393 / 604
ピアスからの甘味
しおりを挟む
巨大なドラゴンとはいえ我が子のくしゃみで吹っ飛ばされるなんて、親としてどうなんだ。なんて自分に呆れながら吹っ飛んだ先が解体中の城の中だったことに安堵する。
「ちょうどよくソファに吹っ飛ぶなんて……俺、ここぞって時だけ運いいな」
ソファでも背中がかなり痛いのに、壁に叩きつけられていたら確実に骨折していた。幸運だったと深く息をつき、廃墟から出る。
「ぴっ、ママ! ママ、ドコ行ってたの?」
「あぁ、ちょっとな……ごめんごめん、寂しかったか?」
「ぴぅぅ……」
鼻には近付かない方がいいな、顔の側面から額に移るようにしよう。
「しゅうぅっ……! あなたが吹き飛ばしタんでしょう……母様、ご無事ですカ?」
「言わないでやってくれシャルJr、俺は平気だから怒るなよ」
黒いドラゴンと姿形は同じな薄紫の鱗のドラゴン。シャルの子である彼は他のドラゴンより聞き分けがよく、器用だ。
「しゅう、母様が言うナら。でも、しゅうぅ……」
「俺は大丈夫だから、な?」
「しゃぁ……」
蛇のような鳴き声の巨大なドラゴンの頭に乗り、額を撫でる。鱗の端は鋭利で危険だ、俺の薄い皮膚はすぐに裂ける。子供達に罪悪感を持たせないためにも気を付けなければ。
「ふふ、お前はお母さん思いだな。ありがとう」
「しゅうぅん」
「うん、兄弟達にも優しくな。それじゃ作業に戻ってくれ」
飛ぶのにも慣れてきた。紫のドラゴンの頭から白いドラゴンの頭に移り、優雅な彼の額も撫でる。
「きゅい? ママ? ママっ、見て、きらきら箱」
鋭い爪で器用に挟んだ小さな箱、見て欲しいそうなので地面に降り、箱を受け取った。キラキラ箱という安直な可愛い呼び方の通り、箱には美しい細工があった。
「螺鈿、か……? ぽいよな、宝石箱か、綺麗だな。傷も入ってないし、いいもん見つけたなぁ」
「きゅっ、ママにあげる」
ネメスィを介さず俺に直接渡したくて隠し持っていたのだろう。愛おしさと感謝の気持ちでいっぱいだ。
「ありがとうな、カタラJr」
撫でて欲しそうに頭を下ろしてきたので撫でてやり、その後改めて宝石箱を眺めた。蓋は開かない、鍵穴があるから鍵が必要なのだろう。
「鍵なんか見つからねぇよな……ま、このままでも綺麗だし、いいか」
息子……いや娘? 我が子からのプレゼントと言うだけで尊い。揺すってみると中から音がするから宝石が入っているのは間違いないが、無理に開けようとして壊れたら悲しい。
「本当にありがとう! じゃ、作業に戻ってくれ」
大きく手を振って赤いドラゴンの元へ向かう。
「しゅうぅぅっ……! ずるいっ、ずるい、母様に贈リものっ」
「ぴゅいっ! ほーせき、見つけタラ、バチバチに渡す! ずるい!」
「きゅ? きゅっきゅっきゅ……羨ましイなら、きらきら探セ」
「しゅうぅぅ……」
「ぴゅぃいい……」
後ろの方で言い争いの声が聞こえる。何を渡されても同じ程度の喜び方をしなければな。
「アルマJr! どうだ、順調か?」
他のドラゴン達よりも大きい赤いドラゴン。彼はアルマの子らしく厳つい見た目をしており、鱗も他の子達よりトゲトゲしい。刺さらないように気を付けて頭に乗り、バランスを掴むため角に手をついた。
「みぅ、まま……力強いの役立つ、おもて、なかった。うれしい」
「あぁ、そうだな。お前はすっごく頼もしいぞ」
「みぃぃ……うれしい。まま、すき」
仔猫のような鳴き声で甘える赤いドラゴンの角を撫でる。ここでも何か感じるだろうか、気持ちよさそうな声を出しているから大丈夫かな。
「ネメスィとネメスィJrどこ行ったか知らないか?」
「めぅ? お城のなか、いった」
「城? そっか……分かった、ありがとう」
倒壊していない場所から先に使えそうなものを持ち出すつもりなのだろう。これ以上作業を邪魔するのもダメだ、持ち場に戻ろう。
