上 下
736 / 1,942

首輪もどきを巻き付けて

しおりを挟む
ベッドに乗ったリュウの頬をむにむにと揉んでみる。特に痛がる様子はない。

「……何ぃ?」

「アキに叩かれてただろ? まだ痛いかなって」

「もう痛ないけど……ぇ? 水月あん時おった?」

「レイが設置したカメラ俺も見れるようになってるから」

リュウは分かりやすく「うわぁ」という顔をした。こういったことで彼氏にドン引きされるのは慣れているが、元から変態のリュウに引かれるのはなんかムカつく。

「相手させたのは俺だし萌えたけど、やっぱり嫉妬はするからな。痛みが残ってなくてよかったよ」

「サンドバッグ兼オナホやのに嫉妬するん?」

「……自分の物使われてたらそりゃ嫌だろ」

「ふぅん……ふふ、アキくん上手かったで。俺虐めんのも、気持ちよぉすんのもじょーず……アキくん好きやなぁ俺」

分かりやすく嫉妬を煽ってきた。ここはノってやるべきだろう。

「んっ……!」

リュウの口を手のひらで塞ぎつつ顎を掴み、彼の頭を枕に押し付ける。仰向けになったリュウは期待に満ちた視線を俺に注ぐ。

「お前は最近俺の所有物だって自覚が薄れてきてると思うんだよな……てことで、コレよ」

首輪を使いたかったが取りに行っては雰囲気が萎える、事前に準備しておかなかった自分を蔑みつつベッドから取れる位置に落ちていたベルトを持った。

「何ぃ……叩くん?」

太っていた頃によく使っていたメッシュベルトだ、締め具合の調節がしやすいので痩せてからも使ってはいる。レザーよりは肌を傷付けないだろう。

「俺は叩くのは素手だ、道具使っちゃお前の肉の感触が伝わらない……って、前にも言ったはずだけどな? 忘れてたとは、あーぁー、ショックだなぁ……それとも酷くして欲しくてわざと忘れたフリしてんのか? 小賢しいマゾ豚が」

罵倒台詞を考えるのは口説き文句を考えるのより難しい、俺はどこまでもSに向かない。迷いながら、それでも喋りながら、俺はリュウの首にベルトを巻いた。

(大丈夫……皮剥けたりはしないはずでそ。あとは絞め過ぎないように気を付けていればちゃんとプレイになりまそ)

ちゃんとした首輪を贈った時、リュウはとても喜んでくれた。ベルトを首輪代わりにするのはそれ の思い出を侮辱することにならないだろうか、リュウにとって許せないことではないだろうか──という不安はリュウの表情に拭われた。

(可愛い顔してる……! よかった、大丈夫なようですな)

指一本分の余裕を作ってベルトを締め、擬似的な首輪を作った。端を掴んで軽く引っ張ってみるとリュウの笑みが深くなった。

「後ろ向け。動物はバックが基本だもんな?」

「合わせてくれはるん? 優しいなぁ」

四つん這いになったリュウの背後で膝立ちになり、左手でベルトの端を握り直す。突き出された尻を右手で撫で、興奮による震えを感じ取ってほくそ笑む。

「……っ、水月ぃ……もっと、引いて……首ぃ……ぅあっ! ぁ……!」

ねだられた通りに首に巻いたベルトを引けばリュウは気持ちよさそうに声を上げ、尻にきゅっと力を込めた。

「おい、使ってやるっつってんだ、ケツの力抜け」

閉じた割れ目を右手で無理矢理開かせ、後孔を中指の腹で引っ掻く。

「あっ、ひっ!? それっ、ナカ疼くぅっ……!」

「ほじくり回してやるからケツ開けって」

「は、いっ……」

後孔の縁に少し触れただけで穴をヒクヒクと物欲しそうに震わせる。淫らな身体だ、少し前まで処女だったと思うと感慨深い。俺の調教の手腕は中々のものでは? まぁリュウがドMだから上手くいっているという面も大きいかもしれないが、少しくらい調子に乗ってもいいのでは?

