自称不感症の援交少年の陥落

ムーン

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初めての性欲

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本日三度目、絶頂の末の失神からの覚醒。

「おはよう、レイ君」

「…………おはよ」

椅子の上で失神したはずだが、俺はベッドに寝かされていた。

「そろそろ日が昇ってしまうね。君との時間はもう終わりだ。最後にお風呂に入ろうか」

身体は体液でドロドロだし、下腹はピクピク震えているし、擦られまくった腸壁はジンジンしている。入りたいけど、立てない。

「足ガクガクする……」

「おやおや、立てないのかい? そんな仔犬のような目で見つめられたら、老骨に鞭を打つしかないね…………うーん、腰が怪しいな……ごめんね、抱っこは無理そうだ。肩を貸すから何とか立ってくれないかい? すまないね……」

キョウヤの肩を借りて浴室まで歩いたら、すぐに濡れた床に座り込む。俺はずっと裸でいたが、キョウヤはずっとバスローブを羽織っていた。彼の裸を見るのは初めてだ。

「……キョウヤさん、しまってる」

「何がだい?」

「引き締まってる……おっさん、みんな下っ腹出てるのに」

あまりに日に当たらないのかキョウヤの肌は白い。しかし運動はしているようで腹筋はうっすらと割れていた、彼の歳では珍しい。

「…………そういやキョウヤさん抜いてなくね? せっかく俺買ったのにもったいねーの。名器って褒められんだぜ俺、反応ねーからオナホってキレられるけど」

床に座り込んだままシャワーの温度を確認するキョウヤの性器を間近で眺める。通常時でもかなりのサイズだ、勃起すれば結腸まで貫いてくれそうだな。

「ね、キョウヤさん。セックスしねぇの?」

「私は今日は満足しているよ。レイ君も私みたいなおじさんが相手なんて嫌だろう?」

「……そんなこと思ってないくせに。俺からねだらせたいだけだろ、変態…………俺、キョウヤさんとセックスしたいよ。せっかくケツでイけるようになったんだもん、デカいちんこ入れて欲しい……」

キョウヤの太腿を支えに膝立ちになり、彼の亀頭に唇を触れさせる。ちゅ、ちゅ、と音を鳴らして亀頭にキスをしたら次は裏筋をゆっくりと舐め上げた。

「ん……ん……おっきくなってきた。ほら、キョウヤさん……入れて」

いつもは金欲しさに陰茎を咥えているけれど、今は違う。生まれて初めて味わった快楽がまた欲しいから媚びている。

「入れて、キョウヤさん……キョウヤさんのデカちん欲しい。お願いキョウヤさん……お願いします、キョウヤおじさまぁ」

浴室の床に膝と手をつき、猫が伸びをするように腰だけを突き上げて左右に尻を揺らす。

「おや、おや……おやおやおや…………まさか一日でここまで堕ちてくれるとはね。ふふ……今まで知らなかった分快楽へのハマり具合が違うんだね、やっぱり自称不感症の子が一番面白いよ」

「キョウヤさん……? ちんこまだー?」

「……あぁ、ごめんね。スキン取ってくるから少し待ってて」

「キョウヤさんなら生ハメ中出ししていーのにー……」

尻を突き上げたまま待ち、戻ってきたキョウヤに腰を掴まれると下腹がときめいた。尻穴が疼くなんて生まれて初めてだ。

「んぁ……はやくぅ……」

尻穴の縁をこねるようにコンドームを被った陰茎が擦り付けられる。

「うーん……ちょっと入れにくいよ。支えるから立ってくれないかい?」

「えー……しょーがないなぁ」

キョウヤに全体重を支えさせて立ち上がると浴室の鏡に手をつかされた。キョウヤは曇っていた鏡にシャワーをかけ、俺の顔がしっかりと映るようにした。

「……鏡見せながら立ちバックとか、キョウヤさん変態」

挿入されて突き上げられて、息苦しさで顔が赤くなることなら今までもあった。けれど挿入前から期待で顔を赤くするなんて初めてだ。

「…………キョウヤさん、はやくぅ……俺、ケツ疼いてんの……はやくキョウヤさんのちんこ欲しい……」

「全く、この子は……ついさっきまで不感症だって偉そうに言ってたくせに。仕方ない子だ」

「ん……ぁっ、ひぁ……あ、あぁっ! きたっ、きたっ? 入ってる? キョウヤさんの入ってきてるぅっ……ぅ、あっ、あぁっ、きもちぃっ、ケツきもちぃっ、初めて、ちんこ初めてきもちぃいっ!」

ゆっくりと挿入されていく巨根はまだ前立腺にも届いていないのに、尻穴の入口を拡げられただけで快感を覚え、生まれて初めてのセックスで快感を覚えたことに興奮し、音の響く浴室で大声を上げる。

「んっ、あぁっ! ひぁああっ! ぁひっ……! ぁ、それっ、それ前立腺っ! つぶされてっ……イくぅんっ! ぁ、はっ、はひっ、イったっ、イっちゃったぁっ、セックス初イキっ」

「……嬉しそうだね、光栄だよ」

「あっあっあぁーっ! どんどんくるっ、どんどん奥くりゅぅっ! ぜんりつせっ、イったばっかのにぃっ、ずりずり擦られてりゅっ、イくっ、またイっくぅっ!」

「ふふ……レイ君、鏡を見てごらん。可愛い顔だよ」

瞳にかかる茶色い前髪の隙間からは下がった黒眉ととろけた黒い瞳が覗いており、口角は不格好に持ち上がって唾液を垂らして快感を悦んでいる。情けない顔だ。

「あはっ……なっさけなぁ……ぁひんっ! ひっ、ぃっ……そこ、けっちょ……ぁ、はいるの? はいっちゃうっ……のぉおっ……ぉっ、ほぉっ! きたぁっ、けっちょぉきたぁっ!」

「……最初の頃とはまるで別人だね」

「んっ……ぁぁあっひぃいぃんっ! んっ、んんぅ……? ぜんぶ、入ったぁ?」

「あぁ、入ったよ。ありがとうね、苦しくないかい?」

「らいじょーぶ……へへへ、きもちぃよ、きょーやしゃん…………ずぼずぼ、して?」

鏡越しに灰色の瞳に見つめられ、先走った快感がゾクゾクと背筋を駆け上がる。それを追いかけるように腰振りが始められ、俺は早々に絶頂し、絶叫した。

「んぁっあぁああーっ!? ぁひっ、ひぃいんっ! イぐっ、イぐぅうっ! ぁ、はぁあっ……せっくすきもちぃっ、きもぢっ、イぐぅっ! ぅ、うぅっ、あぁああっ!」

「……本当、すごい名器だね……こんなにいいもの持ってて不感症なんてもったいないよ。治せてよかった」

「イっ……あぁああっ! イっだっ、イっだのにぃっ、ひぃんっ! しょんなぁっ、突いた、りゃっ、まらイぐっ、イぐっ! ずっとイぐぅうっ!」

「イくの好きだろう?」

「イぐのしゅきっ! イぐのらいしゅきぃっ! もっひょぉっ……ぉひっ! そぉっ、そこごりごりしゃれたりゃしゅぐイぐのぉぉっ! ぉんっ、んゔっ、ふぅうっ……イぐっ、イっ……ぁ、あぁっ……」

鏡に映る俺はとろけきった雌の顔をしている。薄く開いた瞼の隙間から覗く瞳はぐらぐらと揺れ、失神が近いことを示していた。

「ぁあぁっ……ぁ、ひっ…………ひぐっ! ぅ……ぁ…………」

せめてキョウヤが射精するまでは起きていようと思っていたのに、連続絶頂中の尻穴をどちゅどちゅ突き上げられ、俺の瞳はぐりんと上を向いてしまい、本日四度目の失神を迎えた。




目を覚ますとまたベッドに寝かされており、今度は身体が綺麗になっていた。ベッドに腰掛けて休憩中のキョウヤの疲れた顔から彼が俺の面倒を全て見てくれたのは間違いない。

「きょーや、しゃん」

「……ん、レイ君、おはよう」

「おはよ……」

私服に着替えていたキョウヤは高級そうな鞄から封筒を取り出し、俺に渡した。

「六十万、ちゃんと確認してね」

「ありがと…………六十万? なんで? 五十万じゃ……なかったっけ」

「おやおや、忘れちゃったのかい? 君が条件を一つ失敗して、一つ成功して、その金額になったんだよ」

よく覚えていないけれど、増えたならいいや。気持ちよかったし……快感なんて生まれて初めてだった、我を失っていくのは少し怖かったけれど、たまらなく幸せだった。

「……レイ君。今話してもまた忘れてしまうかもしれないから、大切な話はまたメールでしようか」

「うん」

大切な話? 今度いつ買ってくれるか……とかかな? キョウヤには是非常連になって欲しいな。

「そろそろホテルを出ないとね。立てるかい?」

「肩貸して欲しい……」

キョウヤに支えられて着替え、彼の肩を借りたまま彼の車まで向かい、乗り心地のいい車内に思わず目を閉じた。

「レイ君、寝ちゃダメだよ。家まで送ってあげるから案内してくれないと」

「んー……住所、これ書いてるから……よろしく」

学生証を渡し、目を閉じる。

「…………レイ君、君は本当におバカさんだね」

シャッター音の後、心地いいエンジン音と共に車が震える。車の揺れに眠りに誘われ、俺は助手席でぐっすりと眠った。
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