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四人で電車 (水月+リュウ・カンナ・シュカ)
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四人で電車に乗る、昼間だからか昨日よりは混んでいない。それでも他人と体が触れるのは避けられない。
「カンナ、おいで」
痴漢被害に遭った過去があるらしいカンナを壁際に寄せ、その前に立つ。
「時雨さんはどうして残っていたんですか?」
「俺を待っててくれたんだよ」
「関心しませんね、用事もないのに居残りだなんて」
カンナは気まずそうに俯く。彼らは相性が悪いかもしれない、俺が何とかしなければ。鳥待を落とさずにカンナを励ます言葉を考えていると足を踏まれた。
「痛っ!」
「お、自分の足やったんか、すまんのぉ。ちょっとふらついたんや、カーブ多いなぁ」
リュウはわざとらしく謝りながら腹の立つ笑顔で俺を煽る。
「いや、いいよ。ふらつくようなら俺が支えるし」
リュウの胴に腕を回し、鍛えた体幹をフル活用しながらリュウの脇腹をつねる。
「んっ……!」
鼻から声を漏らし、口角を吊り上げて俺を見上げる。その上目遣いは睨むようなものではなく、甘えるようなものに見えた。
(ん~? 足踏んだのは構ってアピールだったんですかな。Mだと仮定して対応してますが、いい感じですな)
リュウの真意を探ろうと黒目がちな瞳を見つめていると鳥待が遠慮がちに尋ねてきた。
「…………私も支えてもらって構いませんか?」
「え、あぁ……でも、もう両手塞がってて」
美少年二人で両手が埋まるなんて素晴らしいなと喜んでいると鳥待は遠慮なく俺のシャツを掴んだ。向かい合って立っているので顔が更に近付いた。
「ありがとうございます」
「鳴雷まだなんも言ってへんやろがメガネ」
「いいんだよ。天正ももう少し捕まってくれていいんだぞ?」
脇腹を強くつねりながらリュウをなだめる。
「ふっ……ぅ、んっ……そんなんせんでも、立ってられるわボケ。俺ぁそこのメガネみたいな軟弱もんとちゃうからなぁ」
「委員長、手を離してもいいみたいですよ」
「いやいや、せっかくの厚意は受け取っとくわ。手ぇ離さんでええで、鳴雷」
俺の手が離れないように押さえるフリをしつつシャツを引っ張って肌を出す。直接やれと言っているのだと察し、生肌に爪を立ててつねってやる。
「痛っ……!」
リュウは自分に痛みを与えている俺の手を愛おしそうに撫でてきた。
「素直じゃありませんね。それじゃ、私はこの駅で降りますので」
「一駅くらい歩けやセンター分けメガネ」
それ悪口か?
電車が駅に停車し、鳥待含めそこそこの人数が降りる。しかしまたかなりの人数が乗ってきた。
「……時雨やったっけ、自分ほんま話せへんなぁ」
カンナは怯えているのか更に俯く。もう靴しか見えていないだろう。
「しっかし邪魔くさい髪しとんのぉ、自分どんな顔しとるん」
リュウがカンナの前髪に触れようとしたので慌てて脇腹を離し、手を掴む。
「……そんな誰彼構わず点数稼いで楽しいんか? カス、死ね」
俺の足を踏みつけ、そっぽを向く。
「…………」
「大丈夫、カンナ。俺がついてる、誰も髪に触らせたりしないよ」
怯えるカンナの肩を優しく撫でる、内向きカールの髪はツヤがあって美しい。何故そんなに嫌なんだろうと考えつつ、愛撫を首に移し、顔に上がり、柔らかい頬を撫で、唇に触れる。
「…………ん」
ちゅっと吸い付いてくれた。可愛いらしい行動が気に入って何度も何度も唇に触れては離すを繰り返す。そうしているとカンナが降りる駅に到着した。
「それじゃあ、カンナ、また明日」
「…………ばい、ば……」
発車までカンナに手を振り、彼が見えなくなったら少し人が減ってきた電車内でリュウと向かい合う。
「……鳴雷ぃ、自分ほんま綺麗な顔しとんなぁ。な、もっと冷たい目ぇ出来んの? 見下してぇな」
途端に甘えた声を出すリュウに驚きつつも、要望通りに見下してやる。足を踏みつけ、手首を強く掴んでやる。
「ぁんっ……! 鳴雷ぃ」
「…………お前、やっぱりドMだろ」
「へ、へへっ、へへへ…………あっさり見破りよってからに……うっとい奴やわぁ」
眉を細く薄く整えているから人相が悪いが、目はつぶらで愛らしい顔をしている。とろけた顔をしてくれるから更に可愛く見えて、思わず頬を撫でる。
「ん……? お前、艶ぼくろあるんだな」
「なにそれ?」
「口の左下、小さいのがある」
顎を掴んで親指でホクロを撫でる。するとリュウは俺の指をぱくっと咥えてしまった。
「ん……」
「離せ、なにするんだよ」
すぐに口から指を引き抜く。リュウは艶かしい顔のまま俺を見上げている。
「なぁ、時雨とデキてるん?」
「は?」
「見てたら分かるて。俺ぁかまへんよ? サンドバッグがええもん……時雨に構われへん時に、俺呼び出していじめてな」
「……随分素直だな」
「バレとる相手に猫かぶる必要あれへんもん」
電車が止まる。俺が降りる駅だ。返事をせずに降りるとリュウも着いてくる。ベンチに座ると当然のように隣に座り、スマホを取り出した。
(おぉ? これはまさか……ぉおお! 連絡先交換! まさか向こうから申し出てくれるとは。ありがたいでそ~)
促されるままに連絡先を交換し、ともだち一覧が母と公式アカウントだけなのを覗かれてしまった。なんか恥ずかしい。そういえばカンナの連絡先も知らない、兜合わせよりそっちが先だよな、明日あたり言ってみよう。
「……俺が初めてやな」
「あぁ、よろしくな」
「ちゃうやん……そこはなんかこう、ウザいとかキモいとか言ってくれんとあかんやん」
本当にドMなんだな。対応が間違っていないと分かって安心だ、だがこれからも塩対応を求められるのかと思うと不安だな。
「お前もこの駅で降りるのか?」
「ちゃうよ? この先」
「ふーん……」
「別に家なんか来んでも、その辺で踏んでくれたらええんやで」
俺は別にSじゃない、プレイとして考えればつねったり踏んだりは出来るけれど、人として大切にはしたい。
「……踏むのはその辺で出来るとしても、セックスは家でがいいな」
「セッ……!? えっ、するん? 俺と?」
「なんだよ、嫌なのか?」
「ぇ、や……あの、俺……経験あれへんし」
俺もない。
「初めてなら痛いって聞くぞ?」
「俺は……別に、ボコられたいだけやもん。抱かれたいなんて思ったことあれへん、考えたことも……」
自分を抱かれる側だと分かっているところ、流石ドMと言うべきか、俺のハーレムに入る素質があると言うべきか。
「うだうだ言うなよ、よくしてやるって」
「あんっなデッカいもん、俺に入れるん? 無理やってそんなん……」
「きっと、痛くて苦しいだろうな」
「痛くて、苦しい……?」
妄想の資料として集めて新品のまま放置してあるバイブやローター、使ってやろうかな。
「土曜、家に一人になるんだ。この駅に来いよ、時間は……んー、後で送る」
「土曜……」
「楽しみって顔してるな、変態。お前はケツにちんぽぶち込まれんの妄想して興奮する変態なんだよ、絶対満足させてやるからちゃんと来いよ?」
「……ぅん」
「じゃ、今日は帰れ。俺も帰る」
「分かったわ。土曜やな。ほななー」
素直に手を振るリュウに萌えつつ手を振り返し、駅を出る。
(よっしゃぁあぃっ! やりましたぞ! やりましたぞ! セックスのお約束ですぞっ! 最初はカンナきゅんかと思っておりましたが、既に淫乱臭ぷんぷんのリュウどのがわたくしの童貞をもらってくださる! お家に帰ったら予行演習ですぞ~)
その日はスキップで家に帰った。
「カンナ、おいで」
痴漢被害に遭った過去があるらしいカンナを壁際に寄せ、その前に立つ。
「時雨さんはどうして残っていたんですか?」
「俺を待っててくれたんだよ」
「関心しませんね、用事もないのに居残りだなんて」
カンナは気まずそうに俯く。彼らは相性が悪いかもしれない、俺が何とかしなければ。鳥待を落とさずにカンナを励ます言葉を考えていると足を踏まれた。
「痛っ!」
「お、自分の足やったんか、すまんのぉ。ちょっとふらついたんや、カーブ多いなぁ」
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「いや、いいよ。ふらつくようなら俺が支えるし」
リュウの胴に腕を回し、鍛えた体幹をフル活用しながらリュウの脇腹をつねる。
「んっ……!」
鼻から声を漏らし、口角を吊り上げて俺を見上げる。その上目遣いは睨むようなものではなく、甘えるようなものに見えた。
(ん~? 足踏んだのは構ってアピールだったんですかな。Mだと仮定して対応してますが、いい感じですな)
リュウの真意を探ろうと黒目がちな瞳を見つめていると鳥待が遠慮がちに尋ねてきた。
「…………私も支えてもらって構いませんか?」
「え、あぁ……でも、もう両手塞がってて」
美少年二人で両手が埋まるなんて素晴らしいなと喜んでいると鳥待は遠慮なく俺のシャツを掴んだ。向かい合って立っているので顔が更に近付いた。
「ありがとうございます」
「鳴雷まだなんも言ってへんやろがメガネ」
「いいんだよ。天正ももう少し捕まってくれていいんだぞ?」
脇腹を強くつねりながらリュウをなだめる。
「ふっ……ぅ、んっ……そんなんせんでも、立ってられるわボケ。俺ぁそこのメガネみたいな軟弱もんとちゃうからなぁ」
「委員長、手を離してもいいみたいですよ」
「いやいや、せっかくの厚意は受け取っとくわ。手ぇ離さんでええで、鳴雷」
俺の手が離れないように押さえるフリをしつつシャツを引っ張って肌を出す。直接やれと言っているのだと察し、生肌に爪を立ててつねってやる。
「痛っ……!」
リュウは自分に痛みを与えている俺の手を愛おしそうに撫でてきた。
「素直じゃありませんね。それじゃ、私はこの駅で降りますので」
「一駅くらい歩けやセンター分けメガネ」
それ悪口か?
電車が駅に停車し、鳥待含めそこそこの人数が降りる。しかしまたかなりの人数が乗ってきた。
「……時雨やったっけ、自分ほんま話せへんなぁ」
カンナは怯えているのか更に俯く。もう靴しか見えていないだろう。
「しっかし邪魔くさい髪しとんのぉ、自分どんな顔しとるん」
リュウがカンナの前髪に触れようとしたので慌てて脇腹を離し、手を掴む。
「……そんな誰彼構わず点数稼いで楽しいんか? カス、死ね」
俺の足を踏みつけ、そっぽを向く。
「…………」
「大丈夫、カンナ。俺がついてる、誰も髪に触らせたりしないよ」
怯えるカンナの肩を優しく撫でる、内向きカールの髪はツヤがあって美しい。何故そんなに嫌なんだろうと考えつつ、愛撫を首に移し、顔に上がり、柔らかい頬を撫で、唇に触れる。
「…………ん」
ちゅっと吸い付いてくれた。可愛いらしい行動が気に入って何度も何度も唇に触れては離すを繰り返す。そうしているとカンナが降りる駅に到着した。
「それじゃあ、カンナ、また明日」
「…………ばい、ば……」
発車までカンナに手を振り、彼が見えなくなったら少し人が減ってきた電車内でリュウと向かい合う。
「……鳴雷ぃ、自分ほんま綺麗な顔しとんなぁ。な、もっと冷たい目ぇ出来んの? 見下してぇな」
途端に甘えた声を出すリュウに驚きつつも、要望通りに見下してやる。足を踏みつけ、手首を強く掴んでやる。
「ぁんっ……! 鳴雷ぃ」
「…………お前、やっぱりドMだろ」
「へ、へへっ、へへへ…………あっさり見破りよってからに……うっとい奴やわぁ」
眉を細く薄く整えているから人相が悪いが、目はつぶらで愛らしい顔をしている。とろけた顔をしてくれるから更に可愛く見えて、思わず頬を撫でる。
「ん……? お前、艶ぼくろあるんだな」
「なにそれ?」
「口の左下、小さいのがある」
顎を掴んで親指でホクロを撫でる。するとリュウは俺の指をぱくっと咥えてしまった。
「ん……」
「離せ、なにするんだよ」
すぐに口から指を引き抜く。リュウは艶かしい顔のまま俺を見上げている。
「なぁ、時雨とデキてるん?」
「は?」
「見てたら分かるて。俺ぁかまへんよ? サンドバッグがええもん……時雨に構われへん時に、俺呼び出していじめてな」
「……随分素直だな」
「バレとる相手に猫かぶる必要あれへんもん」
電車が止まる。俺が降りる駅だ。返事をせずに降りるとリュウも着いてくる。ベンチに座ると当然のように隣に座り、スマホを取り出した。
(おぉ? これはまさか……ぉおお! 連絡先交換! まさか向こうから申し出てくれるとは。ありがたいでそ~)
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「ちゃうよ? この先」
「ふーん……」
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「……踏むのはその辺で出来るとしても、セックスは家でがいいな」
「セッ……!? えっ、するん? 俺と?」
「なんだよ、嫌なのか?」
「ぇ、や……あの、俺……経験あれへんし」
俺もない。
「初めてなら痛いって聞くぞ?」
「俺は……別に、ボコられたいだけやもん。抱かれたいなんて思ったことあれへん、考えたことも……」
自分を抱かれる側だと分かっているところ、流石ドMと言うべきか、俺のハーレムに入る素質があると言うべきか。
「うだうだ言うなよ、よくしてやるって」
「あんっなデッカいもん、俺に入れるん? 無理やってそんなん……」
「きっと、痛くて苦しいだろうな」
「痛くて、苦しい……?」
妄想の資料として集めて新品のまま放置してあるバイブやローター、使ってやろうかな。
「土曜、家に一人になるんだ。この駅に来いよ、時間は……んー、後で送る」
「土曜……」
「楽しみって顔してるな、変態。お前はケツにちんぽぶち込まれんの妄想して興奮する変態なんだよ、絶対満足させてやるからちゃんと来いよ?」
「……ぅん」
「じゃ、今日は帰れ。俺も帰る」
「分かったわ。土曜やな。ほななー」
素直に手を振るリュウに萌えつつ手を振り返し、駅を出る。
(よっしゃぁあぃっ! やりましたぞ! やりましたぞ! セックスのお約束ですぞっ! 最初はカンナきゅんかと思っておりましたが、既に淫乱臭ぷんぷんのリュウどのがわたくしの童貞をもらってくださる! お家に帰ったら予行演習ですぞ~)
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