過労死で異世界転生したのですがサキュバス好きを神様に勘違いされ総受けインキュバスにされてしまいました

ムーン

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おあずけの末のがたまらない

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ベッドの上で胡座をかいたアルマと向かい合い、大きな手に胴を掴まれる。よくやる体位だ、今後孔に擦り付けられている巨根に貫かれたら腹を掴んだ手によって前立腺が挟まれ、イき狂うのがいつもの流れだ。

「んっ、んんんっ……! んっ、ふ、ぅうっ、ぁぅっ……! ん、んっ……?」

俺の尻肉を押しのけて割れ目に挟まり、後孔の縁をこね回している陰茎が挿入される気配はない。

「ん、んぅっ、ん、アルマ……? アルマぁっ、はやく入れてよぉ……」

「すまないな、少し待ってくれないか? もっと濡らした方が滑りがいいだろうから、もう少しだけ……」

アルマは俺が潤滑油として溢れさせている腸液を自身の陰茎に塗りつけているようだ。しかし、セックスのためだけに存在するインキュバスの穴にそんな気遣いは必要ない。

「そんなのいいからっ、はやくぅ……もうぐしょ濡れなんだから、好きなだけずぼずぼしていいからぁっ……ずりずりもぉやだっ、じれったいよぉっ……」

アルマは先程から話し合っているカタラとシャルの様子をチラチラと見ている。母乳を止めておく術の完成を待っているのは明らかだ。

「……入れただけでイったりしないからぁ」

「サク……」

自分の仕草が分かりやす過ぎたと察したのか、アルマは赤い肌を更に赤くする。

「…………本当に大丈夫か? 俺もそろそろ限界なんだ……入れてもイかないな?」

「イかないっ、俺そこまでじゃない……アルマこそ、すぐに出したりしないでね?」

「俺は思わず動いてしまわないかの方が心配だな」

後孔が亀頭に吸い付く。挿入してくれるのだと意識すると途端に下腹がときめく。

「ぁ、あっ……おっき……ひっ……」

授乳中からずっと焦らされていた腸壁にようやく齎された快感が電流のように全身を駆け巡る。

「ぁ、あっ……!」

「もう少しで全部だよ」

身体が勝手に反って、足が勝手にピンと伸びる。頭がふわふわして、瞼の裏がチカチカする。

「あと少し……」

胸が張ったような違和感、勝手にヒクヒクと震える乳首──あ、ダメだこれ。

「よしっ、全部入ったよ、サク……」

「イくぅぅっ!」

慎重な挿入が終わって達成感からの笑顔で俺を見つめたアルマは腹に母乳をかけられて硬直した。

「は、ぁ……おっき、きもち……」

「……サク、イかないと言っただろう!? 入れてすぐにイって……どうして嘘をつくんだ、サクにとってどれだけ危険か分かっていないのか?」

「…………おなかへったぁ」

「当然だ! 全く、すぐに抜いて……いや、このまま待つぞ」

深刻な空腹だ。すぐに食べなければ死んでしまう、そんな恐怖すら覚える飢えを経験するなんて平和ボケした前世ではありえなかった。まぁ過労死はしたが。

「おなかっ、へった……おなかへったぁっ、ごはん、ごはんちょぉだいっ、アルマぁ」

「……っ、こら、サク、動くな!」

腰をヘコヘコと動かして食事を──アルマの射精を促そうとすると、アルマは牙を剥いて俺を叱った。

「ひっ……!?」

生物の本能がアルマの牙を恐れ、俺の顔を引き攣らせた。

「ぁ……」

アルマはすぐに口を固く閉ざし、俺から目を逸らした。怯えてしまったことを謝ろうと開いた口は、アルマへの恐怖を感じた本能よりも食欲を優先した。

「アルマ、アルマぁっ、出して……」

「……っ!? こら……動くな、動くなサクっ……」

口を開けず、優しい目をしたまま叱られても俺の腰は止まれない。

「ん、んっ、ん、んんっ……きもひっ、ぁっ、ゃ、イきそ、ぉっ……!」

「……止まれ!」

アルマは大きな手を両方使って俺の腹を強く掴んで無理矢理動きを止めた。爪が刺さらないように気遣われた親指が前立腺を捉え、体内の陰茎に押し付けて潰した。

「ひんっ……!? イっ、ぐぅぅうっ!」

先程よりも多量の母乳が勢いよく噴き出し、アルマは赤褐色の顔を青くする。

「サ、サク……? 大丈夫か?」

「ん、きも、ひっ……かっひゃ」

「そうではなくて、その、腹の具合は……?」

「おなかへったぁ……おなかへってしんじゃう」

「…………カ、カタラーっ! シャルーっ! 助けてくれ!」

射精禁止の術を構築し直し、母乳噴出禁止の術を作ろうとしている二人がそろそろとやってくる。向かい合った彼らの手には魔力の糸が絡んでおり、壮大なあやとりか何かをしているように見えた。

「うわ、旦那……お前何イかせてんだよ」

「サクが入れたくらいならイかないと言って……俺の判断ミスだ。二回もイかせてしまった。術はまだ出来ないのか?」

「完成してるもんを一部崩して組み直すって難しいんだよ、カタラさんは天才だから見通しは立ってるけどな。あ、シャル、俺の左中指の上から三番目の糸を右親指で上から取ってくれ」

やっぱりあやとりしてるだろ。

「……それが術なのか?」

「魔術陣の雛型だ。もうしばらくかかるけど、サク大丈夫か? 見た感じ……魔力ほぼカラじゃねぇか、マジで死ぬぞ」

「な、なんとかならないか? 魔力を分けてやるとか、何か……!」

手を離せない二人は困った顔をしたが、シャルは何かを思いついたようで尻尾の先端でアルマの腹を撫でた。

「出したものを飲ませれば少しはマシになりますよ。兄さん、あーん」

「あー……ん、ん……甘……」

尻尾の先端のハート型はヘラのように薄っぺらい。シャルはそれでアルマの身体に飛び散った俺の母乳をすくい、俺に舐めさせた。

「ど、どうだ? サク……」

空腹の慰めになったようで、先程よりは頭が回った。

「……俺の旦那様なんだから、シャルが撫で回すのやだ……」

しかし、先程よりマシというだけでしっかりとは頭が回っていなかったらしい。

「何……!? サ、サク……今のはサクが腹が減ったと言うから、そのためにだな」

「旦那様は俺がなでなでするのぉっ」

「あ、あぁ……自分で飲めるならそうしてくれ」

俺は尻尾を体の前に回し、アルマの胸元をただ撫で回した。尻尾の先端をぺちぺちと当てるのはそれだけで気持ちよくて、快感が背を登ってくる。

「……おい、シャル。そんな絶望した顔すんなよ、サクは多分腹減って自分でも何言ってるか分からなくなってるって」

「僕だって撫で回すなら兄さんがいいのに……」

「…………うん、俺、お前の慰め方分かんねぇわ」

「頭、なでなでしてください」

「……っ!? マジか、とうとう俺それ許されるのか……分かった、とっとと構築終わらせてサクに術かけて、後は旦那に任せて俺達は俺達で楽しもうぜ!」

「…………言い方がやらしくて気持ち悪いのでやっぱりおじさんのとこ行きます」

話しながらも二人の手は今日に動き、魔力で作られた半透明の糸をあやとりのように使って幾何学的で立体的な模様を組み立てていった。
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