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喉使いの上達
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金色の綺麗な髪はふわふわとした猫っ毛だ。染髪の影響を感じない訳ではないけれど、撫でたり梳いたりしたくなる素晴らしい髪だ。そんな髪を掴んでイラマチオだなんて、俺はこの世の王にでもなったのか?
「んっ、ゔぅっ、ふ、ゔ……ぉごっ!? ぉ、ゔ……!」
陰茎に絡みつくリュウの喉の内壁は彼が嘔吐く度にぶるぶると痙攣し、俺に快感を与えてくれる。呻く声は心苦しいが、リュウはこれを悦ぶのだからと俺も快感に集中した。
「はぁっ……イイぞ、リュウ……最高だ」
「んっ、んんんっ……!」
髪を掴んでいる手をリュウに掴まれた。ドMのリュウでも我慢出来ないほど痛かったのかと髪を離して反省を始めると、リュウは自分の喉を触らせた。
「んっ、んゔう……」
喉に俺の手のひらを押し付けている──まさか、喉を押さえて欲しいのか? 首絞めもどきもやったし、願望としては不自然ではないが……いや、やろう、俺の罪悪感なんかよりリュウの望みが大切だ。
「んゔぅっ!? ぅ、ふ……ぅ、うぅ……!」
喉を強く押さえ、喉仏をコリコリと弄ってやる。手にリュウの体温と喉の震えが伝わり恐怖心が湧いて出たが、リュウの蕩けた瞳を見て俺の行為は間違っていないと自分に言い聞かせた。
「締まり、よくなったな。名器だよ本当っ……おら、出すぞっ……!」
オナホを掴むのと同じ感覚で喉を掴んで射精してやると、リュウが精液を飲む喉仏の動きが手のひらに伝わってきた。ゴクッ……と大きく一回、コク……と小さく二回、それが終わるとリュウは萎えた陰茎にぬるぬると舌を絡めながら顔を引き、亀頭をちゅっと吸った。
(離すついでにお掃除フェラまで済ませてくれるとは……! すっかり慣れましたなぁ)
勃たないように数式を見つめ、さっさと下着とスラックスを履き直した。ハーレムを作る上では必須とも言える絶倫スキルも普段の生活では持て余すことが多い。
「……水月ぃ」
「リュウ、喉平気か? 声は普通だな、痛みは?」
「喉? あー……ちょお痛いわ」
「超痛い!? えっマジか……どうしよう、保健室とか行く?」
忘れがちだが俺はそこそこの筋肉をつけている、リュウならお姫様抱っこも可能だ。そんな筋力で力加減を間違えてしまったなんてそんな──
「は? ちゃうちゃう、ちょお痛いねん」
「超痛いんだろ? あんまり喋るな」
「ちゃうて。ちょお痛いねんって」
リュウが何を訂正したいのかよく分からない。
「……超、だろ?」
「ちょお痛いんやで?」
「…………まさか、ちょっと……って言ってる?」
「さっきからそぉ言っとるやん、水月耳悪いなぁ」
ちょっとならちょっとってしっかり発音しろよ! と言いたいところだが、そんな苛立ちは「リュウが無事でよかった」という安堵を前に掻き消えた。
「そっか……じゃあ不満はない感じか?」
「目ぇ優しい以外は文句ないで。勃っとるもん処理するためだけん呼ばれたんもたまらんし……やっぱ痛いのだけやのぉて普段の扱いから酷いのがええわぁ、軽んじられとる感最高や。せやから目ぇ、もぉちょい冷とぉしたってな」
「目線かぁ……リュウが愛おしすぎてどうしてもなぁ」
「なっ、何言うとん……たまに冷たい目ぇ出来とる時もあんねんから、頼むで」
分かったと微笑みながら言うと早速出来ていないと冗談混じりに責められた。
昼休み、屋上に繋がる扉の前の踊り場──つまりいつもの場所での昼食。
「あれ、ハル……昼飯は? 忘れたのか?」
またサラダか、なんて言うつもりでハルの方を見たが彼は何も持っていなかった。
「俺今日食べないよ」
「病院でも行くん?」
「行かないし。ダイエット! いよいよ明後日がカミアのライブだから~、気合い入れて絞らないと!」
