335 / 2,018
特大の地雷
しおりを挟む
対人関係を面倒に思っていたらしい狭雲に「死にたがっていたら母親が悲しむぞ」と言ってやると彼はピタリと硬直し、濁った瞳で俺を睨んだ。
「……イジメやっちゃったって、一生元に戻らない傷負ったって、生きてて欲しいって思ってるよ。お母さん悲しませたくないだろ? だから死にたいなんて」
「…………っさい、黙れ……黙れっ! お前のそういうとこが嫌いっ……! 大嫌いだっ! 出てけ! もう来んな! 二度と来んな!」
ガチャガチャと拘束具が音を立てる。
「えっ、ぁ、ご、ごめん! 何か気に障ること言ったみたいで……ごめん、本当にごめん! 謝るから暴れないでくれ、傷が開いちゃうから!」
「触んなぁっ……! 嫌いだ、嫌いぃ……」
僅かな身動ぎは許している拘束具の上から狭雲の手足を押さえ付ける。彼はすぐに暴れるのをやめ、泣いて包帯を濡らした。
「…………あの、さ……もしかしてお母さんと仲悪い?」
返事はない、鼻を啜る音が聞こえる程度だ。沈黙は肯定と取る……でいいのかな? まさか狭雲が母親と仲が悪いとは思わなかった。
「狭雲……あの、ごめん……本当に」
カンナの母親の例もあるし、毎朝のニュースを見ていれば全ての親が子供を溺愛するなんて優しい世界を信じている訳ではないが、少数派だと思っていた。
「ごめんなさい……どな、て……ごめっ……行かな、で……ごめんなさい」
気持ちが落ち着いたのか狭雲は泣きながら謝り始めた。
(…………可愛くね? え、今、行かないでって言いませんでした!? えっやば可愛い、どうしよう……)
弱った狭雲を見ているうちに恐怖は再び俺の心の奥深くに沈み、吐き気も治まり、芽生えたばかりの頃に踏み躙られた恋心が泥にまみれたまま膨らんだ。
「お母さん……俺、もぉ……いらない、ぽい。半年くらい一言も話してない……お母さんに、俺見えてない……俺、居ない」
「……ごめんな」
「なん、で……? 俺っ、鳴雷より……成績よかったのに、なんで…………鳴雷のお母さんみたいに、撫でてくんないの……? お弁当、作ってくんないの、お菓子……食べさせてくれないの……? なんで、俺、がんばったのに……なんで、お母さん……」
子供のように泣きじゃくる狭雲を見るうちに、過去にケリをつけようという思いが薄れていった。
狭雲が大怪我をしているのを見て、自業自得だとでも言って、あぁスッキリした……なんて言って帰ることはもう出来ない。彼の自殺を止めたあの日、彼が気さくに話しかけてきたあの日から、そのルートは潰れていた。
「…………セイカ」
中学時代を忘れようとするのは今日からやめる。三年弱の地獄の日々のために数ヶ月の天国まで捨ててしまうのはもったいない。
俺は過去を受け入れる。苦痛も愛憎も全て飲み干してワンランク上の男になってやる。
「セイカ、泣かないで。セイカ……大丈夫」
どんな怪我をしているか分からないから、パッと見で傷がないと分かる左瞼に親指でそっと触れた。薄い皮膚の下で弾力のある球体が震えているのが分かる。優しく撫で下ろし、涙を拭い、濁った瞳に映り込んでやった。
「…………死にたい」
「そんなこと言うなよ」
「なんで……? みんな、思ってる。死ねって……俺も生きたくないし、ぴったり……利害の一致ってやつじゃん」
