上 下
771 / 1,971

開発に挑戦

しおりを挟む
腹を両手で強く圧迫しながらゆっくりと抜き挿しを繰り返す。直腸の終わりの曲がり角を優しく小突き、亀頭だけが留まるギリギリまで抜く──じわじわと溜まっていく強い快感を受け止めるセイカの表情、声色、それらにはセイカを抱くことで得られる快感以上の価値がある。

「んぁっ、あぁっ! ぁ、は、ぁあぁあっ……! ひ、ゔっ、ぅあっ!」

「……っ、ふ……セイカ、イく時はイくって言わなきゃダメだろ?」

「ぁゔっ!? ぅ、んんっ……!」

「セイカ、ほら……イくって」

射精するためだけなら自慰でいい、前準備も後始末も手間がかかると分かっているのに何度でも彼氏を抱きたいのは単なる性欲ではないのだろう。セイカを抱いていると特にそう思う、いやセイカの後孔が緩くてそんなに気持ちよくないからとかじゃなくて……

「イくって言ってくれよ、聞きたいんだ」

突き当たりをぐっと押したまま腰を振るのをやめて囁く。

「んゔぅっ、ぅあ……? な、に? ごめ……聞こえてたん、だけど……頭、入ってこなくて」

「ぁ……イく時にイくって言って欲しいんだけど……」

落ち着いて聞き直されると言うのが恥ずかしくなってしまう。セイカが小さく頷いたのを確認してから俺は恥ずかしさを紛らわすため彼の最奥をぐりぐりと刺激した。

「んゔっ!? ぉ、んっ……! んっ、んんんぅっ! ぅ、あぁっ! ぁ、イ、くっ……!」

「んっ……」

絶頂の瞬間、締め付けが強まり痙攣が起こった。結腸口手前まではそれでも大したことがないけれど、その奥の俺にしか犯されていない場所は俺の陰茎を食いちぎらんばかりに締め付けている。

「はぁ……先っぽめちゃくちゃ気持ちいい」

幹部分には優しい快感を与えつつ、亀頭には非常に強い快楽を注ぐ、素晴らしい穴だ。結腸口をぐぽぐぽと鳴らして出入りすれば更に楽しめる。

「んんぅっ! ぅあっ、ぁ、あぁっ!? なる、かみっ……鳴雷ぃっ! 鳴雷っ、きも、ちっ? 鳴雷っ! 気持ちぃっ? ゔあっ、ぁ、また、イぐっ、イっひゃゔぅぅっ……!」

「気持ちいいよ、セイカは最高だ……俺も、そろそろっ……!」

ちゅうっと弱々しく吸い付く後孔の腹側を重点的に擦ってやれば、前立腺を刺激出来てセイカも俺とほぼ同時に射精に至った。

「……っ、はぁーっ……」

「ふっ、ふぅ……ひぁっ、ぁ、あぁあっ……! ぁんっ!」

精液を吐き出し終えた陰茎を抜き、抜けていく快感にも喘いだセイカの頭を軽く撫で、たっぷり精液を溜めたゴムを外す。

「鳴雷ぃ……」

「ん?」

二枚目の封を切るのに苦戦しているとバレないよう、爽やかな笑顔を浮かべてみる。

「……大好き。やっぱりいいなぁ……お前に必要とされてるって実感出来る。気持ちよかったし……最後の、その……出す時の、お前のがビクビクってするの、特に好き」

もうセックスを終えた気で感想を語っているセイカに見せつけるように、ようやく取り出せた二枚目のゴムを陰茎に被せる。

「…………まだ、するの?」

「嫌か?」

「ううん……鳴雷が俺で勃ってくれて嬉しい」

「よかった。二回戦目だし玩具使ってもいいかな?」

「鳴雷の好きなようにしてくれ」

その言い方には少しモヤモヤするけれど、なんだかんだ嫌なら嫌と言ってくれるだろうと信じてローターを二つ、セイカに見せた。

「ぶるぶるするヤツ?」

「そうそう。セイカの可愛い乳首をちゃんと性感帯にしたくてな、ちょっと強引なやり方になっちゃうけど開発させてくれ」

「胸かぁ……分かった、やってくれ」

大きさだけはそれなりのぷるんとした薄紅色の乳首をつまむ。しっかりと勃ってはいないそれをふにふにと弄び、セイカの反応を伺う。まだ呼吸を乱してすらいない。

「ローター当てるぞ」

硬く膨れてきた乳首にローターを当てて中くらいの振動を与えると、セイカはビクッと身体を小さく跳ねさせた。

「……っ、すっごい震えてる……」

「気持ちいいか?」

「よく分かんない……なんか、ジンジンして、痒い感じ」

まずは右乳首にローターをサージカルテープで固定。乳首を隠すように貼ったバッテン印はどこか滑稽だ。

「こっちもな」

「んっ……」

左乳首の方は触る前から勃っていた、右が弄られている間焦れていたのだろう。こちらにも右と同じくテープでローターを固定し、ひとまず完成だ。

「よし。じゃあ胸はひとまずこれで放置、お尻しよっか」

「うん……」

セイカはローターに押さえ付けられた自分の乳首を眺めている、胸に意識が向いているのはいいことだ。

「セイカ、おねだりしてみてくれないか?」

「へ……?」

「これ、欲しいんだろ? またお腹の奥ずんずん揺さぶられたいんだろ? 俺ので腹が埋まってないと寂しいんだもんな、淫らで可愛い俺のセイカ……どうして欲しいか自分の気持ちを素直に俺に教えてくれ」

硬く膨らんだ陰茎で臍をぐりぐりと押しながらおねだりを頼んでみると、セイカは小さく「変態」と呟いてから照れ臭そうに自ら開脚し、左手で尻肉を引っ張って穴を開いた。縦に割れて拡がっていて震えていて、男をよく知っていると見て分かるとてもいやらしい形をしていた。

「……何言えばいい?」

「セイカの言葉が聞きたいな。どんなのでもいいよ、セイカが考えたものなら何でも俺は興奮して突っ込んじゃうから」

「…………」

今までの人生では正解することしか許されてこなかったのだろうセイカには、こういったことが一番難しいようだ。

「早く言わないと俺自分でシコっちゃうぞ?」

「……っ、やだ……な、鳴雷……ここでっ、俺、で……その……気持ちよく、なって欲しい……ここ、入れて……鳴雷が満足出来るまでっ、いっぱい擦って」

「…………最高!」

「ひぁっ……!? ぁ、あぁあああっ! んっゔぅゔぅぅっんんっ! ん、ふ、んんっ……? にゃる、かみぃ……」

「セイカはホント健気だなぁ、気持ちよくなりたいから入れてじゃなくて、気持ちよくなって欲しいって……あぁもう可愛いっ! 可愛いぞセイカぁ、あぁあもうたまんない!」

左腕を首に、右足を俺の腰に絡め、切断され長さの足りない片手足でも俺に縋りつこうとするセイカへの愛おしさの赴くまま、当初の約束を忘れ俺は彼を激しく抱いた。
しおりを挟む
感想 440

あなたにおすすめの小説

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

悪役令息に転生して絶望していたら王国至宝のエルフ様にヨシヨシしてもらえるので、頑張って生きたいと思います!

梻メギ
BL
「あ…もう、駄目だ」プツリと糸が切れるように限界を迎え死に至ったブラック企業に勤める主人公は、目覚めると悪役令息になっていた。どのルートを辿っても断罪確定な悪役令息に生まれ変わったことに絶望した主人公は、頑張る意欲そして生きる気力を失い床に伏してしまう。そんな、人生の何もかもに絶望した主人公の元へ王国お抱えのエルフ様がやってきて───!? 【王国至宝のエルフ様×元社畜のお疲れ悪役令息】 ▼この作品と出会ってくださり、ありがとうございます!初投稿になります、どうか温かい目で見守っていただけますと幸いです。 ▼こちらの作品はムーンライトノベルズ様にも投稿しております。 ▼毎日18時投稿予定

平凡なSubの俺はスパダリDomに愛されて幸せです

おもち
BL
スパダリDom(いつもの)× 平凡Sub(いつもの) BDSM要素はほぼ無し。 甘やかすのが好きなDomが好きなので、安定にイチャイチャ溺愛しています。 順次スケベパートも追加していきます

隠れSubは大好きなDomに跪きたい

みー
BL
⚠️Dom/Subユニバース 一部オリジナル表現があります。 ハイランクDom×ハイランクSub

後輩が二人がかりで、俺をどんどん責めてくるー快楽地獄だー

天知 カナイ
BL
イケメン後輩二人があやしく先輩に迫って、おいしくいただいちゃう話です。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

処理中です...