「絞るとこもうあれへんやろ、骨みたいな足しくさって」
頷きはしないが、同意だ。スラックスを履いていると分かりにくいが、ハルの足はとても細い。脂肪どころか筋肉すらも落とした限界に近い細さだ。
「自分が細なったらどうなるんな、その……カミア? っちゅうヤツのライブは軽い順に席決まるんか?」
「推しに失礼のないように綺麗になっとくのは常識じゃん! カミアのファンってダサいデブスばっかだよねーなんて思われたらカミアの人気下がるじゃん!」
「ハル、その気持ちはすごく綺麗だと思うよ。でもライブ中に倒れたら元も子もないだろ? カミアも自分のファンがライブのために痩せようと辛い思いする方が、よく知らない連中に陰口叩かれるより嫌なんじゃないか?」
「みっつんにカミアの何が分かんの! 俺倒れたりしないし! ほっといてよ、別にアンタらの飯取ってるわけでもないんだから!」
ハルは元々怒りっぽい子だが、今日は特に酷い。腹が減るとイライラするものだ、仕方ない。
「水月、食べ終わりました。ヤりましょう」
カミアの話が出ることと性格を鑑みてカンナが何も言わないのはいいが、シュカが黙々と飯を食った挙句何も知りませんという顔でセックスを提案するのはどうかと思う。
「シュカもハルに何か言ってくれよ」
ハルはまだ何も言っていないシュカをキッと睨みつける。毎日弁当箱を三つも持ってきているのに太ってはいない彼なら何か上手いことを言えるかもしれない。
「……私の一日の摂取カロリーは成人男性の一日の摂取カロリーのおよそ五倍です」
(そんな私の戦闘力は53万ですみたいなこと言われても困りますぞ。しかしよく三人前平らげているのに三倍ではなく五倍なのですな、朝食と夕飯は三人前に留まらないのでしょうか)
衝撃的で素っ頓狂な現実にハルはだから何だと喚いている。
「何、太らない自慢!? ムカつく!」
「太る太らないに食べる食べないはあまり関係ありません。下手な断食はリバウンドを招きます。要は摂取カロリーと消費カロリーのバランスですよ」
「個人差もあるけどな、食べないのがよくないのは確かだ」
「……メイク直ししてくる」
反論するのが面倒になったのか、ハルは一切崩れていないメイクを直すため俺達のたまり場から離れていった。
「さ、水月、抱いてください」
心配ごとの多い今、いつも通りのシュカにはある意味救われた。
「んっ、ゔぅっ、ふ、ゔ……ぉごっ!? ぉ、ゔ……!」
陰茎に絡みつくリュウの喉の内壁は彼が嘔吐く度にぶるぶると痙攣し、俺に快感を与えてくれる。呻く声は心苦しいが、リュウはこれを悦ぶのだからと俺も快感に集中した。
「はぁっ……イイぞ、リュウ……最高だ」
「んっ、んんんっ……!」
髪を掴んでいる手をリュウに掴まれた。ドMのリュウでも我慢出来ないほど痛かったのかと髪を離して反省を始めると、リュウは自分の喉を触らせた。
「んっ、んゔう……」
喉に俺の手のひらを押し付けている──まさか、喉を押さえて欲しいのか? 首絞めもどきもやったし、願望としては不自然ではないが……いや、やろう、俺の罪悪感なんかよりリュウの望みが大切だ。
「んゔぅっ!? ぅ、ふ……ぅ、うぅ……!」
喉を強く押さえ、喉仏をコリコリと弄ってやる。手にリュウの体温と喉の震えが伝わり恐怖心が湧いて出たが、リュウの蕩けた瞳を見て俺の行為は間違っていないと自分に言い聞かせた。
「締まり、よくなったな。名器だよ本当っ……おら、出すぞっ……!」
オナホを掴むのと同じ感覚で喉を掴んで射精してやると、リュウが精液を飲む喉仏の動きが手のひらに伝わってきた。ゴクッ……と大きく一回、コク……と小さく二回、それが終わるとリュウは萎えた陰茎にぬるぬると舌を絡めながら顔を引き、亀頭をちゅっと吸った。
(離すついでにお掃除フェラまで済ませてくれるとは……! すっかり慣れましたなぁ)