「……よし」

リュウは四つん這いをやめて上半身をベッドに落とし、両手で尻肉を掴んで割れ目を開いた。これならつい尻に力を込めようとも関係ない、俺に穴を捧げられる。ついでに首の位置も下がるからベルトで首を絞められて一石二鳥と言ったところか。興奮していても頭が回るんだな。

「水月っ、水月ぃ……水月様っ、はよぉ……!」

「急かすな」

「ぁっ……! はっ、はぁっ……はい……!」

ベルトを引っ張って首をぐっと絞め、嬉しそうに蕩けた声で返事をするリュウにときめきながら右手で自身の陰茎を握り、リュウの穴に押し当てる。

「ぁ、んっ……」

ちゅうっと吸い付いてくる穴に亀頭を押し当て、敏感に反応するリュウを見下ろしてゾクゾクと快感を得る。

「いきめ」

「んっ……! ゔっ、ぁ、ぁあっ、ぁ……! ぁ、ひっ、ひっ、ん……んっ、ぁ、あぁあっ! ぁゔっ!」

異物や老廃物を排出するために拡がる機能を逆手に取り、きっと本来排泄されるものよりもずっと太くて硬いものを押し込んでいく。

「とりあえず先っぽは入ったな」

「ぅ、うぅっ……はいっ、はよぉ奥まで欲しいですぅっ」

独特なイントネーションの敬語に高揚しつつ、亀頭だけを咥え込んだ穴の縁をカリカリ引っ掻く。当然爪を立てている訳ではない、指の先で擦っているだけだ。

「んっ、んんっ……!」

ただそれだけでリュウは後孔をきゅうきゅうと締め付け、喘いだ。

「……軽いゲームをしようか」

「何ぃなもぉ……ひゃんっ!?」

態度が悪かったので尻を軽く叩く。パンッという乾いた音が部屋に響いた。

「は、はい……します、ゲーム、楽しみやわ……」

興奮を隠し切れていないが怯えた声を装っている、プレイを盛り上げるための演技だと分かっていても震えた弱々しい声には罪悪感を煽られてしまう。

「俺は動かない、お前が腰を振って……そうだな、前立腺だけで一回イってみろ。出来たら奥まで犯してやるよ、腹ぁ膨らむまで中出しキメてやる。どうだ?」

「やりますっ……!」

「よし……じゃあやれ」

俺は軽く背を反らし、何となく右手を腰に当てた。リュウは手をベッドについて四つん這いの姿勢に戻り、呼吸を整えてからゆっくりと腰を突き出した。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

膀胱を虐められる男の子の話

煬帝
BL
常におしがま膀胱プレイ 男に監禁されアブノーマルなプレイにどんどんハマっていってしまうノーマルゲイの男の子の話 膀胱責め.尿道責め.おしっこ我慢.調教.SM.拘束.お仕置き.主従.首輪.軟禁(監禁含む)

少年野球で知り合ってやけに懐いてきた後輩のあえぎ声が頭から離れない

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
少年野球で知り合い、やたら懐いてきた後輩がいた。 ある日、彼にちょっとしたイタズラをした。何気なく出したちょっかいだった。 だがそのときに発せられたあえぎ声が頭から離れなくなり、俺の行為はどんどんエスカレートしていく。

小さい頃、近所のお兄さんに赤ちゃんみたいに甘えた事がきっかけで性癖が歪んでしまって困ってる

海野
BL
小さい頃、妹の誕生で赤ちゃん返りをした事のある雄介少年。少年も大人になり青年になった。しかし一般男性の性の興味とは外れ、幼児プレイにしかときめかなくなってしまった。あの時お世話になった「近所のお兄さん」は結婚してしまったし、彼ももう赤ちゃんになれる程可愛い背格好では無い。そんなある日、職場で「お兄さん」に似た雰囲気の人を見つける。いつしか目で追う様になった彼は次第にその人を妄想の材料に使うようになる。ある日の残業中、眠ってしまった雄介は、起こしに来た人物に寝ぼけてママと言って抱きついてしまい…?

