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二人がかりの慰め
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俺よりも背が高いサンの手は、俺の手よりも一回り大きい。何度も油絵の具で汚れ、それを洗い流してを繰り返してきたからなのか、全体的に手が荒れている。しかも筆を日に何時間も持ち続けるからか筆ダコもあり、俺の指とは違った味わいをレイに与えるだろう。
「ゆっくり丁寧にだよ、サン。自分で取れそうな位置に刺さった魚の小骨を取る時くらいの優しさで触ってね」
「分かりにくいなぁ」
「ひっ、ぅ、うぁっ、ぁ、んんんぅっ……!」
つぷぷっ……とサンの中指がレイの後孔に入っていく。レイは突き出した腰を引き、身体を丸めようとする。しかしサンのもう片方の手がレイの陰嚢をむにゅっと掴むと、彼は身体を反らした。
「ひぁうっ!」
「ぷにぷに……これは、あぁ、玉か。ごめんごめん、痛かった? 水月ぃ、えいん……って何だっけ? 聞いたことある気がするんだけど忘れちゃった」
「性器と穴の間の空白地帯、ここの何にもないとこだよ」
サンの指をつまんでレイの会陰に触れさせる。
「ちょっとふっくらしてるの分かる? ここを押すと前立腺に刺激が行くみたいで、感じてくれるんだよ」
「ふぅん……ぜんりつせん、って?」
「男性器の根元……だと思ってくれていいよ。詳しい説明は俺には出来ないし、聞いても大した意味ないよ。性感帯だってことだけ覚えててくれたらいい」
「なるほど?」
「穴の方からコリコリしたの見つけたら、それが前立腺だよ」
「腸にあるの?」
「いや、多分違う……向こう側じゃないかな? 腸そんな分厚くないし、触った感じも何か越しって感じだから」
「ふぅん……?」
サンの手はふにふにと会陰を押している、レイならこれだけでも可愛らしく喘ぐはずなのに、レイの声は聞こえない。顔を覗き込んでみると目と口を硬く閉ざし、声を抑えているのが分かった。
「面白い感触してるね、たとえが思い付かないけれど……レイちゃんさっきから静かだね?」
「声抑えてるみたい。レイ、話の邪魔しないようにとか思ってくれてたのか? 声出してくれていいんだぞ。ねぇ、サン」
「うん、レイちゃんの話も聞きたいな」
レイを足に座らせて彼を背後から抱き締めている今の体勢では、彼の頬や唇へのキスは難しそうだ。緊張をほぐして声を出させる作戦は中止、強行手段を取ってしまおう。
「ん、んぅっ……んひっ!?」
レイの腹に緩く巻いていた腕を解き、ピアスで飾った乳首を同時につまんでやった。コリコリに硬くなった乳首の中に、更に硬い物があるこの独特の触り心地はレイでしか味わえない。
「俺もサンもレイの声聞きたいんだよ。ほら、声出せ」
「ひ、ぁっ! わ、分かったっす、分かったっすからぁっ、同時にっ、んんぅっ……! どぉじっ、いじるのぉっ、やめてくださいっす! はにゃっ、せないっすぅっ!」
「別にそんなに詳しくどこがどう感じるかとか聞きたい訳じゃないから、ちゃんと話せなくてもいいよ」
「俺は可愛い声聞かせて欲しいだけだから、喘いでるだけでもいいぞ」
会陰に触れるサンの手は形や感触を探るような動きをしている。人差し指や中指で会陰と太腿の付け根の境を探ったり、小指以外の四本で会陰を揉んだり……性欲を満たすためでもレイを悦ばすためでもない、好奇心に基づいた手つきはレイが初めて味わうものではないだろうか? おそらく後孔の中に入っている中指も似た動きをしているのだろう。
「やめるっ、気ぃ……ないんすねっ、二人ともぉっ……んぁっ、あっ、んんぅっ……!」
今日初めて味わう指の形と手つきは予測出来ない刺激をレイに与え、慣れさせない。元カレに攫われ、囚われていた恐怖などの負の感情を塗り潰してしまうには快楽はピッタリだろう。
「なんかコリコリしてるとこあった」
「んひゃんっ!? ゃ、そこっ、だめっ、ぁ、やっ、ぁあっ!」
嫌な思い出を薄れさせ、心を慰めるのは時間だ。その時間を快感で埋めてしまえばレイは辛い思いをあまりせずに済む。二人がかりでレイの頭を空っぽにしてやろう、サンは好奇心を満たそうとしているだけだが。
「多分それが前立腺だよ、一番気持ちいいところ」
「へぇー、じゃあここ弄ってあげればいいんだ」
「ぁんっ! んっ、あぁっ、ゃ、サンしゃっ、んゃっ、ぁうっ!」
太腿をピクピクと震えさせ、身体を反らし、俺のシャツを両手でぎゅっと握ってよがる。くねる肢体の肌は生白く、臍のピアスが部屋の照明を反射してキラキラ輝く。
「レイは奥の方が好きだけどね」
「奥?」
「あっ、指じゃ届かないよ。俺しか触っちゃダメなとこ」
「……なるほど?」
にぃ、と笑ったサンは中指をレイから抜き、開脚したままのレイの内腿を両手で優しく撫でた。
「そこを触ってあげた時のレイちゃんの反応が知りたいな」
「あぁ……もちろん。でも少し待って、もう少しほぐさないと。久しぶりだしね」
「あれ、元カレくんにはされてないの? 意外と紳士」
「変態なだけだよ」
レイを攫い、怯えさせ、子分達を投げたあんな男を紳士だなんて認定して欲しくなくて食い気味に否定した。
「サンの手はどうだった? レイ、もう少しこっちに……俺の足に座って」
後孔と乳首を弄られてレイはじわじわと俺の足からずり落ちていった。そんな彼を引っ張り上げて再び俺の足に座らせ、左手は乳首を弄るのをやめないまま右手を後孔に伸ばした。
「んっ……せんぱいのっ、より……長くてっ、少し太くて……すごく、細かく触ってきたっすぅ……ひだひだとか全部ぴんぴんってされて……気持ちいとこぐりぐりってされてぇ……」
「新鮮な感触だったよ」
「忘れてくださいっすぅ!」
「よしよし……」
恥ずかしがるレイの顎を左手で支えて唇を重ねつつ、後孔の縁を指の腹ですりすり擦ってやると、レイはあっという間に俺に身を任せてとろんとした顔を見せた。
「ゆっくり丁寧にだよ、サン。自分で取れそうな位置に刺さった魚の小骨を取る時くらいの優しさで触ってね」
「分かりにくいなぁ」
「ひっ、ぅ、うぁっ、ぁ、んんんぅっ……!」
つぷぷっ……とサンの中指がレイの後孔に入っていく。レイは突き出した腰を引き、身体を丸めようとする。しかしサンのもう片方の手がレイの陰嚢をむにゅっと掴むと、彼は身体を反らした。
「ひぁうっ!」
「ぷにぷに……これは、あぁ、玉か。ごめんごめん、痛かった? 水月ぃ、えいん……って何だっけ? 聞いたことある気がするんだけど忘れちゃった」
「性器と穴の間の空白地帯、ここの何にもないとこだよ」
サンの指をつまんでレイの会陰に触れさせる。
「ちょっとふっくらしてるの分かる? ここを押すと前立腺に刺激が行くみたいで、感じてくれるんだよ」
「ふぅん……ぜんりつせん、って?」
「男性器の根元……だと思ってくれていいよ。詳しい説明は俺には出来ないし、聞いても大した意味ないよ。性感帯だってことだけ覚えててくれたらいい」
「なるほど?」
「穴の方からコリコリしたの見つけたら、それが前立腺だよ」
「腸にあるの?」
「いや、多分違う……向こう側じゃないかな? 腸そんな分厚くないし、触った感じも何か越しって感じだから」
「ふぅん……?」
サンの手はふにふにと会陰を押している、レイならこれだけでも可愛らしく喘ぐはずなのに、レイの声は聞こえない。顔を覗き込んでみると目と口を硬く閉ざし、声を抑えているのが分かった。
「面白い感触してるね、たとえが思い付かないけれど……レイちゃんさっきから静かだね?」
「声抑えてるみたい。レイ、話の邪魔しないようにとか思ってくれてたのか? 声出してくれていいんだぞ。ねぇ、サン」
「うん、レイちゃんの話も聞きたいな」
レイを足に座らせて彼を背後から抱き締めている今の体勢では、彼の頬や唇へのキスは難しそうだ。緊張をほぐして声を出させる作戦は中止、強行手段を取ってしまおう。
「ん、んぅっ……んひっ!?」
レイの腹に緩く巻いていた腕を解き、ピアスで飾った乳首を同時につまんでやった。コリコリに硬くなった乳首の中に、更に硬い物があるこの独特の触り心地はレイでしか味わえない。
「俺もサンもレイの声聞きたいんだよ。ほら、声出せ」
「ひ、ぁっ! わ、分かったっす、分かったっすからぁっ、同時にっ、んんぅっ……! どぉじっ、いじるのぉっ、やめてくださいっす! はにゃっ、せないっすぅっ!」
「別にそんなに詳しくどこがどう感じるかとか聞きたい訳じゃないから、ちゃんと話せなくてもいいよ」
「俺は可愛い声聞かせて欲しいだけだから、喘いでるだけでもいいぞ」
会陰に触れるサンの手は形や感触を探るような動きをしている。人差し指や中指で会陰と太腿の付け根の境を探ったり、小指以外の四本で会陰を揉んだり……性欲を満たすためでもレイを悦ばすためでもない、好奇心に基づいた手つきはレイが初めて味わうものではないだろうか? おそらく後孔の中に入っている中指も似た動きをしているのだろう。
「やめるっ、気ぃ……ないんすねっ、二人ともぉっ……んぁっ、あっ、んんぅっ……!」
今日初めて味わう指の形と手つきは予測出来ない刺激をレイに与え、慣れさせない。元カレに攫われ、囚われていた恐怖などの負の感情を塗り潰してしまうには快楽はピッタリだろう。
「なんかコリコリしてるとこあった」
「んひゃんっ!? ゃ、そこっ、だめっ、ぁ、やっ、ぁあっ!」
嫌な思い出を薄れさせ、心を慰めるのは時間だ。その時間を快感で埋めてしまえばレイは辛い思いをあまりせずに済む。二人がかりでレイの頭を空っぽにしてやろう、サンは好奇心を満たそうとしているだけだが。
「多分それが前立腺だよ、一番気持ちいいところ」
「へぇー、じゃあここ弄ってあげればいいんだ」
「ぁんっ! んっ、あぁっ、ゃ、サンしゃっ、んゃっ、ぁうっ!」
太腿をピクピクと震えさせ、身体を反らし、俺のシャツを両手でぎゅっと握ってよがる。くねる肢体の肌は生白く、臍のピアスが部屋の照明を反射してキラキラ輝く。
「レイは奥の方が好きだけどね」
「奥?」
「あっ、指じゃ届かないよ。俺しか触っちゃダメなとこ」
「……なるほど?」
にぃ、と笑ったサンは中指をレイから抜き、開脚したままのレイの内腿を両手で優しく撫でた。
「そこを触ってあげた時のレイちゃんの反応が知りたいな」
「あぁ……もちろん。でも少し待って、もう少しほぐさないと。久しぶりだしね」
「あれ、元カレくんにはされてないの? 意外と紳士」
「変態なだけだよ」
レイを攫い、怯えさせ、子分達を投げたあんな男を紳士だなんて認定して欲しくなくて食い気味に否定した。
「サンの手はどうだった? レイ、もう少しこっちに……俺の足に座って」
後孔と乳首を弄られてレイはじわじわと俺の足からずり落ちていった。そんな彼を引っ張り上げて再び俺の足に座らせ、左手は乳首を弄るのをやめないまま右手を後孔に伸ばした。
「んっ……せんぱいのっ、より……長くてっ、少し太くて……すごく、細かく触ってきたっすぅ……ひだひだとか全部ぴんぴんってされて……気持ちいとこぐりぐりってされてぇ……」
「新鮮な感触だったよ」
「忘れてくださいっすぅ!」
「よしよし……」
恥ずかしがるレイの顎を左手で支えて唇を重ねつつ、後孔の縁を指の腹ですりすり擦ってやると、レイはあっという間に俺に身を任せてとろんとした顔を見せた。
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