上 下
233 / 2,018

3Pもどきの終焉

しおりを挟む
リュウがシュカを手コキで責めている間、ずっと半端な挿入で焦らされていたせいかあっさり射精してしまった。さっきリュウにしゃぶらせた時もこんなこと言ったような……

「ふぅーっ……顔見たい。シュカ、一旦抜くぞ」

「俺スッキリしたし勉強戻るわ。一時間くらいしたらしぐかハル行かせたええねんな」

手にべっとりと付着したシュカの精液をティッシュで拭い終えたリュウは爽やかな表情で俺を見つめた。

(3Pもうちょいしたいんですけど……うむぅ、シュカたまめちゃくちゃ不機嫌ですし、リュウどのめちゃくちゃスッキリした顔してますし……仕方ありませんな)

俺は快くリュウを見送り、彼は服を持って全裸のまま部屋を出ていった。シャワーでも浴びる気だろうか。

「……っ!? ひっ、あぅっ……待て、今抜くなっ、ケツめくれるっ、抜くな、抜くなっ、あっ、ぁあぁあああっ!」

勃ったままの陰茎を引き止めるように絡み付く腸壁を逆撫でしていき、めくれて盛り上がった後孔の縁を数秒眺めた後、ぬぽんっと淫らな音を立てさせて抜いた。

「シュカ、こっち向いて……次は対面でやろう」

抜く際の刺激で絶頂したのかガクガクと腰を震わせて四つん這いになっているシュカを抱き締め、持ち上げ、仰向けになるようにベッドに寝転がした。

「イったばっかりの顔、すごく可愛いよ。エロい。また勃っちゃった」

「……てめぇ萎えてなかっただろ」

「バレてたか。シュカ、まだご機嫌ななめか? 3Pは気に入らなかったかな」

「…………前半はそこそこ、後半は最悪でしたね」

やはりシュカは責められる側に回るのは嫌いなようだ。

「シュカは女王様気質だからドMのリュウとは相性いいと思ってたんだけど、そうでもないのかな」

「女王様って……別に私そんなんじゃないですよ。天正さんを二穴責めしている時は楽しかったんですよ? 彼に焦らし手コキされたのがムカついただけです」

リュウを抱きながら俺に抱かれる……というタチネコ一気に味わうセックスには乗り気だったようだから、似たような快感が得られるだろうとリュウに手コキをさせたんだ。
リュウが焦らしプレイや言葉責めをするなんて予想していなかった。Mを責め役に置くとああなるなんて経験の浅い俺には予想しようがない。

「……天正さんもあなたに虐められるのはよくても、私にされるのは気に入らなかったんじゃないですか? だからやり返されちゃったんですよ」

(シュカたまの「されちゃった」可愛いでそ~)
「そっか、ごめんな。相性いいと思ってたんだよ。今度から気を付ける」

拗ねた様子のシュカの話し方に萌えつつ、真面目な顔で真面目に返事をしてシュカの頭を撫でた。

「リュウと3Pするのはもう嫌か? 誰となら上手くやれそうとかあるか?」

「別にもう嫌って訳じゃ……私は水月と二人が一番好きですよ。でも、そうですね、霞染さん……あの方はまだほとんど手を出していませんよね? 彼を堕とす時に手伝って差し上げても構いませんよ」

「ハルか……うん、分かった。3Pの約束取り付けてみるよ」

ビッチ風処女と真面目ヅラしたビッチという一見正反対の二人は普段あまり会話していないように思える。それでも3Pという選択肢が出るのなら、仲がいい二人なら3Pもイケるという俺の考え方が間違っていたのだろうか。

(あれ……? そもそも私の彼氏達、リュウどのがみんなと仲良くなってるだけで他の御三方同士ではあんまり会話とかしてなくないですか?)

気弱なカンナは元ヤンのシュカを怖がり、カミアファンのハルとも距離を置いている。潔癖症気味のハルはほぼ毎日俺とのセックスを見せつけてくるシュカを避けている。

(……彼氏同士も仲良くなってくれて嬉しいでそ~とか言ってたわたくしバカでわ!? リュウどのマジックに騙されていただけでそ、あの方のコミュ力が他より高めだから五人でツルんでられたんでそ!)

恐るべき事実に気付き、内心ガタガタと震える。

「関西人すげぇな……?」

「……天正さんがどうかしたんですか?」

「いや、冷静になると出身地はあんまり関係ないんだけど、シュカってハルはともかくカンナとはほとんど話さないだろ? でもリュウはみんなとほどよく話してるからさ、コミュ力高いなーって」

「コミュ力が高いとかじゃなくて図々しいんですよ、それだけです」

「辛辣だなぁ……」

「それより水月、それ……入れないんですか?」

シュカが指したのは今にも自分の臍に触れてしまいそうなほどに反り返っている俺の陰茎だ。

「入れるよ。このまま正常位でいいか?」

「構いませんよ、でも一つ条件があります」

「なんだ?」

「ただ腰を振るのではなく……その」

熱く硬く勃起したままの陰茎をシュカの陰茎に押し付け、上体を少し倒して彼の脇腹を撫でる。切り傷の跡、少し色が薄くなっている部分を曲げた指の背でつぅっと撫でていく。

「……っ、ん」

「愛撫欲しいんだな? 元からそのつもりだったけど、意識して増やそうと思うよ」

「……はい」

照れくさそうに目を逸らしたシュカの太腿を掴む。引き締まっている太腿にあるのは脂肪ではなく筋肉としての柔らかさだ。これはこれでいいものだよなと開脚させながら軽く揉む。

「他にお願いとかあるか?」

「聞いてくれるんですか? じゃあもう一つ条件を」

お願いとは言ってくれないシュカに微笑ましさのようなものを感じ、くすりと笑って次の言葉を待つ。

「……ゆっくりしてください。その……ちゃんと、愛撫……分かるように」

「分かった」

太腿を離し、開脚を自力で保ってもらって尻に手を当てる。やはりこちらも引き締まっている。尻肉を鷲掴みにして割れ目を開き、親指を縁に添えたまま後孔をぐぱっと開く。

「とりあえず入れて欲しいんだよな?」

「はい……んっ、ぁ、あぁっ! さっきより、硬くなってませんっ……?」

「見た感じ反りはさっきよりいいな」

「どうしてパワーアップするんですっ……ひぁんっ!? んっ……もう前立腺届いた……水月、早く奥まで入れてくださいっ、全部入るまではイきたくありません」

柔らかい腸壁の中唯一こりこりと硬い箇所に亀頭がくい込んだ直後、締まりと震えが増した。俺は全部入るまでに一度シュカを絶頂させてやると決め、シュカの弱点を逃さないようゆっくりと挿入を進めた。
しおりを挟む
感想 450

あなたにおすすめの小説

王道学園の冷徹生徒会長、裏の顔がバレて総受けルート突入しちゃいました!え?逃げ場無しですか?

名無しのナナ氏
BL
王道学園に入学して1ヶ月でトップに君臨した冷徹生徒会長、有栖川 誠(ありすがわ まこと)。常に冷静で無表情、そして無言の誠を生徒達からは尊敬の眼差しで見られていた。 そんな彼のもう1つの姿は… どの企業にも属さないにも関わらず、VTuber界で人気を博した個人VTuber〈〈 アイリス 〉〉!? 本性は寂しがり屋の泣き虫。色々あって周りから誤解されまくってしまった結果アイリスとして素を出していた。そんなある日、生徒会の仕事を1人で黙々とやっている内に疲れてしまい__________ ※ ・非王道気味 ・固定カプ予定は無い ・悲しい過去🐜 ・不定期

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

クラスのボッチくんな僕が風邪をひいたら急激なモテ期が到来した件について。

とうふ
BL
題名そのままです。 クラスでボッチ陰キャな僕が風邪をひいた。友達もいないから、誰も心配してくれない。静かな部屋で落ち込んでいたが...モテ期の到来!?いつも無視してたクラスの人が、先生が、先輩が、部屋に押しかけてきた!あの、僕風邪なんですけど。

主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。

小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。 そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。 先輩×後輩 攻略キャラ×当て馬キャラ 総受けではありません。 嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。 ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。 だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。 え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。 でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!! ……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。 本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。 こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。

就職するところがない俺は男用のアダルトグッズの会社に就職しました

柊香
BL
倒産で職を失った俺はアダルトグッズ開発会社に就職!? しかも男用!? 好条件だから仕方なく入った会社だが慣れるとだんだん良くなってきて… 二作目です!

ハッピーエンドのために妹に代わって惚れ薬を飲んだ悪役兄の101回目

カギカッコ「」
BL
ヤられて不幸になる妹のハッピーエンドのため、リバース転生し続けている兄は我が身を犠牲にする。妹が飲むはずだった惚れ薬を代わりに飲んで。

兄たちが弟を可愛がりすぎです

クロユキ
BL
俺が風邪で寝ていた目が覚めたら異世界!? メイド、王子って、俺も王子!? おっと、俺の自己紹介忘れてた!俺の、名前は坂田春人高校二年、別世界にウィル王子の身体に入っていたんだ!兄王子に振り回されて、俺大丈夫か?! 涙脆く可愛い系に弱い春人の兄王子達に振り回され護衛騎士に迫って慌てていっもハラハラドキドキたまにはバカな事を言ったりとしている主人公春人の話を楽しんでくれたら嬉しいです。 1日の話しが長い物語です。 誤字脱字には気をつけてはいますが、余り気にしないよ~と言う方がいましたら嬉しいです。

処理中です...