過労死で異世界転生したのですがサキュバス好きを神様に勘違いされ総受けインキュバスにされてしまいました

ムーン

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暗闇の中まさぐって

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向かい合っているはずなのに査定士の顔が見えない。インキュバスはある程度夜目がきくはずなのに、俺は例外なのか今は目を閉じているか開けているかすら分からない。

「……ふむ、魔術的な作用もあっての暗闇か。でなければ暗闇なんて人間にしか機能しないものね」

「んっ、んん……? おじ、さっ……なんか……言った、ぁ、んっ……!」

「あぁ、サク、気にしないで。なんでもないよ」

言いながら査定士は俺のシャツの中へ手を潜らせた、誤魔化しの上手い人だ。期待で疑問が塗り潰される。

「は、ぁっ、あ、あっ……おじさんっ、おじさん……! もっと触ってぇ……」

胸を寄せて上げるように胸の端から皮だけを揉まれ、期待し尖った乳首の先端がシャツに擦れる。査定士の手首を掴んで胸の真ん中へと向かわせようとするも、振り払われてしまう。

「あっ……」

残念に思っていると査定士の指が唇に押し当てられる。

「しー……静かに、と言ったろう? サク……可愛い声を出していたら私達の悪いことがバレてしまうよ」

暗闇の奥には無数の人の気配があり、音楽も流れている。そうだ、ここは酒場だった。暗黙の無法地帯とはいえ、一応セックス禁止の場所なんだ。

「バレたくないだろう?」

頷くと査定士の指は唇から離れた。今度はシャツの上から胸を手のひらで覆われる、査定士の手の真ん中がシャツ越しに乳首に擦れる。

「ひぁっ! ぁ、んっ……!」

「サク、声」

単語二つでの注意はスッと頭に入ってくる。俺は慌てて口を両手で覆った。

「んっ、んんっ……!」

「そうそう……いい子だね、よしよし」

人差し指の腹で乳頭を撫でられる。優しい言葉通りの愛撫に俺は手のひらの下で声を殺して叫ぶ。

「……っ、ぅうんっ! ん、んんんっ……!」

足がガクガクと痙攣し始め、倒れかけると足の間に査定士の足が差し込まれた。俺は彼の足と背後の壁に支えられて倒れられなくなり、乳首をすりすりと撫で回される。

「んっ、んんん、んんんぅっ……!」

「…………今、どんな顔をしてるのかな、サク。口を押さえて……ふふ、目は? 閉じてるのかな、見開いてる? あぁ、言わなくていいよ……想像しているだけだからね」

指に込められる力が少し強くなり、乳首がくにっと曲げられる。

「んぅうっ!」

唇の裏が歯に押し付けられて痛むくらいに強く口を押さえる。目を硬く閉じたが、見える暗闇は変わらない。

「んっ! んんんっ……!」

乳首をきゅっとつままれ、そのまま指の間で転がされる。腰が勝手に揺れてしまい、ジーンズの中の性器を査定士の太腿に擦り付けてしまう。

「んぅうっ! ぅっ、ふ、んんっ、んんんっ!」

「サク、静かに」

「ん、んんん……! んぅっ!? んんんっ……!」

ジーンズの中に生温かさが拡がる、射精してしまったのだ。それでも査定士は手を止めてくれず、腰の震えは止まらない。

「んィ、んんっ、ぁ、んっ……!」

「……サク、少し喉が渇いてしまった。お酒を注文してくるよ、すまないけれど少し待っていてくれるかい?」

頷くと査定士の手が離れる。

「サク、君を見つけやすいように頭の羽を揺らしておいてくれないかい? 壁の方を向いて……そう。ここで大人しく待っているんだよ」

「……戻ってこれる?」

「歩数を数えていくから、きっと戻るよ。君の羽が揺れていれば少しくらい風が来るかもしれないし、大丈夫」

再び頷き、壁の方を向いて意識的に頭羽を揺らす。暗闇で誰にも見えていないとはいえ尻を丸出しにしているのは嫌で、俺はジーンズの留め具を留めて布の下に尻を隠した。

「………………まだかな」

酒を一杯飲むのにどれくらいかかるのだろう、査定士が行ってからどれくらい経ったのだろう。暗闇は時間の感覚すらも薄れさせる。

「………………………………んっ……!?」

背後から突然口を手で塞がれた。もう片方の腕が胸へ回り、厚底ブーツで足を踏んでやろうと思った瞬間、彼の匂いに嗅ぎ覚えがあることに気付く。

「んっ! んんんっ! ん、んぅっ、ふぅうっ……!」

査定士だ。先程よりも手つきが少し乱暴だが、俺に痛みを与えない繊細さが隠しきれていない。何も言わずに俺に触れたのは、他人のフリをして俺を怯えさせるプレイでもしたかったのか? だとしたら悪かったな。

「ん、んんぅっ……ん、んっ」

査定士の痩せた指で胸を揉みしだかれ、彼の狙いに反して俺はリラックスして快楽を受け取る。口に指を突っ込まれても吸い付いて舐めてしまった。

「…………サク、私だよ。ごめんね、怖かったかい?」

二本の指で俺の舌を捕まえ、丁寧に戻った乳首への愛撫と同じようにくにくにと優しく曲げる。

「ぁう、んぅ、んむ、んん……」

「ダメだろう? 誰かも分かっていないのに気持ちよくなっては……」

指が口から抜ける、話してもいいのだろう。

「おじさん……ごめんね、口押さえられてすぐ、匂いで分かっちゃった」

「おや、そうだったのかい……ふふ、謝らないで。少し悪質なイタズラだったからね、見破っていたならそれでいいんだよ」

「そう? 知らない人に襲われて怖がる俺見たかったんじゃないの?」

「うーん……ごめんね、本当にただのイタズラなんだよ。ちょっと驚かせたくて、それだけ」

意外だな。査定士にそんなおちゃめな一面があったなんて。貴重品を前にして周りが見えなくなる彼も可愛かったけれど、そういうところも好きだ。

「おじさん、結構可愛いとこあるよね」

「こんなおじさんに何を……」

「おじさんだから可愛いの」

若い男の茶目っ気や熱中癖なんて、あっても大して驚かない。意外性がある可愛さの方が可愛いのだ。

「ん……ね、おじさん。そろそろちゃんとセックスしよ? 声出さないからさ……」

尻尾でジーンズの留め具を外し、尻を露出させる。胸をまさぐっていた手はそのまま、舌を愛撫していた手が尻を撫でた。

「……公共の場で、自分は服を着たまま……こうして君の素肌に触れる。なんだか、とても興奮するよ」

人差し指と薬指が割れ目を開き、中指が後孔の縁をこねる。

「んぁっ……」

普通に喘いでしまい、慌てて口を塞ぐ。

「ん、んんっ……」

つぷんと中指が挿入された。ゆっくりと分け入ってくる、最高だ。

「ん、んん、んんんっ、ん……!」

腸壁をこねられ、愛液が溢れ出る。先程の射精も合わせてジーンズにシミが出来そうだ。

「柔らかい……ほぐさなくてもよさそうだね」

俺の穴をぬちゅぬちゅと音を立てて掻き回しながら呟いた台詞に、陰茎が挿入されるのだと察して下腹が熱くなる。

「でも、他の子達と違って私はただの人間。大きさや精液の質では劣るからね、君が私に求めているのは交尾ではないだろう?」

ゆっくりと前立腺を撫でられ、ゾクゾクと快感が広がる。

「私は、私の長所は、手先の器用さだと思うんだ」

すりすりと優しく前立腺を擦られ、俺は口を自分で塞いだまま絶叫した。
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