庭へ戻ると食事を終えたアルマがカタラ達に合流していた。何着服を見つけてもアルマが着られるサイズのものは当然見つからず、相変わらず布をそのまま体に巻き付けて服を装っている。
「見てくれカタラ、お前の子が俺にくれたんだ」
「ん? なんだこりゃ、キラキラしてんな」
「多分宝石箱だよ、ジュエリーボックス。アクセとかしまっとくやつ」
「ふーん……? 中身は?」
俺は鍵穴をカタラに見せ、鍵が見つかっていないか聞いてみた。しかしあっさりとないと答えられてしまい、開ける気はさほどないとはいえ落ち込んだ。
「鍵はねぇけど……こんなもんなら開けられるんじゃないか? なぁシャル」
箱を受け取ったシャルは鍵穴に指の腹を押し付け、指を軽く回し、あっさりと開けてしまった。
「開いた!? すごい……どうやったんだ?」
「魔力を実体化させて鍵を作りました。簡単な鍵でしたから何とかなりましたよ」
「すごいなぁ、流石だなシャル、すごいすごい」
「そ、そんな、カタラさんや兄さんにだって出来るはずですよ、そんなに褒めるようなことじゃ……あの、兄さん……」
シャルの頭を抱き締めて撫で回す。離す頃には耳まで真っ赤にして照れており、それをからかうとムスッとした顔で抗議したがそれすらも愛らしい。
「中身なんだったんだよ」
「ピアスとかネックレスとか指輪とか……アクセだな」
「兄さんつけますか?」
ドレスを着ている今なら似合うかもしれないが、別に身を飾る趣味はない。
「僕にも見せてください……わ、キラキラしてますね。綺麗です」
こういったものに一番興味がありそうな査定士は別の宝石に夢中になっており、おそらく俺が戻っていることにすら気付いていない。
「あ……見てください、この黒いの。兄さんの目見たいですよ」
シャルはキラキラと輝く黒い宝石がぶら下がったピアスを見つけると、俺の目の横へ持ち上げて見比べた。
「兄さんの目の方が綺麗ですね」
「サク、黒は似合わないんじゃないか? 髪も目も黒いし、白や黒より鮮やかなやつのがいいだろ。青とか」
「そうですね、兄さんには紫色とか似合うと思います」
「赤色が似合うと思うよ」
カタラもシャルもアルマもみんな自分の目の色を推してくる──いや、アルマの目は金色だな、赤いのは髪だ。ネメスィの方が金色のイメージが強いから自分は赤にしたのだろう。
「それじゃあ兄さん、このピアスは僕がもらいますね。兄さんの弟らしく、兄さん色の宝石をつけます!」
「兄貴の目の色の宝石つける弟なんて聞いたことねぇよ。俺に寄越せ俺に。俺髪白いから黒いの目立つ」
「カタラさん、ピアスつける場所ないでしょ」
カタラの耳にピアスホールはない、しかしそれはシャルも同じだ。俺とカタラは揃ってそう主張したが、シャルは気にせずにピアスを耳に当てた。
「……っ! 思ったより痛いですね……」
ピアスのフックの先端は丸くなっていたのに、シャルは無理矢理耳たぶを貫いた。
「な、何やってんだバカっ! 血が……血ぃめっちゃ出てる!」
「心配しないでください兄さん、大したことありませんから」
シャルに近付くと芳醇な血の香りに欲がそそられた。飛んだから魔力を消耗したのだろう、白い肌に映える鮮血を舐め取りたくなってきた。
「バカ。お前はインキュバスだろ? 人間と違ってピアスホールが安定しない、外した瞬間に塞がる」
「外しませんから構いません、返してください」
血に気を取られて気付かなかったが、カタラが片割れのピアスを奪っていたようだ。
「ダメだ、刺さってる限りずっと再生しようとするからずっと痛いだろ。穴に仮の皮膚貼ったりもしないで元の形に戻ろうとするから血は止まらないはずだ」
「……詳しいんですね」
「ありがとよ。ほら、もう片っぽも寄越せ」
シャルは一瞬俺を見つめ、深いため息をついて乱暴にピアスを外してカタラへ投げた。
「カタラ……カタラ、つけるのか?」
「んー……いや、なんか怖いしやめとくよ。ネメスィにでもやろうか。お前が渡してやれ、喜ぶぞ」
「カタラにオススメされたって言っとく」
「……俺のことはいいだろ」
ピアスを受け取ったらシャルへ向き直る。不満げな彼の首に垂れた血を人差し指で拭う。
「……ん、美味いな。なぁ、シャル……それ舐めていいか?」
傷はもう塞がっている。
「兄さん……! ええ、どうぞどうぞ。好きなだけ舐めてください」
シャルは嬉しそうに笑って頭を傾け、俺に舐めさせやすいようにした。やはりどこか歪んでいる彼の笑顔に癒される俺も大概だなんて自嘲しながら、甘美な血を飾った肌に舌を這わせた。
「ちょうどよくソファに吹っ飛ぶなんて……俺、ここぞって時だけ運いいな」
ソファでも背中がかなり痛いのに、壁に叩きつけられていたら確実に骨折していた。幸運だったと深く息をつき、廃墟から出る。
「ぴっ、ママ! ママ、ドコ行ってたの?」
「あぁ、ちょっとな……ごめんごめん、寂しかったか?」
「ぴぅぅ……」
鼻には近付かない方がいいな、顔の側面から額に移るようにしよう。
「しゅうぅっ……! あなたが吹き飛ばしタんでしょう……母様、ご無事ですカ?」
「言わないでやってくれシャルJr、俺は平気だから怒るなよ」
黒いドラゴンと姿形は同じな薄紫の鱗のドラゴン。シャルの子である彼は他のドラゴンより聞き分けがよく、器用だ。
「しゅう、母様が言うナら。でも、しゅうぅ……」
「俺は大丈夫だから、な?」
「しゃぁ……」
蛇のような鳴き声の巨大なドラゴンの頭に乗り、額を撫でる。鱗の端は鋭利で危険だ、俺の薄い皮膚はすぐに裂ける。子供達に罪悪感を持たせないためにも気を付けなければ。
「ふふ、お前はお母さん思いだな。ありがとう」
「しゅうぅん」
「うん、兄弟達にも優しくな。それじゃ作業に戻ってくれ」
飛ぶのにも慣れてきた。紫のドラゴンの頭から白いドラゴンの頭に移り、優雅な彼の額も撫でる。
「きゅい? ママ? ママっ、見て、きらきら箱」
鋭い爪で器用に挟んだ小さな箱、見て欲しいそうなので地面に降り、箱を受け取った。キラキラ箱という安直な可愛い呼び方の通り、箱には美しい細工があった。
「螺鈿、か……? ぽいよな、宝石箱か、綺麗だな。傷も入ってないし、いいもん見つけたなぁ」
「きゅっ、ママにあげる」
ネメスィを介さず俺に直接渡したくて隠し持っていたのだろう。愛おしさと感謝の気持ちでいっぱいだ。
「ありがとうな、カタラJr」
撫でて欲しそうに頭を下ろしてきたので撫でてやり、その後改めて宝石箱を眺めた。蓋は開かない、鍵穴があるから鍵が必要なのだろう。
「鍵なんか見つからねぇよな……ま、このままでも綺麗だし、いいか」
息子……いや娘? 我が子からのプレゼントと言うだけで尊い。揺すってみると中から音がするから宝石が入っているのは間違いないが、無理に開けようとして壊れたら悲しい。
「本当にありがとう! じゃ、作業に戻ってくれ」
大きく手を振って赤いドラゴンの元へ向かう。
「しゅうぅぅっ……! ずるいっ、ずるい、母様に贈リものっ」
「ぴゅいっ! ほーせき、見つけタラ、バチバチに渡す! ずるい!」
「きゅ? きゅっきゅっきゅ……羨ましイなら、きらきら探セ」
「しゅうぅぅ……」
「ぴゅぃいい……」
後ろの方で言い争いの声が聞こえる。何を渡されても同じ程度の喜び方をしなければな。
「アルマJr! どうだ、順調か?」
他のドラゴン達よりも大きい赤いドラゴン。彼はアルマの子らしく厳つい見た目をしており、鱗も他の子達よりトゲトゲしい。刺さらないように気を付けて頭に乗り、バランスを掴むため角に手をついた。
