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お風呂の後は晩ご飯

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尻肉を鷲掴みにして割れ目を開き、泡立った精液が溢れてくる様を眺めてため息をつく。

「…………ヤり過ぎた。まぁ……奥では出してないし、部屋で出した分は掻き出せただろうし、カンナ、自力で気張って何とかならないか?」

「んっ……ん、ぅ」

傾国の美少年が俺の前で精液を排泄している。俺は前世で宇宙崩壊の危機とかを解決したんだと思う。

「まだあるけど出せなさそうか?」

「も、むり……」

「そっか……じゃあ俺が吸うぞ」

「…………すう?」

自分の精液はあまり口に入れたくないからこの方法だけは避けたかったが、仕方ない。俺はカンナの後孔に口を当て、ぢゅるるるっと音を立てて自分の精液を啜った。

「ひぁあぁああっ……!?」

「……ぺっ、ぅええ……カンナの尻に入ってたとはいえ俺の……ぅー、にがまずい」

「へんたいっ……!」

「綺麗になったんだからそう怒るなよ、あぁでも怒った顔も可愛いなぁ。ふふ……そろそろ浸かろっか」

軽くシャワーを浴びてから二人で湯船に浸かり、俺に背を向けて俺の太腿の上に座っているカンナの後頭部に頬擦りをする。

「ぼこぼこ……独特だなぁ、あぁ興奮する……」

「みぃ、く……会うまで、やけ、ど、ふぇち、居る……て、知らなか、た」

「そうかぁ?」

火傷に限らずスカーフェイスのキャラは人気が出るものだろう。

「ふつう、すべすべ、好き」

「すべすべも好きだよ」

「……みぃくん、広い」

ストライクゾーンの話かな? 男に限る時点で狭い方だと思う。

「顔に傷のある男はモテるんだよ、セクシーだから」

「……とりくん?」

「シュカもセクシーでいいよな! カンナは普段シュカとあんまり話してないけど、苦手なのか?」

「ちょ、と……こわい」

「そっかぁ、でもシュカはカタギに手ぇ出さないタイプ……乱暴になる相手選んでると思うから、カンナには優しいと思うぞ。カンナむっつりだし、猥談盛り上がると思うなぁ」

「……む、つり、ちがうもん」

拗ねて身体を小さく丸めたカンナを追いかけるようにして抱き締め、後頭部に舌を這わせる。

「ん……剃りたてか?」

「ぅん、今朝」

酷い火傷跡が残る頭皮には髪が生えていないが、もちろん焼けていない頭皮も残っており、まばらに毛が生えてくるらしく、頻繁に剃っているそこに触れると短い毛のチクチクした心地良さが味わえる。坊主頭の子供が頭を撫で回される理由が分かった気分だ。

(髪の毛伸ばしたらあの……某超有名ファンタジーの、指輪のヤツの、昔の持ち主みたいな感じになるんでしょうか……それはそれでかわゆくて見てみたいですなぁ! あのキャラ結構好きなんでそわたくし、可愛いですよな)

カンナの頭を撫で回し、舐め回し、すっかり唾液まみれになってしまったので湯船の湯で軽く洗い流した。

「舐めまくっちゃってごめんな? ふふ……なぁ、カンナ、カンナはほとんど俺の弟と……アキと話してないよな。理由とかあるのか?」

「……ない」

「そっか。アキな、カンナと一緒でリュウに懐いてるし、セイカとかレイとかカンナサイズの子と仲良いんだ。きっとカンナのことも気に入ると思うんだよなぁ」

「…………はな、かけて……みる」

「話しかけてみてくれるか? ありがとうな。アキ、日本に来てしばらく経ったけど昼間あんまり外出れないから自分で友達とか作れてないし、寂しがってるみたいだから仲のいい子たくさん出来て欲しいんだ、頼むぞ」

「ぅん」

カンナは嬉しそうな顔で俺を見上げて俺に頬擦りをしてくれた。頼りにされるのは誰でも嬉しいことなのだろうか。

「……そろそろのぼせちゃうな。出よっか」

「ぅん」

一緒に脱衣所に出てバスタオルに身を包み、カンナには俺の部屋着を貸し与えた。

「着て来た服は洗濯しとくよ、今日暑かったから汗かいただろ? アレまた着るのはなぁ……ちょっとおっきいけどまぁ袖と裾は折ればいいよな。あー彼シャツたまらん」

カツラを被って目元を隠し終えるとカンナはドライヤーで髪を乾かしている俺をじぃーっと見つめた。

「カンナ? 暇なら部屋戻っていいぞ、脱衣所はクーラーないし暑いだろ」

「……髪、あると……たい、へ……だね」

「えっ? ぁ、あぁ……まぁ、面倒かな」

「どら、やー……うるさ、し、あつくて、きらい。髪、なくて、いーや」

なんて呟きながらカンナはぺたぺたと可愛らしい足音を立てて脱衣所を後にした。反応しにくい話題だったとはいえ、もう少し上手く返事出来たかなと反省しつつ髪を乾かし、アキの部屋に戻った。



カンナは風呂で話したことを早速実行している、シュカと楽しそうに話している。

「ぉ、しり……ぢゅー、てね、して、びっくり……した」

「ケツ吸いますよね水月。気持ち悪い」

「みぃくん、きもち、わる……のが、いい」

「分かります! 話せますねあなた、もう少しハッキリ喋って欲しいところですが、ま、いいです。私がこの間気持ち悪いと思ったのはですね……」

俺が如何に気持ち悪く、その気持ち悪さが魅力であるか話しているようだ。ギリギリ悪口ではない、のかな? 二人が楽しそうだからいいや。

「おかえりみっつーん、遅かったね」

「あぁ、そろそろ晩飯の準備しないとな。今日は七夕だからちらし寿司だぞ!」

「……七夕てちらし寿司なん?」

「ちらし寿司って桃の節句とか端午の節句って感じ~」

「七夕は冷麦っすよ、ピンクとか緑とか色付きの入れるんす」

「晴れたら手巻き寿司、雨ならちらし寿司だったな」

「僕の家ではミートパイだよ、星の模様がある可愛らしいものを作るんだ」

それぞれ違うんだな、全く聞いたことのないものまである。彼氏達は出身や家柄もバラバラだからこういう会話も楽しめるのがイイな。

「…………あっ、給食で食べたゼリーに星型の何かが入っていました」

行事に合わせて何かをするような家ではなかったのだろうホムラは考え込んだ末に小学校の給食の話をしたが、これが盛り上がった。

「食べた食べた食べたぁ! 何だったんだろうねアレ」

「あったっけそんなん……」

「どこで売ってるんだろうなアレ」

「結構美味しかった記憶があります」

「えー俺知らないっす」

俺も混ざりたいなと思いつつ、ベッドの方へ視線を向ける。

「ロシアでは七夕って……あれ、寝てるのか」

アキとセイカは向かい合って眠っていた。セイカはテディベアを抱き、アキはテディベアごとセイカを抱き締めている。

「七夕はアジア圏の節日の祭りごとだ、ロシアにはないだろう」

「ミフユさん。でもロシアって割と近いじゃないですか、流氷でたまに繋がりますし」

「む……だが、日本じゃあるまいし他文化の行事には……いやしかし情勢ならまだしも一般市民の暮らしぶりなどまでは流石に調べていないからな、断定的なことは言えん」

バカな反論に真面目な回答をもらうと何だか申し訳ない気分になる。

「ま、聞けば分かりますよ。気持ちよさそうに寝てて可哀想だけど晩飯近いし起こさないと」

肩を揺すって起こすため手を伸ばす。セイカの肩に触れるが早いか、アキに手首を強く掴まれた。

「хулиган!」

寝起きとは思えないハッキリとした言葉で、しっかり開いた目をこちらに向けて言った。

「え……っと、怒ってるのか?」

《今スェカーチカは俺のもんだ、他人のもんをツマミ食いたぁ行儀が悪ぃぜ兄貴》

「……ごめんな?」

《ん? なんだよ、冗談通じねぇなぁ》

「えっと、晩ご飯、そろそろ。起きる、しよう」

「分かるしたです」

アキはベッドから出ると伸びをした。俺が声をかけるよりも前にセイカが寝ぼけた様子で目を開け、アキが寝ていた場所をぽすぽすと叩いた。

「秋風……?」

「おはよう、セイカ。もうすぐ晩ご飯だ、あっちに移動するぞ」

「鳴雷、戻ってたのか……移動な。俺の足どこ?」

義足のことだと察するのに一瞬を要した。立てかけておいたそれを持つとセイカは太腿だけの左足を持ち上げた。

「生やしてー……ふわぁ」

眠そうに欠伸をしながら短い足を揺らして甘える様は俺に萌え由来の動悸を起こさせた。
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