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各々の作りたいもの
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完成した城を──新居を見学してから何日が経っただろう。主に査定士が稼ぎまくって十二分に家具が買えるようになり、今日は全員俺の部屋に集まって部屋作りについて話している。
「部屋の広さは前行った時にちゃんと測っておいたぜ」
「流石は俺の相棒だ」
「うるせぇ。さ、どんな感じにするか決めようぜ。いい部屋にしたいからな、どんどん意見交換し合ってこう」
「まず俺とお前や部屋を仕切る壁をぶち抜く」
「それはやめろって何回も言ってんだろ」
俺達の手元にはカタラが描いた部屋の簡略図とペンがある。どこにどの家具を置くか、今のうちに考えておけという訳だ。凝り性の査定士やこだわりの強いシャル、地味で細かい作業が好きなアルマは楽しそうにペンを走らせている。
「みんなベッドはどこに置くんだ?」
「俺はここだけど、旦那のベッドサイズだと扉が開かなくなるな」
「ベッドは普通扉から離して置かないか?」
「すぐに出れるように近くに置くだろ」
意見交換も活発だ、いいことだな。俺は飾り棚やランプなどに凝っている他の者達と違って、ベッド以外ろくに家具が決まっていない。ネメスィのスライム状の分裂体をインテリアにしようとしているくらいだ。
「シャル、君はカーテンも絨毯も黒なのかい? あまり暗い部屋は気が滅入るよ」
「黒は兄さんの色なので」
「なるほど。ならハートモチーフの飾りも選んでみないかい?」
「……よし、サク、カタラ、お前らの部屋のカーテンのために金色の布を手配しておこう」
「いらねぇよ! サク、サクもいらねぇって言っとけ」
話しかけられた時にだけ俺は声を発したり、表情を変えたりした。一番に俺の異変に気付いたのはアルマだったが、その後に全員に不審がられてしまい、一昨日だったかに先輩の死体探しをネメシスに頼んだ件をみんなに話した。
だから今だけは、俺の愛想が悪くても誰も言及せずに俺を憐れんでくれる。
「……俺、本読まないし……棚ないから、ベッドの置き場くらいしか決めるものないんだよなぁ」
「カーテンは紫にしましょうね、兄さん」
「部屋に合うかな」
「赤もいいと思うぞ、サク」
「深みのある赤なら高級感あるし、部屋に合うかもだな」
カーテンの色を提案してくる彼らの髪を見て、クスッと笑う。久しぶりに笑顔を見たと語られて顔が熱くなる。ほぐれ始めた俺の心は、部屋に直接転移してきたネメシスによって再び強ばる。
「サク、見つかったよ。多分君が言ってた子だと思う」
「……先輩? 分かった……じゃあみんな、また後で」
「俺も一緒に行く」
「…………アルマは、あの子の様子見てあげてて」
着いてこようとしたアルマの腹をそっと押し、ビクともしない頑強さに微笑みながら、ネメシスにもたれて空間転移の術を再び使ってもらった。
「……っ、何この瓦礫の山。あ……そっか、あの子達が遊んでたから」
「死体は一応棺らしきものに入ってたんだけど、処理する前にこの島の人間は滅んでしまったから……そのままだったよ」
瓦礫の下から掘り出したのだろう棺らしき簡素な箱が目の前にある。
「……しかし、この島の人間を全て殺すなんて……魔神王様も思い切ったことをするよね、魂を回収して再び身体を与えるのなら、殺したことにはならないとでも思っているのか……元は人間だったくせに、人間の感覚はとっくの昔に失っている」
「魔王らしいよ……なぁ、この中に先輩が居るのか?」
「僕はその子の詳細を知らないからね、合ってるかどうかは分からないよ」
箱は重たく、インキュバスの力では開けることもままならない。自分を情けなく思いながらネメシスに頼み、蓋を開けてもらった。
「うっ……!」
鼻をつく腐臭、一斉に飛び出す羽虫、人型に蠢く蛆虫──ピンク色の染髪の微かな面影。
「せん、ぱい……? 先輩、ですか?」
当然、死体は返事をしない。脳裏に浮かぶ少年の愛らしい笑顔と、目の前の吐き気を催す光景はどうにも繋がらなくて、棺の中のそれが先輩だとはとても思えなかった。
「サク、彼の遺伝子情報を読み取って顔を再現してみたからこっち見て」
「……………………ぁ」
ネメシスのローブを着た、ピンク色の染髪の少年。二度と見ることが出来ないと思っていた優しく幼い顔で笑いかけられた瞬間、俺は自然と大声で泣き出していた。
「先輩っ……せんぱぁいっ! ぁああぁっ……! ごめんなさいごめんなさいごめんなさいっ、先輩っ、先輩ぃっ……!」
「ちょ、ちょっとサク、落ち着いて……僕だよ、僕」
姿がネメシスに戻る。
「……姿を変えたまま抱いてあげようかと思ったけど、そういうのはしない方がいいかな?」
「…………絶対しないで」
「分かったよ」
「もう二度と……先輩の姿にならないで」
ネメシスは驚いた顔をしたが、どうしてとは聞かずに頷いてくれた。
「先輩……」
今ネメシスが変身してくれたのは死体が本当に先輩かどうか確認するためだけのものだ、今の笑顔は忘れろ、今のは先輩じゃない、本当の先輩だけを記憶に残せ。
「ネメシス……お願いがあるんだ」
「お墓作りたいって話だよね、分かってるよ。石工職人さん呼んである」
「先輩の死体、燃やして」
「はっ……? えっ? なんで?」
「なんでって……お墓に入れるから」
「だったら燃やしちゃダメだろ? どうしたのサク……」
ネメシスは火葬ではなく土葬文化で育ったのか。この島もそうなのか? なら、それに則るべきだろうか。いや、このまま埋めて虫に食い尽くさせるなんて嫌だ。
「火葬って知らない? 燃やして骨にして埋めるの」
「あぁ……そういう風習がある島はあるね。それしたいの? うーん……まぁ、サクがそう言うなら」
ネメシスは棺を開けた場所へ移すと、手に魔法陣が浮かび上がらせた。魔法陣から巻き起こる炎が先輩の死体を包む。
「先輩……ありがとうございました」
ぢりぢりと皮膚が焼けていく感覚がある。ネメシスにもう少し離れろと注意されたが、引きずられて離されるるまで俺は彼の声を無視し続けた。
「もう! 火傷してるじゃないか、すぐに治るからってそういうことしないの!」
どれだけ叱られても俺の瞳に映るのは炎だけだ。
やがて炎が消え、棺の燃えカスと灰、人骨が浮かび上がる。
「……これどうするの? 棺また新しいのもってくる?」
「骨だけ入ればいいから小さくていいよ」
「分かった。ちょっと待っててね」
炎が強過ぎたのか、死ぬ寸前の暴行で骨折していたのか、死んだ後の腐食が酷かったのか、頭蓋骨すら形を保っていない。
「先輩……熱っ!」
骨に触れるとまだ熱く、指先が焼けてしまった。俺は再生を待って灰の中に手を突っ込み、一欠片の小さな骨を回収した。
「痛た……手焼けちゃった」
ぶるぶると震える手が再生するのを待ち、歯より少し大きい程度のどこのものかも分からない骨を眺める。
「先輩……先輩にもらった指輪、ちゃんと肌身離さず持ってるんですよ。焼けちゃって、ボロボロで、もうつけるのは無理ですけど。今度、俺からも指輪送りますね。先輩プロポーズしてくれましたもんね。俺既婚者なのに……」
邪神に与えられた男に好かれるスキルがなければ先輩は俺を愛し、俺を庇って死んだりしなかったのだろうか? 分からない。けれど、好意を抱いた理由はスキルでも、彼の愛情は本物だった。
「…………ずっと一緒に居ましょうね」
熱い欠片が舌に乗る。喉を滑り落ちていく。胃に落ちて感覚が消えたので腹をそっと撫でてみる。
「先輩……」
「ただいま、サク。この箱どうかな」
「……っ、お、おかえり……うん、ありがとう」
ネメシスは一人でも何とか抱えられそうな大きさの箱を持ってきた。石製だろうか?
「今冷ますからね」
魔法で冷まされた骨は素手で簡単に掴めるようになった。俺は骨を一欠片残さず拾い集めて箱に詰め、蓋を閉めた。
「ちゃんと全部入ってよかったよ」
「……うん」
「お墓作らなきゃね。さ、行こう」
箱を抱え、軽さに胸が締め付けられる。先輩との思い出が走馬灯のように次々と浮かび続け、泣いてしまって歩けなくなった。
「部屋の広さは前行った時にちゃんと測っておいたぜ」
「流石は俺の相棒だ」
「うるせぇ。さ、どんな感じにするか決めようぜ。いい部屋にしたいからな、どんどん意見交換し合ってこう」
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「みんなベッドはどこに置くんだ?」
「俺はここだけど、旦那のベッドサイズだと扉が開かなくなるな」
「ベッドは普通扉から離して置かないか?」
「すぐに出れるように近くに置くだろ」
意見交換も活発だ、いいことだな。俺は飾り棚やランプなどに凝っている他の者達と違って、ベッド以外ろくに家具が決まっていない。ネメスィのスライム状の分裂体をインテリアにしようとしているくらいだ。
「シャル、君はカーテンも絨毯も黒なのかい? あまり暗い部屋は気が滅入るよ」
「黒は兄さんの色なので」
「なるほど。ならハートモチーフの飾りも選んでみないかい?」
「……よし、サク、カタラ、お前らの部屋のカーテンのために金色の布を手配しておこう」
「いらねぇよ! サク、サクもいらねぇって言っとけ」
話しかけられた時にだけ俺は声を発したり、表情を変えたりした。一番に俺の異変に気付いたのはアルマだったが、その後に全員に不審がられてしまい、一昨日だったかに先輩の死体探しをネメシスに頼んだ件をみんなに話した。
だから今だけは、俺の愛想が悪くても誰も言及せずに俺を憐れんでくれる。
「……俺、本読まないし……棚ないから、ベッドの置き場くらいしか決めるものないんだよなぁ」
「カーテンは紫にしましょうね、兄さん」
「部屋に合うかな」
「赤もいいと思うぞ、サク」
「深みのある赤なら高級感あるし、部屋に合うかもだな」
カーテンの色を提案してくる彼らの髪を見て、クスッと笑う。久しぶりに笑顔を見たと語られて顔が熱くなる。ほぐれ始めた俺の心は、部屋に直接転移してきたネメシスによって再び強ばる。
「サク、見つかったよ。多分君が言ってた子だと思う」
「……先輩? 分かった……じゃあみんな、また後で」
「俺も一緒に行く」
「…………アルマは、あの子の様子見てあげてて」
着いてこようとしたアルマの腹をそっと押し、ビクともしない頑強さに微笑みながら、ネメシスにもたれて空間転移の術を再び使ってもらった。
「……っ、何この瓦礫の山。あ……そっか、あの子達が遊んでたから」
「死体は一応棺らしきものに入ってたんだけど、処理する前にこの島の人間は滅んでしまったから……そのままだったよ」
瓦礫の下から掘り出したのだろう棺らしき簡素な箱が目の前にある。
「……しかし、この島の人間を全て殺すなんて……魔神王様も思い切ったことをするよね、魂を回収して再び身体を与えるのなら、殺したことにはならないとでも思っているのか……元は人間だったくせに、人間の感覚はとっくの昔に失っている」
「魔王らしいよ……なぁ、この中に先輩が居るのか?」
「僕はその子の詳細を知らないからね、合ってるかどうかは分からないよ」
箱は重たく、インキュバスの力では開けることもままならない。自分を情けなく思いながらネメシスに頼み、蓋を開けてもらった。
「うっ……!」
鼻をつく腐臭、一斉に飛び出す羽虫、人型に蠢く蛆虫──ピンク色の染髪の微かな面影。
「せん、ぱい……? 先輩、ですか?」
当然、死体は返事をしない。脳裏に浮かぶ少年の愛らしい笑顔と、目の前の吐き気を催す光景はどうにも繋がらなくて、棺の中のそれが先輩だとはとても思えなかった。
「サク、彼の遺伝子情報を読み取って顔を再現してみたからこっち見て」
「……………………ぁ」
ネメシスのローブを着た、ピンク色の染髪の少年。二度と見ることが出来ないと思っていた優しく幼い顔で笑いかけられた瞬間、俺は自然と大声で泣き出していた。
「先輩っ……せんぱぁいっ! ぁああぁっ……! ごめんなさいごめんなさいごめんなさいっ、先輩っ、先輩ぃっ……!」
「ちょ、ちょっとサク、落ち着いて……僕だよ、僕」
姿がネメシスに戻る。
「……姿を変えたまま抱いてあげようかと思ったけど、そういうのはしない方がいいかな?」
「…………絶対しないで」
「分かったよ」
「もう二度と……先輩の姿にならないで」
ネメシスは驚いた顔をしたが、どうしてとは聞かずに頷いてくれた。
「先輩……」
今ネメシスが変身してくれたのは死体が本当に先輩かどうか確認するためだけのものだ、今の笑顔は忘れろ、今のは先輩じゃない、本当の先輩だけを記憶に残せ。
「ネメシス……お願いがあるんだ」
「お墓作りたいって話だよね、分かってるよ。石工職人さん呼んである」
「先輩の死体、燃やして」
「はっ……? えっ? なんで?」
「なんでって……お墓に入れるから」
「だったら燃やしちゃダメだろ? どうしたのサク……」
ネメシスは火葬ではなく土葬文化で育ったのか。この島もそうなのか? なら、それに則るべきだろうか。いや、このまま埋めて虫に食い尽くさせるなんて嫌だ。
「火葬って知らない? 燃やして骨にして埋めるの」
「あぁ……そういう風習がある島はあるね。それしたいの? うーん……まぁ、サクがそう言うなら」
ネメシスは棺を開けた場所へ移すと、手に魔法陣が浮かび上がらせた。魔法陣から巻き起こる炎が先輩の死体を包む。
「先輩……ありがとうございました」
ぢりぢりと皮膚が焼けていく感覚がある。ネメシスにもう少し離れろと注意されたが、引きずられて離されるるまで俺は彼の声を無視し続けた。
「もう! 火傷してるじゃないか、すぐに治るからってそういうことしないの!」
どれだけ叱られても俺の瞳に映るのは炎だけだ。
やがて炎が消え、棺の燃えカスと灰、人骨が浮かび上がる。
「……これどうするの? 棺また新しいのもってくる?」
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「分かった。ちょっと待っててね」
炎が強過ぎたのか、死ぬ寸前の暴行で骨折していたのか、死んだ後の腐食が酷かったのか、頭蓋骨すら形を保っていない。
「先輩……熱っ!」
骨に触れるとまだ熱く、指先が焼けてしまった。俺は再生を待って灰の中に手を突っ込み、一欠片の小さな骨を回収した。
「痛た……手焼けちゃった」
ぶるぶると震える手が再生するのを待ち、歯より少し大きい程度のどこのものかも分からない骨を眺める。
「先輩……先輩にもらった指輪、ちゃんと肌身離さず持ってるんですよ。焼けちゃって、ボロボロで、もうつけるのは無理ですけど。今度、俺からも指輪送りますね。先輩プロポーズしてくれましたもんね。俺既婚者なのに……」
邪神に与えられた男に好かれるスキルがなければ先輩は俺を愛し、俺を庇って死んだりしなかったのだろうか? 分からない。けれど、好意を抱いた理由はスキルでも、彼の愛情は本物だった。
「…………ずっと一緒に居ましょうね」
熱い欠片が舌に乗る。喉を滑り落ちていく。胃に落ちて感覚が消えたので腹をそっと撫でてみる。
「先輩……」
「ただいま、サク。この箱どうかな」
「……っ、お、おかえり……うん、ありがとう」
ネメシスは一人でも何とか抱えられそうな大きさの箱を持ってきた。石製だろうか?
「今冷ますからね」
魔法で冷まされた骨は素手で簡単に掴めるようになった。俺は骨を一欠片残さず拾い集めて箱に詰め、蓋を閉めた。
「ちゃんと全部入ってよかったよ」
「……うん」
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