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責めさせてみれば

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前立腺マッサージ器具を使って前立腺での絶頂の仕方を覚えたハルは、ほぅっと物憂げに息を吐いた。ちなみにローションや精液などはハルが余韻に浸っているうちに拭かせてもらったので、今のハルは綺麗な身体をしている。

「本来はこう……抱っこしながらだったり、キスしたり、太腿撫でたりもして、温かくて幸せ~……って感じの中するんだ」

「へぇ……」

「今のは前戯だからな、お尻ほぐしつつスキンシップで興奮と好きって思いを高めていくんだよ」

「……しゅーとかしてなくない?」

昼休みに身体を重ねる際、シュカに前戯を行うのはごく稀だ。昼食も兼ねているため昼休みの自由時間は短く、本番だけで手一杯なのだが、そもそもシュカがあまり前戯を欲しがらないのが一番の理由だったりもする。

「シュカは自分でほぐせるし、ヤるって決めたらもう興奮してるみたいだからな。性欲強いんだよ。ハルはそんなにだろ?」

「…………まぁ、しゅーよりは少ないかも~?」

「だからいっぱい触って興奮させてあげたいし、気持ちよくさせてあげたいんだけど」

話しながらハルの太腿を撫でる。ストッキングの独特の手触りとハルの足の細さが俺を昂らせる。もし今触れているのがハルではなかったのなら押し倒していたかもしれない、しかし微かに震えているハルにそんなことは出来ない。

「…………怖いな、ごめんな」

「お、俺の方こそごめん……頭ではみっつん俺に酷いことしないって分かってるんだけど、みっつんの手おっきくて筋浮いててカッコイイ感じで、すっごい男って感じで…………ちょっと」

「うん、分かってるよ。ハルは何も気にしなくて大丈夫……なぁ、俺から触られるのは怖いんだったら、ハルから俺に触ってみるのはどうだ?」

恋人として仲を深めるためにスキンシップは重要だ。

「そうだ、アキに手を押さえておいてもらうよ。それなら怖くないだろ? 好きなだけ触ってくれ」

「え……そんな、俺そこまで…………しないとダメかも。うん、ありがとみっつん、アキくんも」

「アキ、俺を……動けない、する、頼む」

《……? 動けなくする? 制圧でいいのか?》

仰向けになって両手を頭の上で押さえてもらう程度でいいだろう。そう考えてベッドの真ん中に寝転がろうとしている俺の右手をアキが掴んだ。

「アキ? まだ……っ!?」

右腕を後ろに回させられる。アキの左手で肘を押さえられ、右手で手首を捻られる。背中側に腕を回させられているだけのように思えるのに身体が上手く動かない。

「いっ、痛い痛い痛い肩外れる! 待て待てアキ、待て! アキぃ!?」

うつ伏せにさせられ、腰に跨られる。

「…………不審者取り押さえる時のヤツじゃん。アキくん護身術とか習ってんの?」

「思ってたんと違う! 痛い! 痛い! 中止! やめる! アキ! やめてくれ! 腕取れる!」

解放され、起き上がってぜぇはぁと荒く呼吸する。

「はぁっ、はぁ……違うんだよアキ、違うんだ。お兄ちゃん言いたかったのこれじゃない……」

「動くする、ダメする技、知るするです。ハル、安心するです」

「いや護身術を教えて体格のいい男への恐怖心をなくそうとかそういうのじゃなくてな、一時的な安心感を……あー、ハル、えっとな、一旦俺の手を抑えてくれ」

俺はベッドに仰向けになり、ハンズアップのように頭の上に手をやった。ハルに俺の両手首を押さえてもらい、これをやって欲しいんだとアキに伝えた。

「分かるするしたです!」

「よし、じゃあ頼むよ」

頭上に少しスペースを空けておいたので、アキにはそこに座ってもらった。アキはハルと同じように手で俺の手を押さえる──ことはせず、正座を崩したような姿勢の太腿とふくらはぎの隙間に俺の手を挟んだ。

(ふぉおアキきゅんの足……硬っ!? ボリュームすごっ!?)

