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ピュアピュアじゃん (水月+ハル)
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霞染はビッチ系女装男子、そう思って対応したら何故か怯えられてしまった。
(どういうことでそ……ビッチ系はちょっと強引に行かないと舐められるから、ボディタッチも出来ない童貞扱いされないよう、ちょっと触っただけですのに……カンナきゅんやドMならときめいてたはずでそ)
心の中で不満を呟いているとカーテンが開き、私服に着替えた霞染が試着した大量の服を持って出てきた。
「霞染」
大量の服が重そうだったから持ってやろうと声をかけるとビクッと身体を跳ねさせる。
「なーに? みっつん……」
「重いだろ? 持つよ」
「や、優しー……でも、いいよ……ありがと」
霞染は俺の手がギリギリ届かない距離を保って歩く、近寄ろうとすれば慌てて離れる。すっかり怯えられている。
(むむむ……自分からベタベタしてくるくせに、ちょっと腰触っただけでここまで怯えるとはどういうことでそ)
納得がいかない。俺が腰を抱けばあの気弱なカンナですらときめいたのに。
「なぁ、霞染」
「……な、何?」
心の中では攻略を諦める選択肢を出しつつ、表では誠実に振る舞う。
「ごめんっ! 怖がらせちゃったみたいだな……本当に可愛かったからさ、おふざけでちょっとした悪戯を……って思っただけなんだ」
「……おふ、ざけ? 本当に?」
これは、どっちだ? おふざけだと言ってしまうか、やっぱりおふざけではないと白状するか。
霞染が実はお堅いタイプで「おふざけであんなことするの? 最低!」となるのか、霞染が実は性的なことを怖がっていて「なんだ下心ないんだ、早とちりしちゃったー」になるのか、どちらかでだいぶ変わってくる。早く結論を出さなければ、口ごもるのは最悪だ。
「あぁ、おふざけだよ。霞染もベタベタしてくるし、そういうネタ好きなのかと思って……悪かったな」
「……そっかー、ただのおふざけなんだ。あはっ、ちょっと残念かも? みっつんみたいなイケメンに腰抱かれるとか胸キュンシーンだしー」
瞬きの回数が減る、笑顔が自然に戻る、声の震えが消え、俺のすぐ隣に戻ってくる。
成功だ、後者だったのだ。これで嫌われる未来は防げた。
「自分から腕に抱き着いてくるくせに、迫られると弱いんだな」
「えっ、ぁ、ち、ちがうし! さっきのは……その、ほら、ちょっとはしとやかーにした方がいいかなーって」
しとやか? どう見ても怯えていた、今も焦っているし案外読みやすい子だ。
耳年増だろうか。勝手にビッチ扱いしてしまっていたが、まだ処女なのかもしれない。だとしたらぜひその処女をいただきたいな。
「……その服、買うのか?」
「ん、今月ピンチだし~……これだけにしとこっかなーって感じ。セットで欲しいんだけどね~」
霞染はダメージ加工が施されたホットパンツを持った。
「俺が返してといてやるよ」
「ほんとっ? ありがとー! じゃ、出口で待ってるね~」
俺は少し早足で店内を歩き、服を戻していった。しかしボーダーのネルシャツとロングカーディガンは戻さず、レジを通して出口で待つ霞染の元へ向かった。
「あ、みっつーん……? みっつんも何か買ったの? 見せて見せてー」
この店は女性服専門という訳ではない、俺の私物だと勘違いした霞染は服の中を覗いて目を丸くする。
「……セットで欲しいって言ってたろ?」
ネルシャツとロングカーディガンは霞染がホットパンツと合わせていた物だ、覚えていた俺グッジョブ。
「え、ぁ……ありがとう、みつき……すっごく嬉しい」
霞染は頬を赤らめて可愛らしく笑い、俺が買ってきた服を抱き締めた。
「……えへへ、みっつん大好き」
陥落、いやまだだ。今触れば元の木阿弥、もう少し健全に付き合っていこう。
「今度一緒に出かける時それ着てくれよ」
「次あるってこと?」
「あぁ、今日は学校帰りだし、短かったろ? 今度、土日にゆっくり遊ぼうぜ」
「うんっ」
「そういう予定立てたいしさ、いいよな?」
ポケットからスマホを出し、自分の顔の横で軽く揺らす。
「あはっ、上手だねー、慣れてる?」
「まさか。霞染こそ慣れてそうって思ってたけど、なんかそうでもなさそうで嬉しいよ」
「はっ、はぁ? 慣れてるに決まってるじゃーん! いっぱい手玉に取ったんだから! ま、その中でもみっつんが一番のイケメンだよ~」
「ありがとう、お世辞でも嬉しいよ」
