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夫婦デートの目的は
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ピクニックの翌日、俺はアルマを誘って街に繰り出した。買いたい物があるだけなので一人で出かけてもよかったのだが、ここはインキュバスの一人歩きは強姦プレイのお誘い扱いされてしまう街、珍しい黒髪の俺ならきっと誘拐監禁転売コース。
「インキュバスとサキュバスが暮らしやすい街を作りたいよな……」
現在建設中の城に帰れば俺は箱庭の離島という小さな島の魔王になる。民を治めなければならないのだ。
「まーでも、俺は前世記憶持ちでシャルがヤンデレブラコンなだけで、だいたいのインキュバスサキュバスは誰とでも寝るからこの街でも別に不自由してないんだよなー……変わった子用の駆け込み寺みたいなのだけでもいいのかなぁー」
今日は休日なのか人が多い。俺が行きたい店までの道は特にごった返しており、人混みで骨折しかねないのでアルマの肩に乗せられている。
「色々と考えているんだな」
俺を見上げるアルマは俺の話をちゃんと聞いていたかも怪しい。まぁ、人混みを掻き分けるので手一杯だろうから聞いてくれていなくてもいいのだが。
「いやー、最終的に思考停止しかけてるよ。難しいな」
「俺にはそういった人の上に立つ者のことは分からない、すまないが相談には乗れそうにないな。この島の魔王様にでも聞いてみたらどうだ?」
「……あの人嫌いだし、苦手なんだよな」
この島の魔王はネメスィとネメシスの父親、彼らを捨てた男、その時点で嫌いだ。訳の分からないところに地雷があって突然キレるタイプっぽいから苦手だ。
「うーん……魔神王様はどうだ?」
「あの人多分中身ガキだよ、強いだけで政治能力皆無だから各地に魔王派遣してんだろうし」
「ふ、不敬だぞサク……」
「もっと大人に相談したい。おじさんくらいの精神年齢で、政治に精通した人……魔神王さんに頼んでそういう魔王紹介してもらおうかな」
「まぁ、どうするにしても機会は遠そうだな。それよりほら、サク、着いたぞ」
目的の店の前で下ろしてもらった。ここは査定士に紹介してもらったスイーツ店だ、混雑はそれなり、店員も客も人間ばかりに見える。
「ありがとうアルマ、アルマにも何か買ったげるね」
「俺は……いや、お言葉に甘えよう、愛しいサク」
まずはネメスィとカタラに結婚祝いのパイ、査定士にも結婚祝いと紹介の感謝を込めてケーキでも、そしてアルマの分の何か、子供達にも何か買ってあげたい。
「ドラゴン向けのは流石にないかなぁ……ホールケーキ丸々一個なら人間でいうマカロンくらいの満足感にはなるかな……そもそも食べさせて平気かな」
どの種族向けかなんてケーキには書いていないし、これ以上ショーケースを眺めていても無駄だ。そこまで混雑していないようだし店員に聞いてみようか。
「あの……」
顔を上げるとちょうど正面に店員が居た、人間の男のようだ。
「……淫魔が何の用だ、うちの店にお前が食えるようなものは置いてないぞ」
「人間の友人の結婚祝いを買いに来たんです、パイが好きなのですが、オススメはありますか?」
垂れてしまった頭羽を意識して持ち上げ、愛想良く微笑む。横目でアルマの反応を確認する、彼は棚に並んだクッキーを眺めていて今の会話を聞いてもいなかった、これは幸運だ。
「友人? セフレってヤツか? 淫魔と寝るような堕落した人間にうちのスイーツが合うとは思えないが……まぁ、パイならこの辺のを好きに選べ、そんな奴なら何を食っても美味いだろ」
店員が指したパイに視線を移す。中に入っているものが違うようだ、ネメスィは確か魔樹の実が好きだったからそれにしようかな、小さいパイだしもう一つ買った方がいいかな……
「早く選んで買って出てけ、淫魔に居座られちゃ店の品位が疑われるんだよ」
「…………」
揉め事を起こすのは大人気ないかと思ったけれど、俺は0歳児だから問題ない。
「サク、このクッキー……」
「……ごめんなさい!」
「サク? サク、どうしたんだ……?」
ようやく食べたいクッキーを選んだアルマは突然頭を下げた俺に駆け寄り、心配そうに背を摩ってくれた。
「本っ当にごめんなさい! 大切な友人に美味しいパイを贈りたかっただけなんです! インキュバスが入っちゃいけないなんて知らなくて、いえ、ふしだらで汚い淫魔なんて、こんな綺麗な店に入っていいはずありませんよね! 本当にごめんなさい! ご迷惑お掛けしました! 二度と近寄りません、失礼します! アルマ行くよ!」
「え、ぁ、あぁ……出るのか? 分かった……」
店を出たらまたアルマの肩に乗せてもらい、人の多い大通りを離れてもらった。
「はぁー……ムキになっちゃった、大人気ない……」
「サク、何があったんだ? どうして突然謝ったりしたんだ」
「……やなこと言われたから、嫌がらせしたの。それだけ」
何を言われたか説明するのも嫌だし、大人気ない嫌がらせを思い返すのも嫌だ。なかったことにして別の店を探したい。
「何か言われたのか!? あぁ……すまないサク、気付けなかった。すぐに俺を呼んでくれたらよかったのに」
「……アルマは聞いてなくてよかったよ」
「サク……そんな。謝る必要なんてなかったろうに」
あのスイーツ店は高級店、店に来ていた人間は良識のある金持ちが多かった、俺はそう服装で判断していた。だから大声で謝った。
「もういいよ。それよりアルマ、別のお店探そ」
インキュバスの鋭い聴覚は客の「何があったのか知らないけれど、あのインキュバスなんだか可哀想」「インキュバスの立ち入り禁止なんて決まりはないのに」「淫魔なんて酷い差別用語、店員が使ったんだろうか」などといった俺への同情と店への不信感を拾った。
ま、別に店に損害はないだろう。何の意味もない憂さ晴らしだ、だから大人気なくて恥ずかしい。やらなきゃよかった、味は確かなんだから我慢して買ってくればよかった。
あぁでも……ネメスィ達のこともバカにされたんだよな、俺だけならともかく。じゃあ仕方ないか。
「はぁー、探すのも面倒臭いなぁー……アルマぁ、ネメシスがくれた地図持ってる? 俺今日はホテルに置いてきちゃったんだよね」
「…………あぁ、持っているよ」
「貸してー。ありがと」
アルマから降りて借りた地図を眺めていると、屈んだ彼に背後から抱き締められ頭を撫でられた。
彼からすれば俺は、心ない言葉を投げつけられても謝ることしか出来なかった大人しく可愛らしい妻なのか……騙してるみたいで罪悪感があるなぁ。
「あ、ここ近い。ここ行ってみよ、アルマ」
「……あぁ」
人のまばらな裏通りはアルマに抱えてもらわなくても大丈夫だ。俺は彼の大きな手を掴んで引っ張り、地図で見つけたスイーツ店まで走った。
「やっぱ人間ばっかだなぁ」
インキュバスもオーガも種族単位でスイーツに興味がない、そんな来客は珍しいようでやはり必要以上の視線は感じる。
「人間の友人の結婚祝いにパイを……」
しかしこの店の店員は事務的で、淡々と仕事をこなしてくれた。いい意味で仕事にやる気がないのだろう。
「アルマ、クッキー決まった?」
「あぁ」
「二人のパイと、アルマのクッキーと……ぁ、おじさんのケーキ忘れてた。えっと……これもください。あと……ねぇアルマ、子供達ってケーキ食べられるかな」
「俺には分からない」
ドラゴンは種類によって細かく食べてはいけないものがあるようだし、ネメスィに聞いて大丈夫そうならまた買いに来ようかな。
「ありがとうございましたー。アルマ、行こっ」
持つだけで心が踊るスイーツ店の紙袋。アルマによると甘い香りがするらしい。
「ホテルに帰るか?」
「うん、そのつもり。どこか行きたいとこある?」
「いや……特にはないな。サクと一緒ならどこまででも行きたいけれど、それは早く持って帰った方がよさそうだ」
表通りを歩く時にはやはりアルマの肩に乗せてもらったりもしながら、明るいうちにホテルに帰った。
「じゃあアルマ、俺シャル呼んでくるからカタラとおじさんネメスィの部屋に集めておいてよ。みんなでスイーツ食べよっ」
「あぁ、一人で大丈夫か?」
「平気だよ、心配しないで。インキュバス棟なんてアルマ着いてきた方が危ないよ」
アルマのような雄々しく格好いい男、群がられるに決まっている。そう説明するとアルマは困ったように笑い、一人で人間棟に向かった。
「……ロビーにマッサージの本あるんだっけ」
俺はロビーの本棚に寄り道をしたが、アルマと同じように一人でシャルを呼びに向かった。
「インキュバスとサキュバスが暮らしやすい街を作りたいよな……」
現在建設中の城に帰れば俺は箱庭の離島という小さな島の魔王になる。民を治めなければならないのだ。
「まーでも、俺は前世記憶持ちでシャルがヤンデレブラコンなだけで、だいたいのインキュバスサキュバスは誰とでも寝るからこの街でも別に不自由してないんだよなー……変わった子用の駆け込み寺みたいなのだけでもいいのかなぁー」
今日は休日なのか人が多い。俺が行きたい店までの道は特にごった返しており、人混みで骨折しかねないのでアルマの肩に乗せられている。
「色々と考えているんだな」
俺を見上げるアルマは俺の話をちゃんと聞いていたかも怪しい。まぁ、人混みを掻き分けるので手一杯だろうから聞いてくれていなくてもいいのだが。
「いやー、最終的に思考停止しかけてるよ。難しいな」
「俺にはそういった人の上に立つ者のことは分からない、すまないが相談には乗れそうにないな。この島の魔王様にでも聞いてみたらどうだ?」
「……あの人嫌いだし、苦手なんだよな」
この島の魔王はネメスィとネメシスの父親、彼らを捨てた男、その時点で嫌いだ。訳の分からないところに地雷があって突然キレるタイプっぽいから苦手だ。
「うーん……魔神王様はどうだ?」
「あの人多分中身ガキだよ、強いだけで政治能力皆無だから各地に魔王派遣してんだろうし」
「ふ、不敬だぞサク……」
「もっと大人に相談したい。おじさんくらいの精神年齢で、政治に精通した人……魔神王さんに頼んでそういう魔王紹介してもらおうかな」
「まぁ、どうするにしても機会は遠そうだな。それよりほら、サク、着いたぞ」
目的の店の前で下ろしてもらった。ここは査定士に紹介してもらったスイーツ店だ、混雑はそれなり、店員も客も人間ばかりに見える。
「ありがとうアルマ、アルマにも何か買ったげるね」
「俺は……いや、お言葉に甘えよう、愛しいサク」
まずはネメスィとカタラに結婚祝いのパイ、査定士にも結婚祝いと紹介の感謝を込めてケーキでも、そしてアルマの分の何か、子供達にも何か買ってあげたい。
「ドラゴン向けのは流石にないかなぁ……ホールケーキ丸々一個なら人間でいうマカロンくらいの満足感にはなるかな……そもそも食べさせて平気かな」
どの種族向けかなんてケーキには書いていないし、これ以上ショーケースを眺めていても無駄だ。そこまで混雑していないようだし店員に聞いてみようか。
「あの……」
顔を上げるとちょうど正面に店員が居た、人間の男のようだ。
「……淫魔が何の用だ、うちの店にお前が食えるようなものは置いてないぞ」
「人間の友人の結婚祝いを買いに来たんです、パイが好きなのですが、オススメはありますか?」
垂れてしまった頭羽を意識して持ち上げ、愛想良く微笑む。横目でアルマの反応を確認する、彼は棚に並んだクッキーを眺めていて今の会話を聞いてもいなかった、これは幸運だ。
「友人? セフレってヤツか? 淫魔と寝るような堕落した人間にうちのスイーツが合うとは思えないが……まぁ、パイならこの辺のを好きに選べ、そんな奴なら何を食っても美味いだろ」
店員が指したパイに視線を移す。中に入っているものが違うようだ、ネメスィは確か魔樹の実が好きだったからそれにしようかな、小さいパイだしもう一つ買った方がいいかな……
「早く選んで買って出てけ、淫魔に居座られちゃ店の品位が疑われるんだよ」
「…………」
揉め事を起こすのは大人気ないかと思ったけれど、俺は0歳児だから問題ない。
「サク、このクッキー……」
「……ごめんなさい!」
「サク? サク、どうしたんだ……?」
ようやく食べたいクッキーを選んだアルマは突然頭を下げた俺に駆け寄り、心配そうに背を摩ってくれた。
「本っ当にごめんなさい! 大切な友人に美味しいパイを贈りたかっただけなんです! インキュバスが入っちゃいけないなんて知らなくて、いえ、ふしだらで汚い淫魔なんて、こんな綺麗な店に入っていいはずありませんよね! 本当にごめんなさい! ご迷惑お掛けしました! 二度と近寄りません、失礼します! アルマ行くよ!」
「え、ぁ、あぁ……出るのか? 分かった……」
店を出たらまたアルマの肩に乗せてもらい、人の多い大通りを離れてもらった。
「はぁー……ムキになっちゃった、大人気ない……」
「サク、何があったんだ? どうして突然謝ったりしたんだ」
「……やなこと言われたから、嫌がらせしたの。それだけ」
何を言われたか説明するのも嫌だし、大人気ない嫌がらせを思い返すのも嫌だ。なかったことにして別の店を探したい。
「何か言われたのか!? あぁ……すまないサク、気付けなかった。すぐに俺を呼んでくれたらよかったのに」
「……アルマは聞いてなくてよかったよ」
「サク……そんな。謝る必要なんてなかったろうに」
あのスイーツ店は高級店、店に来ていた人間は良識のある金持ちが多かった、俺はそう服装で判断していた。だから大声で謝った。
「もういいよ。それよりアルマ、別のお店探そ」
インキュバスの鋭い聴覚は客の「何があったのか知らないけれど、あのインキュバスなんだか可哀想」「インキュバスの立ち入り禁止なんて決まりはないのに」「淫魔なんて酷い差別用語、店員が使ったんだろうか」などといった俺への同情と店への不信感を拾った。
ま、別に店に損害はないだろう。何の意味もない憂さ晴らしだ、だから大人気なくて恥ずかしい。やらなきゃよかった、味は確かなんだから我慢して買ってくればよかった。
あぁでも……ネメスィ達のこともバカにされたんだよな、俺だけならともかく。じゃあ仕方ないか。
「はぁー、探すのも面倒臭いなぁー……アルマぁ、ネメシスがくれた地図持ってる? 俺今日はホテルに置いてきちゃったんだよね」
「…………あぁ、持っているよ」
「貸してー。ありがと」
アルマから降りて借りた地図を眺めていると、屈んだ彼に背後から抱き締められ頭を撫でられた。
彼からすれば俺は、心ない言葉を投げつけられても謝ることしか出来なかった大人しく可愛らしい妻なのか……騙してるみたいで罪悪感があるなぁ。
「あ、ここ近い。ここ行ってみよ、アルマ」
「……あぁ」
人のまばらな裏通りはアルマに抱えてもらわなくても大丈夫だ。俺は彼の大きな手を掴んで引っ張り、地図で見つけたスイーツ店まで走った。
「やっぱ人間ばっかだなぁ」
インキュバスもオーガも種族単位でスイーツに興味がない、そんな来客は珍しいようでやはり必要以上の視線は感じる。
「人間の友人の結婚祝いにパイを……」
しかしこの店の店員は事務的で、淡々と仕事をこなしてくれた。いい意味で仕事にやる気がないのだろう。
「アルマ、クッキー決まった?」
「あぁ」
「二人のパイと、アルマのクッキーと……ぁ、おじさんのケーキ忘れてた。えっと……これもください。あと……ねぇアルマ、子供達ってケーキ食べられるかな」
「俺には分からない」
ドラゴンは種類によって細かく食べてはいけないものがあるようだし、ネメスィに聞いて大丈夫そうならまた買いに来ようかな。
「ありがとうございましたー。アルマ、行こっ」
持つだけで心が踊るスイーツ店の紙袋。アルマによると甘い香りがするらしい。
「ホテルに帰るか?」
「うん、そのつもり。どこか行きたいとこある?」
「いや……特にはないな。サクと一緒ならどこまででも行きたいけれど、それは早く持って帰った方がよさそうだ」
表通りを歩く時にはやはりアルマの肩に乗せてもらったりもしながら、明るいうちにホテルに帰った。
「じゃあアルマ、俺シャル呼んでくるからカタラとおじさんネメスィの部屋に集めておいてよ。みんなでスイーツ食べよっ」
「あぁ、一人で大丈夫か?」
「平気だよ、心配しないで。インキュバス棟なんてアルマ着いてきた方が危ないよ」
アルマのような雄々しく格好いい男、群がられるに決まっている。そう説明するとアルマは困ったように笑い、一人で人間棟に向かった。
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