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命乞いの必要はない
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カタラは積極的に魔神王への攻撃を考えており、シャルもそれに同調している。査定士は歯がゆさを堪えたような顔のままドラゴン達をなだめ、アルマは俺の様子を伺っている。
「ふんふふふーん、ふんふふふーん……」
女神は俺の体で勝手に鼻歌を歌い、下手くそなステップを踏んでいる。
「まず、魔神王が何属性なのかによるよな。精霊達は結構集まってくれてるから俺の攻撃の幅もかなり広いが……シャル、お前は?」
「戦闘となると僕は肉弾戦か誘眠の術の二択ですね。僕の身体はとても脆いので反撃されたら終わりです、瞬殺できない相手に肉弾戦は向きません。術は……神性を眠らせられるとは思えません」
「となると戦力はこのカタラさんのみ……ドラゴンは、うーん、生後一ヶ月あるかないかで魔神王と戦えってのは無茶だよなぁ。おいネメスィ、魔神王って何属性?」
カタラの手のひらで光の玉が踊っているように見える、光が強く見えにくいがあれが精霊なのだろう。
「…………お前ごとき叔父上に傷一つ付けられる道理がない、無謀な真似はやめろ」
「……あ? ネメスィ、お前にとっては叔父さんなんだからそりゃ複雑な気分だろうけどよ、このままじゃサクが戻ってこないんだぞ? 神の座から引きずり下ろすってだけで……別に殺すわけじゃないんだから協力しろよ、つーか叔父さんなら説得しろよ」
「叔父上は俺の言葉などお聞きにならない! それはついさっき証明された、説得も攻撃も無駄だ!」
言い争う二人を止めたいのに、俺の体は俺の意思で動いてくれない。
『……あ、ボクが死んだね』
『なんだよ急に……暇なら俺の体ちょっと返せよ、アイツらと話したい』
女神は俺の求めに応じずに一歩飛び退いた。次の瞬間、たった今まで俺が立っていた場所に魔神王が現れた。
『……っ!? お、おい、ボクが死んだって言ったの、まさか……あの黒いのか?』
『あぁ、こそっとリソースを奪ってやったら抵抗出来なかったみたいだね』
『お前のせいで死んだのか!? お前……なんで平気な顔してるんだ、自分だろ』
『問題ないよ、ニャルラトホテプはボク一人で十分さ。全てはキミの体を手に入れるための布石に過ぎないんだから』
『え……? お前、さっきは俺の体はそんなにいらないとか言ってたじゃん』
またゲラゲラと下卑た笑い声が頭の中に響く。
『ボクが本当のことだけ話してると思ってるんだ! 男にモテるのはボクのスキルのおかげだけじゃないのかなぁ? ド天然バカってモテるもんね!』
『このクソ野郎っ……!』
『やだ、ボク女神だよ? 野郎だなんてひどーい。ふふ、キミにはどーせ何も出来ないだろうしネタばらししてあげる。いい? 魔樹は魔神王が各地に生やしたモノ、彼に繋がってるんだよ。魔樹から生まれたインキュバスの身体は魔樹と縁が深い、キミを通して魔樹に繋がり魔神王の魔力を奪えるんだ』
魔神王の魔力を奪い、この世界の神の座も奪う作戦なのか。なら本当にカタラ達に手伝わせる必要はない、魔力を奪う前に魔神王にカタラ達を殺させ、俺を絶望させて遊ぶだけ──許せない。
『カタラ! クソ……カタラっ、戦うな、カタラぁっ! ネメスィ……ネメスィ、みんなを止めてくれっ!』
女神は俺に俺の体の操作権を渡さない、いくら叫んでも彼らに伝わる音にはならない。
『邪神……お前、最初からっ、俺を転生させたあの時から、俺の体を奪うつもりで……?』
『当たり前じゃないか。だから黒髪黒目にしたんだよ、基本ピンクのインキュバスを黒くするのは大変だったけど、ピンク色なんてボクらしくないもん』
俺には何も出来ない。まただ、また俺は無力なままみんなが傷付く様を見なければならない。
「ネメスィ! とっとと教えろ、魔神王は何属性のどんな魔物なんだ!」
