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綱渡りなアニメ談義
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鍛え上げられた肉体をそこまで活かさず、本屋に勤めている歌見。イラストレーターという職業もあってか有名どころはとりあえず抑えているレイ。
二人とのオタトークを越え、歌見に完全に素を見せてしまっていることもあり、俺は他の彼氏達ともアニメやゲームの話をしたいと思ってしまった。
「なぁ、リュウってアニメとか見るか?」
金曜日の朝、レイと共に向かった自宅最寄り駅でリュウと合流した俺は昨日の熱量そのままに彼に尋ねた。
「アニメ? あー……全然やなぁ。三十分くらいあるやろアレ。俺そんな長い間じーっとしとられんねん。何ぃ、水月なんか見とるん?」
「ぁ、あぁ、いや……本屋だからさ、そういうキャンペーンとかあって……ちょっとレイと話題にしてたから、リュウにも聞いてみようかなって。ちなみにゲームとかは……?」
「ゲーム……あ、数独やんで。めっさ暇な時くらいやけど」
俺が想像するゲームじゃないな。一番見ていそうなリュウが見ていないとは……後はもう期待出来ないぞ。
「カンナ、アニメとか見るか?」
「……? 金、ろ……とかなら、たまに」
毎週三十分やっているアニメは見ていない、と。深夜枠の視聴なんて全く期待出来ないな。
「へー、カンナせんぱいは何好きっすか?」
「…………お風呂屋さんの、やつ」
「あぁ、アレっすね。定番っすよねぇ」
今期のアニメは~なんて話をしたいんだけどなぁ。高望みか。次はシュカだが、元ヤン現真面目っ子がアニメを見ているとは思えないな。
「アニメですか……テレビ自体あまり見ませんね」
ほらやっぱり。
「漫画とかゲームとかはどうなんすか?」
「漫画を読んだ経験と言えば、病院の待合室に置いてあるのくらいですね。ゲーム……ゲーセンに誘われて行ったことはありますよ、リズムゲームをいくつかしましたが、ハマりませんでしたね」
俺とはそもそも人種が違うんだ。さて、レイとは別れて学校内、最後の砦のハルだ。アイドルオタクな部分は見せてもらったが、二次元に興味があるとは思えないから砦としては脆過ぎるけれど。
「アニメ? 見る見るー!」
「マジで!? ぁ、いや……本当か? そんなイメージ全然ないよ」
「姉ちゃんに面白いからーとか言って見せられるんだよね~。俺もカミアのインタビュー動画とか何回も見せるからお互い様なんだけど」
「へぇ……どんなの見るんだ?」
姉の影響か、それは考えていなかった。少女マンガ路線か女性向けアニメか、一周回って少年マンガ系なのか、さてどれだ? 俺は全て網羅しているぞ。
「えっとねー、色々見せられたしタイトル教えてくんないことが多いから分かんないんだよねー」
「こんな話って感じの言ってくれたらいいよ」
「そ? 最近見せられたのは~……なんか、男の子のロボットと女の子が冒険行く話~? 途中でウサギみたいななんか可愛い子入って三人になるんだよね~。絵可愛いし背景綺麗だしー、よかったよ~。世界観シビアでちょいグロいとこもあったけど、あぁいうファンタジーな雰囲気好きかな~」
「あー……アレかな」
お姉さん結構とんでもないの見せてるな……面白いし俺も好きだし漫画も集めてるけどさ。
「姉ちゃん見せてくれんのグロいの多いんだよね~。ま、絵可愛いのばっかだから相殺されてんだけど~」
相殺されるか? えぐさ増えないか?
「そ、そっか……ゲームとかマンガとかはどうだ? ほら、俺本屋でバイトしてるからそれ関係で色々あってさ」
「ふーん……? マンガは読まないかな、小説は読むけど。ゲームはやるよー、カミアが前に配信してたんだ~」
「へぇ……どんなのだ?」
小説か。純文学はさっぱりだが、ラノベなら結構読んでるぞ。ゲームも有名どころと恋愛系なら結構分かる。
「んー……強いて言うなら耽美派が好きかなー。ゲームはね~……あの、人撃って生き残るヤツ」
ゲームはよくあるバトロワ系だな。小説のは……何? 耽美派? よく分からない、作家名ではないよな?
「そっか。結構インドア趣味あるんだな、意外だったよ」
「えー何それ~。俺スポーツとか嫌いなんだけどー、アウトドア派なわけないじゃーん」
筋肉も脂肪も非常に少ないハルがスポーツをするだなんて思ってはいなかった。カラオケとか、えっと……何かこう、リア充って感じのことに勤しんでいると思っていた。クソ、リア充って感じのことがカラオケ以外思い付かなかった、俺はもうリア充なのに!
「そうそう、アウトドアはどんな感じ~? みんな好きなスポーツとかあんの?」
「野球とか見んのは好きやで。やんのは全部嫌や」
「スポーツは特に。トレーニングは毎日していますが、健康のためです」
「ぼく……はっ、うんど……嫌ぃ」
全員スポーツはしないのか、俺もスポーツは嫌いな方だ。類友ならぬ類彼氏と言うべきか……
「あ、そういえばセックスってスポーツに入るんですよね。運動量的には」
それなら俺にも好きなスポーツがあると言えるな。
「急に下ネタ言うのやめてくんない!? メガネで真面目な感じのくせに!」
「水月、今日の昼休みも一戦お願いしますね」
「一回でいいのか? 土日の分の先払いとか必要だろ?」
「そうしたいのは山々ですが、今日は家の用事があるのであまり疲れたくないんですよ」
なら仕方ない。疲れないけど満足度が高いセックスを……難しいな、キスを多めにしてみようか。
「みぃくんっ……次、ゃ……み、かん……は、ぼくと……」
「分かった、次の休み時間はカンナと過ごすよ。事前に言ってくるなんて珍しいけど、何かしたいことでもあるのか?」
したいことを想像したのかカンナは顔を赤くし、俯いた。要求を話してくれるだろう休み時間が待ち遠しいし、今の顔だけでオカズには十分過ぎるな。
二人とのオタトークを越え、歌見に完全に素を見せてしまっていることもあり、俺は他の彼氏達ともアニメやゲームの話をしたいと思ってしまった。
「なぁ、リュウってアニメとか見るか?」
金曜日の朝、レイと共に向かった自宅最寄り駅でリュウと合流した俺は昨日の熱量そのままに彼に尋ねた。
「アニメ? あー……全然やなぁ。三十分くらいあるやろアレ。俺そんな長い間じーっとしとられんねん。何ぃ、水月なんか見とるん?」
「ぁ、あぁ、いや……本屋だからさ、そういうキャンペーンとかあって……ちょっとレイと話題にしてたから、リュウにも聞いてみようかなって。ちなみにゲームとかは……?」
「ゲーム……あ、数独やんで。めっさ暇な時くらいやけど」
俺が想像するゲームじゃないな。一番見ていそうなリュウが見ていないとは……後はもう期待出来ないぞ。
「カンナ、アニメとか見るか?」
「……? 金、ろ……とかなら、たまに」
毎週三十分やっているアニメは見ていない、と。深夜枠の視聴なんて全く期待出来ないな。
「へー、カンナせんぱいは何好きっすか?」
「…………お風呂屋さんの、やつ」
「あぁ、アレっすね。定番っすよねぇ」
今期のアニメは~なんて話をしたいんだけどなぁ。高望みか。次はシュカだが、元ヤン現真面目っ子がアニメを見ているとは思えないな。
「アニメですか……テレビ自体あまり見ませんね」
ほらやっぱり。
「漫画とかゲームとかはどうなんすか?」
「漫画を読んだ経験と言えば、病院の待合室に置いてあるのくらいですね。ゲーム……ゲーセンに誘われて行ったことはありますよ、リズムゲームをいくつかしましたが、ハマりませんでしたね」
俺とはそもそも人種が違うんだ。さて、レイとは別れて学校内、最後の砦のハルだ。アイドルオタクな部分は見せてもらったが、二次元に興味があるとは思えないから砦としては脆過ぎるけれど。
「アニメ? 見る見るー!」
「マジで!? ぁ、いや……本当か? そんなイメージ全然ないよ」
「姉ちゃんに面白いからーとか言って見せられるんだよね~。俺もカミアのインタビュー動画とか何回も見せるからお互い様なんだけど」
「へぇ……どんなの見るんだ?」
姉の影響か、それは考えていなかった。少女マンガ路線か女性向けアニメか、一周回って少年マンガ系なのか、さてどれだ? 俺は全て網羅しているぞ。
「えっとねー、色々見せられたしタイトル教えてくんないことが多いから分かんないんだよねー」
「こんな話って感じの言ってくれたらいいよ」
「そ? 最近見せられたのは~……なんか、男の子のロボットと女の子が冒険行く話~? 途中でウサギみたいななんか可愛い子入って三人になるんだよね~。絵可愛いし背景綺麗だしー、よかったよ~。世界観シビアでちょいグロいとこもあったけど、あぁいうファンタジーな雰囲気好きかな~」
「あー……アレかな」
お姉さん結構とんでもないの見せてるな……面白いし俺も好きだし漫画も集めてるけどさ。
「姉ちゃん見せてくれんのグロいの多いんだよね~。ま、絵可愛いのばっかだから相殺されてんだけど~」
相殺されるか? えぐさ増えないか?
「そ、そっか……ゲームとかマンガとかはどうだ? ほら、俺本屋でバイトしてるからそれ関係で色々あってさ」
「ふーん……? マンガは読まないかな、小説は読むけど。ゲームはやるよー、カミアが前に配信してたんだ~」
「へぇ……どんなのだ?」
小説か。純文学はさっぱりだが、ラノベなら結構読んでるぞ。ゲームも有名どころと恋愛系なら結構分かる。
「んー……強いて言うなら耽美派が好きかなー。ゲームはね~……あの、人撃って生き残るヤツ」
ゲームはよくあるバトロワ系だな。小説のは……何? 耽美派? よく分からない、作家名ではないよな?
「そっか。結構インドア趣味あるんだな、意外だったよ」
「えー何それ~。俺スポーツとか嫌いなんだけどー、アウトドア派なわけないじゃーん」
筋肉も脂肪も非常に少ないハルがスポーツをするだなんて思ってはいなかった。カラオケとか、えっと……何かこう、リア充って感じのことに勤しんでいると思っていた。クソ、リア充って感じのことがカラオケ以外思い付かなかった、俺はもうリア充なのに!
「そうそう、アウトドアはどんな感じ~? みんな好きなスポーツとかあんの?」
「野球とか見んのは好きやで。やんのは全部嫌や」
「スポーツは特に。トレーニングは毎日していますが、健康のためです」
「ぼく……はっ、うんど……嫌ぃ」
全員スポーツはしないのか、俺もスポーツは嫌いな方だ。類友ならぬ類彼氏と言うべきか……
「あ、そういえばセックスってスポーツに入るんですよね。運動量的には」
それなら俺にも好きなスポーツがあると言えるな。
「急に下ネタ言うのやめてくんない!? メガネで真面目な感じのくせに!」
「水月、今日の昼休みも一戦お願いしますね」
「一回でいいのか? 土日の分の先払いとか必要だろ?」
「そうしたいのは山々ですが、今日は家の用事があるのであまり疲れたくないんですよ」
なら仕方ない。疲れないけど満足度が高いセックスを……難しいな、キスを多めにしてみようか。
「みぃくんっ……次、ゃ……み、かん……は、ぼくと……」
「分かった、次の休み時間はカンナと過ごすよ。事前に言ってくるなんて珍しいけど、何かしたいことでもあるのか?」
したいことを想像したのかカンナは顔を赤くし、俯いた。要求を話してくれるだろう休み時間が待ち遠しいし、今の顔だけでオカズには十分過ぎるな。
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