「お世辞じゃないってマジマジ~」
最速で済むと思っていたが、霞染の攻略には一番時間がかかりそうだな。ま、そういう方が高校生らしい青春って感じかな。
(どういうことでそ……ビッチ系はちょっと強引に行かないと舐められるから、ボディタッチも出来ない童貞扱いされないよう、ちょっと触っただけですのに……カンナきゅんやドMならときめいてたはずでそ)
心の中で不満を呟いているとカーテンが開き、私服に着替えた霞染が試着した大量の服を持って出てきた。
「霞染」
大量の服が重そうだったから持ってやろうと声をかけるとビクッと身体を跳ねさせる。
「なーに? みっつん……」
「重いだろ? 持つよ」
「や、優しー……でも、いいよ……ありがと」
霞染は俺の手がギリギリ届かない距離を保って歩く、近寄ろうとすれば慌てて離れる。すっかり怯えられている。
(むむむ……自分からベタベタしてくるくせに、ちょっと腰触っただけでここまで怯えるとはどういうことでそ)
納得がいかない。俺が腰を抱けばあの気弱なカンナですらときめいたのに。
「なぁ、霞染」
「……な、何?」
心の中では攻略を諦める選択肢を出しつつ、表では誠実に振る舞う。
「ごめんっ! 怖がらせちゃったみたいだな……本当に可愛かったからさ、おふざけでちょっとした悪戯を……って思っただけなんだ」
「……おふ、ざけ? 本当に?」
これは、どっちだ? おふざけだと言ってしまうか、やっぱりおふざけではないと白状するか。
霞染が実はお堅いタイプで「おふざけであんなことするの? 最低!」となるのか、霞染が実は性的なことを怖がっていて「なんだ下心ないんだ、早とちりしちゃったー」になるのか、どちらかでだいぶ変わってくる。早く結論を出さなければ、口ごもるのは最悪だ。
「あぁ、おふざけだよ。霞染もベタベタしてくるし、そういうネタ好きなのかと思って……悪かったな」
「……そっかー、ただのおふざけなんだ。あはっ、ちょっと残念かも? みっつんみたいなイケメンに腰抱かれるとか胸キュンシーンだしー」
瞬きの回数が減る、笑顔が自然に戻る、声の震えが消え、俺のすぐ隣に戻ってくる。
成功だ、後者だったのだ。これで嫌われる未来は防げた。
「自分から腕に抱き着いてくるくせに、迫られると弱いんだな」
「えっ、ぁ、ち、ちがうし! さっきのは……その、ほら、ちょっとはしとやかーにした方がいいかなーって」
しとやか? どう見ても怯えていた、今も焦っているし案外読みやすい子だ。
耳年増だろうか。勝手にビッチ扱いしてしまっていたが、まだ処女なのかもしれない。だとしたらぜひその処女をいただきたいな。
「……その服、買うのか?」
「ん、今月ピンチだし~……これだけにしとこっかなーって感じ。セットで欲しいんだけどね~」
霞染はダメージ加工が施されたホットパンツを持った。
「俺が返してといてやるよ」
「ほんとっ? ありがとー! じゃ、出口で待ってるね~」
俺は少し早足で店内を歩き、服を戻していった。しかしボーダーのネルシャツとロングカーディガンは戻さず、レジを通して出口で待つ霞染の元へ向かった。
「あ、みっつーん……? みっつんも何か買ったの? 見せて見せてー」
この店は女性服専門という訳ではない、俺の私物だと勘違いした霞染は服の中を覗いて目を丸くする。
「……セットで欲しいって言ってたろ?」
ネルシャツとロングカーディガンは霞染がホットパンツと合わせていた物だ、覚えていた俺グッジョブ。
「え、ぁ……ありがとう、みつき……すっごく嬉しい」
霞染は頬を赤らめて可愛らしく笑い、俺が買ってきた服を抱き締めた。
「……えへへ、みっつん大好き」
陥落、いやまだだ。今触れば元の木阿弥、もう少し健全に付き合っていこう。
「今度一緒に出かける時それ着てくれよ」
「次あるってこと?」
「あぁ、今日は学校帰りだし、短かったろ? 今度、土日にゆっくり遊ぼうぜ」
「うんっ」
「そういう予定立てたいしさ、いいよな?」
ポケットからスマホを出し、自分の顔の横で軽く揺らす。
「あはっ、上手だねー、慣れてる?」
「まさか。霞染こそ慣れてそうって思ってたけど、なんかそうでもなさそうで嬉しいよ」
「はっ、はぁ? 慣れてるに決まってるじゃーん! いっぱい手玉に取ったんだから! ま、その中でもみっつんが一番のイケメンだよ~」
「ありがとう、お世辞でも嬉しいよ」
「お世辞じゃないってマジマジ~」
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