勃たないように数式を見つめ、さっさと下着とスラックスを履き直した。ハーレムを作る上では必須とも言える絶倫スキルも普段の生活では持て余すことが多い。
「……水月ぃ」
「リュウ、喉平気か? 声は普通だな、痛みは?」
「喉? あー……ちょお痛いわ」
「超痛い!? えっマジか……どうしよう、保健室とか行く?」
忘れがちだが俺はそこそこの筋肉をつけている、リュウならお姫様抱っこも可能だ。そんな筋力で力加減を間違えてしまったなんてそんな──
「は? ちゃうちゃう、ちょお痛いねん」
「超痛いんだろ? あんまり喋るな」
「ちゃうて。ちょお痛いねんって」
リュウが何を訂正したいのかよく分からない。
「……超、だろ?」
「ちょお痛いんやで?」
「…………まさか、ちょっと……って言ってる?」
「さっきからそぉ言っとるやん、水月耳悪いなぁ」
ちょっとならちょっとってしっかり発音しろよ! と言いたいところだが、そんな苛立ちは「リュウが無事でよかった」という安堵を前に掻き消えた。
「そっか……じゃあ不満はない感じか?」
「目ぇ優しい以外は文句ないで。勃っとるもん処理するためだけん呼ばれたんもたまらんし……やっぱ痛いのだけやのぉて普段の扱いから酷いのがええわぁ、軽んじられとる感最高や。せやから目ぇ、もぉちょい冷とぉしたってな」
「目線かぁ……リュウが愛おしすぎてどうしてもなぁ」
「なっ、何言うとん……たまに冷たい目ぇ出来とる時もあんねんから、頼むで」
分かったと微笑みながら言うと早速出来ていないと冗談混じりに責められた。
昼休み、屋上に繋がる扉の前の踊り場──つまりいつもの場所での昼食。
「あれ、ハル……昼飯は? 忘れたのか?」
またサラダか、なんて言うつもりでハルの方を見たが彼は何も持っていなかった。
「俺今日食べないよ」
「病院でも行くん?」
「行かないし。ダイエット! いよいよ明後日がカミアのライブだから~、気合い入れて絞らないと!」
「絞るとこもうあれへんやろ、骨みたいな足しくさって」
頷きはしないが、同意だ。スラックスを履いていると分かりにくいが、ハルの足はとても細い。脂肪どころか筋肉すらも落とした限界に近い細さだ。
「自分が細なったらどうなるんな、その……カミア? っちゅうヤツのライブは軽い順に席決まるんか?」
「推しに失礼のないように綺麗になっとくのは常識じゃん! カミアのファンってダサいデブスばっかだよねーなんて思われたらカミアの人気下がるじゃん!」
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「みっつんにカミアの何が分かんの! 俺倒れたりしないし! ほっといてよ、別にアンタらの飯取ってるわけでもないんだから!」
ハルは元々怒りっぽい子だが、今日は特に酷い。腹が減るとイライラするものだ、仕方ない。
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カミアの話が出ることと性格を鑑みてカンナが何も言わないのはいいが、シュカが黙々と飯を食った挙句何も知りませんという顔でセックスを提案するのはどうかと思う。
「シュカもハルに何か言ってくれよ」
ハルはまだ何も言っていないシュカをキッと睨みつける。毎日弁当箱を三つも持ってきているのに太ってはいない彼なら何か上手いことを言えるかもしれない。
「……私の一日の摂取カロリーは成人男性の一日の摂取カロリーのおよそ五倍です」
(そんな私の戦闘力は53万ですみたいなこと言われても困りますぞ。しかしよく三人前平らげているのに三倍ではなく五倍なのですな、朝食と夕飯は三人前に留まらないのでしょうか)
衝撃的で素っ頓狂な現実にハルはだから何だと喚いている。
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