「俺は死んで欲しくない。狭雲のクラスメイトが死ねって言ったって、狭雲のお母さんがいらないって思ってたって、俺は違う」
これは、同情でも哀れみでも初恋の焼き直しでもない。
「俺は生きていて欲しいって思ってる。だから死にたいなんて言わないで欲しい」
俺の男を上げるため、俺の肉欲を満たすため、心身共に傷付いた美少年を利用するだけだ。罪悪感はない、俺にはまだ復讐する権利があるはずだ。
「…………なんで? 俺……お前に、ひどいこと……いっぱい」
「うん……さっきは勢いで許すって言っちゃったけど、やっぱ無理。思い出すとすっごい辛い……でも、お前が死んでもスッキリしないと思うし…………生きて償って欲しい」
「……………………分かった。何すればいい?」
「と、とりあえず生きてくれ。死にたがらずに、怪我治るまで安静にしてくれ。退院するまでは何しろとか言わないよ」
「……うん」
よし、これで知らない間に死んでしまう可能性はかなり下げられただろう。
「鳴雷……ひとつ、お願い……いい?」
「内容によるかな」
「…………セイカって呼んでて欲しい」
「……セイカ」
「これから、ずっと」
「うん、分かった。明日も来る、明日も呼ぶよ、セイカ」
包帯のせいで分かりにくいけれど、狭雲が僅かに笑った気がした。胸がきゅんと痛んだのは肋骨のヒビのせいではないだろう。
「はぁ……どうしよう、したことないときめき方してる……」
初恋というのもあるけれど、俺を虐めていたセイカが酷く弱っていることに仄暗い悦びを覚えてもいる。
「…………そろそろ、見舞いの時間は終わりだよな。今日はとりあえず帰るよ、明日また来る」
「本当に、来てくれるのか?」
「絶対来る」
「…………待ってる」
徹底的に俺に依存させて俺が居なければ生きていけないようにしてやりたい。こんな欲望彼氏達には抱いたことがない。
「うん、ばいばい。おやすみ、セイカ」
生まれて初めての衝動に自分でも戸惑っていたが、彼が昔俺を虐めていたからかこの醜い欲望をぶつけるのにさほど罪悪感はなさそうに思えた。
病院を出ると空は茜色に染まっていた。今朝とは違うさっぱりとした心で自宅に帰り、アキとレイに出迎えられた。
「おかえりです、にーに」
「お帰りなさいっすせんぱい!」
「ただいま……レイ、どうしたんだ?」
「登校時間と下校時間がしばらくごちゃつくと聞いたっすから、登下校にお供するのをやめておうちで待つことにしたっす。お義母様達はまだ帰ってきてないっすよ」
リフォームのためなのか壁にカバーがつけられ、床にビニールが敷かれている。今現在作業は行われていないようだ、今日ここで眠るくらいは可能かもしれない。
「母さんは今日から帰ってこないよ。ご覧の通りうちは今からリフォームするからな。彼氏の家に泊めてもらえって言われてたんだけど、つい頼むの忘れててさ」
「そうなんすか」
昼間は家に居ないのだから、彼氏の家に泊まらなくてもいいのでは? と思うだろう。俺は家に居なくてもアキは昼間ずっと家に居るのだ、アキをずっと置いておいていいよと言ってくれる家を探さなければ──って義母がホテルに連れて行けばいいだけじゃないのか? そもそもなんで義母はアキを置いていっているんだ?