「みぅ、まま……力強いの役立つ、おもて、なかった。うれしい」
「あぁ、そうだな。お前はすっごく頼もしいぞ」
「みぃぃ……うれしい。まま、すき」
仔猫のような鳴き声で甘える赤いドラゴンの角を撫でる。ここでも何か感じるだろうか、気持ちよさそうな声を出しているから大丈夫かな。
「ネメスィとネメスィJrどこ行ったか知らないか?」
「めぅ? お城のなか、いった」
「城? そっか……分かった、ありがとう」
倒壊していない場所から先に使えそうなものを持ち出すつもりなのだろう。これ以上作業を邪魔するのもダメだ、持ち場に戻ろう。
庭へ戻ると食事を終えたアルマがカタラ達に合流していた。何着服を見つけてもアルマが着られるサイズのものは当然見つからず、相変わらず布をそのまま体に巻き付けて服を装っている。
「見てくれカタラ、お前の子が俺にくれたんだ」
「ん? なんだこりゃ、キラキラしてんな」
「多分宝石箱だよ、ジュエリーボックス。アクセとかしまっとくやつ」
「ふーん……? 中身は?」
俺は鍵穴をカタラに見せ、鍵が見つかっていないか聞いてみた。しかしあっさりとないと答えられてしまい、開ける気はさほどないとはいえ落ち込んだ。
「鍵はねぇけど……こんなもんなら開けられるんじゃないか? なぁシャル」
箱を受け取ったシャルは鍵穴に指の腹を押し付け、指を軽く回し、あっさりと開けてしまった。
「開いた!? すごい……どうやったんだ?」
「魔力を実体化させて鍵を作りました。簡単な鍵でしたから何とかなりましたよ」
「すごいなぁ、流石だなシャル、すごいすごい」
「そ、そんな、カタラさんや兄さんにだって出来るはずですよ、そんなに褒めるようなことじゃ……あの、兄さん……」
シャルの頭を抱き締めて撫で回す。離す頃には耳まで真っ赤にして照れており、それをからかうとムスッとした顔で抗議したがそれすらも愛らしい。
「中身なんだったんだよ」
「ピアスとかネックレスとか指輪とか……アクセだな」
「兄さんつけますか?」
ドレスを着ている今なら似合うかもしれないが、別に身を飾る趣味はない。
「僕にも見せてください……わ、キラキラしてますね。綺麗です」
こういったものに一番興味がありそうな査定士は別の宝石に夢中になっており、おそらく俺が戻っていることにすら気付いていない。
「あ……見てください、この黒いの。兄さんの目見たいですよ」
シャルはキラキラと輝く黒い宝石がぶら下がったピアスを見つけると、俺の目の横へ持ち上げて見比べた。
「兄さんの目の方が綺麗ですね」
「サク、黒は似合わないんじゃないか? 髪も目も黒いし、白や黒より鮮やかなやつのがいいだろ。青とか」
「そうですね、兄さんには紫色とか似合うと思います」
「赤色が似合うと思うよ」
カタラもシャルもアルマもみんな自分の目の色を推してくる──いや、アルマの目は金色だな、赤いのは髪だ。ネメスィの方が金色のイメージが強いから自分は赤にしたのだろう。
「それじゃあ兄さん、このピアスは僕がもらいますね。兄さんの弟らしく、兄さん色の宝石をつけます!」
「兄貴の目の色の宝石つける弟なんて聞いたことねぇよ。俺に寄越せ俺に。俺髪白いから黒いの目立つ」
「カタラさん、ピアスつける場所ないでしょ」
カタラの耳にピアスホールはない、しかしそれはシャルも同じだ。俺とカタラは揃ってそう主張したが、シャルは気にせずにピアスを耳に当てた。
「……っ! 思ったより痛いですね……」
ピアスのフックの先端は丸くなっていたのに、シャルは無理矢理耳たぶを貫いた。
「な、何やってんだバカっ! 血が……血ぃめっちゃ出てる!」
「心配しないでください兄さん、大したことありませんから」
シャルに近付くと芳醇な血の香りに欲がそそられた。飛んだから魔力を消耗したのだろう、白い肌に映える鮮血を舐め取りたくなってきた。