犬用オ●ホ工場~兄アナル凌辱雌穴化計画~

雷音
BL
全12話 本編完結済み  雄っパイ●リ/モブ姦/獣姦/フィスト●ァック/スパンキング/ギ●チン/玩具責め/イ●マ/飲●ー/スカ/搾乳/雄母乳/複数/乳合わせ/リバ/NTR/♡喘ぎ/汚喘ぎ 一文無しとなったオジ兄(陸郎)が金銭目的で実家の工場に忍び込むと、レーン上で後転開脚状態の男が泣き喚きながら●姦されている姿を目撃する。工場の残酷な裏業務を知った陸郎に忍び寄る魔の手。義父や弟から容赦なく責められるR18。甚振られ続ける陸郎は、やがて快楽に溺れていき――。 ※闇堕ち、♂♂寄りとなります※ 単話ごとのプレイ内容を12本全てに記載致しました。 (登場人物は全員成人済みです)

ポチは今日から社長秘書です

ムーン
BL
御曹司に性的なペットとして飼われポチと名付けられた男は、その御曹司が会社を継ぐと同時に社長秘書の役目を任された。 十代でペットになった彼には学歴も知識も経験も何一つとしてない。彼は何年も犬として過ごしており、人間の社会生活から切り離されていた。 これはそんなポチという名の男が凄腕社長秘書になるまでの物語──などではなく、性的にもてあそばれる場所が豪邸からオフィスへと変わったペットの日常を綴ったものである。 サディスト若社長の椅子となりマットとなり昼夜を問わず性的なご奉仕! 仕事の合間を縫って一途な先代社長との甘い恋人生活を堪能! 先々代様からの無茶振り、知り合いからの恋愛相談、従弟の問題もサラッと解決! 社長のスケジュール・体調・機嫌・性欲などの管理、全てポチのお仕事です! ※「俺の名前は今日からポチです」の続編ですが、前作を知らなくても楽しめる作りになっています。 ※前作にはほぼ皆無のオカルト要素が加わっています、ホラー演出はありませんのでご安心ください。 ※主人公は社長に対しては受け、先代社長に対しては攻めになります。 ※一話目だけ三人称、それ以降は主人公の一人称となります。 ※ぷろろーぐの後は過去回想が始まり、ゆっくりとぷろろーぐの時間に戻っていきます。 ※タイトルがひらがな以外の話は主人公以外のキャラの視点です。 ※拙作「俺の名前は今日からポチです」「ストーカー気質な青年の恋は実るのか」「とある大学生の遅過ぎた初恋」「いわくつきの首塚を壊したら霊姦体質になりまして、周囲の男共の性奴隷に堕ちました」の世界の未来となっており、その作品のキャラも一部出ますが、もちろんこれ単体でお楽しみいただけます。 含まれる要素 ※主人公以外のカプ描写 ※攻めの女装、コスプレ。 ※義弟、義父との円満二股。3Pも稀に。 ※鞭、蝋燭、尿道ブジー、その他諸々の玩具を使ったSMプレイ。 ※野外、人前、見せつけ諸々の恥辱プレイ。 ※暴力的なプレイを口でしか嫌がらない真性ドM。

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

変態村♂〜俺、やられます!〜

ゆきみまんじゅう
BL
地図から消えた村。 そこに肝試しに行った翔馬たち男3人。 暗闇から聞こえる不気味な足音、遠くから聞こえる笑い声。 必死に逃げる翔馬たちを救った村人に案内され、ある村へたどり着く。 その村は男しかおらず、翔馬たちが異変に気づく頃には、すでに囚われの身になってしまう。 果たして翔馬たちは、抱かれてしまう前に、村から脱出できるのだろうか?

そばかす糸目はのんびりしたい

楢山幕府
BL
由緒ある名家の末っ子として生まれたユージン。 母親が後妻で、眉目秀麗な直系の遺伝を受け継がなかったことから、一族からは空気として扱われていた。 ただ一人、溺愛してくる老いた父親を除いて。 ユージンは、のんびりするのが好きだった。 いつでも、のんびりしたいと思っている。 でも何故か忙しい。 ひとたび出張へ出れば、冒険者に囲まれる始末。 いつになったら、のんびりできるのか。もう開き直って、のんびりしていいのか。 果たして、そばかす糸目はのんびりできるのか。 懐かれ体質が好きな方向けです。今のところ主人公は、のんびり重視の恋愛未満です。 全17話、約6万文字。

処理中です...