冴えないオタクでしたが高校デビューに成功したので男子校でハーレムを築こうと思います

ムーン

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何したっていいよ

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簡単に脱がせる手術着に興奮を覚えつつ、セイカの裸を見る。肋が浮いた不健康な身体に縫い目が目立っている。

「脱がして何すんの? ふふ……好きにしていいよ。身体ならいくらでもやる、左腕切ったっていい」

セイカの美しい微笑みには全てを諦めたような雰囲気がある。退廃的な美を孕むセイカを強く抱き締めて唇を重ねた。

「んっ……」

肘から下がない右腕の先端が俺の胸に触れる。短くなった何も掴めない手が俺をどれだけ興奮させるかセイカは分かっているのだろうか。

「ん…………細いなぁ」

キスを終えると同時に腹を撫でた。肋骨や骨盤の位置が見て分かる。内臓しか入っていなさそうな凹んだ腹……ハルより痩せている。首筋を唇で愛撫してみるとセイカは息を乱し、俺の首に左腕を巻いた。

「鳴雷……もしかしてセックスとかしたい感じ?」

「……………………いい?」

「好きにしろって言ってんじゃん……なんか言って欲しいんならそれ言ってくれよ、俺なんも分かんない」

「……セイカが思ったこと言ってくれたらいいよ」

「俺が……? 俺は、鳴雷に何かされると嬉しい。キスも、触られるのも……だから、セックス? も、多分」

濁った瞳は真っ直ぐに俺を見つめている。俺はセックスも嬉しいかもというセイカの予想を信じ、セイカに手を出そうと覚悟を決めた。
一旦身体を起こして彼の裸体を眺める。手術着は丈の短い浴衣のような構造をしていて、セイカは下着を履いていなかったため、性器も生足も簡単に拝める。素晴らしい被服だ。

「……これは?」

左太腿にアザがある。何度も打ち付けたような青紫色の大きなアザだ。

「あぁ……殴ったんだったかな。よく覚えてないけど……足、ないとこが痒かったり、色々ムカついたり、した時に……しちゃったんだったかな。ホントに覚えてない」

「自分で? そっか……痛いか?」

「何か当たったら、ちょっと。普通にしてたら別に」

膝のない足の先端はまだ包帯が巻かれているが、打撲痕である変色した皮膚には湿布すら貼られていない。

「分かった、触らないよう気を付ける。痛かったらすぐ言ってくれ」

「別にちょっとくらいいいけど……」

「ダメだよ、痛がらせたくない。セックスも今日はしない、即日本番は無理だもんな。まずは開発しなきゃ」

血色も肌触りも肉付きも何もかも不健康なセイカの身体を愛で、その秘所に手を伸ばす。

「男同士はここを…………?」

処女穴のキツさを確かめるため後孔の縁に中指を触れさせると、つぷんっと指先が沈んでしまった。恐る恐る指を揺らしてみると、セイカの後孔がガバガバに拡がっていることが分かった。

「そこ使うってくらいの知識はあるぞ。それ以外はあんまりよく知らないから、まぁ……鳴雷に任せる。ごめんな」

「い、いや、任せてくれていいけど……セイカ、えっと……その、経験、あるのか? 男と……」

セイカはヘテロだと思い込んでいた。俺が知らなかっただけで彼氏が居たのだろうか、それも俺を超える巨根の。

「…………あぁ、おっさんとヤらされてた。なんか金欲しかったらしくて。鳴雷……処女がよかったのか? ごめんな」

「い、いや! びっくりしただけだよ、処女でなくてもいい! 全然いい! 大丈夫……」

ヤらされてたって何だよ、金欲しかったらしいって何だよ、セイカ自身が金が欲しくて売春してたって言ってくれた方がまだマシだ。

「……ちなみに、同意?」

「同意……? あぁ、同意ありのセックスは初めて……鳴雷が初めて、嬉しい?」

悲しい。
やっぱりイジメっ子達に無理矢理売春をさせられていたんだ。俺の初恋の人の初めてがそんな理由で散らされていたなんて、もう、無理だ。上書きしたいのに、嬉しいよと言って優しく抱きたいのに、今は身体が動かない。

「鳴雷……?」

涙が溢れてしまって、それを拭おうとしたのかセイカは肘下数センチから先がない右腕をぐいっと上げた。セイカは確か右利きだった。

「…………」

濁った目で右手の先端を見つめた後、セイカは俺の涙を左手で拭ってくれた。

「なんで泣いてんの鳴雷……さっきは処女とか言ったけどさ、俺女じゃないんだしさぁ……そんな重要なもんでもないだろ。泣くほど悔しがらなくてもいいじゃん」

「悔しいんじゃないよ……いや、悔しいのもある。俺の初恋……俺の、セイカ…………もっと早く見つけたかった。こんなになるまで、ほっといて……ごめん」

自殺を考える前に見つけてあげたかった、手足を失う前に出会いたかった、虐められる前に──違う、もっと前だ。俺に暴力を振るい始めたあの時に、ちゃんと話し合うべきだったんだ。怯えて蹲らずに体格を活かして押さえ込んででもセイカの不満を聞いてやればよかった。
そうしていればもしかしたら俺がイジメのトラウマを抱えることも、セイカがここまで弱ることもなかったのかもしれない。

「……鳴雷が俺に謝ることなんか何もないだろ」

過去を嘆いたってどうしようもない、タイムスリップなんて出来ないんだから。あの時こうしておけば──なんて時間の無駄だ、宝くじが当たった仮定で金の使い道を考えるくらい無駄だ。

「幸せにしてみせる。俺が、この手で」

「顔以外もイケメンだなぁ……ふふ、もったいねーの」

「俺以外のセックスの記憶なんか消してやるからな。セイカ……セイカには俺だけだろ?」

「うん、鳴雷だけ。つーか何、マジでヤる気? ここ病院なのに……ふふっ、ヤバい、バレたらお前ヤバいぞ? 俺はいいけどさぁ、やめとけば?」

胸の奥深くから煮え滾るヘドロのような感情がふつふつと沸き上がってくる。重苦しく醜いこの感情は、彼氏達に対しては数滴ずつしか向けていないのに、セイカに対してはバケツでぶっかけているような量になる。

「ヤる。ぶち犯す」

胸を満たした独占欲を熱い息に変えて吐きながらベルトを外し、異常なまでに硬く張った陰茎を露出させる。

「……っ、鳴雷……お前そんな顔出来たんだ」

NTR、いや、BSSと呼ぶべきか? それが持つ独特の脳への刺激が表情を繕う余裕もないほどに俺を興奮させる。

「セイカが嫌ならやめとくけど」

「その顔と勃起でそのセリフ吐けんの逆に怖いわ。つーかデカ……ぅー……や、優しくしてね……? とか、言ってみたり…………は、はは」

セイカは引き攣った笑みを浮かべながら太腿しかない左足を上げて俺の視線に後孔を晒す。俺がこっそり萌えている欠損箇所と俺が常に渇望している美少年の後孔を目立たせる体勢に、俺の陰茎はとうとう俺の臍に触れた。
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