390 / 2,016
美し過ぎておしゃべり出来ない
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漫画などでケーキが台無しになるシーンを見ると、とても不快な気持ちになる。そんな俺の感覚について考えながらケーキの箱を丁寧に家まで運んだ。
「おかえりなさいっすせんぱい。あ、お二人が新しい彼氏さんっすね。初めまして、木芽 麗っす」
「お邪魔します。初めまして、紅葉 寝覚です」
「年積 三冬だ。自分はネザメ様の近侍であり、鳴雷一年生の恋人ではない。自分のことは居ないものとして扱ってくれて構わない」
レイは年積の態度に目を丸くしていたが、何も聞くことなく俺の荷物を半分受け取ってキッチンに運んでくれた。
「ケーキ買ってもらったんだ、冷蔵庫空きあるかな?」
「マジすか! 冷蔵庫はスッカスカっすよ、野菜室でいいっすかね? お礼言ってくるっす~」
俺の彼氏の中で一番コミュニケーション能力が高いのはリュウだと思っているが、レイもなかなかのようだ。歳下を相手にしているからというのもあるのだろうか。
「鳴雷くん、君の弟はどこだい? 挨拶をさせて欲しいな」
「あぁ、ちょっと待ってくださいね。呼んできます」
寝室の扉を開けると肌着と下着だけを身に付けたアキが片手で腕立て伏せをしていた。相変わらずハードな筋トレをしている。
「アキ、俺の新しい彼氏来たぞ。挨拶してくれ」
「да!」
立ち上がったアキは肩にタオルをかけ、顔の汗を拭きながら部屋の外へ出ようとした。
「待て待て待て待て! 服を着ろ服を! ふーく!」
「да」
「シャツもズボンもだぞ!」
ため息をついて扉を閉じるとすぐ傍までネザメが来ていた。
「ふふ……弟くんは家では裸で過ごすのかい?」
「え、いや、筋トレしてたみたいで、軽装だったので」
「へぇ、筋トレ……」
扉が開き、アキが姿を現す。隣で息を大きく吸う音が聞こえ、ネザメを見れば珍しくも目を見開いて驚いていた。
「美しい……! 鳴雷くんの弟だと言うから覚悟はしていたけれど、これほどまでとは! 素晴らしい、顔は当然体型にもどこにも破綻がない。日本人が好む美形でありながらどこか異国らしさがあり憧れをも駆り立てる……! ハーフだね、北欧あたりかい?」
「ネザメ様、落ち着いてください。無礼ですよ」
ネザメにも無礼だと注意することもあるのか、真の意味での忠臣だな。
「あぁすまない、あまりに美しいからつい興奮して。鳴雷くんを初めて見た時もこうなってしまってね、ミフユに止められたんだよ、彼の顔に慣れるまで話しかけるのはやめた方がいいって」
「ネザメ様は美しい物に目がないのだ。弟君には申し訳ないが、しばらくはしゃいでしまうと思う」
「そ、そうなんですね……」
俺とは俗さが違うけれど、ネザメにもオタクっぽいところがあるんだな。俺も興奮すると早口になってしまうから気持ちがよく分かる。
「名前は? きっと美しい響きなんだろうね。さ、焦らさずに僕に教えておくれ、麗しの君」
「……?」
「すいません、アキはまだ日本語よく分かってなくて……簡単な単語を区切ってゆっくり話してあげてください。アキ、自己紹介」
「да……はじめ、まして。秋風・マキシモヴィチ・マールト……です。よろしく、お願い……します?」
ネザメは大きく息を吸い、口を覆い、俯いて震えた。
「……年積 三冬だ。よろしく頼む」
「あ、すいません。アキは自己紹介を定型で覚えているので同じように返してあげてください」
「…………はじめまして、年積 三冬です。よろしくお願いします」
「としーつ、みー……としつーみ? としつみー……」
ネザメは壁にもたれかかっている、彼はしばらく話せなさそうだ。
「弟……貴様からはあまり海外の血は感じないが」
「はい、異父兄弟ですから。正確には母も違いますが血は半分同じなんですよ」
「………………卵子提供か何かか?」
「あ、はい。察しいいですね、離婚しちゃって一時的に預かってるんですよ」
母は恒久的なものにする気満々だし、俺もそうだ。離婚や親権について父親の方とは話はついたのだろうか、会いに来たりしないのだろうか、離婚しても子供とは定期的に会う……みたいなのが俺の離婚のイメージなのだが。
「マキシモヴィチというのは父性だね? 語感からしてロシアだろうか……うん、その顔の雰囲気からもそう感じる。美しい! ロシアの少年少女は天使とも形容されるこの星の宝石! 一度肉眼で見てみたいと思っていたんだよ、混血でもこれほど美しいのなら満足だ、満足を超えている! しかも君、この目、瞳孔までも赤い瞳は……アルビニズムかい!? あぁ……この条件でこれほどの美貌、何億分の一だろうか、君に匹敵するアルビノの美少年はこの星に存在するのだろうか……君の今の美を永遠にしたい、写真を撮らせてもらっていいだろうか」
「ネザメ様! 無礼過ぎます! まず自己紹介ですよ!」
「……っと、そうだね、君に僕の名前を教えるのは新雪に足跡を刻むが如き行為……躊躇われるよ、けれどその快感は想像しただけで──」
「ネザメ様!」
「すまない……初めまして、紅葉 寝覚です。よろしくお願いします」
これだけ取り乱しているのにアキへの自己紹介の諸注意は聞いていたのか、流石と言うべきだろう。
「もみじー……? ぼく、知るするです! 葉、赤くするです。秋するです」
アキは手をパっと開いて紅葉を表現している……のかな? 愛らしい。まるで幼い子供だ。ネザメは口を押さえて天を仰いでいる。
「……貴様を見つけた時もこのようになっていたぞ、普通に話せるようになるまでにかなりかかった」
「そ、そうなんですか……光栄だなぁ、見たかった……」
「ぼく、秋風、秋、秋です。紅葉、秋するです。だから、もみじ、ぼくするです」
紅葉は秋に見られるものなので、そこからネザメと自分の名前の親和性を見つけたと報告しているのだろう。まだまだ拙いけれど、言葉の意味をしっかり理解している証拠だ。お兄ちゃん嬉しい。
《……んだよ、ノリ悪ぃな。ベラベラ喋ってたから話振ってやったのに、俺とは話してくんねぇのかよ。ろくに日本語話せねぇガキとは話す気ありませんってか? クソ、あーつまんねぇ、この茶髪はハズレだな。チビの方はどうかなーっと》
口を両手で押さえて悶絶していたネザメはアキのロシア語を聞いてまた大きく息を吸った。アキはネザメに訝しげな目を向けた後、呆れ顔の年積の方を向く。
「としつーみ、としつみー、にーに一緒買い物するしたです? 食べるする、ぼく楽しみするしたです。何、食べるするです?」
「……夕飯の献立を聞きたいのか? ビーフストロガノフだ。そういえば君の母国はロシアだったな。慣れない異国の地で祖国の味が恋しくなったりもするだろう、ちょうどよかったな」
「え、ビーフストロガノフってロシア料理なんですか?」
「名前からしてそうだろう……貴様はもう少し教養というものを身に付けたらどうだ」
オタクだから無駄知識はあるんだがな。
「……待てよ、ビーフはロシア語じゃない……ぁー、牛、肉……ストロガノフ。肉、シチュー……デミグラス……サワークリーム……?」
《おー、何となく何の料理か分かったぜ、楽しみ》
「つ、伝わったか? ふぅ……英語だけでは不十分だな。ロシア語も勉強しなければ……」
《チビの方は割と話してくれんだな。俺アンタの方が好きー、仲良くしよーぜ》
ようやく動悸が収まった様子のネザメが俺の肩をつつく。
「秋風くんの写真を撮らせてもらえないかな? 君とのツーショットも欲しい、ぜひ頼むよ」
「はい。アキ! ネザメさんが写真撮りたいって」
手招きをすると年積を見つめてニコニコ微笑んでいたアキは露骨に嫌そうな顔をした。
《写真……? んだよ、珍しいからか? ろくに話してもくれねぇくせにジロジロ見やがって、珍獣扱いしてんじゃねぇぞクソが》
「アキ? 写真、分かるか? しゃーしーん」
「собака! しゃしん……嫌、です」
「え、そ、そうか……すいませんネザメさん、お腹いっぱいになったら機嫌よくなると思うので、また後で」
「……自己紹介しただけでいきなり写真なんて、不審がられても仕方ありません。ネザメ様、仲良くなってからにしましょう。そちらの方がいい笑顔が撮れると思いますよ」
年積は軽くフォローを入れると俺の服の裾を引いて早く夕飯を作ろうと誘った。気まずい空気を感じていた俺は二つ返事でその誘いに乗り、彼と二人でキッチンへと逃げた。
「おかえりなさいっすせんぱい。あ、お二人が新しい彼氏さんっすね。初めまして、木芽 麗っす」
「お邪魔します。初めまして、紅葉 寝覚です」
「年積 三冬だ。自分はネザメ様の近侍であり、鳴雷一年生の恋人ではない。自分のことは居ないものとして扱ってくれて構わない」
レイは年積の態度に目を丸くしていたが、何も聞くことなく俺の荷物を半分受け取ってキッチンに運んでくれた。
「ケーキ買ってもらったんだ、冷蔵庫空きあるかな?」
「マジすか! 冷蔵庫はスッカスカっすよ、野菜室でいいっすかね? お礼言ってくるっす~」
俺の彼氏の中で一番コミュニケーション能力が高いのはリュウだと思っているが、レイもなかなかのようだ。歳下を相手にしているからというのもあるのだろうか。
「鳴雷くん、君の弟はどこだい? 挨拶をさせて欲しいな」
「あぁ、ちょっと待ってくださいね。呼んできます」
寝室の扉を開けると肌着と下着だけを身に付けたアキが片手で腕立て伏せをしていた。相変わらずハードな筋トレをしている。
「アキ、俺の新しい彼氏来たぞ。挨拶してくれ」
「да!」
立ち上がったアキは肩にタオルをかけ、顔の汗を拭きながら部屋の外へ出ようとした。
「待て待て待て待て! 服を着ろ服を! ふーく!」
「да」
「シャツもズボンもだぞ!」
ため息をついて扉を閉じるとすぐ傍までネザメが来ていた。
「ふふ……弟くんは家では裸で過ごすのかい?」
「え、いや、筋トレしてたみたいで、軽装だったので」
「へぇ、筋トレ……」
扉が開き、アキが姿を現す。隣で息を大きく吸う音が聞こえ、ネザメを見れば珍しくも目を見開いて驚いていた。
「美しい……! 鳴雷くんの弟だと言うから覚悟はしていたけれど、これほどまでとは! 素晴らしい、顔は当然体型にもどこにも破綻がない。日本人が好む美形でありながらどこか異国らしさがあり憧れをも駆り立てる……! ハーフだね、北欧あたりかい?」
「ネザメ様、落ち着いてください。無礼ですよ」
ネザメにも無礼だと注意することもあるのか、真の意味での忠臣だな。
「あぁすまない、あまりに美しいからつい興奮して。鳴雷くんを初めて見た時もこうなってしまってね、ミフユに止められたんだよ、彼の顔に慣れるまで話しかけるのはやめた方がいいって」
「ネザメ様は美しい物に目がないのだ。弟君には申し訳ないが、しばらくはしゃいでしまうと思う」
「そ、そうなんですね……」
俺とは俗さが違うけれど、ネザメにもオタクっぽいところがあるんだな。俺も興奮すると早口になってしまうから気持ちがよく分かる。
「名前は? きっと美しい響きなんだろうね。さ、焦らさずに僕に教えておくれ、麗しの君」
「……?」
「すいません、アキはまだ日本語よく分かってなくて……簡単な単語を区切ってゆっくり話してあげてください。アキ、自己紹介」
「да……はじめ、まして。秋風・マキシモヴィチ・マールト……です。よろしく、お願い……します?」
ネザメは大きく息を吸い、口を覆い、俯いて震えた。
「……年積 三冬だ。よろしく頼む」
「あ、すいません。アキは自己紹介を定型で覚えているので同じように返してあげてください」
「…………はじめまして、年積 三冬です。よろしくお願いします」
「としーつ、みー……としつーみ? としつみー……」
ネザメは壁にもたれかかっている、彼はしばらく話せなさそうだ。
「弟……貴様からはあまり海外の血は感じないが」
「はい、異父兄弟ですから。正確には母も違いますが血は半分同じなんですよ」
「………………卵子提供か何かか?」
「あ、はい。察しいいですね、離婚しちゃって一時的に預かってるんですよ」
母は恒久的なものにする気満々だし、俺もそうだ。離婚や親権について父親の方とは話はついたのだろうか、会いに来たりしないのだろうか、離婚しても子供とは定期的に会う……みたいなのが俺の離婚のイメージなのだが。
「マキシモヴィチというのは父性だね? 語感からしてロシアだろうか……うん、その顔の雰囲気からもそう感じる。美しい! ロシアの少年少女は天使とも形容されるこの星の宝石! 一度肉眼で見てみたいと思っていたんだよ、混血でもこれほど美しいのなら満足だ、満足を超えている! しかも君、この目、瞳孔までも赤い瞳は……アルビニズムかい!? あぁ……この条件でこれほどの美貌、何億分の一だろうか、君に匹敵するアルビノの美少年はこの星に存在するのだろうか……君の今の美を永遠にしたい、写真を撮らせてもらっていいだろうか」
「ネザメ様! 無礼過ぎます! まず自己紹介ですよ!」
「……っと、そうだね、君に僕の名前を教えるのは新雪に足跡を刻むが如き行為……躊躇われるよ、けれどその快感は想像しただけで──」
「ネザメ様!」
「すまない……初めまして、紅葉 寝覚です。よろしくお願いします」
これだけ取り乱しているのにアキへの自己紹介の諸注意は聞いていたのか、流石と言うべきだろう。
「もみじー……? ぼく、知るするです! 葉、赤くするです。秋するです」
アキは手をパっと開いて紅葉を表現している……のかな? 愛らしい。まるで幼い子供だ。ネザメは口を押さえて天を仰いでいる。
「……貴様を見つけた時もこのようになっていたぞ、普通に話せるようになるまでにかなりかかった」
「そ、そうなんですか……光栄だなぁ、見たかった……」
「ぼく、秋風、秋、秋です。紅葉、秋するです。だから、もみじ、ぼくするです」
紅葉は秋に見られるものなので、そこからネザメと自分の名前の親和性を見つけたと報告しているのだろう。まだまだ拙いけれど、言葉の意味をしっかり理解している証拠だ。お兄ちゃん嬉しい。
《……んだよ、ノリ悪ぃな。ベラベラ喋ってたから話振ってやったのに、俺とは話してくんねぇのかよ。ろくに日本語話せねぇガキとは話す気ありませんってか? クソ、あーつまんねぇ、この茶髪はハズレだな。チビの方はどうかなーっと》
口を両手で押さえて悶絶していたネザメはアキのロシア語を聞いてまた大きく息を吸った。アキはネザメに訝しげな目を向けた後、呆れ顔の年積の方を向く。
「としつーみ、としつみー、にーに一緒買い物するしたです? 食べるする、ぼく楽しみするしたです。何、食べるするです?」
「……夕飯の献立を聞きたいのか? ビーフストロガノフだ。そういえば君の母国はロシアだったな。慣れない異国の地で祖国の味が恋しくなったりもするだろう、ちょうどよかったな」
「え、ビーフストロガノフってロシア料理なんですか?」
「名前からしてそうだろう……貴様はもう少し教養というものを身に付けたらどうだ」
オタクだから無駄知識はあるんだがな。
「……待てよ、ビーフはロシア語じゃない……ぁー、牛、肉……ストロガノフ。肉、シチュー……デミグラス……サワークリーム……?」
《おー、何となく何の料理か分かったぜ、楽しみ》
「つ、伝わったか? ふぅ……英語だけでは不十分だな。ロシア語も勉強しなければ……」
《チビの方は割と話してくれんだな。俺アンタの方が好きー、仲良くしよーぜ》
ようやく動悸が収まった様子のネザメが俺の肩をつつく。
「秋風くんの写真を撮らせてもらえないかな? 君とのツーショットも欲しい、ぜひ頼むよ」
「はい。アキ! ネザメさんが写真撮りたいって」
手招きをすると年積を見つめてニコニコ微笑んでいたアキは露骨に嫌そうな顔をした。
《写真……? んだよ、珍しいからか? ろくに話してもくれねぇくせにジロジロ見やがって、珍獣扱いしてんじゃねぇぞクソが》
「アキ? 写真、分かるか? しゃーしーん」
「собака! しゃしん……嫌、です」
「え、そ、そうか……すいませんネザメさん、お腹いっぱいになったら機嫌よくなると思うので、また後で」
「……自己紹介しただけでいきなり写真なんて、不審がられても仕方ありません。ネザメ様、仲良くなってからにしましょう。そちらの方がいい笑顔が撮れると思いますよ」
年積は軽くフォローを入れると俺の服の裾を引いて早く夕飯を作ろうと誘った。気まずい空気を感じていた俺は二つ返事でその誘いに乗り、彼と二人でキッチンへと逃げた。
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