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二人同時もこなしてみせる

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ホラー映画さながらの速度でカンナの方を向くと、彼は俺の足に押さえられたリュウの頭をじっと見下ろしていた。

「…………てん、くん」

可哀想とか言うか? 離してあげてとか言うか? 虐めるなんてみぃくん最低とか言うのか? 嫌だ、カンナ、俺を嫌わないでくれ!

「こ…………の、好き……の?」

「こういうの好きなのって? あ、あぁ……リュウは虐められるのが好きなんだよ。痛いのとか、酷いこと言われたりとか……今までもそんな感じだったろ?」

「ぅん……」

「俺がリュウだけに意地悪してるわけじゃないぞ、リュウはこうされたいって思ってるんだ」

俺が説明しても言い訳にしか聞こえないし、リュウが説明しても俺に脅されているように思えるだろう。だからS役は辛い。

「てん、く…………変態」

小さく、だがハッキリとした罵倒にリュウの身体がピクッと跳ねた。たった四文字でリュウを悦ばせられるなんて……なんだか悔しい。

「み、くん。これ……し、て……?」

遠慮がちに陰茎を露出したカンナの肩を撫で、どうして欲しいのか改めて尋ねた。

「……ぉ、尻…………どよ……みた、に」

「土曜日みたいにお尻で気持ちよくなりたいんだな? 分かった、立てるか? そう、俺の腕跨いで、肩に座るみたいに……いや本当に座っちゃ手届かないよ」

「こう……?」

「そうそう」

立ち位置を調整してもらい、スラックスと下着を太腿まで下ろしてもらう。カンナの股間と下着の隙間に腕を差し込み、下から尻を鷲掴みにする。

「……っ!」

「カンナ、もう少し足開いて……俺の肩に手ついていいぞ、頭でもいい。バランス取れそうか?」

「ぅ、ん」

無口で儚げな美少年が尻と陰茎を丸出しにしてガニ股になっている。なんて素晴らしい光景だろう。

「んぐっ……! ゔぅうっ!」

「喉突いちまったか? よかったな」

リュウの頭は両足で完全に固定しているため、喉で陰茎を扱くことは不可能。せいぜい顎を揺らすか、ほんの一部分を舐める程度しかリュウには出来ない。ぬるぬると温かかく柔らかい粘膜に包まれたままなのは俺も辛いが、しばらく我慢だ。

「カンナ、自分で少しお尻拡げてくれるか?」

「……ぅん」

自分の中指に唾液を絡め、カンナが尻肉をどかしてくれたおかげで丸出しになった後孔に濡れた中指を押し付ける。

「ぁ……んっ! ん、んん……」

「痛くないか? 痛かったらすぐ言うんだぞ」

「だ、じょ……ぶ」

シュカの後孔と比べると肉が硬く、伸縮性も低く感じる。勝っているのはキツさだけだ、ろくに指を動かせない。

「少し出し入れしてみるぞ」

時折唾液を足しつつ、狭い後孔に中指を根気よく抜き挿しする。カンナは次第に息を荒らげ、手を微かに震わせた。快感はほとんど得ていないだろう、緊張が原因だと思う。

「カンナ、もう少しこっちに……そう、完璧」

ふるふると震える薄ピンク色の陰茎。必死に反り返る可愛らしいそれを口に含む。

「……っ!? み、くんっ……ゃ、何……なんでっ……ぁ、やっ、いっしょ、やぁあっ……!」

抜き挿しによって少しほぐれた腸壁を優しく押す。当然、前立腺を狙って。

「ぁ、んっ……ぁんっ……! みぃ、くんっ」

腸壁がまだ硬いせいで見つけにくいが、勃起のおかげで前立腺もしっかり張っている。それを中指でコリコリと責めつつ、陰茎を優しく吸い、裏筋を舐め回す。

「ぁ、あぁっ……! お、ちん……ち、溶けちゃっ、あぁぁ……ぉ、尻もっ……とけそ……」

溶けてしまいそうだなんて愛撫している側にとっては最高の褒め言葉だ。やる気を出し、愛撫を少しずつ強めていく。

「ゃんっ……! ん、んん……ん、あっ! みぃくんっ……みぃくん、に、おちん、ち……ちゅー、て、されてっ……お尻っ、くちゅくちゅされてぇっ……イっちゃうっ!」

「んっ……ん、んん……いっぱい出たな、カンナ」

土曜日に教えたことでカンナにはすっかり説明癖が付いてしまったようだ。舌に絡めた彼自身の白濁液を見せてやると顔を真っ赤にしていた、まだまだウブなカンナに説明癖を付けるなんて、俺も常々業が深い。

(無口で大人しい子がドスケベなの最高ですよなっ!)

自分で自分を肯定し、カンナの後孔から指を抜く。彼はシュカとは違ってすぐに下着とスラックスを履き直し、俺の隣に腰を下ろしてもたれかかり、余韻に浸った。

「可愛かったよ、カンナ」

「ぁ……み、くん……きもち、よか……た。みー……くん、ぁり、が……と」

「あぁ、お礼なんていいんだよ……本当に可愛いな」

自分のものをしゃぶったばかりの口だと理解しているのかしていないのか、カンナは俺にキスをねだった。フェラを思い出させる暇もなく唇が押し付けられ、俺は心の中でため息をついて舌を絡めた。

「んっ、ん…………ぷは……み、くんっ……すき」

キスをして満足したらしいカンナは俺の二の腕をきゅっと掴み、居眠りでもするかのように肩に頭を預けた。

「……リュウ」

組んでいた足をほどき、ぐしゃぐしゃになった金髪を掴んでリュウの頭を持ち上げる。リュウの喉を擦る快感が陰茎に与えられ、想像以上の快感に思わず吐息を漏らした。

「すっかり出来上がった顔しやがって」

とろんと蕩けた瞳で見上げられ、リュウがこの最低な行為をちゃんと喜んでいたことに安堵する。

「頭振ってしっかり喉で扱けよ、予鈴鳴るまでに出させられなかったら……分かってるな?」

「んんぅ」

甘えた声を上げたリュウは俺の腰に手を添え、頭を振り始めた。陰茎が喉を擦るなんて嘔吐してもおかしくない苦痛だろうに、リュウは悦んで喉をオナホのように使わせてくれる。

「はっ……いいぞ、マゾ豚。緩いケツと違って口は名器みたいだな」

不意に思い出してポケットからリモコンを取り出し、リュウの眼前で揺らしてやる。

「俺をイかせられたらご褒美やるよ」

喉の締め付けが強くなり、リュウが嘔吐く。ぶるぶると喉全体が震え、思わぬ快感に俺はあっさりと射精してしまった。
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