「せんぱい? 聞いてるっすか?」
「あぁごめん、ボーッとしてた。何だ?」
「俺の家泊まったらどうっすかって言ったんすよ」
「あぁ……親御さん居ないし都合はいいけど、ほら、来るだろ?」
レイはその質問を待っていたとでも言いたげに笑った。
「そうなんすよ、俺の家にはくーちゃんが来るんす! でも逆に考えて欲しいんすよ、せんぱいが引っ越してきた人のフリして普通に生活して、ピンポンしに来たくーちゃんにも普通に応対すれば、俺はもうここに住んでないんだって思って来なくなるんす!」
「なるほど天才か……!?」
「俺、髪色とファッション変えてるんでくーちゃん以外にならそうそう気付かれないと思うっすから、俺もくーちゃんの部下共の目を気にせず家に帰れるようになるんすよ」
レイが自宅に帰れない問題には俺も心を痛めていた。その問題が俺とアキの仮住居問題と共に解決するのならこんなにいいことはない。
「よし、そうと決まれば晩飯買ってレイの家に行くか!」
「おー! っす」
きょとんとしていたアキに事態を説明してやり、俺達は荷物をまとめて家を出た。
「……イジメやっちゃったって、一生元に戻らない傷負ったって、生きてて欲しいって思ってるよ。お母さん悲しませたくないだろ? だから死にたいなんて」
「…………っさい、黙れ……黙れっ! お前のそういうとこが嫌いっ……! 大嫌いだっ! 出てけ! もう来んな! 二度と来んな!」
ガチャガチャと拘束具が音を立てる。
「えっ、ぁ、ご、ごめん! 何か気に障ること言ったみたいで……ごめん、本当にごめん! 謝るから暴れないでくれ、傷が開いちゃうから!」
「触んなぁっ……! 嫌いだ、嫌いぃ……」
僅かな身動ぎは許している拘束具の上から狭雲の手足を押さえ付ける。彼はすぐに暴れるのをやめ、泣いて包帯を濡らした。
「…………あの、さ……もしかしてお母さんと仲悪い?」
返事はない、鼻を啜る音が聞こえる程度だ。沈黙は肯定と取る……でいいのかな? まさか狭雲が母親と仲が悪いとは思わなかった。
「狭雲……あの、ごめん……本当に」
カンナの母親の例もあるし、毎朝のニュースを見ていれば全ての親が子供を溺愛するなんて優しい世界を信じている訳ではないが、少数派だと思っていた。
「ごめんなさい……どな、て……ごめっ……行かな、で……ごめんなさい」
気持ちが落ち着いたのか狭雲は泣きながら謝り始めた。
(…………可愛くね? え、今、行かないでって言いませんでした!? えっやば可愛い、どうしよう……)
弱った狭雲を見ているうちに恐怖は再び俺の心の奥深くに沈み、吐き気も治まり、芽生えたばかりの頃に踏み躙られた恋心が泥にまみれたまま膨らんだ。
「お母さん……俺、もぉ……いらない、ぽい。半年くらい一言も話してない……お母さんに、俺見えてない……俺、居ない」
「……ごめんな」
「なん、で……? 俺っ、鳴雷より……成績よかったのに、なんで…………鳴雷のお母さんみたいに、撫でてくんないの……? お弁当、作ってくんないの、お菓子……食べさせてくれないの……? なんで、俺、がんばったのに……なんで、お母さん……」
子供のように泣きじゃくる狭雲を見るうちに、過去にケリをつけようという思いが薄れていった。
狭雲が大怪我をしているのを見て、自業自得だとでも言って、あぁスッキリした……なんて言って帰ることはもう出来ない。彼の自殺を止めたあの日、彼が気さくに話しかけてきたあの日から、そのルートは潰れていた。
「…………セイカ」
中学時代を忘れようとするのは今日からやめる。三年弱の地獄の日々のために数ヶ月の天国まで捨ててしまうのはもったいない。
俺は過去を受け入れる。苦痛も愛憎も全て飲み干してワンランク上の男になってやる。
「セイカ、泣かないで。セイカ……大丈夫」
どんな怪我をしているか分からないから、パッと見で傷がないと分かる左瞼に親指でそっと触れた。薄い皮膚の下で弾力のある球体が震えているのが分かる。優しく撫で下ろし、涙を拭い、濁った瞳に映り込んでやった。
「…………死にたい」
「そんなこと言うなよ」
「なんで……? みんな、思ってる。死ねって……俺も生きたくないし、ぴったり……利害の一致ってやつじゃん」
「俺は死んで欲しくない。狭雲のクラスメイトが死ねって言ったって、狭雲のお母さんがいらないって思ってたって、俺は違う」
