冴えないオタクでしたが高校デビューに成功したので男子校でハーレムを築こうと思います

ムーン

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夏休み初プレイ

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夕飯の後、俺は母に通知表を渡した。義母とホムラが覗き込んでいるのが恥ずかしい。

《何あの紙》

《成績表》

母は俺の成績に拘らない、頑張ったわねと微笑んで通知表を返してくれた。

「見せて」

「ん? うん」

ホムラと義母がそれぞれ母の私室と俺の私室へと帰っていく中、セイカに通知表を渡した。

「うわ……」

「う、うわって何だよ、普通だろ?」

三段階評価の真ん中が一番多く、一番下は僅か二つ、一般的に見てもそんなに悪い成績ではないと思う。

「……うん」

なのに哀れみの目で見られている。

「な、なんだよぉ……秀才のセイカ様と同じにするなよな」

通知表を取り返して改めて自分で眺める。やはり良いとは言えないが、悪いとも言えない成績だ。

「委員長頑張ってるのいいと思うぞ」

教師からの一言コメントの欄もしっかり見てくれていたようだ。

「ありがとう! 委員長面倒臭いんだよ、ただの雑用係なんだ。労ってくれよセイカぁ」

「……お疲れ様?」

首を傾げたセイカを抱き上げて膝に乗せ、しばらく愛でてから風呂に入った。



ホムラの通っている中学の終業式は金曜日に行われるらしく、もうしばらく我が家に居るようだ。そんな彼は俺の部屋でセイカと眠る。

「おやすみなさい鳴雷さん」

「あぁ、おやすみ」

ぽんぽんと頭を撫でてやるとキラキラと輝く瞳を閉じて心地良さげにする。愛らしい子だ。

「……おやすみ、鳴雷」

「おやすみ」

セイカにはキスをして手を振る。ほのかに赤らんだ顔で手を振り返し、弟の待つ部屋の奥へと身体を反転させるセイカに癒され、俺も弟が待つ部屋へと急いだ。

「にーに! にーにぃ」

ベッドで横になっていたアキが飛び起きて俺を出迎える。すぐにベッドに引っ張り込まれ、ローションのボトルを握らされた。

「……あー、アキ、悪いんだけどな、今日は……やめておこう。その……なっ?」

「するしないです?」

「ごめんな?」

「…………寝るするです」

向こうからの誘いを断るのは相手に恥をかかせるような気がして好きではない。けれど、明日はミフユとリュウは確実に、あわよくばネザメも抱けるかもしれない日なのだ。その前日に他の彼氏達ならともかくアキとするのは得策ではない。搾り取られてしまう。

(ごめんなさいでそアキきゅん、絶倫なのはよきことですが今回は蓄えておきたいのでそ)

いつもは俺に抱きついて眠ってくれるのに、今日は拗ねているのか俺に背を向けている。悲しいし寂しい。



夏休み初日の朝、早速サウナに向かったアキを見送って鞄に着替えを詰めた。ローションなどは向こうで用意してくれているだろうと思いつつも、ローションを始めとした備品も鞄に押し込んだ。

「タオルも入れときまそ……よっし」

肩がけの鞄を持ち、ネザメの家に出かけることをセイカに話した。

「早速か、行ってらっしゃい」

「留守番よろしくな。アキにも言っといてくれ」

「あぁ」

アキは朝食を食べ終えてすぐプールに戻った。セイカに彼への伝言を頼み、家を出た。駅前のロータリーには見覚えのある高級車が停まっており、中には既にリュウの姿があった。

「水月ぃ、おはようさん」

車に近付くと運転手が降りて扉を開けてくれた。お礼を言いつつ乗り込むとリュウに笑いかけられた。

「……夏休み初対面がお前か、俺もつくづく運がないみたいだ」

抱き締めたくなる気持ちを抑えて罵倒すると無邪気な笑顔が淫靡なものに変わる。今すぐ唇を奪ってしまいたいが、堪えて車窓の外を眺めた。



二度目だろうと緊張度合いは変わらない、しかし豪邸に緊張しているようではSは務まらない。リュウの前でだけでも堂々としていなければ。

「いらっしゃい、水月くん、天正くん」

執事であるミフユの叔父に案内された先はネザメの私室、広い部屋には勉強机が二つ並んでいる。

「お邪魔してます。あの、ミフユさんは……?」

「餌やりに行っているよ、そろそろ帰ってくるんじゃないかな?」

「餌やり……ペット飼ってるんですか?」

「おや、言ってなかったかな。飼ってるよ、今度会ってあげてくれるかい?」

「はい、ぜひ」

大富豪の御曹司のペットには大きな興味がある、きっと一般人には手の届かない動物だ。猛獣かもしれない、見るまで名前は聞かないでおこう。

「時雨くんだったかな? 彼も飼ってるんだよね、是非会わせてあげたいなぁ。別種の動物が仲良くしている姿なんてたまらないものね」

「カンナが飼ってるのはウサギですけど……大丈夫そうですか?」

「んー……まぁ、ちゃんと躾してあるから。多分……大丈夫、かな?」

場合によってはウサギを捕食する可能性がある動物なのか。やはり猛獣なのだろうか。

「縄を用意しているんだよ。早速やってみるかい?」

「はい! あっ、リュウ……いいか?」

「ご主人様が一々許可取るんおかしない?」

「…………脱げ、マゾ豚」

声を低く変えて命令するとリュウは薄ら笑いを浮かべて服を脱ぎ始め、ピタリと止まった。

「……水月ぃ、ワガママやねんけど……豚やめてくれへん? こないだしぐと牧場行って見たミニブタめっちゃ可愛ぃて、あの子チラついてあんま興奮せぇへんようなってもた」

「え、じゃあ……マゾ犬?」

「犬も可愛いよ。動物はみんな可愛い、物の方がいいんじゃないかな?」

「物……オナホ野郎、野郎はちょっとガラ悪いか……人形? 玩具……肉便器とか……うーん」

SM系漫画を読んだ記憶を掘り起こして考え込む姿は既にリュウの理想のご主人様とは程遠くなってしまっているだろう。

「その時々で変えるのが一番だよ、場に合った呼び名というのがあるからね」

「そうですね…………おい、いつまで服着てるつもりなんだ? 人間の真似事もいい加減にしろ」

「はぁい……」

蕩けた声で返事をしたリュウは産まれたままの姿になった。脱いだ服を畳むように指示し、ネザメから縄を受け取る。

「吊る? それとも縛るだけ?」

「俺もリュウも初心者なので、今日はとりあえず縛るだけに……」

「椅子やベッドに固定する? 身体を縛るだけ?」

「あー……どうしようかな」

リュウに意見を求めようか、いやそれではSとして……とごちゃごちゃ考え込む俺にネザメが耳打ちした。

「……尿道を虐めてあげるのには椅子に拘束するのがお勧めだよ」

「椅子に縛り付けましょう!」

「よし。じゃあこっちへおいで」

以前ミフユを抱いたプレイルームへと通される。ネザメは何の変哲もない肘掛けのある椅子を部屋の隅から真ん中近くへと移動させた。

「……リュウ、縛って虐めて欲しいか?」

「は、はいっ、虐めてくださいご主人様っ」

「お願いの仕方ってものがあるよな?」

リュウは勝手に持ち上がってしまうらしい口角を手で押さえ、頷き、冷たい床に正座をした。三つ指をついて頭を下げ、上擦った声で懇願する。

「お願いします……水月様、もう下腹じくじくしとるんです。めちゃくちゃに虐めたってください」

全裸土下座、それも虐めて欲しいと頼むための……リュウの惨めな姿を見ているとゾクゾクと背筋に快感が走った。
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