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竿の取り合いの結末は

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ぐったりと脱力した歌見の頭の下から足を抜く。後頭部を擦り付けるから先走りの汁が歌見の銀髪に随分付いてしまったようだが、精液とは違って見て分からないので拭いてやれない。後で念入りに頭を洗うように言おう。

「はぁ……はぁっ……ぁ、あ……」

めくれ上がったシャツから覗く腹も、太腿も、精液でドロドロだ。俺は射精していないのに眺めているだけで達成感がある。

「すごい声だったね、えっと……ナナくん? かな」

「はぁっ、はぁ……クソ、たっぷり触ってくれやがって、穴閉じなくなったじゃねぇか……」

「シュカくんもすごい声だったよ」

「何のフォローだっ、大人しそうな顔しといて人の穴めちゃくちゃしやがって……!」

歌見のあまりの乱れようにサンはシュカを責める手を止め、歌見の様子を見に来た。顔をぺたぺた触られて歌見は鬱陶しそうに首を振って逃げようとしている。

「みぃ、くん……」

カンナもレイを責めるのをやめて歌見の様子を見に来た。いや、俺を見に来たのかな?

「みぃくん、おなか……だい、じょぶ……?」

「お腹?」

カンナが指した脇腹には引っ掻き傷があった。歌見が爪を立てて掴んだ跡だ。

「あぁ、大丈夫だよ」

少し皮膚が剥けている。明日は海に入るのに……一晩で薄皮は再生するだろうか? 自分の治癒力を信じよう。

「あっあぁっ、ひっ、あぁっ……! しぐぅっ、みっつんっ! これっ、もぉ抜いてっ、もぉ勃たないぃっ……出ないぃ……」

「歌見せんぱいっ、すごかったっすね……んっ、ぶるぶる止めたのに、ぁ、勝手に、締めちゃっ、んんっ……!」

ハルは歌見を気にする余裕はなく、レイは喘ぎ声を漏らしながら手足を震わせながらも歌見の顔を覗きに来た。

「ぅうぅ……見るな。クソっ……水月、嘘つき……めちゃくちゃ、恥ずかしいぞ……」

「いやぁ先輩がこんなに叫ぶとは」

「胸おかしくなる……ひぅっ!」

ゆっくりと起き上がった歌見は突然甲高い声を上げ、身体を丸めた。

「……歌見先輩?」

「…………お前が弄り過ぎるからぁっ! 服着てるだけでっ、こんな、クソっ、もう脱ぐ! しばらく触るな!」

歌見はシャツを掴んで引っ張り、胸に擦れないようにしつつベッドを降り、俺達に背を向けたままシャツを脱ぎ捨てて布団に座り込んだ。立派なはずの背中がいつもより小さい。

「拗ねちゃったっす。せんぱいやり過ぎっすよ」

「拗ねてない!」

以前は何度も「気持ちいい」「もっと」とねだってくれた覚えがあるのだが……あれは酒が入っていたからか? それとも二人きりだったから? 他の彼氏達の目を気にするような素振りはずっと見せていたし、後者かな。

「可愛い……」

小さな呟きまでは歌見は聞こえないようだ。

「せんぱい、せんぱいの……すごく辛そうっすね。俺、何とかしたいっす。せんぱい……俺にさせて欲しいっす」

レイの視線は俺の反り返った陰茎に注がれている。

「……! みぃ、くん……ぼくも、したい」

「えっ、あっ、俺もっ!」

カンナとカンナに前立腺マッサージ器具を抜いてもらったらしいハルもやってきた。

(むほほ、よりどりみどりでそ~。だーれーにーしーよーうーかーな……いや、一気にいっちゃいまそ!)

俺は大きく開脚し、尻の後ろに片手を付いて陰嚢をベッドから浮かせた。

「じゃあ三人でやってくれ」

「三人で……?」

「……口でってことっすか? じゃ、俺真ん中がいいっす」

「俺はどこでもいいけど……」

「だ、めっ……ぼく、真ん中」

「舌ピある方がフェラは気持ちいいっすよ、せんぱい方は片玉ずつはむっててくださいっす」

「真ん中とかってそういうこと!? えっじゃあ俺……俺も、真ん中……」

「はるくん、下手そ……だから、だめ」

「下手じゃないもん!」

いや、ハルは下手だ。慣れていないだけとも言えるが。

「俺下手じゃない! だから俺真ん中!」

「上手さで言ったら絶対俺っすぅ!」

下手と言われてハルがムキになった。俺が選ぶべきなのか? それじゃ角が立たないか?

「私のお尻とかどうです? 水月。皺も襞も伸びちゃうくらいじっくりたっぷり弄り回されて、いい具合になってますよ。最初からトロットロの私というレア物を体験してみては?」

「いいな、でも本番はフェラの後じゃないと……やっぱり突っ込んだ後のってしゃぶりにくいだろ?」

「ウェットティッシュ用意してあるよ」

「いや、うーん……そういう問題ですかね」

やっぱりネザメはちょっと天然だよな。そんなところも可愛いんだが。

「シュカは後な。もう少しサンと遊んでてくれ」

「いいの? やった、コリコリするところの形もう少し詳しく知りたかったんだよね~」

「ちょっ、ゃめっ、離しなさい! もう嫌です! もう前立腺ばっかり嫌だっ、あぁっ!? んっ、ゃあっ、ぁんっ! やめっ、嫌だっつってんだろぉっ! 重たっ、乗るなっ、ぐぢゅぐぢゅすんなぁあああっ!」

サンの元へシュカを押し返し、再びサンに押さえ付けられたシュカの甘美な悲鳴を楽しむ。シュカが最初から力で勝てず快楽を注がれる姿なんて今までは見られなかった、楽しませてもらおう。

「……決まったかー?」

三人はまだ言い争っている。もうリュウにやらせようかな、いやでもリングギャグのリングの直径、俺の陰茎の直径より短いんだよな。

「俺は歳上っすよ! 歳下がギャンギャン逆らうなっす!」

「せんぱいせんぱい言ってきてんのアンタじゃん! 後輩なら先輩に譲れよ!」

「ぼ、ぼく……ぼく、まんなか……」

「俺が一番上手いんすからせんぱいは俺は本音では竿の方がいいって思ってるはずっす! 玉分け合ってろっす!」

「下手下手言われて引き下がれる訳ないじゃん! た、玉とか、どうすればいいかよく分かんないし……!」

「ぼく……」

やはり言い争いになるとカンナが弱いな、そう思っていたが──

「…………はるくん、このくん、譲って★ おねがい★」

「……っ!? 譲る!」

「どうぞっす! ハッ……!? な、なんか譲っちゃったっす、なんか逆らえなかったっすぅ!」

──カミアもやっていた謎のおねだり技術で大逆転を決めた。

(なんなんですかあの星アタック……なんかの能力者?)

恥ずかしかったのかカンナは顔を真っ赤にし、しかし困惑する二人に先を越す隙は与えず俺の目の前に陣取った。気弱で大人しいカンナがごく稀に見せる図太さやイタズラ好きなところを俺はとても可愛いと思う。
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