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初めて初めてを奪う

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前戯はそろそろ十分だろう、そろそろ本番に入ろう……あぁ、緊張する。これまで何度もセックスをしてきたけれど、処女を奪うのはリュウが初めてだ。

「リュウ、四つん這いになれ」

下腹周りを踏んでやってからリュウは恍惚とした笑みを浮かべて地べたに仰向けに寝転がっていたが、俺が命令するとすぐに動いた。

「砂まみれで汚ぇなぁ……」

四つん這いになったリュウの後ろに膝立ちになり、彼の背や尻に付着した砂を手で払う。

「あっ、ぁ……水月、水月ぃ、叩いてぇ?」

「そうだな、勝手に地べたに寝転がって汚れた駄犬には仕置きが必要だ」

ぷりんとした形のいい尻を撫で回し、もったいないと思いながら手を振り上げ、目を閉じて平手打ちを食らわせた。

「ぁひぃいんっ! いっ、ひっ……痛いぃ……ぁあ、しゃいこぉ……」

尻の痛みにリュウの気が向いている隙に、俺はリュウの尻肉を鷲掴みにして後孔をぐぱぁっと拡げてやった。

(入りそうですな。あぁ、とうとうこの日が……)

自宅のベットだとかを想像していたのに、今この場には天井も壁もない。雲ひとつない星空の下、住宅地の公園で、俺はリュウの初めてを頂くのだ。

「水月ぃ……? するん?」

「あぁ、一発目は俺のに集中させるために玩具も道具も使わない。これも外すぞ」

陰嚢の根元を締め付けていたコックリングを外し、鞄に入れる。これでリュウは犬耳カチューシャを着け、尻尾飾り付きのベルトを素肌に巻いているだけになった。ただの犬コス美少年だ。

「はぁー……解放感すごいわ。クリップとか全部取れて…………な、なぁ、これから水月……俺抱くんやんな?」

リュウは四つん這いをやめて膝立ちになり、身体をひねって俺を見た。俺は挿入のために使うローションのボトルを振っていた。

「…………嫌なのか?」

「嫌とちゃうよ! 水月に出会って……水月と付き合って……これが理想のセックスや、わがまま聞いてもろてホンマに嬉しい。水月に愛されとるんやって分かる……」

ボトルを地べたに置き、リュウを抱き締める。

「……覚えとる? 水月……俺に最初トイレでしゃぶらせたやん、軽ぅボコって。ふふ……あん時はとんでもない男見つけた思たんに、すぐ優しい分かって……なんやったんアレ」

「いや……リュウは虐められるの好きなタイプかなーって」

「…………俺の趣味見破って俺惚れさせたん? あはっ……すごい、えぐい男や、絶対逃げられへんなぁ」

もちろん最初はリュウがMだとは分からなかった。怪我の功名というか何と言うか、自慰現場を見られて手段を選んでいられなかっただけだ。

「逃げる気なのか?」

リードを握ってリュウの顔の横で揺らす。

「逃げる気ぃなんかあらへんよ……水月ぃ、覚悟決まったわ。俺の最初の男になってぇな、俺に水月刻んだって」

俺の腕の中からするりと抜け出し、四つん這いに戻って尻を突き出す。俺は彼の腰に左手を添え、右手で彼の後孔にローションを注入した。

「訂正箇所があるぞ、バカ犬。俺がお前の最初で最後の男だ、3Pさせたって下の穴には俺以外のものは入れさせない」

玩具は例外。

「……お前は一生俺のものだ」

リュウに覆いかぶさって首に腕を回し、会陰に陰茎をゴリゴリと押し付けながら、形のいい耳に独占欲を囁く。

「あっ……! 水月っ」

俺達の興奮は十分に高まった。これ以上は蛇足だ。そう判断して上体を起こし、リュウの後孔に陰茎を押し当てる。

「きてぇ、水月ぃっ……!」

「……あぁ」

両手でリュウの腰をしっかりと掴み、猛る肉棒をリュウの中に慎重に挿入した。柔らかく蕩けた後孔の具合を知るのに全神経を集中させ、呼吸すら忘れた。

「ぁ、あっ……水月のっ、水月の入ってきてるっ……」

亀頭を挿入し終えるまで後孔の締め付けは俺の陰茎を押し返すような具合だった。しかし、前立腺をごりっと引っ掻いた瞬間それは変わった。

「あぁんっ! んっ、そこ、水月ぃ、俺そこ好きやねんっ、もっとぉ」

「……一回全部入れてからな」

奥へと誘うような締付けへと変わった。似たような変化はレイでもシュカでも経験済みだ、後孔というのは手前と奥で腸壁のうねり方が違うらしい。

(オナホでも先っぽ入れただけだとぬぽんって出ちゃいますが、ちょっと奥まで入れるとぬるーんって入ってきますもんな。まぁモノに寄ると言われりゃそうなんですが)

ディルドを毎日何時間も入れっぱなしにすることによってほぐれた後孔は順調に俺を受け入れていった。柔らかく蕩けた蜜壷のような穴には処女らしくなささえ感じた。しかし、唐突にそれは終わった。

「あっ、ぁ、あぁーっ……! んっ、水月ぃ……全部入ったぁ?」

俺の陰茎はリュウに入れさせていたディルドより少し太く、長い。だから今ぎゅうぎゅうと締め付けられているし、ほぐれていない腸壁に亀頭がくい込み始めた。

「いや、もう少し……でもこれ以上は苦しいかもしれない」

「ええよ? 苦しいん好きやもん。まだ奥まで入れられるんやったら入れてぇな、このたまらん圧迫感もっと味わえるやなんて最高やん」

俺は覚悟を決め、ほぐれていない腸壁をかき分けて陰茎を更に奥へと進ませた。

「あっ……!? ゔっ、んんっ! ん、あっ、あぁ……! 裂けっ、ひっ、んんっ! ぃ、ぐっ……ゔ、ぁああっ!」

ゆっくりと進ませた陰茎のその先端が、亀頭が、結腸口を叩いた。これまで強引に突破してきた弁よりも少し大きなその弁を突き当たりと感じたらしく、リュウは振り返って微笑んだ。

「はいっ、たぁ……へへ、水月ぃ、俺……水月の全部咥えたったで……?」

紅潮した頬、潤んだ瞳、心底嬉しそうな笑顔、俺は今から一言でそれを崩す。

「……ごめん、もうちょっとある」

「へっ……? んっ、ぉおっ!? おっ……ま、待っ……そこっ、そこ入ってええとことっ、ぉんっ! んっ、ゔぅっ! ぐっ、ふ、ゔうぅんっ! ん、ぁあっ!」

体外からの侵入を未だ許したことのない結腸口をぐりぐりと刺激し、とちゅとちゅと優しく叩き、慎重に強引に開かせた。

「ほっ、ぉんっ!」

「……っ、ふぅーっ…………入った、ぞ。リュウ、全部入った、よくやったな」

「こ、こ……ここっ、ぜった……入って、ええとこと、ちゃう……あかんとこ、何も入れたあかんとこぉ……」

そもそも後孔はモノを入れるとこじゃないからな、と言えばムードを壊しそうだ。

「お前の身体に俺がやっちゃいけないことなんかあるのか?」

「あ…………ない。あらへん。水月が俺にしたあかんことなんか、あらへん」

「だろ?」

生まれて初めて結腸口の奥まで肉棒に犯されているリュウの手足は震え、四つん這いの姿勢は崩れかけている。俺は彼に覆い被さって左手を地面につき、右手を下腹に回して彼を支えた。

「おっ……!? そ、そこっ、あかんっ、そこあかんんっ!」

下腹に回した右手に力を込める。彼の体内にある俺の陰茎を探るように力強く下腹を撫で回し、それらしき硬い異物を見つけ、先端を探る。

「ダメなことなんかないんだろ?」

「ぁ、あらへっ……けどぉっ、おっ、ぉ、あかんっ、腹壊れるぅっ」

臍の下辺りを手のひらでぐりぐりと押してやるとリュウは苦しそうに悦んだ。

「壊して欲しいくせに。今からガンガン腰振ってお前のダメなとこで遊んでやるから覚悟しろよ」

息を切らしたリュウはすぐに言葉を返せないようだったが、代わりに俺の陰茎をきゅうぅっと締め付けて返事をしてくれた。
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