挟まれた手はピクリとも動かない、鬱血してしまうんじゃないだろうか。

「……よし、全然動けないぞ。ハル、好きにしてくれ」

「みっつん触っていいの? えっと、じゃあ……失礼します」

《いいなー俺も兄貴好き放題したい》

足は自由に動かせるのは構わないのだろうか、言わないようにしておくか。

「ぬ、脱がしていい?」

「どうぞ」

ハルは恐る恐るといった様子で俺のシャツを捲り上げ、胸まで露出させた。頬を赤らめながら俺の脇腹を撫で、腹筋をなぞり、胸筋を揉む。

「わ……意外と柔らかい」

「そんなにないだろ、歌見先輩とかは雄っぱいすごいんだけどな」

「おっぱいってみっつん……まぁ、確かにあの人はボリュームすごいよね、お尻とか太腿もムチムチで……みっつんああいうのが好き?」

「みんな好き」

「だよねー? ガリガリも欲しいよねっ」

「ハルほど痩せてると心配が先に来ちゃうから健康的な痩せ型がいいな」

ハルは「頑張って太る」なんて言って笑っている。太りやすい俺には思い付かない言葉だ。

「…………ふふ、みっつん触り放題なの楽しいかも~」

俺の胸筋を散々揉みしだいたハルは次に腹筋をじっくりと触りたくなったようで、僅かに後ろに下がった。俺の膨らんだ股間に尻が触れ、硬直した。

「あっ……みっつん、下……触って欲しい?」

「気にしなくていいよ、ハルの好きなようにすればいい。俺、我慢は得意だからさ」

「……確かにみっつんは我慢得意だよね~。さっき俺すっごくエロエロになっちゃってたのに、ホントは俺に興味ないんじゃないってくらい反応薄かったしぃ~。嬉しいなぁ、めちゃくちゃ興奮してるくせに俺のために我慢して……えへへ、みっつん大好き」

ハルは膝の上に跨り直し、俺のズボンと下着を太腿まで下ろした。臍に触れそうなほどに膨れた陰茎は先走りの汁にまみれており、てらてらといやらしく部屋の灯りを反射して輝いた。

「わぁ……ビンビン。こんなの普通の男なら理性なくして襲いかかってるよ」

「男の理性を侮り過ぎだろ……んっ」

亀頭をピンッと指先で弾かれた。先走りの汁が溢れてくるのが面白いのか、ハルは人差し指の腹で鈴口をくちゅくちゅと撫で回している。

「……っ、ハル……それは、ちょっとっ……いじわる、過ぎないかっ?」

「え~? 俺の好きにしていいんでしょ?」

カリを指先で引っかかれて思わず腰が跳ねる。ハルは腰をくねらせる俺を見るのにハマったらしく、その後も亀頭を責め続けた。

「はっ……ぁ、あぁっ……! くっ、ふ……」

「だいぶ喘ぐようになってきたね~みっつん」

「そりゃっ……こんなに、焦らされたら……な。そろそろっ、イかせてくれよ」

「え~どうしよっかなぁ~?」

触れるか触れないかも曖昧に小指以外の指で俺の亀頭をつまみ、先端からカリまでを往復する。もっと根元から扱いてもらえないと出せないのに、ハルはカリ首より下に触れる気はないようだ。

「ふふふっ……みっつん可愛い~」

「ハル、たのしーする、みたいです」

「うん、楽しいよ~? アキくんもやらせてもらう?」

「考えるする、です」

先走りの汁はもう会陰にまで垂れている。ハルが人差し指で鈴口をトントンと叩き、ぴちゃぴちゃと水音が鳴るのが恥ずかしくて仕方ない。

「……みっつんさ、俺が上になる騎乗位なら俺怯えずに済むんじゃないかって言ってくれたじゃん」

「あっ、あぁ……言った、な…………んっ」

「今みっつんに意地悪してみて……なんかさ、こんなもんかぁって……そりゃ力では勝てないけどさ、ここぐしょぐしょにして、俺の指一本で喘いで、イかせてって頼んでくるような情けない人……そんなに怖がんなくてもいいかなぁーって思えてきた」

「はぁっ……ふ、ぅ……そっか、よかった、よっ……んっ、克服、できそうか?」

「ワンチャンあるかも~。ふふっ、ありがとみっつん」

ハルは爽やかな笑顔を浮かべると俺の陰茎の幹部分を握り、根元からカリ首までを上下に扱き始めた。克服の兆しが見えたお礼として射精させてくれるのだろう。

「……っ、あ、イくっ、出るっ……イく、イくイくっ……!?」

射精の寸前、ハルの手は俺の陰茎から離れた。

「ざんね~ん。あははっ、出したかった~? まだダメ~、まだみっつんは俺のオモチャで~す」

「ひっ……! ん、んんっ……!」

ピンッ、ピンッ、と亀頭を指で弾かれ、情けない声が漏れてしまう。

「んふふ……みっつんほらほら、もっと俺にお願いしてよ~。イかせてくださいってさ」

過去に類を見ない射精欲の高まりを感じながら、俺は女装が似合うハルを女王様に仕立て上げるのはどうだろうかと今後の付き合い方を考えていた。
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