527 / 604
役割上の責務
しおりを挟む
中型犬、いや大型犬程度にはなっただろうか。尻尾が長いから全長なら俺を越えそうだけれど、体高なら犬くらいだと思う。
「ちぅ、ちうぅ」
「美味しい?」
「ちぁ!」
キラキラと輝く瞳、その瞳孔は蛇のように縦長で俺が映ったりはしていない。でも、絶対に俺を見ていると断言出来る。
「そろそろお肉とか食べてもいいかもね」
「ちぃい?」
「フルーツがいい?」
「ちゅるーちゅ」
最近、稀に俺の言葉を真似することがある。ネズミのような鳴き声を無理矢理言葉に押し込めたそれは聞き取り辛いけれど、とても嬉しい。
「はい、ごちそうさま」
「ちゃーあ」
「美味しかった? ふふ……」
一旦ベッドから降りてゼリーの容器を捨てる。ドラゴンはベッドに四足で立ったまま俺をじっと見つめていて、その静止に爬虫類らしさを感じた。
「ただいま」
ベッドの縁に腰かけると大喜びで膝に乗ってくる。まるで犬だ。
「……っ、おい、乗せて大丈夫なのか?」
「平気だよ、ちょっと重いけど大人しくしてるから」
もう少し成長したら膝に乗せてやれなくなるかもしれないな、と身体の脆さを嘆く。鍛えたところでどうにもならないのがインキュバスの虚しいところだ。
「ぢぃい……」
「お父さんだよ、威嚇しないの」
翼を広げて低く唸り、ドラゴンはアルマを睨む。まだ俺とシャル以外にはこの態度だ、手のひらサイズの頃から顔を見せてはいるのにちっとも懐かない。
「なぁサク、この子も外で遊ばせてみないか?」
「ぢぁああっ!」
返事をする前にドラゴンが吠えた。アルマが俺の肩を掴んだのが気に入らなかったらしい。
「……なんだ。俺はお前の父親だぞ、サクは俺の妻だ、妻に触れて何が悪い」
「ア、アルマ……ムキにならないで」
「ぢぅうぅ……」
「お前も唸るな、よしよし」
鱗がチクチクと痛むのも気にせずにドラゴンを強く抱き締めて慰める。そんな俺の肩をアルマが抱く。
「サクは少し甘やかし過ぎなんじゃないか?」
俺の肩越しにアルマの顔を見たドラゴンはまた興奮し、咆哮を上げながら俺の腕の中で暴れた。尻尾でベッドをうち、俺の太腿を踏みつけ、俺の腕から抜け出した。
「……っ、お前は甘やかされすぎだ! 父親に飛びかかるな! やはりもっと頻繁に来るべきだったな……シャルの方を父親とでも思ってるんじゃないか? なぁサク、サク?」
声が出ない。はくはくと口を動かすことは出来るけれど声帯が震えてくれないし、涙が勝手に溢れてくる。
「サ、サク……どうしたんだサクっ」
足が、いや太腿が痛い。飛び上がるドラゴンに思いっきり踏まれただけで大腿骨が折れたらしい。大腿骨は骨の中でも特に痛い、早く治って欲しいのに骨がズレているようで上手く繋がってくれない。
「ぁ、しっ……」
「足? 足か? そうなんだな?」
アルマに折れた骨をまっすぐにして欲しいのに、上手く言えない。彼は痛がる俺に触らないようにしている。
「…………お前が踏んだからサクが痛がってるんだぞ、何か言うことはないのか?」
「ち、ちぅ……?」
俺はドラゴンを叱ろうとしているアルマの服をぐいぐいと引っ張り、彼の視線をこちらに向けた。
「……る、まっ」
「サク? 何だ? 叱るなとでも言う気か?」
「ぁ、し……ま、すぐに……」
「……何?」
太い親指を握って引っ張り、太腿に導くとアルマはようやく俺の意図を理解してくれた。
「曲がったせいで上手く治らないのか……分かった」
アルマは俺の足を握って力づくで折れた骨を正しい形に整えてくれた。酷い激痛だったが、おかげで再生能力が正常に働いてくれた。
切れた部位を繋げたり、破損を埋めたりするばかりで折れた骨の位置ひとつまともに戻せないなんて、微妙に不便だ。
「ちぃ? ちぅうぅ?」
「うん……大丈夫だよ、アルマが治してくれたから」
「ちゅい……?」
心配そうに俺を見つめていたドラゴンは訝しげにアルマへと視線を移した。
「サク、少しは叱った方がいい」
「言葉ちゃんと分かんないのに何言っても無駄だよ、この子自分が俺の骨折ったことも分かってないんだし……叱っても何か俺達が不機嫌で怖いって思うだけ。意味ないよ」
「…………そういうものだろうか」
「噛んだとか引っ掻いたならすぐ叱れば反省するかもだけど、無意識に踏んじゃったことを後から言っても何のことか分からないと思う」
アルマは納得していなさそうな顔をしながらも頷き、引き下がってくれた。
「……でも、もうお膝に乗るのはやめよっか。もうおっきいもんな」
「ちゅい……?」
首を傾げるドラゴンの頬を撫でる。手のひらに擦り寄る彼の微かな唸り声を聞きながら、どことない寂しさに襲われる。
「……もう、そんなにおっきくなったんだな」
「ちーうぅ」
「おっきくなんのはやいなぁ……ちょっと前まで洗面器に入ってたのにな。もう少しおっきくなったら、俺を乗せて飛んでくれよな」
「ちぅ!」
何を頼まれているかも分かっていないくせに、ドラゴンの表情は硬いがきっと満面の笑みを浮かべている。
「……サク」
「何? もっと厳しくしろって?」
「ゃ……俺にも、その……構って欲しい」
「そんなこと言われても困るよ」
俺だってアルマに構いたいけれど、子供が起きて元気に鳴いている今要求しないで欲しい。
「ただいま戻りました……」
そぉっと扉の隙間から様子を伺ってから、シャルは慎重に部屋に戻ってきた。
「しているものだと思っていましたが、今日は奥手なんですか? お義兄さん」
「……子供が起きてしまったんだ」
「そんな残念そうに言わないでよ!」
「す、すまん……起きている時に会えるのは俺も嬉しいんだが、いかんせんタイミングがな」
タイミングが悪かったというのには俺も同意だが、もう少し遅れていたら行為を子供に見られていたかもしれない訳で──まぁ、子供の傍でヤるなってことだよな。
「……これお義兄さんのお服ですか? ブカブカで可愛いですね兄さん」
まるで浴衣のようになってしまっているアルマのジャケット。考えようによればこれは彼シャツなのか。
「自分の服着せて興奮しちゃってるんじゃないですか? お義兄さん。残念でしたね」
「まぁ、な」
「……もしよければ僕がお子さんを見ていますけど」
「本当かっ?」
俯きがちだったアルマがようやく顔を上げた。
「えぇ、子供からの好感度で、父親のくせに叔父に負けてもいいのなら……そんなに兄さんとしたいのなら、子供を放ってまでしたいのなら、どうぞお預けください」
「こ、言葉にトゲがあるな……」
「だって僕個人としてはここに兄さんが居てくれた方が嬉しいんですもん。兄さんと一緒に子育て……ふふふっ」
シャルは積極的に子育てを手伝ってくれるから助かる。アルマやネメスィはボーッとしてるかオタオタしてるかのどちらかだし、カタラは知識欲が勝って観察を優先するし、査定士は勝手に後方支援に徹してあまり部屋に来ないし……頼りにならない男共だ。
「子育て……そうだな、夫婦としての共同作業だ。俺が触れても大丈夫そうな大きさになったし、そろそろ夫として父親としての働きをしなければ」
おっ、外だけでなく家庭でも頼りになる男に昇格か?
「よし……! サク、何をすればいい?」
「別に今は何もないかな」
「そ、そうか……シャル、子育てって普段何をどうやってるんだ?」
「少しは自分で考える力を養うべきでは?」
「冷たいな……」
五つ子達はそれぞれ協力しつつも父親一人で育てていたはずだが、その経験はどこに行ったんだ?
「飯はもうやったし、眠そうじゃないし、今は風呂はいいだろうし……他に、他に何か……えっと」
その三種類を使い回していたのか。まぁ、最低限それが出来れば子供は育つな。アルマとの第一子には力加減を教える必要があった訳だしそれもあるか……そういえばこの子は怪力じゃないんだよな。
「そうだ空を飛ぶ練習! サク、やはり外へ遊びに連れていこう」
「えぇ……今日は太陽やだな気分」
「兄さんは僕が見ていますから」
「それは嫌だ」
「子供より妻を優先する夫は最終的に妻に嫌われるんですよ」
「ゆ、優先してるわけじゃ……そうだ、シャルも行こう。家族で遊ぼうじゃないか」
「……兄さん?」
人数は多い方が楽しい。俺を見つめて首を傾げたシャルに、俺は同行OKを告げた。
「ちぅ、ちうぅ」
「美味しい?」
「ちぁ!」
キラキラと輝く瞳、その瞳孔は蛇のように縦長で俺が映ったりはしていない。でも、絶対に俺を見ていると断言出来る。
「そろそろお肉とか食べてもいいかもね」
「ちぃい?」
「フルーツがいい?」
「ちゅるーちゅ」
最近、稀に俺の言葉を真似することがある。ネズミのような鳴き声を無理矢理言葉に押し込めたそれは聞き取り辛いけれど、とても嬉しい。
「はい、ごちそうさま」
「ちゃーあ」
「美味しかった? ふふ……」
一旦ベッドから降りてゼリーの容器を捨てる。ドラゴンはベッドに四足で立ったまま俺をじっと見つめていて、その静止に爬虫類らしさを感じた。
「ただいま」
ベッドの縁に腰かけると大喜びで膝に乗ってくる。まるで犬だ。
「……っ、おい、乗せて大丈夫なのか?」
「平気だよ、ちょっと重いけど大人しくしてるから」
もう少し成長したら膝に乗せてやれなくなるかもしれないな、と身体の脆さを嘆く。鍛えたところでどうにもならないのがインキュバスの虚しいところだ。
「ぢぃい……」
「お父さんだよ、威嚇しないの」
翼を広げて低く唸り、ドラゴンはアルマを睨む。まだ俺とシャル以外にはこの態度だ、手のひらサイズの頃から顔を見せてはいるのにちっとも懐かない。
「なぁサク、この子も外で遊ばせてみないか?」
「ぢぁああっ!」
返事をする前にドラゴンが吠えた。アルマが俺の肩を掴んだのが気に入らなかったらしい。
「……なんだ。俺はお前の父親だぞ、サクは俺の妻だ、妻に触れて何が悪い」
「ア、アルマ……ムキにならないで」
「ぢぅうぅ……」
「お前も唸るな、よしよし」
鱗がチクチクと痛むのも気にせずにドラゴンを強く抱き締めて慰める。そんな俺の肩をアルマが抱く。
「サクは少し甘やかし過ぎなんじゃないか?」
俺の肩越しにアルマの顔を見たドラゴンはまた興奮し、咆哮を上げながら俺の腕の中で暴れた。尻尾でベッドをうち、俺の太腿を踏みつけ、俺の腕から抜け出した。
「……っ、お前は甘やかされすぎだ! 父親に飛びかかるな! やはりもっと頻繁に来るべきだったな……シャルの方を父親とでも思ってるんじゃないか? なぁサク、サク?」
声が出ない。はくはくと口を動かすことは出来るけれど声帯が震えてくれないし、涙が勝手に溢れてくる。
「サ、サク……どうしたんだサクっ」
足が、いや太腿が痛い。飛び上がるドラゴンに思いっきり踏まれただけで大腿骨が折れたらしい。大腿骨は骨の中でも特に痛い、早く治って欲しいのに骨がズレているようで上手く繋がってくれない。
「ぁ、しっ……」
「足? 足か? そうなんだな?」
アルマに折れた骨をまっすぐにして欲しいのに、上手く言えない。彼は痛がる俺に触らないようにしている。
「…………お前が踏んだからサクが痛がってるんだぞ、何か言うことはないのか?」
「ち、ちぅ……?」
俺はドラゴンを叱ろうとしているアルマの服をぐいぐいと引っ張り、彼の視線をこちらに向けた。
「……る、まっ」
「サク? 何だ? 叱るなとでも言う気か?」
「ぁ、し……ま、すぐに……」
「……何?」
太い親指を握って引っ張り、太腿に導くとアルマはようやく俺の意図を理解してくれた。
「曲がったせいで上手く治らないのか……分かった」
アルマは俺の足を握って力づくで折れた骨を正しい形に整えてくれた。酷い激痛だったが、おかげで再生能力が正常に働いてくれた。
切れた部位を繋げたり、破損を埋めたりするばかりで折れた骨の位置ひとつまともに戻せないなんて、微妙に不便だ。
「ちぃ? ちぅうぅ?」
「うん……大丈夫だよ、アルマが治してくれたから」
「ちゅい……?」
心配そうに俺を見つめていたドラゴンは訝しげにアルマへと視線を移した。
「サク、少しは叱った方がいい」
「言葉ちゃんと分かんないのに何言っても無駄だよ、この子自分が俺の骨折ったことも分かってないんだし……叱っても何か俺達が不機嫌で怖いって思うだけ。意味ないよ」
「…………そういうものだろうか」
「噛んだとか引っ掻いたならすぐ叱れば反省するかもだけど、無意識に踏んじゃったことを後から言っても何のことか分からないと思う」
アルマは納得していなさそうな顔をしながらも頷き、引き下がってくれた。
「……でも、もうお膝に乗るのはやめよっか。もうおっきいもんな」
「ちゅい……?」
首を傾げるドラゴンの頬を撫でる。手のひらに擦り寄る彼の微かな唸り声を聞きながら、どことない寂しさに襲われる。
「……もう、そんなにおっきくなったんだな」
「ちーうぅ」
「おっきくなんのはやいなぁ……ちょっと前まで洗面器に入ってたのにな。もう少しおっきくなったら、俺を乗せて飛んでくれよな」
「ちぅ!」
何を頼まれているかも分かっていないくせに、ドラゴンの表情は硬いがきっと満面の笑みを浮かべている。
「……サク」
「何? もっと厳しくしろって?」
「ゃ……俺にも、その……構って欲しい」
「そんなこと言われても困るよ」
俺だってアルマに構いたいけれど、子供が起きて元気に鳴いている今要求しないで欲しい。
「ただいま戻りました……」
そぉっと扉の隙間から様子を伺ってから、シャルは慎重に部屋に戻ってきた。
「しているものだと思っていましたが、今日は奥手なんですか? お義兄さん」
「……子供が起きてしまったんだ」
「そんな残念そうに言わないでよ!」
「す、すまん……起きている時に会えるのは俺も嬉しいんだが、いかんせんタイミングがな」
タイミングが悪かったというのには俺も同意だが、もう少し遅れていたら行為を子供に見られていたかもしれない訳で──まぁ、子供の傍でヤるなってことだよな。
「……これお義兄さんのお服ですか? ブカブカで可愛いですね兄さん」
まるで浴衣のようになってしまっているアルマのジャケット。考えようによればこれは彼シャツなのか。
「自分の服着せて興奮しちゃってるんじゃないですか? お義兄さん。残念でしたね」
「まぁ、な」
「……もしよければ僕がお子さんを見ていますけど」
「本当かっ?」
俯きがちだったアルマがようやく顔を上げた。
「えぇ、子供からの好感度で、父親のくせに叔父に負けてもいいのなら……そんなに兄さんとしたいのなら、子供を放ってまでしたいのなら、どうぞお預けください」
「こ、言葉にトゲがあるな……」
「だって僕個人としてはここに兄さんが居てくれた方が嬉しいんですもん。兄さんと一緒に子育て……ふふふっ」
シャルは積極的に子育てを手伝ってくれるから助かる。アルマやネメスィはボーッとしてるかオタオタしてるかのどちらかだし、カタラは知識欲が勝って観察を優先するし、査定士は勝手に後方支援に徹してあまり部屋に来ないし……頼りにならない男共だ。
「子育て……そうだな、夫婦としての共同作業だ。俺が触れても大丈夫そうな大きさになったし、そろそろ夫として父親としての働きをしなければ」
おっ、外だけでなく家庭でも頼りになる男に昇格か?
「よし……! サク、何をすればいい?」
「別に今は何もないかな」
「そ、そうか……シャル、子育てって普段何をどうやってるんだ?」
「少しは自分で考える力を養うべきでは?」
「冷たいな……」
五つ子達はそれぞれ協力しつつも父親一人で育てていたはずだが、その経験はどこに行ったんだ?
「飯はもうやったし、眠そうじゃないし、今は風呂はいいだろうし……他に、他に何か……えっと」
その三種類を使い回していたのか。まぁ、最低限それが出来れば子供は育つな。アルマとの第一子には力加減を教える必要があった訳だしそれもあるか……そういえばこの子は怪力じゃないんだよな。
「そうだ空を飛ぶ練習! サク、やはり外へ遊びに連れていこう」
「えぇ……今日は太陽やだな気分」
「兄さんは僕が見ていますから」
「それは嫌だ」
「子供より妻を優先する夫は最終的に妻に嫌われるんですよ」
「ゆ、優先してるわけじゃ……そうだ、シャルも行こう。家族で遊ぼうじゃないか」
「……兄さん?」
人数は多い方が楽しい。俺を見つめて首を傾げたシャルに、俺は同行OKを告げた。
10
お気に入りに追加
1,787
あなたにおすすめの小説
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
【第1章完結】悪役令息に転生して絶望していたら王国至宝のエルフ様にヨシヨシしてもらえるので、頑張って生きたいと思います!
梻メギ
BL
「あ…もう、駄目だ」プツリと糸が切れるように限界を迎え死に至ったブラック企業に勤める主人公は、目覚めると悪役令息になっていた。どのルートを辿っても断罪確定な悪役令息に生まれ変わったことに絶望した主人公は、頑張る意欲そして生きる気力を失い床に伏してしまう。そんな、人生の何もかもに絶望した主人公の元へ王国お抱えのエルフ様がやってきて───!?
【王国至宝のエルフ様×元社畜のお疲れ悪役令息】
▼第2章2025年1月18日より投稿予定
▼この作品と出会ってくださり、ありがとうございます!初投稿になります、どうか温かい目で見守っていただけますと幸いです。
▼こちらの作品はムーンライトノベルズ様にも投稿しております。
社畜だけど異世界では推し騎士の伴侶になってます⁈
めがねあざらし
BL
気がつくと、そこはゲーム『クレセント・ナイツ』の世界だった。
しかも俺は、推しキャラ・レイ=エヴァンスの“伴侶”になっていて……⁈
記憶喪失の俺に課されたのは、彼と共に“世界を救う鍵”として戦う使命。
しかし、レイとの誓いに隠された真実や、迫りくる敵の陰謀が俺たちを追い詰める――。
異世界で見つけた愛〜推し騎士との奇跡の絆!
推しとの距離が近すぎる、命懸けの異世界ラブファンタジー、ここに開幕!
美少年に転生したらヤンデレ婚約者が出来ました
SEKISUI
BL
ブラック企業に勤めていたOLが寝てそのまま永眠したら美少年に転生していた
見た目は勝ち組
中身は社畜
斜めな思考の持ち主
なのでもう働くのは嫌なので怠惰に生きようと思う
そんな主人公はやばい公爵令息に目を付けられて翻弄される
ちっちゃくなった俺の異世界攻略
鮨海
ファンタジー
あるとき神の采配により異世界へ行くことを決意した高校生の大輝は……ちっちゃくなってしまっていた!
精霊と神様からの贈り物、そして大輝の力が試される異世界の大冒険?が幕を開ける!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる