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既失の処女

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セイカの望む位置に歯型をつけた後、歯型を眺めて嬉しそうにしているセイカの唇を強引に奪った。

「俺が帰った後にでも見ろよ……俺本体がここに居るんだぞ、現在進行形でお前を愛してる俺がここに!」

「……んふははっ、そだな。鳴雷ぃ……ふふ」

性的な接触を行っている真っ最中とは思えない無邪気な笑顔だ。笑顔に合わない濁った瞳も俺を惹き付けてやまない。

「…………抱いていい?」

「鳴雷の好きにしろよ」

セイカの意思を聞きたいのだが、まぁ、嫌々だとか流されてだとか、俺に捨てられないよう焦ってとか、そんな理由ではなさそうだから妥協しよう。抱こう。

「じゃ、後ろちょっとほぐすぞ」

「……そのまま入りそうだけど」

「即入れなんて風情がないだろ」

昼休みのシュカとのセックスは基本即挿入だけれども。

「……っ、う……」

内腿を撫でてから後孔に指を向かわせる。小ぶりな尻を揉み、割れ目を開き、中指で後孔を塞ぐように指を押し当てる。

「痛かったり気持ち悪かったりしたら言えよ」

「平気……」

セイカの後孔は他の彼氏達のように吸い付いてこない。押し当てた指はほとんど抵抗なく飲み込まれた。

(ほんっとにガバいですな! えぇ……何されたのセイカ様。おっさんに二輪挿しとかされましたん? うぅ……悲しいでそ、悔しいでそ。しかし、しかしですぞ、好きな子が自分の意思でなくモブおじに穢されており、なおかつその証がくっきり身体に残っていることからしか得られない栄養素が……あるけどいらねぇでそ! この栄養素多分生きる上でいらないし身体に毒だしエグ味もすごいでそ、でもつい舐めちゃう……みたいな感じでそ!)

内心ぶつぶつ呟きながら、会陰や尻についた俺の精液をすくって後孔の中に塗り込んでいく。ローション代わりになればという気持ち半分、俺の味を覚えろという独占欲半分だ。

「ん……すっごい、にちゃにちゃ鳴ってる」

「セイカのお尻が立ててる音だよ。えっちだな、セイカは」

「……っ、そ、そう……なの、か?」

顔を真っ赤にして反論……なんて可愛い反応を期待していたのだが、セイカは困惑しながらも納得しようとしていた。俺の精液を俺が捏ねている音なのだから、セイカの身体は無関係なのに。

(えぇ~、わたくしの言うこと真に受けちゃうんですかぁセイカ様! かわゆいゆいですなぁ)

俺が虐められないよう完璧なヘイトコントロールをしていたあの聡明で生意気なセイカとも、殺意と憎悪を剥き出しにして俺を虐げた凶悪なセイカとも、今のセイカの表情は重ならない。

「えっち、なの……鳴雷は、その、嫌い……か?」

「しゅきぃ~!」

「そ、そっか……よかった」

「ちなみにセイカ、ここは感じるかな?」

緩い穴に指を三本挿入し、比較的小さめの前立腺を指先でコリコリと弄んでみる。セイカは表情こそ変えなかったものの呼吸を乱し、ビクンと足を跳ねさせた。

「……感じるみたいだな。初めてで感じられるなんてすごいぞ、本当にえっちな身体してるんだな。興奮するよ」

「え……? い、いや、俺……初めてじゃ」

「俺が初めての男だろ? 俺以外とのセックスの記憶なんてなくなるんだから、実質さ」

食い気味に独占欲を披露するとセイカは微笑んで頷いた。潤んだ瞳へのときめきのままにセイカの細い腰を掴む。

「……入れるよ」

日常生活に支障をきたしそうなくらいに緩い後孔に陰茎を押し付ける。指と同じように簡単に飲み込み、優しく締め付けた。

(ゆっる……ぇえぇ、ゆっる……フィストでもしましたん……?)

ちょっと切れ込みを大きくし過ぎたコンニャクを想像して欲しい。締まりはあんな感じだ。もちろんコンニャクと違って体温があるし、腸壁の凹凸やセイカが身体をよじることによって生まれるうねりが俺に興奮と快感を与えているけれど。

「……ん、あっ」

骨盤の形が見るだけでハッキリ分かる細い腰を掴んで持ち上げ、陰茎を奥へと突っ込んでいく。すると途中から明確にキツくなった。

「んゔっ! う……なる、かみ? そこっ、行き止まり。そんな、ぁ、んっ……ぐりぐりっ、しても、無理ぃ……」

俺の陰茎が初めて犯す場所もあるのだと喜びながら、腰をくねらせて結腸口に亀頭を擦り付ける。にちゅにちゅと音を立てて刺激し続けると、根負けした結腸口は俺の陰茎を通してくれた。

「……っ!? ゔぅっ!? ぅ、あっ……嘘、そこ、入っ……? ひ、ぁっ、あ、ぁーっ……!」

結腸口の奥は未開の地、強引に進んでいくとみちみちと身を裂いているような感覚があった。痛くないかと何度も聞き、頷くセイカの後孔に陰茎を根元まで納めさせてもらった。

「ふぅっ……全部入ったよ、セイカ」

セイカは左手で自身の下腹を撫でている。震える手は臍の辺りで止まり、同時に焦点の定まらなかった濁った瞳が俺の顔を見た。

「ここっ、まで……来てる」

「……っ、煽り過ぎだぞ。動くからな!」

へらっと笑ったセイカの可愛らしさに耐え切れず、彼の太腿の裏を押さえ付けて開脚を保たせ、真上から叩き付けるように腰を振った。

「あっ、んぁっ! 激しっ、ひぃっ!? やばいとこっ、入っちゃやばいとこぉっ! そこっ、ぐぽぐぽっ、ぁっ、やっ、腹っ、ジンジンするっ!」

顔を隠そうとしているのか、右腕の先端は顔に向かっている。長さが足りず隠せていない。その様にたまらなく萌える。

「鳴雷っ……なるっ、ん、んっ、んんんーっ……!」

覆い被さって唇を重ねる。強引に舌をねじ込んで小さな口内を舐め回し、腰振りも止めない。小さな舌を蹂躙する快感、未開拓だった最奥に俺の形を教える快感、それらの快感は性欲だけでなく独占欲まで満たしてくれる。

「んっ、んん……ぷはぁっ、はっ、はっ……あっあぁっ! 頭っ、ふわふわする……なに、なにこれぇっ……なるかみっ、なる、かみぃっ!」

緩い後孔を犯しても、初めての結腸口以降を犯しても、セイカの反応は鈍い。俺は腰の角度を変えて彼の前立腺を突き上げてやった。

「ひぁああっ!? な、鳴雷っ、そこ、そこはっ、あぁんっ! んゃ、待っ、あぁんっ! ひっ、出るっ、出ちゃっ、ゔぅっ! ぅあっ、あぁーっ……!」

セイカが少量だが射精を果たした。俺はセイカを絶頂させられたことに安心し、少し冷静になって「病院内で中出しはまずい」と考え、射精寸前で陰茎を抜いてセイカの陰嚢に鈴口を押し付けて絶頂を迎えた。

「ひっ……? ぅ……なんか、ビクビクしてる……」

セイカとの行為を終えた達成感、絶頂の余韻、それらに浸りながら俺は再びセイカと唇を重ねた。
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