「バカ。お前はインキュバスだろ? 人間と違ってピアスホールが安定しない、外した瞬間に塞がる」
「外しませんから構いません、返してください」
血に気を取られて気付かなかったが、カタラが片割れのピアスを奪っていたようだ。
「ダメだ、刺さってる限りずっと再生しようとするからずっと痛いだろ。穴に仮の皮膚貼ったりもしないで元の形に戻ろうとするから血は止まらないはずだ」
「……詳しいんですね」
「ありがとよ。ほら、もう片っぽも寄越せ」
シャルは一瞬俺を見つめ、深いため息をついて乱暴にピアスを外してカタラへ投げた。
「カタラ……カタラ、つけるのか?」
「んー……いや、なんか怖いしやめとくよ。ネメスィにでもやろうか。お前が渡してやれ、喜ぶぞ」
「カタラにオススメされたって言っとく」
「……俺のことはいいだろ」
ピアスを受け取ったらシャルへ向き直る。不満げな彼の首に垂れた血を人差し指で拭う。
「……ん、美味いな。なぁ、シャル……それ舐めていいか?」
傷はもう塞がっている。
「兄さん……! ええ、どうぞどうぞ。好きなだけ舐めてください」
シャルは嬉しそうに笑って頭を傾け、俺に舐めさせやすいようにした。やはりどこか歪んでいる彼の笑顔に癒される俺も大概だなんて自嘲しながら、甘美な血を飾った肌に舌を這わせた。
12
お気に入りに追加
1,787
あなたにおすすめの小説
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
【第1章完結】悪役令息に転生して絶望していたら王国至宝のエルフ様にヨシヨシしてもらえるので、頑張って生きたいと思います!
梻メギ
BL
「あ…もう、駄目だ」プツリと糸が切れるように限界を迎え死に至ったブラック企業に勤める主人公は、目覚めると悪役令息になっていた。どのルートを辿っても断罪確定な悪役令息に生まれ変わったことに絶望した主人公は、頑張る意欲そして生きる気力を失い床に伏してしまう。そんな、人生の何もかもに絶望した主人公の元へ王国お抱えのエルフ様がやってきて───!?
【王国至宝のエルフ様×元社畜のお疲れ悪役令息】
▼第2章2025年1月18日より投稿予定
▼この作品と出会ってくださり、ありがとうございます!初投稿になります、どうか温かい目で見守っていただけますと幸いです。
▼こちらの作品はムーンライトノベルズ様にも投稿しております。
社畜だけど異世界では推し騎士の伴侶になってます⁈
めがねあざらし
BL
気がつくと、そこはゲーム『クレセント・ナイツ』の世界だった。
しかも俺は、推しキャラ・レイ=エヴァンスの“伴侶”になっていて……⁈
記憶喪失の俺に課されたのは、彼と共に“世界を救う鍵”として戦う使命。
しかし、レイとの誓いに隠された真実や、迫りくる敵の陰謀が俺たちを追い詰める――。
異世界で見つけた愛〜推し騎士との奇跡の絆!
推しとの距離が近すぎる、命懸けの異世界ラブファンタジー、ここに開幕!
美少年に転生したらヤンデレ婚約者が出来ました
SEKISUI
BL
ブラック企業に勤めていたOLが寝てそのまま永眠したら美少年に転生していた
見た目は勝ち組
中身は社畜
斜めな思考の持ち主
なのでもう働くのは嫌なので怠惰に生きようと思う
そんな主人公はやばい公爵令息に目を付けられて翻弄される
ちっちゃくなった俺の異世界攻略
鮨海
ファンタジー
あるとき神の采配により異世界へ行くことを決意した高校生の大輝は……ちっちゃくなってしまっていた!
精霊と神様からの贈り物、そして大輝の力が試される異世界の大冒険?が幕を開ける!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる