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淡白なメッセージ

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後孔の最奥、本当の行き止まりの腸壁を亀頭で殴り付けながら、手が空いたので胸を弄ることにした。

「ひぁあぅっ!? 触んっ、なってぇっ!」

乳首を扱いてやると後孔の締まりが更によくなった。それはもう食いちぎられそうなくらいに。

「イぐっ、イっでるってぇっ! このっ、くしょやろぉっ! 胸やめろぉっ! どぉじっ、やだっ、あたま、がっ、ぁあっ!」

「……シュカ、シュカっ……可愛い、また顔見たいな」

腰も手も止めないままうなじに唇を吸い付かせる。首を竦める仕草からキスにも反応していると見た、快感から逃げたがっているのかな? さっきまで突き出していた腰も逃げがちになっている、可愛い。

「はぁっ……シュカ、シュカ、可愛いよ。また中に出すからなっ……」

左腕を下腹に巻き付けて引き寄せながら射精を果たし、流石に萎えた陰茎を抜く。

「んぁっ……ぁんっ! ん……はぁ……はぁ…………みつ、き……この、くそやろー……どぉじ嫌だっつってんのに」

「ごめんごめん」

胡座をかき、ぐったりとしたシュカを抱き上げて足に乗せる。お姫様抱っこもどきの姿勢だ。

「よっ……と。あーぁ、お腹も足もドロッドロだな、後で一緒にお風呂入ろっか」

「……はい」

「ご機嫌ななめだな。ごめんな? 乳首触ると締まって気持ちよくてさぁ……シュカもよかったろ?」

「よすぎるからやだっつってんですよ」

「そっかぁ……なぁ、対面もヤりたいって俺言ったよな。いいか?」

シュカは呆れたようにため息をついて身体を回し、俺の首に腕を回した。足で俺の胴を挟み、唇を触れ合わせるだけのキスをし、微笑む。

「……いいですよ、もちろん」

どちらともなく再び唇を重ね、舌を絡め合いながら、俺はシュカの尻を鷲掴みにして持ち上げ、挿入した。

「んっ、んんぅゔっ……! ぅ、あぁあっ! はっ、ぁ……はぁっ、駅弁ほどではないですが……まぁまぁ、体重がかかりますね……んっ、奥まで、挿さって……気持ちいい、です」

「可愛い……やっぱり顔を見てするのってイイなぁ」

左腕はシュカの腰を支えるのに使い、右手でシュカの顔を撫でた。左目を縦に裂いた傷跡を指でなぞり、また唇を重ねた。

「……あんまり可愛い可愛い言わないでくださいよ、そういうのは時雨さんとかに言うことでしょう」

「ま、確かに見た目で言えばシュカは綺麗系だけど、クールぶってるツンデレなとことか、二人きりだと結構甘えてくれるとことか、すごく可愛いよ。ギャップ萌えもあってたまんない、夢中にさせられる」

「口が上手いですねぇ」

「……連絡取れなくなって、何かあったんじゃないかって心配した。その次に……俺のこと嫌いになったんじゃないかって思った。だからこうして、その日のうちに……その、セックス出来て、安心した。色々……すごく、安心した」

「…………私があなたを嫌いになるなんてありえませんよ」

俺の首に抱きついたシュカは小さな声でそう言うと、誤魔化すように腰を上下に揺らし始めた。俺が望んだ体位でシュカにばかり動いてもらうのは申し訳ない、すぐに俺は彼の腰や尻を両手で支え、彼好みの動きを手伝った。

「んっ、んんっ! ん、ぁっ、あぁっ……! み、つきっ、水月ぃっ……水月、水月……!」

ゆっくりと腰を揺らし、蕩け切った柔らかい腸壁を俺の硬く張った陰茎に擦り付ける。ぐにぐにとうねる熱い肉に包まれ、扱かれる快感に俺も思わず声を漏らした。

「……っ、く……シュカ」

「ぁ、はっ、ぁあっ……けず、れるっ……水月、みつきぃ……」

喘ぎ声に紛れて何度も名前を呼ばれたが、今のは違う、今のは呼びかけだった。俺に何か言いたいことがあるのだ。腰だけを掴むのをやめ、ぐらぐらと揺れるシュカの身体を両腕で支え、目を合わせる。

「シュカ、なんだ? どうした? して欲しいことでもあるのか?」

「んっ、ん……水月」

「あぁ、水月だよ。どうした、シュカ……」

首に緩く巻かれていただけのシュカの腕に力が入り、シュカが俺にぎゅっと抱きつき、顔が見えなくなる。

「だい、すき」

「……っ、あ……」

耳元で囁かれた愛の言葉にときめいた俺は呆気なく彼の中に精液を放った。

「…………急に可愛いこと言うなぁ。出ちゃったよ」

「水月……」

俺にぎゅうっと抱きついたままのシュカの表情は分からない。けれど、気持ちは伝わってくる。

「俺も大好きだよ、シュカ。お風呂入ろっか、続きはお風呂でしよう……持ち上げるよ」

彼の中に精を放ったのはこれで何度目だったろう。何度だったとしてもまだ足りない、まだ勃ってしまう。入れたまま愛おしい彼を抱きかかえて浴室に運び、そこで続きを──




──たっぷり楽しんだ。

「ふぅ……足と腰と腕が痛い。外はもう暗くなってきてるし……今日は泊まるんだよな? シュカ」

「……立て、ねぇっ……クソ、てめぇ、風呂で何発……クソっ、声響いたし……ちくしょう」

浴室で抱いた際、シュカの声は浴室によく響いた。それを恥じらう姿の可愛らしかったこと、今は俺の肩を執拗に殴ってくるが行為中はもっとしおらしくて……

「なんや立たれへんくなったんか、なっさけないのぉ」

「黙れ殺すぞ! 何時間ヤってたと思ってんですか、てめぇだって同じ目に遭ゃあ似たような醜態晒しやがりますよ!」

「喧嘩するなよー」

お姫様抱っこでシュカをダイニングのソファまで運び、数時間ぶりにスマホを持つ。

「さて、母さんにお前らが泊まるってちゃんと連絡しとかないと飯がないからな」

「四人前お願いします」

「三人前ちゃうんか」

「鳴雷、もしアレなら俺晩飯抜きでもいいから」

「ほら見てみぃ欲張るからせーかが遠慮してもうた」

「じゃあ三人前でいいです」

母に連絡するためにスマホを持ったが、レイから届いていたメッセージの通知が光っていたので先にそちらを見た。内容を読んで、返信を考えつつ母にシュカとリュウのことを知らせて……と効率のいい流れを考えていたが、レイからのメッセージを読んだ瞬間俺はスマホを落としてしまった。

「……割れました?」

「…………セーフや! 割れとらへんわ。気ぃ付けや、水月。水月……?」

落としたスマホをリュウが拾ってくれたが、手に力が入らないどころか震えて受け取れない。

「どうしたんです水月」

「なんか悪い報せでもあったのか?」

「見たろ。えーと、これはこのめんの個チャやな……えっ!?」

「見せろ、今オレ立てねぇんだよ」

「俺も義足付けてないから立てない……」

俺ほどではないものの、俺のスマホを盗み見たリュウも驚愕で数秒間固まってしまっていた。そんなリュウからスマホを受け取ったシュカが目を見開く。

「別れて欲しい……? アイツが? 水月と?」

「何、鳴雷フラれたの? 誰に?」

「このめんやこのめん。水月ベタ惚れグループのやっちゃ、このめんが水月と別れたがるやなんてただごとやないで」

「木芽……あぁ、紫の人……」

そう、レイからのメッセージは単純なたった一言、俺との恋人関係を解消したいという驚愕の内容、思考が止まり硬直してしまっていた俺は次第に脱力し、その場に崩れ落ちた。
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