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恋愛と親愛
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白濁液にまみれたネザメの手に唇を寄せる。手のひらの微かな窪みに溜まった精液をぢゅるっと音を立てて吸い取り、手首へと垂れていく精液を突き出した舌で舐め取る。
「……上手だよ」
美少年達の精液なら何杯でもイケるけれど、自分の精液を舐めるのは嫌だ。臭くて不味い、こんなものを飲ませていたのかと反省してしまう、けれどネザメに頭を撫でられていると舌が止まらない。
「はぁ……んっ、ん……」
ネザメの細い指を咥えて赤子のようにちゅうちゅうと吸う。爪の間に入ってしまった精液を吸い、皺の隙間に染み込んだ精液を舐め、彼の手を汚す液体を精液から唾液へ変えると、彼は嬉しそうに微笑んだ。
「よく出来ました。えらいえらい」
「ありがとうございます……」
「ふふ、鼻や額に少しついてしまっているよ。手の真ん中の方から舐めたから仕方ないね。ほら……」
鼻の頭や額、眉に精液がついてしまっていたらしい。ネザメはそれを指で拭い、俺に舐めさせた。
「完璧だね、よく出来ました……ふふふ」
何度も何度も頭を撫でられる。気持ちいい。ふわふわする。人に頭を撫でられるのはこんなにも気持ちいいものなのか、彼氏達にもしてあげないと……シュカは嫌がりそうだな、ハルも髪型をキメていない日じゃないと嫌がるだろう、リュウやレイなら無条件で喜んでくれるだろうか、歌見は歳上だから少し難しいな……
「鳴雷くん」
「はい……」
「ぽーっとしているね、可愛い、そんなに気持ちよかったのかい?」
「……はい、ネザメさんに頭を撫でられるのが、好きです」
そう伝えると髪をくしゃっと優しく握られた。すぐに離され、頭皮をくすぐられる。ゾワゾワとした快感が頭皮から首、背中へと抜けていく。
「君もかい? ミフユもお気に入りなんだよ。ね、ミフユ」
「はい」
「撫でられて喜ぶなんて犬みたいで可愛いね」
犬……やっぱりリュウが気に入りそうだな。明日、犬を可愛がるというていで撫でてみよう。
「ネザメ様、そろそろ入浴のお時間です」
「おや、もう? もう少し鳴雷くんで遊びたかったんだけれど……仕方ないね。それじゃあ鳴雷くん、僕はお風呂に入ってくるよ。続きはまた今度だね」
手ぶらで浴室に向かうネザメと着替えなどを持った年積を見送り、俺は一人になったリビングで深く息を吐いた。ティッシュを手元に寄せ、一発抜いた程度では収まらない陰茎を扱く、当然オカズはネザメだ。
(最高でしたなネザメちゃま。突っ込んだらどんな反応するんでしょう、わたくしのぅおてぃんてぃんで品性の欠片もなく善がるところも、あの余裕の顔のまま「気持ちいいよ、上手いね、よしよし」って頭撫でてくるのもイイ! どっちなんでしょう……ふぉお楽しみですぞ)
びゅっと飛び出した精液をティッシュで受け止め、先端を軽く拭ってまた扱く。そうしていると年積がリビングに戻ってきた。
「あっ……と、年積先輩……てっきりネザメさんと一緒に入るものと思ってました」
「入ることもあるが、ここの風呂は狭いからな」
ここはそこそこいいマンションだ、二人で入れるくらいの広さはある。これだから金持ちは。
「……貴様、ネザメ様にしていただいてまだ足りないのか」
「は、はは……すいません、人より元気なようで」
年積を口説くにはどうするべきだろう、少なくとも自慰を見せつけるのはやるべきではない。そもそもネザメへの恋を叶える気がないようだから、俺はライバル認定を受けてはいないようだけれど、彼にとって気に入らない男なのは確かだ。
「どうした? 自分のことは気にしなくていいと言ったはずだ、続けろ」
「…………俺は、あなたのことも好きです」
「……男なら誰でもいいんだろう?」
「はい、ある程度の顔と身体があれば誰でも。追加注文があるとすれば個性的かどうか……」
BLゲームや乙女ゲームの攻略対象達は誰も彼もが個性的な美人だった。俺はゲームの主人公になりたいのだ、プレイヤー視点でなければ超絶美形のガワを上手く動かせない、歌見は素の俺が好きだと言ってくれたけれど、第四の壁をぶち破るキャラは少数派だと昔から決まっている。彼氏達が求めているのは超絶美形の水月だ、キモオタの水月じゃない。だから俺自身はプレイヤーでなくてはならない。
「個性的……曖昧な言葉だな」
プレイヤーとして考えろ、年積を落とす方法を。主人公が察せなくてもプレイヤーなら察せることは必ずある。
「あなたはとても個性的で魅力的です。どうか下の名前で呼ばせていただけませんか?」
「……性器を露出したままでも口説けると思われているのなら、自分も随分安く見られたものだ。生憎、自分はネザメ様の近侍だ、恋愛など禁じられているし……貴様となど死んでもお断りだ」
そう吐き捨てて年積はリビングを出ていった。俺は陰茎を下着の中に戻しながら、好感度マイナスから攻略するキャラも居るよなと無理に笑った。
「しかし……死んでもは流石に…………落ち込む」
ネザメの後に風呂に入り、寝支度を整えたネザメと共にベッドに入った。レイはまだ自室で仕事中、年積は今風呂に入っている。
「絶世の美男が二人も同じベットに……ふふ、いい気分だよ」
「いつもは年積先輩と寝ているんですか?」
「いや? 一人だよ。ミフユは……僕よりも遅く寝て早く眠る、そういえばどこで眠っているのか知らないなぁ」
「……そうなんですか」
ネザメの年積への関心はとても薄いように感じる、年積が不憫だ。俺ならもっと目をかけて可愛がってやれるのに、俺に靡いてくれたらいいのに。
「ミフユのことが気になるのかい? ミフユも恋人にしたいのかい?」
「……はい」
「欲張りだねぇ」
「すいません……」
「謝ることはない、欲は人間の本質だ。欲に素直な人間は信頼に値するよ、自分の欲を殺してしまえる人間の動きというのは予測しにくいからね」
自分の欲を殺している人間と聞いて俺が思い浮かぶのは年積だ。
「ミフユは僕の近侍だ、それは紅葉家が没落でもしない限り覆すことは出来ない。ミフユは僕の傍を離れられないから、彼は自分のために人生を使えない。何とも不幸な話だろう? 年積の一族には逃げ出した者も多いんだよ、ミフユは真面目に努めてくれているけれど」
真面目に見えるのはネザメを愛しているからだ、彼の気持ちを分かっていないのか?
「仕事ばかりのミフユにも楽しいことを知って欲しくて、本を読ませたり映画を見せたりしたんだよ。感想を言い合いたいと建前を使ってね。でも、彼は本も映画も好きにはならなかった。空き時間を作らせても彼は本を読まなかったし、映画を見なかった。僕に尽くすための勉強をしていたよ、僕の努力は方向違いだった」
《うるせぇな寝れねぇよ……》
眠そうに何かを言ったアキが抱きついてきた。抱き返して背を優しく叩き、ネザメの話の続きを待つ。
「思春期を迎えて性欲が芽生えて、ミフユも同じだろうと考えて、人それぞれの趣味ではなく人間の三大欲求ならミフユも気に入るだろうと、ミフユを調教したよ。彼からねだることはないけれど、何もしないと自慰で僕の手つきを真似るから、多分快楽は気に入っているのだろう」
ネザメは年積への関心が薄いと言ったな、アレは訂正させてもらおう。彼は彼なりに年積を想っている、恋愛感情ではないようだが。
「鳴雷くん、僕が君を手に入れられてとても満たされているように、ミフユにも恋の喜びを教えてあげて欲しい。僕の恋人である君がミフユの恋人になったなら、僕から離れられないミフユも恋人との逢瀬を楽しめる。そうは思わないかい?」
「……年積先輩はネザメさんのことが好きそうですけど」
「まさか。僕達は傍に居過ぎた、恋愛なんて出来ないよ。もしミフユが僕に恋心を抱いていたとしても、それは歳の近い従兄弟を好きになる感覚と同じ、勘違いだ」
年積の本心は俺にも分かってはいないが、勘違いと言い切るなんて残酷だな。
「……上手だよ」
美少年達の精液なら何杯でもイケるけれど、自分の精液を舐めるのは嫌だ。臭くて不味い、こんなものを飲ませていたのかと反省してしまう、けれどネザメに頭を撫でられていると舌が止まらない。
「はぁ……んっ、ん……」
ネザメの細い指を咥えて赤子のようにちゅうちゅうと吸う。爪の間に入ってしまった精液を吸い、皺の隙間に染み込んだ精液を舐め、彼の手を汚す液体を精液から唾液へ変えると、彼は嬉しそうに微笑んだ。
「よく出来ました。えらいえらい」
「ありがとうございます……」
「ふふ、鼻や額に少しついてしまっているよ。手の真ん中の方から舐めたから仕方ないね。ほら……」
鼻の頭や額、眉に精液がついてしまっていたらしい。ネザメはそれを指で拭い、俺に舐めさせた。
「完璧だね、よく出来ました……ふふふ」
何度も何度も頭を撫でられる。気持ちいい。ふわふわする。人に頭を撫でられるのはこんなにも気持ちいいものなのか、彼氏達にもしてあげないと……シュカは嫌がりそうだな、ハルも髪型をキメていない日じゃないと嫌がるだろう、リュウやレイなら無条件で喜んでくれるだろうか、歌見は歳上だから少し難しいな……
「鳴雷くん」
「はい……」
「ぽーっとしているね、可愛い、そんなに気持ちよかったのかい?」
「……はい、ネザメさんに頭を撫でられるのが、好きです」
そう伝えると髪をくしゃっと優しく握られた。すぐに離され、頭皮をくすぐられる。ゾワゾワとした快感が頭皮から首、背中へと抜けていく。
「君もかい? ミフユもお気に入りなんだよ。ね、ミフユ」
「はい」
「撫でられて喜ぶなんて犬みたいで可愛いね」
犬……やっぱりリュウが気に入りそうだな。明日、犬を可愛がるというていで撫でてみよう。
「ネザメ様、そろそろ入浴のお時間です」
「おや、もう? もう少し鳴雷くんで遊びたかったんだけれど……仕方ないね。それじゃあ鳴雷くん、僕はお風呂に入ってくるよ。続きはまた今度だね」
手ぶらで浴室に向かうネザメと着替えなどを持った年積を見送り、俺は一人になったリビングで深く息を吐いた。ティッシュを手元に寄せ、一発抜いた程度では収まらない陰茎を扱く、当然オカズはネザメだ。
(最高でしたなネザメちゃま。突っ込んだらどんな反応するんでしょう、わたくしのぅおてぃんてぃんで品性の欠片もなく善がるところも、あの余裕の顔のまま「気持ちいいよ、上手いね、よしよし」って頭撫でてくるのもイイ! どっちなんでしょう……ふぉお楽しみですぞ)
びゅっと飛び出した精液をティッシュで受け止め、先端を軽く拭ってまた扱く。そうしていると年積がリビングに戻ってきた。
「あっ……と、年積先輩……てっきりネザメさんと一緒に入るものと思ってました」
「入ることもあるが、ここの風呂は狭いからな」
ここはそこそこいいマンションだ、二人で入れるくらいの広さはある。これだから金持ちは。
「……貴様、ネザメ様にしていただいてまだ足りないのか」
「は、はは……すいません、人より元気なようで」
年積を口説くにはどうするべきだろう、少なくとも自慰を見せつけるのはやるべきではない。そもそもネザメへの恋を叶える気がないようだから、俺はライバル認定を受けてはいないようだけれど、彼にとって気に入らない男なのは確かだ。
「どうした? 自分のことは気にしなくていいと言ったはずだ、続けろ」
「…………俺は、あなたのことも好きです」
「……男なら誰でもいいんだろう?」
「はい、ある程度の顔と身体があれば誰でも。追加注文があるとすれば個性的かどうか……」