これは、同情でも哀れみでも初恋の焼き直しでもない。
「俺は生きていて欲しいって思ってる。だから死にたいなんて言わないで欲しい」
俺の男を上げるため、俺の肉欲を満たすため、心身共に傷付いた美少年を利用するだけだ。罪悪感はない、俺にはまだ復讐する権利があるはずだ。
「…………なんで? 俺……お前に、ひどいこと……いっぱい」
「うん……さっきは勢いで許すって言っちゃったけど、やっぱ無理。思い出すとすっごい辛い……でも、お前が死んでもスッキリしないと思うし…………生きて償って欲しい」
「……………………分かった。何すればいい?」
「と、とりあえず生きてくれ。死にたがらずに、怪我治るまで安静にしてくれ。退院するまでは何しろとか言わないよ」
「……うん」
よし、これで知らない間に死んでしまう可能性はかなり下げられただろう。
「鳴雷……ひとつ、お願い……いい?」
「内容によるかな」
「…………セイカって呼んでて欲しい」
「……セイカ」
「これから、ずっと」
「うん、分かった。明日も来る、明日も呼ぶよ、セイカ」
包帯のせいで分かりにくいけれど、狭雲が僅かに笑った気がした。胸がきゅんと痛んだのは肋骨のヒビのせいではないだろう。
「はぁ……どうしよう、したことないときめき方してる……」
初恋というのもあるけれど、俺を虐めていたセイカが酷く弱っていることに仄暗い悦びを覚えてもいる。
「…………そろそろ、見舞いの時間は終わりだよな。今日はとりあえず帰るよ、明日また来る」
「本当に、来てくれるのか?」
「絶対来る」
「…………待ってる」
徹底的に俺に依存させて俺が居なければ生きていけないようにしてやりたい。こんな欲望彼氏達には抱いたことがない。
「うん、ばいばい。おやすみ、セイカ」
生まれて初めての衝動に自分でも戸惑っていたが、彼が昔俺を虐めていたからかこの醜い欲望をぶつけるのにさほど罪悪感はなさそうに思えた。
病院を出ると空は茜色に染まっていた。今朝とは違うさっぱりとした心で自宅に帰り、アキとレイに出迎えられた。
「おかえりです、にーに」
「お帰りなさいっすせんぱい!」
「ただいま……レイ、どうしたんだ?」
「登校時間と下校時間がしばらくごちゃつくと聞いたっすから、登下校にお供するのをやめておうちで待つことにしたっす。お義母様達はまだ帰ってきてないっすよ」
リフォームのためなのか壁にカバーがつけられ、床にビニールが敷かれている。今現在作業は行われていないようだ、今日ここで眠るくらいは可能かもしれない。
「母さんは今日から帰ってこないよ。ご覧の通りうちは今からリフォームするからな。彼氏の家に泊めてもらえって言われてたんだけど、つい頼むの忘れててさ」
「そうなんすか」
昼間は家に居ないのだから、彼氏の家に泊まらなくてもいいのでは? と思うだろう。俺は家に居なくてもアキは昼間ずっと家に居るのだ、アキをずっと置いておいていいよと言ってくれる家を探さなければ──って義母がホテルに連れて行けばいいだけじゃないのか? そもそもなんで義母はアキを置いていっているんだ?
「せんぱい? 聞いてるっすか?」
「あぁごめん、ボーッとしてた。何だ?」
「俺の家泊まったらどうっすかって言ったんすよ」
「あぁ……親御さん居ないし都合はいいけど、ほら、来るだろ?」
レイはその質問を待っていたとでも言いたげに笑った。
「そうなんすよ、俺の家にはくーちゃんが来るんす! でも逆に考えて欲しいんすよ、せんぱいが引っ越してきた人のフリして普通に生活して、ピンポンしに来たくーちゃんにも普通に応対すれば、俺はもうここに住んでないんだって思って来なくなるんす!」
「なるほど天才か……!?」
「俺、髪色とファッション変えてるんでくーちゃん以外にならそうそう気付かれないと思うっすから、俺もくーちゃんの部下共の目を気にせず家に帰れるようになるんすよ」
レイが自宅に帰れない問題には俺も心を痛めていた。その問題が俺とアキの仮住居問題と共に解決するのならこんなにいいことはない。
「よし、そうと決まれば晩飯買ってレイの家に行くか!」
「おー! っす」
きょとんとしていたアキに事態を説明してやり、俺達は荷物をまとめて家を出た。
0
お気に入りに追加
1,230
あなたにおすすめの小説
王道学園の冷徹生徒会長、裏の顔がバレて総受けルート突入しちゃいました!え?逃げ場無しですか?
