上 下
228 / 604

教育係の歳下感に絆される

しおりを挟む
大量のイボが不規則に並び、男根にはあまり似ていない歪な張形。アルマのものより二回り小さいが、十分巨大と言える。

「入りそうだな……体柔らかいんだな、お前」

「ひっ、ぁ、あっ……あぁあああっ! んっ、ぁ、あ……」

巨大な張形を一気に飲み込んでしまい、イボにひだや前立腺を弾かれ、絶頂を迎えて自分の腹を精液で汚した。

「えっ……う、嘘、一気に入れるつもりは……ごめん、大丈夫か?」

インキュバスの腸は人間とは形が違う。人間にするつもりの力加減では合わないこともあるだろう。

「ん……きもちいい、です。早く……ずぼずぼって、してください」

「いや、これ全部一気に入るならもう教育は終わりだぞ……入らないだろって言って、拡げる目標決めてやろうとしただけなのに」

「そうなんですか。じゃあ、俺って優秀ですよね?」

「一発で入った子なんて今まで見たことないよ。すごいけど……今まで結構酷い目に遭ってきた感じだよな、よしよし、ここ高い店だからヤバい客いたら告げ口して大丈夫だからな」

なんか同情されてしまった。確かに酷い目には遭ってきたが、簡単に挿入できたのはインキュバスだからだ。正直に言うわけにもいかないので可哀想なフリをしておくか。

「まぁ、はい……あの、教育すぐに終わったご褒美に、たくさん抜き挿ししてください」

「俺には媚びなくていいんだぞ?」

「え……ぁ、いや、そういうんじゃなくて」

「分かってる。大丈夫。もう抜くよ、そもそもこれ試験用だからさ、似たような玩具で掻き回されて穴締まらなくなっちゃって店追い出された子とかいて……試験で使うのも怖いんだよな」

挿入の時は一息だったけれど、先輩は慎重に張形を抜いてくれた。ゆっくりと擦れていく長い快感に下腹の疼きが酷くなっていく。ようやく抜けた頃には俺はもう脳に霧がかかったような発情状態に陥っていた。

「抜けた抜けた、めくれてたりも……しないな、怪我もしてなさそうだ」

「先輩……先輩がゆっくり抜いてくれるから、俺っ……お腹、きゅんきゅんして、今すっごく疼いてて……先輩、先輩のください、早く入れてください……」

先輩はまだ十代だろうか、細身の少年だ。あまり抵抗しなかったため俺でも楽に押し倒せた。仰向けになった先輩の腹の上に体重をかけないよう気を付けながら跨った。

「あの……新人くん、店の男の子同士でこういうのは禁止されててさ」

「部屋見られてるわけでもないでしょ? 見に来たりもしませんよね? 声上げたって教育中だからだと思いますよ……先輩、俺を抱くのは嫌ですか?」

射精してしまったせいだろう、腹が減った。空腹と発情が重なったらもうインキュバスの本能は抑えられない。

「嫌って言うか……その、俺……まだって言うか、そっちは経験ないって言うか、童貞って言うか」

俺と同じだ、今まで抱かれてばかりで誰かを抱いたことがない。

「俺も童貞ですよ。だから大丈夫です、先輩」

「何も大丈夫じゃない……」

抵抗しない先輩の服を脱がすとしっかり勃起した陰茎が顔を出した。皮を被っており、小さい。口でやろうかとも思ったが、先輩が不安ながらも期待に満ちた目を向けているのに気付いて小さな陰茎を握った。

「入れますね」

「う、うん……わっ、温かい……や、ばっ、すっごい包まれてる感じ……」

手を添えてゆっくりと挿入し、前立腺に届かない陰茎を意識して締め付ける。インキュバスの腸壁は精液を搾り取るためにグネグネとうねる、腰を振らなくても射精させられるだろう。経験がないなら俺が人間ではないとバレないだろうし。

「ぁ……なにっ、これ、すごいっ……なか、でっ……しごかれて、やばい……うそ、こんな感じなの……」

「先輩ったら入れてる方なのにそんな顔しちゃって」

中性的な顔は蕩け切っており、口を半開きにしている様子はいつもの俺を見ているかのようだ。

「らって、きもち……ぁ、あーっ……ぁ、出ちゃった、ごめん……」

「いえ、ありがとうございました」

童貞を捨てた記念の精液なんて貴重じゃないか。陰茎が小さかったせいで奥まで精液が届かず、吸収出来ずにかなり垂れてしまったけれど。

「抜けた……? なんか、まだふわふわして……あっ、中に出しちゃってたね、ごめん、処理しなきゃ」

「一人でやります。先輩はゆっくり休んでください」

「そう……? うん、じゃあ寝るよ、ごめんな……ありがとう」

起き上がろうとする先輩の肩を押さえて仰向けに寝たままにすると先輩はすぐに眠った。俺は太腿に垂れた精液を掬って舐め、しっかり食事をさせてもらった。まだ熟れていない果実のような爽やかな感じ……インキュバスだから仕方ないと言いたいけれど、気持ち悪いな、俺。

「美味しかったですよ、先輩」

眠った彼の隣に寝転がり、毛布を肩まで上げて眠った。



翌朝、先輩に肩を揺さぶられて目を覚ます。目を擦りながら彼に着いていくと少年が大勢で朝食を取っていた。どの子も華奢で可愛らしい、第二次成長期前の少年ばかりだ。店に来る客の好みが透けて見える。

