁ、肌から直接ぶら下がってる訳、ないよねっ」
「だからここが気持ちいいのは男として当然、治療にも使われるメジャーな性感帯なんだ。誰でもお尻で気持ちよくなれるってのはさ、もうそういうセックスしようっていう構造だよね」
「あははっ、ただのバグ技だと思うけどっ、ん、んんっ……! はぁ、すっご……これ、根元に玩具当てるのとかより、響く……」
快感を覚え始めてくれたようだ。一安心しつつも指で簡単に刺激出来ない位置にあるのは気軽に手で気持ちよくしてやれなくて困るな、と頭をまた悩ませる。
「気持ちいい?」
「んー……まぁね」
「よかった、一旦ちょっと仰向けになってくれる?」
「ん……んぅっ! お尻の中ぐりってなったんだけど」
身体を反転させたサンは眉を顰めた。
「他の敏感なところも触って、性感帯を連鎖開発しちゃおうって考えなんだけどいいかな?」
「好きにしていいけど……どこするの?」
「んー……耳とかどう? サンは髪長くていつも隠れてるから、敏感かも」
昨日ネザメに触れた記憶が新しいからか耳を一番に思い付いた。彼は耳がとても弱かったけれど、サンはどうだろう。
「ふーん? どうぞ」
少なくともネザメと違ってサンは嫌がらない。顔を傾けて耳にかかっていた髪をどかし、小さな耳を見せてくれた。
「ん……口でするんだ? まぁ、どっちでもいいけど」
耳の縁を舌先でなぞる。サンはピクっと身体を微かに跳ねさせた。いい反応だと内心ほくそ笑みつつ、耳の更に内へと舌を伸ばす。
「んっ……これ、結構ゾワゾワする……ひゃっ!?」
はむ、と唇だけで耳を噛む。するととうとうサンは大きな声を上げた。気をよくした俺はサンの耳を噛み、舐め、吸い、しゃぶった。左腕でサンの頭を抱いて決して逃がさず、右手ではその胸を揉んだ。
「んっ、ぅ……ひぅっ! ぅ、ん……んんっ!」
掴み切れない肉厚の胸と奥ゆかしい喘ぎ声に興奮を煽られる。勃った乳首が手のひらに触れたのでそっと手をズラし、指と指で挟み、くりくりと転がしてみる。
「はっ、ぁ……水月、水月……んぅっ! あっ、水月、水月っ、抜けちゃった」
「ん……はぁ、何がです?」
舌とサンの耳を繋ぐ唾液の橋を切り、顔を上げてサンの目を見る。白くぼんやりとした瞳には涙が滲んでいる。
「お尻の、何だっけ、ローター?」
「え……あぁ、本当だ」
起き上がって身体を離して見てみれば、サンの足の間にローターが落ちていた。透明の粘着質な液体にまみれたそれは酷く扇情的に見える。
「どこで気持ちよくなったらいいのかは何となく分かったよ、コツを掴んだってヤツだね。自分で入れてみていい?」
「えっ? い、入れてみたいっ? わぁあえっち……! あっ、いや……ちょ、ちょっと待ってね」
俺はサンの右手を取り、中指と薬指の爪の伸び具合を舌で確認した。長くもないし、ささくれもない。
「うん、大丈夫。ローションちゃんと絡めて、ゆっくりしていくんだよ」
サンはベッドの上で膝立ちになって緩く足を開いた。俺は生唾を呑み、スイッチを切ったローターをサンに渡し、サンが自身の後孔にローターを入れていく様子をかぶりつきで見た。
(あぁ、まだ全然キッツキツな穴に玩具と指が……ふわぁあえっろ! たまらん!)
つぷんっ、とローターが入る。サンは一旦息を吐き、更にローターを指で押し込んでいく。穴が拡がって指の形に歪みながら指を飲み込んでいく姿は凄まじい興奮を俺に与えた。
「ん、ここっ……だね、あった。これで……? 水月、ぶるぶるさせるのどうするの?」
サンの指は俺の指よりも太く長い。どうやらサンは自分自信の指でなら楽に前立腺に届くようだ。俺の指ももう少し伸びないかな……
「リモコンでするんだ。これ」
自分の中指を見つめて落ち込んでいた俺はハッとしてローターのリモコンをサンに渡した。オンオフスイッチと強弱操作のスイッチの位置を教えると、サンは笑顔で礼を言ってスイッチを入れ、振動の強さを最強に上げた。
「……っ、くぅゔっ!?」
「そっ、そんないきなり強くしたらダメだよぉっ! 大丈夫っ?」
「ふっ、ゔ、んんんんぅっ……! さ、さっきの、かなり弱かったんだ……?」
「下から二番目だよ……」
サンは振動の強さを真ん中に設定し、快楽への悦びが滲んだ緩い笑顔を浮かべたまま言葉を紡いだ。
「はっ……ぁ、ヤバい、これ癖になりそう……ね、水月、水月ぃ、このローターどこで買ったの? これ欲しいかもっ……」
「あ、じゃあ今度玩具ショップにデート……ぁ、ダメだ、俺十八禁コーナー入れないんだ……いつもネットで買ってるんだよ」
「ネットショップ? あぁっ、それは……よく、ないね。形が、分からないっ、ん……ふ、ぅう……十八禁コーナーか……ナナくんとレイちゃんならどっちが詳しい?」
「レイかな」
「じゃあ今度レイちゃんに連れてってもらうよ」
デートが出来ないのは残念だが彼氏同士が仲良くしてくれるのは嬉しい、複雑な心境だ。
「買ったヤツは……んっ、みつ、きぃ……水月が、ボクに使ってね」
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