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毛羽焼き
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縄の先端から先端までしっかり扱いた。後は毛羽を焼くだけだ。蝋燭に火を灯し、念の為水を張った洗面器と濡れタオルを用意し、縄を炙っていく。
《火ぃ?》
ゴミ箱にティッシュを捨てた帰りのアキが俺の手元を覗き込む。
「危ないからセイカのとこ行ってな」
「そろそろ風呂の時間だぞ」
「あー……俺最後でいいや。二人共先入ってきな」
セイカがアキに入浴の時間を告げ、着替えを持ったアキが浴室へと向かう。セイカは今日買った寝間着を用意し、にんまりと笑ってアキが上がってくるのを待った。
(……しかし面倒臭い作業ですな、熱いし)
毛羽が焼ける匂い、ハーブオイルの良い香り、じんわりとだが確かに伝わってくる熱さ、炎の輝きや揺らめき──
(──やべっ、なんかボーッとしてましたぞ。蝋燭の火ってなんかボーッとしちゃうんですよな)
「鳴雷ぃ……傍行っていい? 邪魔じゃない?」
「へっ? あぁ、もちろん。火使ってるからちょっと離れるか、俺の背後かなら」
「ん、ありがと……」
ベッドからずり落ちたセイカは四つん這いでこちらに向かってくる。普通の四つん這いのように手のひらと膝をついたものではなく、肘と膝を使ったより姿勢の低いものだ。足の長さが片方足りないからか尻がふりふり揺れて、ついそちらに目が向いてしまう。
「手間かかるんだなー」
床に座り直したセイカの視線は縄に向いている。
「……縄使ってって言ったの誰?」
「あー……ネザメさんがミフユさん縛ってて、俺もやりたいってなったから誰って訳じゃないんだ。強いて言うならミフユさんとリュウかな、他の子は縛るの嫌がりそう……」
いや、カンナやレイは受け入れてくれそうかな?
「ふーん……ちゃんと言えよ? こんだけ手間かけて作った縄ですよって」
「縄の作り方ミフユさんに聞いたから言わなくても分かるよ。リュウには……リュウにはドSなご主人様で居たいから、そういう裏の作業は知らせちゃダメなんだ」
水上から見れば優雅な白鳥は水中から見上げると結構なバタ足をしているのが分かる、水面下のバタ足は見せないのがSの流儀だ。リュウは優雅な姿を見て喜ぶ──と思いきやバタ足の健気さやそれを必死に隠すカッコ付けた仕草を可愛がっているような素振りもあるんだよな、アイツ。
「リュウ……か。秋風、俺の次にアイツ好きって言ってたぜ」
「アキが? そうなんだ。確かにセイカと会うまでは一番懐いてたかもな」
「……秋風、他のヤツにも腰振ったりすんの?」
「んー……擦り付けたりはあんまり見たことないな。シュカとかは手マン上手いから擦り寄ってってるの見るけど」
レイは玩具に詳しいから、歌見は指が太いから期待して、リュウには単純に懐いているから──と言った具合だろうか。
「…………俺以外にも結構行くんだ」
「うん、何、ちょっとショック?」
「別に、節操ねぇヤツだなって思っただけ」
ショックを受けたみたいだ。その後、アキが戻ってくる頃になっても作業が終わらなかったのでセイカに先に風呂に入ってもらった。
「にーにぃ、火……くさいー、です」
「焦げる匂い嫌いか? ごめんな、後一メートルで終わるから……終わったら消臭スプレーかけるからさっ、なっ?」
むくれるアキをなだめながら毛羽を焼き終え、約束通り消臭スプレーをかける。毛羽を全て取り終えたかの確認と焦げ取りのため、再び縄を扱く。
「ただいまー……まだ終わってないのか?」
「もうちょい、もうちょい…………終わった! ふぅ……手疲れた」
「お疲れ様。風呂入ってこいよ」
縄作りの道具を全て片付けた俺は風呂にスマホを持ち込んだ。レイに贈られたカメラとマイク付きのストーカー仕様テディベアはスマホやパソコンとの接続が可能で、撮った映像がそれらで見られるのだ。
(セイカ様の反応からしてアキきゅんが普段からセイカ様ニーしてるのはまず間違いありませんぞ。見たいでそ~)
最近は映像をチェックしていなかった。シャワーを浴びながら倍速の映像を眺め、それらしき動きがあれば通常再生に戻す。
(ここっ! 当たりですかな?)
倍速を等速に戻し、音量を上げる。会話はロシア語で行われているから内容は分からないが、自慰によって乱れる呼吸音くらいは楽しめるはずだ。
湯に浸かり、動画に集中する。画面の中で秋風は肌着と下着だけの姿になっている、画面外から現れた彼は既に勃っていた、俺と同じく大きな陰茎が下着を裂かんばかりに張らせている。肌着は汗ばんでおり、たった今までトレーニングに励んでいたことが分かる。
《スェカーチカ》
ベッドの上で俺の教科書を読んでいたセイカは名前を呼ばれ、ため息をつく。
《お前なんで筋トレすると勃つんだよ》
《筋トレじゃ勃たねぇ、シャドーやると勃つ》
俺の知らない言語での会話だ。アキはセイカにずんずん近寄り、教科書を取り上げてセイカをうつ伏せにさせ、コンドームの袋を破った。
《何が違っ……お、おい!》
《絶対入れないから……お願い、破裂しそうなんだよ、抜かせてくれ》
陰茎にコンドームを被せた。本番行為にまでは及んでいないはずだが、もしかしたら……と期待と不安で胸が高鳴る。
《一人でやりゃいいだろうがよ! クソ、ったく、仕方ねぇな……汚すなよ》
セイカは抵抗をやめて枕にぼふんと頭を落とした。アキはゴムに包まれた陰茎をセイカのズボン越し尻に押し付け、ゆっくりと腰を振り始める。
《はぁっ……スェカーチカ、スェカーチカ……可愛い、スェカーチカぁ……》
次第に腰振りは激しくなっていく。ズボン越しではあるが陰茎はしっかりセイカの尻の割れ目を捉えているように見える。
《スェカーチカ、スェカーチカ、手握って……ありがと。なぁ、声聞きたい、なんか喋って、スェカーチカぁ……お願い、喋って》
他の日も確認してみたが、アキがセイカをうつ伏せにするか抱えて座るかしてセイカの尻に股間を擦り付ける自慰の仕方を気に入っているのは明白だった。太腿で挟んでやったり、手で扱いたりなどセイカがアキに奉仕する様子は見られなかった。
(やっぱりよく分からない関係っ……ふぅ、抜けましたな)
弟が俺の彼氏をオカズに自慰をしている動画をオカズに自慰をするとか、もう訳が分からないな。
《火ぃ?》
ゴミ箱にティッシュを捨てた帰りのアキが俺の手元を覗き込む。
「危ないからセイカのとこ行ってな」
「そろそろ風呂の時間だぞ」
「あー……俺最後でいいや。二人共先入ってきな」
セイカがアキに入浴の時間を告げ、着替えを持ったアキが浴室へと向かう。セイカは今日買った寝間着を用意し、にんまりと笑ってアキが上がってくるのを待った。
(……しかし面倒臭い作業ですな、熱いし)
毛羽が焼ける匂い、ハーブオイルの良い香り、じんわりとだが確かに伝わってくる熱さ、炎の輝きや揺らめき──
(──やべっ、なんかボーッとしてましたぞ。蝋燭の火ってなんかボーッとしちゃうんですよな)
「鳴雷ぃ……傍行っていい? 邪魔じゃない?」
「へっ? あぁ、もちろん。火使ってるからちょっと離れるか、俺の背後かなら」
「ん、ありがと……」
ベッドからずり落ちたセイカは四つん這いでこちらに向かってくる。普通の四つん這いのように手のひらと膝をついたものではなく、肘と膝を使ったより姿勢の低いものだ。足の長さが片方足りないからか尻がふりふり揺れて、ついそちらに目が向いてしまう。
「手間かかるんだなー」
床に座り直したセイカの視線は縄に向いている。
「……縄使ってって言ったの誰?」
「あー……ネザメさんがミフユさん縛ってて、俺もやりたいってなったから誰って訳じゃないんだ。強いて言うならミフユさんとリュウかな、他の子は縛るの嫌がりそう……」
いや、カンナやレイは受け入れてくれそうかな?
「ふーん……ちゃんと言えよ? こんだけ手間かけて作った縄ですよって」
「縄の作り方ミフユさんに聞いたから言わなくても分かるよ。リュウには……リュウにはドSなご主人様で居たいから、そういう裏の作業は知らせちゃダメなんだ」
水上から見れば優雅な白鳥は水中から見上げると結構なバタ足をしているのが分かる、水面下のバタ足は見せないのがSの流儀だ。リュウは優雅な姿を見て喜ぶ──と思いきやバタ足の健気さやそれを必死に隠すカッコ付けた仕草を可愛がっているような素振りもあるんだよな、アイツ。
「リュウ……か。秋風、俺の次にアイツ好きって言ってたぜ」
「アキが? そうなんだ。確かにセイカと会うまでは一番懐いてたかもな」
「……秋風、他のヤツにも腰振ったりすんの?」
「んー……擦り付けたりはあんまり見たことないな。シュカとかは手マン上手いから擦り寄ってってるの見るけど」
レイは玩具に詳しいから、歌見は指が太いから期待して、リュウには単純に懐いているから──と言った具合だろうか。
「…………俺以外にも結構行くんだ」
「うん、何、ちょっとショック?」
「別に、節操ねぇヤツだなって思っただけ」
ショックを受けたみたいだ。その後、アキが戻ってくる頃になっても作業が終わらなかったのでセイカに先に風呂に入ってもらった。
「にーにぃ、火……くさいー、です」
「焦げる匂い嫌いか? ごめんな、後一メートルで終わるから……終わったら消臭スプレーかけるからさっ、なっ?」
むくれるアキをなだめながら毛羽を焼き終え、約束通り消臭スプレーをかける。毛羽を全て取り終えたかの確認と焦げ取りのため、再び縄を扱く。
「ただいまー……まだ終わってないのか?」
「もうちょい、もうちょい…………終わった! ふぅ……手疲れた」
「お疲れ様。風呂入ってこいよ」
縄作りの道具を全て片付けた俺は風呂にスマホを持ち込んだ。レイに贈られたカメラとマイク付きのストーカー仕様テディベアはスマホやパソコンとの接続が可能で、撮った映像がそれらで見られるのだ。
(セイカ様の反応からしてアキきゅんが普段からセイカ様ニーしてるのはまず間違いありませんぞ。見たいでそ~)
最近は映像をチェックしていなかった。シャワーを浴びながら倍速の映像を眺め、それらしき動きがあれば通常再生に戻す。
(ここっ! 当たりですかな?)
倍速を等速に戻し、音量を上げる。会話はロシア語で行われているから内容は分からないが、自慰によって乱れる呼吸音くらいは楽しめるはずだ。
湯に浸かり、動画に集中する。画面の中で秋風は肌着と下着だけの姿になっている、画面外から現れた彼は既に勃っていた、俺と同じく大きな陰茎が下着を裂かんばかりに張らせている。肌着は汗ばんでおり、たった今までトレーニングに励んでいたことが分かる。
《スェカーチカ》
ベッドの上で俺の教科書を読んでいたセイカは名前を呼ばれ、ため息をつく。
《お前なんで筋トレすると勃つんだよ》
《筋トレじゃ勃たねぇ、シャドーやると勃つ》
俺の知らない言語での会話だ。アキはセイカにずんずん近寄り、教科書を取り上げてセイカをうつ伏せにさせ、コンドームの袋を破った。
《何が違っ……お、おい!》
《絶対入れないから……お願い、破裂しそうなんだよ、抜かせてくれ》
陰茎にコンドームを被せた。本番行為にまでは及んでいないはずだが、もしかしたら……と期待と不安で胸が高鳴る。
《一人でやりゃいいだろうがよ! クソ、ったく、仕方ねぇな……汚すなよ》
セイカは抵抗をやめて枕にぼふんと頭を落とした。アキはゴムに包まれた陰茎をセイカのズボン越し尻に押し付け、ゆっくりと腰を振り始める。
《はぁっ……スェカーチカ、スェカーチカ……可愛い、スェカーチカぁ……》
次第に腰振りは激しくなっていく。ズボン越しではあるが陰茎はしっかりセイカの尻の割れ目を捉えているように見える。
《スェカーチカ、スェカーチカ、手握って……ありがと。なぁ、声聞きたい、なんか喋って、スェカーチカぁ……お願い、喋って》
他の日も確認してみたが、アキがセイカをうつ伏せにするか抱えて座るかしてセイカの尻に股間を擦り付ける自慰の仕方を気に入っているのは明白だった。太腿で挟んでやったり、手で扱いたりなどセイカがアキに奉仕する様子は見られなかった。
(やっぱりよく分からない関係っ……ふぅ、抜けましたな)
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