「……叔父上は、ありとあらゆる属性を支配下に置き、神性でありながら魔性も持つ……完全無欠の神だ。何もするな、カタラ。動かなければ叔父上は俺達を敵と認識しないかもしれん」
カタラはネメスィの忠告を即刻無視し、魔術陣を組み立てると光の玉に被せ、赤い光を燃え盛る鳥へと変えた。
「──火の精霊よ──」
「…………おいで」
勇ましく鳴く鳥型の精霊に魔神王は手を差し伸べる。瞬間、精霊はヒヨコのような姿に変わり、魔神王の手にぽてっと落ちた。
「よしよし……さぁ、おいで、みんなおいで、僕のところへおいで」
カタラの周りに漂っていた光の玉が魔神王の元へ向かい、彼の周りを衛星のように飛び回る。
「え……? せ、精霊が盗られた……? んなバカなっ、アイツらは契約済みの精霊だぞっ!」
精霊達が魔神王に吸い込まれるようにして姿を消す。
「この世の全ての魔力は叔父上のもの、精霊など……叔父上の力の一端に過ぎない。だから勝てるわけがないと言っているんだ」
ネメスィは魔神王を見つめたままゆっくりと歩を進め、攻撃手段を失って立ち尽くすカタラの腰に腕を巻いた。
「叔父上様っ! 申し訳ございません、この者は俺の親友なのです。どうか、どうか非礼をお許しください!」
頭を下げるネメスィの横を抜けてシャルが前に出る。勝てないと悟っているのか攻撃の意思は見られない。
「魔神王さん……お願いします、見逃してください。兄さんなんです、僕のたった一人の兄さんなんです、兄さんは邪神なんかじゃないっ……邪神に体を乗っ取られただけでっ、兄さんは兄さんのまま兄さんの中に居るんです! お願いしますっ、兄さんごと殺さないで……!」
ハッとした様子でアルマが俺を抱き締め、シャルの隣に並ぶ。魔神王は虹色の瞳を鈍く光らせて俺達を見つめている、ネメスィの話とは違い魔神王には事情を聞く程度の優しさはあるらしい。
「……俺からも頼みます、魔神王様。サクは俺の妻なんです、あなたにお許しをいただき婚姻の契約も済ませています……死さえ二人を分かつことなく、それはあなたが契約の際におっしゃることですよね。俺達はこれからも共に歩んでいきたいと思っています」
髪も肌も真っ白な魔神王、薄桃色の唇が開き、声変わり前の少年らしい高い声で言葉を紡いだ。
「頭が高い」
「……っ! ご、ごめんなさい……」
「あ……す、すまないっ、礼儀作法なんて分からなくて」
二人は慌ててその場に跪く。魔神王は二人から興味を失ったように虹色の視線をネメスィへ向ける。ネメスィもまた慌てて跪き、カタラの頭を押さえて彼にも膝をつかせた。
「どうか非礼をお許しください叔父上様っ! 彼らは俺の友人達です、どうかご慈悲を……そして、サクは俺の愛する者です。お願いです……叔父上様」
「ねめしぃ」
「ネメスィです、叔父上様……叔父上様、俺の我儘を聞いていただけませんか……?」
深々と頭を下げたネメスィの額はもう地面に擦っている。魔神王はネメスィの前に膝をついて屈むと金色の柔らかな髪を撫でた。
「お、叔父上様……!」
魔神王はネメスィの頼みを聞いてくれる気になったのだろうか、少なくともネメスィはそう思って顔を上げた。
「そんなに心配しなくても可愛い甥っ子の友達に怪我させたりしないよ。でも、危ないから自分達でちゃんと守り合うんだよ。僕は今から邪神と戦わなきゃいけない、巻き込まれないでね」
途中まで笑顔で頷いていたネメスィが硬直する。
「そ、そんなっ、叔父上様……やめてください! サクは、サクは俺の大切な人なんです!」
そんな場合じゃないと分かっているのにネメスィの必死な叫びにときめいてしまう。
「……うん、分かった」
「叔父上様……!」
「なるべく同じ形に作ってあげるよ」
魔神王に繋がる魔樹から生まれたインキュバスごとき、魔神王はいくらでも生み出せるのだろう。だからきっとネメスィの愛情が分からないのだ。
「…………ドラゴン達、この場にいる者を守れ。サクっ! 来い!」
ネメスィの背から黒い粘液が吹き出し、翼を形作る。地面を蹴って俺を抱き締めると翼を揺らして空へと飛び上がり、雲を突き破った。
「よし、ここまで来れば……サク、いや、今は邪神か、手短に話すが──」
「ねめしー、なんで逃げるの?」
目の前にぬっと魔神王が現れ、ネメスィは声にならない悲鳴を上げた。
「ふんふふふーん、ふんふふふーん……」
女神は俺の体で勝手に鼻歌を歌い、下手くそなステップを踏んでいる。
「まず、魔神王が何属性なのかによるよな。精霊達は結構集まってくれてるから俺の攻撃の幅もかなり広いが……シャル、お前は?」
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「…………お前ごとき叔父上に傷一つ付けられる道理がない、無謀な真似はやめろ」
「……あ? ネメスィ、お前にとっては叔父さんなんだからそりゃ複雑な気分だろうけどよ、このままじゃサクが戻ってこないんだぞ? 神の座から引きずり下ろすってだけで……別に殺すわけじゃないんだから協力しろよ、つーか叔父さんなら説得しろよ」
「叔父上は俺の言葉などお聞きにならない! それはついさっき証明された、説得も攻撃も無駄だ!」
言い争う二人を止めたいのに、俺の体は俺の意思で動いてくれない。
『……あ、ボクが死んだね』
『なんだよ急に……暇なら俺の体ちょっと返せよ、アイツらと話したい』
女神は俺の求めに応じずに一歩飛び退いた。次の瞬間、たった今まで俺が立っていた場所に魔神王が現れた。
『……っ!? お、おい、ボクが死んだって言ったの、まさか……あの黒いのか?』
『あぁ、こそっとリソースを奪ってやったら抵抗出来なかったみたいだね』
『お前のせいで死んだのか!? お前……なんで平気な顔してるんだ、自分だろ』
『問題ないよ、ニャルラトホテプはボク一人で十分さ。全てはキミの体を手に入れるための布石に過ぎないんだから』
『え……? お前、さっきは俺の体はそんなにいらないとか言ってたじゃん』
またゲラゲラと下卑た笑い声が頭の中に響く。
『ボクが本当のことだけ話してると思ってるんだ! 男にモテるのはボクのスキルのおかげだけじゃないのかなぁ? ド天然バカってモテるもんね!』
『このクソ野郎っ……!』
『やだ、ボク女神だよ? 野郎だなんてひどーい。ふふ、キミにはどーせ何も出来ないだろうしネタばらししてあげる。いい? 魔樹は魔神王が各地に生やしたモノ、彼に繋がってるんだよ。魔樹から生まれたインキュバスの身体は魔樹と縁が深い、キミを通して魔樹に繋がり魔神王の魔力を奪えるんだ』
魔神王の魔力を奪い、この世界の神の座も奪う作戦なのか。なら本当にカタラ達に手伝わせる必要はない、魔力を奪う前に魔神王にカタラ達を殺させ、俺を絶望させて遊ぶだけ──許せない。
『カタラ! クソ……カタラっ、戦うな、カタラぁっ! ネメスィ……ネメスィ、みんなを止めてくれっ!』
女神は俺に俺の体の操作権を渡さない、いくら叫んでも彼らに伝わる音にはならない。
『邪神……お前、最初からっ、俺を転生させたあの時から、俺の体を奪うつもりで……?』
『当たり前じゃないか。だから黒髪黒目にしたんだよ、基本ピンクのインキュバスを黒くするのは大変だったけど、ピンク色なんてボクらしくないもん』
俺には何も出来ない。まただ、また俺は無力なままみんなが傷付く様を見なければならない。
「ネメスィ! とっとと教えろ、魔神王は何属性のどんな魔物なんだ!」
「……叔父上は、ありとあらゆる属性を支配下に置き、神性でありながら魔性も持つ……完全無欠の神だ。何もするな、カタラ。動かなければ叔父上は俺達を敵と認識しないかもしれん」
カタラはネメスィの忠告を即刻無視し、魔術陣を組み立てると光の玉に被せ、赤い光を燃え盛る鳥へと変えた。
「──火の精霊よ──」
「…………おいで」
勇ましく鳴く鳥型の精霊に魔神王は手を差し伸べる。瞬間、精霊はヒヨコのような姿に変わり、魔神王の手にぽてっと落ちた。
「よしよし……さぁ、おいで、みんなおいで、僕のところへおいで」
カタラの周りに漂っていた光の玉が魔神王の元へ向かい、彼の周りを衛星のように飛び回る。
「え……? せ、精霊が盗られた……? んなバカなっ、アイツらは契約済みの精霊だぞっ!」
精霊達が魔神王に吸い込まれるようにして姿を消す。
「この世の全ての魔力は叔父上のもの、精霊など……叔父上の力の一端に過ぎない。だから勝てるわけがないと言っているんだ」
ネメスィは魔神王を見つめたままゆっくりと歩を進め、攻撃手段を失って立ち尽くすカタラの腰に腕を巻いた。
「叔父上様っ! 申し訳ございません、この者は俺の親友なのです。どうか、どうか非礼をお許しください!」
頭を下げるネメスィの横を抜けてシャルが前に出る。勝てないと悟っているのか攻撃の意思は見られない。
「魔神王さん……お願いします、見逃してください。兄さんなんです、僕のたった一人の兄さんなんです、兄さんは邪神なんかじゃないっ……邪神に体を乗っ取られただけでっ、兄さんは兄さんのまま兄さんの中に居るんです! お願いしますっ、兄さんごと殺さないで……!」
ハッとした様子でアルマが俺を抱き締め、シャルの隣に並ぶ。魔神王は虹色の瞳を鈍く光らせて俺達を見つめている、ネメスィの話とは違い魔神王には事情を聞く程度の優しさはあるらしい。
「……俺からも頼みます、魔神王様。サクは俺の妻なんです、あなたにお許しをいただき婚姻の契約も済ませています……死さえ二人を分かつことなく、それはあなたが契約の際におっしゃることですよね。俺達はこれからも共に歩んでいきたいと思っています」
髪も肌も真っ白な魔神王、薄桃色の唇が開き、声変わり前の少年らしい高い声で言葉を紡いだ。
「頭が高い」
「……っ! ご、ごめんなさい……」
「あ……す、すまないっ、礼儀作法なんて分からなくて」
二人は慌ててその場に跪く。魔神王は二人から興味を失ったように虹色の視線をネメスィへ向ける。ネメスィもまた慌てて跪き、カタラの頭を押さえて彼にも膝をつかせた。
「どうか非礼をお許しください叔父上様っ! 彼らは俺の友人達です、どうかご慈悲を……そして、サクは俺の愛する者です。お願いです……叔父上様」
「ねめしぃ」
「ネメスィです、叔父上様……叔父上様、俺の我儘を聞いていただけませんか……?」
深々と頭を下げたネメスィの額はもう地面に擦っている。魔神王はネメスィの前に膝をついて屈むと金色の柔らかな髪を撫でた。
「お、叔父上様……!」
魔神王はネメスィの頼みを聞いてくれる気になったのだろうか、少なくともネメスィはそう思って顔を上げた。
「そんなに心配しなくても可愛い甥っ子の友達に怪我させたりしないよ。でも、危ないから自分達でちゃんと守り合うんだよ。僕は今から邪神と戦わなきゃいけない、巻き込まれないでね」
途中まで笑顔で頷いていたネメスィが硬直する。
「そ、そんなっ、叔父上様……やめてください! サクは、サクは俺の大切な人なんです!」
そんな場合じゃないと分かっているのにネメスィの必死な叫びにときめいてしまう。
「……うん、分かった」
「叔父上様……!」
「なるべく同じ形に作ってあげるよ」
魔神王に繋がる魔樹から生まれたインキュバスごとき、魔神王はいくらでも生み出せるのだろう。だからきっとネメスィの愛情が分からないのだ。
「…………ドラゴン達、この場にいる者を守れ。サクっ! 来い!」
ネメスィの背から黒い粘液が吹き出し、翼を形作る。地面を蹴って俺を抱き締めると翼を揺らして空へと飛び上がり、雲を突き破った。
「よし、ここまで来れば……サク、いや、今は邪神か、手短に話すが──」
「ねめしー、なんで逃げるの?」
目の前にぬっと魔神王が現れ、ネメスィは声にならない悲鳴を上げた。
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