名無しのナナ氏
BL
王道学園に入学して1ヶ月でトップに君臨した冷徹生徒会長、有栖川 誠(ありすがわ まこと)。常に冷静で無表情、そして無言の誠を生徒達からは尊敬の眼差しで見られていた。
そんな彼のもう1つの姿は… どの企業にも属さないにも関わらず、VTuber界で人気を博した個人VTuber〈〈 アイリス 〉〉!? 本性は寂しがり屋の泣き虫。色々あって周りから誤解されまくってしまった結果アイリスとして素を出していた。そんなある日、生徒会の仕事を1人で黙々とやっている内に疲れてしまい__________
※
・非王道気味
・固定カプ予定は無い
・悲しい過去🐜
・不定期
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。
小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。
そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。
先輩×後輩
攻略キャラ×当て馬キャラ
総受けではありません。
嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。
ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。
だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。
え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。
でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!!
……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。
本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。
こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。
信じて送り出した養い子が、魔王の首を手柄に俺へ迫ってくるんだが……
鳥羽ミワ
BL
ミルはとある貴族の家で使用人として働いていた。そこの末息子・レオンは、不吉な赤目や強い黒魔力を持つことで忌み嫌われている。それを見かねたミルは、レオンを離れへ隔離するという名目で、彼の面倒を見ていた。
そんなある日、魔王復活の知らせが届く。レオンは勇者候補として戦地へ向かうこととなった。心配でたまらないミルだが、レオンはあっさり魔王を討ち取った。
これでレオンの将来は安泰だ! と喜んだのも束の間、レオンはミルに求婚する。
「俺はずっと、ミルのことが好きだった」
そんなこと聞いてないが!? だけどうるうるの瞳(※ミル視点)で迫るレオンを、ミルは拒み切れなくて……。
お人よしでほだされやすい鈍感使用人と、彼をずっと恋い慕い続けた令息。長年の執着の粘り勝ちを見届けろ!
※エブリスタ様、カクヨム様、pixiv様にも掲載しています
異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします
み馬
BL
志望校に合格した春、桜の樹の下で意識を失った主人公・斗馬 亮介(とうま りょうすけ)は、気がついたとき、異世界で8歳児の姿にもどっていた。
わけもわからず放心していると、いきなり巨大な黒蛇に襲われるが、水の精霊〈ミュオン・リヒテル・リノアース〉と、半獣属の大熊〈ハイロ〉があらわれて……!?
これは、異世界へ転移した8歳児が、しゃべる動物たちとスローライフ?を目ざす、ファンタジーBLです。
おとなサイド(半獣×精霊)のカプありにつき、R15にしておきました。
※ 設定ゆるめ、造語、出産描写あり。幕開け(前置き)長め。第21話に登場人物紹介を載せましたので、ご参考ください。
★お試し読みは、第1部(第22〜27話あたり)がオススメです。物語の傾向がわかりやすいかと思います★
★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★
【完結】第三王子は、自由に踊りたい。〜豹の獣人と、第一王子に言い寄られてますが、僕は一体どうすればいいでしょうか?〜
N2O
BL
気弱で不憫属性の第三王子が、二人の男から寵愛を受けるはなし。
表紙絵
⇨元素 様 X(@10loveeeyy)
※独自設定、ご都合主義です。
※ハーレム要素を予定しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる