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一時間は意外と早い

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寝転がっての乳首責めでリュウを何度も絶頂させてやった。上体を少し起こし、真っ赤になったリュウの頬を撫でる。

「…………俺、乳首で何回イったん?」

「さぁな、リュウはよく跳ねるし、ずっとイくイく言ってるから余計に分かりにくい」

「はぁー……乳首でこんなイく思わんかったわ」

「息整ったみたいだし続きしようか、片っぽばっかじゃ嫌だもんなぁ?」

完全に上体を起こして右胸をさする。俺の意図を察した右乳首は乳輪ごとぷくんと膨れ、俺に触って欲しそうにツンと勃った。

(同じやり方ばっかりじゃ飽きが来ますし、道具使いますかな。ローションガーゼもっかいやりたい感じはありますが……前にやりましたし、もうちょい寝かせますかな。ここはローターでいきましょう!)

ふにふにと右胸の皮を揉みながら次のプレイを考え、決まったら一旦ベッドから降りて玩具箱を漁った。

(乳首ばっかりじゃなくて、そろそろディルドを三段階目の太さにしたいんですよな~。四段階目入れられるようになって、もうちょい拡げたら私の入りますかな? 気分としてはデカければデカいほどいいのですが、実害が多いのでもうちょい小さくてもよかったなーって感じでそ)

贅沢な悩みを抱えつつ見つけたローターを片手にベッドに戻る。

(乳首挟むタイプのローターとか、乳首吸引&ブラシ責めが出来るヤツ、その他乳首責めグッズが欲しくなりますなぁ)

ぷるんとした桃色の乳首をあまり見過ぎると破産しそうだ。俺はピンク色のローターをひと舐めして濡らし、リュウの右乳首に押し当てた。

「ひんっ……!? ん、ぁ、あっ!? ぶるぶるしてっ、ひぃっ! クるっ、イくっ、イってまうぅっ!」

「もうイきそうか? じゃ、振動下げるか」

「ぅうっ……? あっ? な、なんでっ、嫌やぁっ、こないに弱いのでイかれへんっ! 離さんといてぇや押し付けてくれなイかれへんねん!」

絶頂の寸前でわざとローターを浮かし、スイッチを「弱」に移す。ぎゃんぎゃん喚くリュウの額を指で軽く弾いてやると、途端にしおらしくなって焦らしプレイを受け入れた。

「……っ、ぅうう……はよイかせてぇや」

「そんなにイきたいんだったらそれなりのおねだりしてみろよ。ほら、ご主人様に媚びろ」

「ん、んんっ……ぅーっ……媚びろ、言うたかて」

「水月は方言萌えがあるそうですよ、ご参考までに」

「……っ!? シュカ? びっくりした……何、どうした? 何かあったか?」

リュウを焦らすことに集中していてシュカが部屋に入ってきたのに気付かなかった。ベッドの横に立った彼は俺を見つめて首を傾げる。

「どうしたって……一時間経ったので交代しに来たんですけど」

「え、もう一時間経ったのか? 早いな」

「交代……? そらないわ水月、俺まだイってへんしケツほとんど弄ってもらってへんで」

俺が起き上がるのを阻止するようにリュウが俺の服をぎゅっと掴む。

「アドバイスしたじゃないですか。関西弁前面に押し出しておねだりしてさっさとイかせてもらってどいてください」

リュウがどう喋ればこれ以上関西弁を前面に押し出したことになるんだ?

「か、関西弁前面に……? え…………よっ、べっぴんさん」

「……それおねだりか?」

べっぴんさんって確か、美人とかそういう意味だったよな? おだててるのか? 焦って変なこと言っちゃったのかな、可愛いな。

「水月、はよしんしゃい」

「ひぃ……博多弁可愛い」

「なんでやねん方言萌えやったらずっと喋っとる俺のがええやろ!」

方言萌えがあるというだけで方言萌えだけの男じゃないんだよな、俺は。シュカは敬語、オラついた不良的な口調、方言、という三段ギャップが強過ぎるから方言萌えそんなに関係ないし……

「ふっ、男が好きな方言ランキングというものを知っていますか? 博多弁は絶対王者なんですよ!」

「博多弁が京都弁に勝っとるわけないやろ! 大阪弁と同率二位じゃボケ!」

「あ……? ボケ?」

「そこまでそこまで! 落ち着けシュカ、リュウももう煽るな」

ベッドの縁に座って両手を広げ、仲裁を試みる。シュカは舌打ちをして黙った、喧嘩は防げたようだ。

「……三十分、三十分だけ三人でしないか? その後一時間はシュカと二人で……どうだ? カンナとは昨日したし、ハルはその……エロいこと、あんまり好きじゃないみたいだからさ、押しても文句言わないと思うんだよな」

今回は俺の時間管理能力のなさが原因なのだが、すぐに互いに煽り合う彼らにも問題がある。仲が悪くないのは知っているのだが……

(ケンカップルみたいな感じなんですよなー、それはそれで尊いのですが……3Pしたいので仲直りおせっせを、いえ、仲直りおせっせっせをヤりまっそ!)

息が合った双子ではあまり参考にならないかもしれないが、昨日3Pもどきをした。俺も少しは3Pになれただろう。

「三人でって……鳥待も入れんのん?」

「私の番なんですからあなたを入れてあげようかって話ですよ」

「自分の番はまた後で一時間取るて水月言うてるやろがい」

「ほら喧嘩しない。二人、そんなふうに喧嘩してばっかりだからさ……仲良くなって欲しいんだ」

リュウとシュカは視線を交わし、ほぼ同時にぷいっと顔を背けた。気が合いませんと俺にアピールしているようだ。

「シュカ、おいで」

シュカは深いため息をつき、俺の隣に腰を下ろした。

「脱がすよ」

返事をしないシュカのポロシャツのボタンに指をかける。ボタンを外しても彼は嫌がらなかったが、リュウがベッドを降りて床に膝をつき、シュカのベルトに手を伸ばすとその手を払った。

「ちょっと!」

「なんやねんな三人でヤるんやろが、さっさと脱げや」

シュカは俺の目を見つめた後、舌打ちをし、ため息をつき、大人しく二人がかりで脱がされてくれた。
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