BLゲームや乙女ゲームの攻略対象達は誰も彼もが個性的な美人だった。俺はゲームの主人公になりたいのだ、プレイヤー視点でなければ超絶美形のガワを上手く動かせない、歌見は素の俺が好きだと言ってくれたけれど、第四の壁をぶち破るキャラは少数派だと昔から決まっている。彼氏達が求めているのは超絶美形の水月だ、キモオタの水月じゃない。だから俺自身はプレイヤーでなくてはならない。
「個性的……曖昧な言葉だな」
プレイヤーとして考えろ、年積を落とす方法を。主人公が察せなくてもプレイヤーなら察せることは必ずある。
「あなたはとても個性的で魅力的です。どうか下の名前で呼ばせていただけませんか?」
「……性器を露出したままでも口説けると思われているのなら、自分も随分安く見られたものだ。生憎、自分はネザメ様の近侍だ、恋愛など禁じられているし……貴様となど死んでもお断りだ」
そう吐き捨てて年積はリビングを出ていった。俺は陰茎を下着の中に戻しながら、好感度マイナスから攻略するキャラも居るよなと無理に笑った。
「しかし……死んでもは流石に…………落ち込む」
ネザメの後に風呂に入り、寝支度を整えたネザメと共にベッドに入った。レイはまだ自室で仕事中、年積は今風呂に入っている。
「絶世の美男が二人も同じベットに……ふふ、いい気分だよ」
「いつもは年積先輩と寝ているんですか?」
「いや? 一人だよ。ミフユは……僕よりも遅く寝て早く眠る、そういえばどこで眠っているのか知らないなぁ」
「……そうなんですか」
ネザメの年積への関心はとても薄いように感じる、年積が不憫だ。俺ならもっと目をかけて可愛がってやれるのに、俺に靡いてくれたらいいのに。
「ミフユのことが気になるのかい? ミフユも恋人にしたいのかい?」
「……はい」
「欲張りだねぇ」
「すいません……」
「謝ることはない、欲は人間の本質だ。欲に素直な人間は信頼に値するよ、自分の欲を殺してしまえる人間の動きというのは予測しにくいからね」
自分の欲を殺している人間と聞いて俺が思い浮かぶのは年積だ。
「ミフユは僕の近侍だ、それは紅葉家が没落でもしない限り覆すことは出来ない。ミフユは僕の傍を離れられないから、彼は自分のために人生を使えない。何とも不幸な話だろう? 年積の一族には逃げ出した者も多いんだよ、ミフユは真面目に努めてくれているけれど」
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「仕事ばかりのミフユにも楽しいことを知って欲しくて、本を読ませたり映画を見せたりしたんだよ。感想を言い合いたいと建前を使ってね。でも、彼は本も映画も好きにはならなかった。空き時間を作らせても彼は本を読まなかったし、映画を見なかった。僕に尽くすための勉強をしていたよ、僕の努力は方向違いだった」
《うるせぇな寝れねぇよ……》
眠そうに何かを言ったアキが抱きついてきた。抱き返して背を優しく叩き、ネザメの話の続きを待つ。
「思春期を迎えて性欲が芽生えて、ミフユも同じだろうと考えて、人それぞれの趣味ではなく人間の三大欲求ならミフユも気に入るだろうと、ミフユを調教したよ。彼からねだることはないけれど、何もしないと自慰で僕の手つきを真似るから、多分快楽は気に入っているのだろう」
ネザメは年積への関心が薄いと言ったな、アレは訂正させてもらおう。彼は彼なりに年積を想っている、恋愛感情ではないようだが。
「鳴雷くん、僕が君を手に入れられてとても満たされているように、ミフユにも恋の喜びを教えてあげて欲しい。僕の恋人である君がミフユの恋人になったなら、僕から離れられないミフユも恋人との逢瀬を楽しめる。そうは思わないかい?」
「……年積先輩はネザメさんのことが好きそうですけど」
「まさか。僕達は傍に居過ぎた、恋愛なんて出来ないよ。もしミフユが僕に恋心を抱いていたとしても、それは歳の近い従兄弟を好きになる感覚と同じ、勘違いだ」
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