「朝食も給料出たら買えるんだ、タダでもらえるのはパンだけだから……しばらくは俺が奢るよ」

「あ、いえ、俺いりません。えっと……少食なので」

「この仕事、結構体力いるんだぞ?」

「いえ、本当に……本当に、いりませんから」

先輩は納得が行っていなさそうな顔をしながらも自分の朝食を買いに向かった。狭い食堂内に話し声はあまりない、視線は感じるが声はかけられない。少年同士で会話はしないものなのだろう。

「何ボーッとしてるんだよ、ほらパン」

「あ、ありがとうございます……」

「本当に他のなくて大丈夫か?」

「大丈夫です、ありがとうございます」

パンすらいらないと言えば流石に怪しまれる。よく噛んで水と混ぜて飲めば誤魔化せるか? 試してみるか。

「……みんな、静かですね」

「仕事中はよく喋るんだけどな」

硬いパンをドロドロになるまで噛んで水と混ぜて飲み込む。食道が狭いわけではないので味がしないものをずっと噛む不快感を耐えれば食べることは容易だ。

「……っ、ぅ……げほっ、うっ……やっぱ、だめ…………ぉえっ」

胃が食物を拒絶して胃液ごと逆流させる。手で口を押さえても耐え切れず、机の上に吐いてしまった。

「うわっ……だ、大丈夫か? 水飲め水」

水分はインキュバスにも必要だ、だから飲んでも気持ち悪くならない。

「何を騒いでる!」

体格のいい男が寄ってくる。

「あ、すいません……新人くんが吐いちゃって。体調悪いのかも」

「はぁ? 全く……汚ぇな。分かった、介抱してやるよ。ほら、来い」

男に腕を掴まれて立ち上がるが、先輩が反対の腕を掴んで引き止めた。

「待ってくれ! 昨日の晩に入ったばっかりなんだ、ちゃんと言っておくから許してやってくれ!」

「……お前、教育係か?」

「そ、そうだけど」

「じゃあお前も来い」

先輩は顔を青くしながらも俺の腕を離さず、頷いて男の歩みに足を合わせた。男の言う「介抱」が折檻か何かなのは言われなくても分かる。

「……ごめんなさい、先輩」

「…………大丈夫、気にするな」

青い顔をして僅かに震えているのに笑顔を作られては胸が締め付けられてしまう。顔も性格も何もかも全く似ていないはずなのに彼とシャルが被って見える、庇いたいと思ってしまう。
しおりを挟む
感想 156

あなたにおすすめの小説

病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない

月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。 人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。 2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事) 。 誰も俺に気付いてはくれない。そう。 2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。 もう、全部どうでもよく感じた。

王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません

きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」 「正直なところ、不安を感じている」 久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー 激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。 アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。 第2幕、連載開始しました! お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。 以下、1章のあらすじです。 アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。 表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。 常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。 それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。 サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。 しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。 盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。 アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

【第1章完結】悪役令息に転生して絶望していたら王国至宝のエルフ様にヨシヨシしてもらえるので、頑張って生きたいと思います!

梻メギ
BL
「あ…もう、駄目だ」プツリと糸が切れるように限界を迎え死に至ったブラック企業に勤める主人公は、目覚めると悪役令息になっていた。どのルートを辿っても断罪確定な悪役令息に生まれ変わったことに絶望した主人公は、頑張る意欲そして生きる気力を失い床に伏してしまう。そんな、人生の何もかもに絶望した主人公の元へ王国お抱えのエルフ様がやってきて───!? 【王国至宝のエルフ様×元社畜のお疲れ悪役令息】 ▼第2章2025年1月18日より投稿予定 ▼この作品と出会ってくださり、ありがとうございます!初投稿になります、どうか温かい目で見守っていただけますと幸いです。 ▼こちらの作品はムーンライトノベルズ様にも投稿しております。

社畜だけど異世界では推し騎士の伴侶になってます⁈

めがねあざらし
BL
気がつくと、そこはゲーム『クレセント・ナイツ』の世界だった。 しかも俺は、推しキャラ・レイ=エヴァンスの“伴侶”になっていて……⁈ 記憶喪失の俺に課されたのは、彼と共に“世界を救う鍵”として戦う使命。 しかし、レイとの誓いに隠された真実や、迫りくる敵の陰謀が俺たちを追い詰める――。 異世界で見つけた愛〜推し騎士との奇跡の絆! 推しとの距離が近すぎる、命懸けの異世界ラブファンタジー、ここに開幕!

愛人がいらっしゃるようですし、私は故郷へ帰ります。

hana
恋愛
結婚三年目。 庭の木の下では、旦那と愛人が逢瀬を繰り広げていた。 私は二階の窓からそれを眺め、愛が冷めていくのを感じていた……

美少年に転生したらヤンデレ婚約者が出来ました

SEKISUI
BL
 ブラック企業に勤めていたOLが寝てそのまま永眠したら美少年に転生していた  見た目は勝ち組  中身は社畜  斜めな思考の持ち主  なのでもう働くのは嫌なので怠惰に生きようと思う  そんな主人公はやばい公爵令息に目を付けられて翻弄される    

ちっちゃくなった俺の異世界攻略

鮨海
ファンタジー
あるとき神の采配により異世界へ行くことを決意した高校生の大輝は……ちっちゃくなってしまっていた! 精霊と神様からの贈り物、そして大輝の力が試される異世界の大冒険?が幕を開ける!

処理中です...