63 / 604
番外編 大切なもの(ネメスィside)
しおりを挟む
薄暗い廃墟、ぶらりと下がった不気味な影。
「……お前が廃墟に住み着き周辺住民を襲っているという大蝙蝠か」
影がもぞりと動く。
「箱庭の離島の勇者、ネメスィ・ルーラーの名の元に……貴様を罰する」
影が大きく膨らむ。蝙蝠が翼を広げて金髪の青年──ネメスィの元へと突っ込んでいく。蝙蝠はたまにやってくる自身を討伐しようとした者達を何人も返り討ちにしてきた。首筋に噛みつき血を吸う蝙蝠を引き剥がして失血死を免れたとしても、高熱を伴う病によって死んでしまうのだ。
蝙蝠はいつもと同じように自身の素早さに対応できないノロマな人間を喰らうつもりだった。しかし、瞬きの間に蝙蝠の視界からネメスィは消え、蝙蝠は床に落ちた。落ちた理由は蝙蝠自身も分からない。
「何人も殺していると聞いたが……大したことはなかったな」
ネメスィに掴み上げられられた蝙蝠が意識が途絶える寸前に見たのは、自分の首から下が床に転がっている光景だった。
大蝙蝠の首を持って一人街を歩く。大通りは人が多く、早くは歩けない。今も馬車が進みあぐねている。
「勇者様! 勇者様、それが郊外の廃墟に住み着いた大蝙蝠ですか!?」
買い物中の女達に囲まれた。息を大きく吸って笑顔を作り、明るい声を出す。
「あぁ、大したことはなかったな! ほら、今から報告に行くんだ、通してくれ!」
勇者として尊敬の眼差しを向けてくる民に手を出す訳にはいかないから、女に絡まれると嬉しく思いつつもお預けに悶々としていた。しかし俺にはもうサクが居る、可愛いサク、サクに比べればどんな女も泥人形に見える。
「ほらお前ら、馬車を通してやれ」
馬車の道を塞いで騒いでいる者達に声をかけ、御者に会釈を返し、報告に向かった。
依頼達成の報酬を片手にすぐに宿に戻るつもりだったが、途中で思い直して装身具を売る店に寄った。
「いらっしゃいませー、贈り物ですか?」
剣をぶら下げた男が来る店ではないのだろう。店員は俺自身が身に着ける物でないと判断した。
「……あぁ、相談に乗ってくれ」
サクに似合う装飾品を考えるため、サクの姿を思い描く。
ぬばたまの黒髪は耳に半分かかる程度に伸び、寝起きはぴょこぴょこと跳ねているが、本人にそれを気にする様子はない。その髪の撫で心地の素晴らしさを思い出し、髪を掻き分けて飛び出した羽が揺れる面白さを思い出し、手のひらに髪と羽の感触が蘇る。昨日は思い切り引っ張ったら痛がっていた、あの顔は可愛かったな。
「どこに着ける物にしましょう?」
髪飾りを……と思っていたが、そこまでの長さでもない。
ピアスはどうだろう……あぁ、穴を空けるために針を刺したら痛がるだろう、また可愛らしく泣くのだろう。サクに俺が贈った物の跡がそれを外しても残るというのは素晴らしい。
指輪は……まだ、早い。ブレスレット……インパクトが弱い。アンクレット……セクシーだが、もっと見えやすいところに欲しい。
「……これは何だ?」
「チョーカーです。首に巻くものですが……支配被支配のイメージが強く、贈る相手との関係をよく考えた方がいいかと」
支配、被支配……ピッタリだ。サクは俺の仲間、俺の物だ。あの細く白い首に黒革の帯が巻き付き、あのしゃぶりつきたくなる鎖骨の間にサクの尻尾の先と同じ形の宝石がぶら下がる。
素晴らしい。
「石の色はどうされますか?」
「……俺の目と同じ色はあるか?」
「え? えぇと……こちらはいかがでしょう、シトリンという石です」
「それで頼む。いくらになる?」
重くなったばかりの財布がまた軽くなってしまった。カタラに何を言われるか……まぁ、サクにこれを着けられるならいいか。
サクは喜ぶだろうか、嫌がるだろうか。
喜んだらどうしよう。「ありがとう」と言われたらどう返せばいい? 「大好き」なんて言われたとしたら、どう表情を誤魔化せばいい?
嫌がられたらどうしよう。首輪を着けるつもりかと非難されたら──また殴ってしまいそうだ。そのつもりだと、お前は俺の物だと、泣くあの子を怒鳴りつけて無理矢理着けてしまいそうだ。
「……戻ったぞ」
扉を開けても返事はない。
「サク、土産がある、出てこい」
寝ているのかとベッドを見るも、誰も居ない。
隠れているのかと探してみるも、どこにも居ない。
「…………サク? 居ないのか?」
出かけているのだろう。
帰ってくるまで待つことにして、帰ってきたらすぐに抱くために先に風呂に入った。脱いだ服にこびりついた血を見ながら考える、サクは魔物の血の匂いをまとう俺をどうして恐れないのか……と。
信頼で恐怖を覆い隠している? 俺を愛している? 血の匂いに鈍いだけ? 本物のバカなのか?
「ふー…………落ちない、な……」
髪と体を洗い、自身の手を眺める。筋張った手に肌以外の色はないはずなのに、赤黒い跡が見える。石鹸の香りがするはずなのに、鉄錆の匂いが鼻腔を突く。
手を重点的に洗い直し、泡を流し、いつもは服の中に隠しているネックレスの石を眺めた。父に捨てられた後、孤児院で暮らしていた俺を迎えに来てくれた叔父の誘いを断った時にもらった物だ。
「…………叔父上、あなたは……今、何を」
叔父は平和を望んでいた。だから俺は勇者を名乗った。
叔父は共存を望んでいた。けれど俺は魔物を虐殺している。
叔父は……今の俺を見たら何を言うだろう。
「………………柄にもない、な」
サクの心境も、叔父についても、答えを出せないまま風呂を出る。サクが帰っていることを期待したが、帰っていたのはカタラだった。
「……なんだお前か」
「あれっ、風呂入ってたのネメスィかよ。サクは?」
「知らん……出かけてるんだろう」
「探しに行くぞ! 外に出るなって行ったんだぞ俺は……今朝は特段エロい顔してたし。もし外に出てたら襲われてるかも」
カタラの言葉を聞き、暴漢に襲われるサクを瞼の裏に思い描く。
──いやぁあっ! ネメスィ、ネメスィ助けて!
──暴れるなっ……この、大人しくヤらせろ!
──やだっ、ネメスィ以外なんてやだぁっ!
可愛らしく泣きながら俺の助けを待っているはずだ。
「何してる、行くぞカタラ!」
「楽観してたのはお前だろ!? ったく……まず聞き込みだ、走り回るなよ!」
「待ってろ……サク」
サクを探すため、カタラと共に部屋を飛び出した。騒ぐ俺達を不審に思う他の客の視線なんて気にせずに。
「……お前が廃墟に住み着き周辺住民を襲っているという大蝙蝠か」
影がもぞりと動く。
「箱庭の離島の勇者、ネメスィ・ルーラーの名の元に……貴様を罰する」
影が大きく膨らむ。蝙蝠が翼を広げて金髪の青年──ネメスィの元へと突っ込んでいく。蝙蝠はたまにやってくる自身を討伐しようとした者達を何人も返り討ちにしてきた。首筋に噛みつき血を吸う蝙蝠を引き剥がして失血死を免れたとしても、高熱を伴う病によって死んでしまうのだ。
蝙蝠はいつもと同じように自身の素早さに対応できないノロマな人間を喰らうつもりだった。しかし、瞬きの間に蝙蝠の視界からネメスィは消え、蝙蝠は床に落ちた。落ちた理由は蝙蝠自身も分からない。
「何人も殺していると聞いたが……大したことはなかったな」
ネメスィに掴み上げられられた蝙蝠が意識が途絶える寸前に見たのは、自分の首から下が床に転がっている光景だった。
大蝙蝠の首を持って一人街を歩く。大通りは人が多く、早くは歩けない。今も馬車が進みあぐねている。
「勇者様! 勇者様、それが郊外の廃墟に住み着いた大蝙蝠ですか!?」
買い物中の女達に囲まれた。息を大きく吸って笑顔を作り、明るい声を出す。
「あぁ、大したことはなかったな! ほら、今から報告に行くんだ、通してくれ!」
勇者として尊敬の眼差しを向けてくる民に手を出す訳にはいかないから、女に絡まれると嬉しく思いつつもお預けに悶々としていた。しかし俺にはもうサクが居る、可愛いサク、サクに比べればどんな女も泥人形に見える。
「ほらお前ら、馬車を通してやれ」
馬車の道を塞いで騒いでいる者達に声をかけ、御者に会釈を返し、報告に向かった。
依頼達成の報酬を片手にすぐに宿に戻るつもりだったが、途中で思い直して装身具を売る店に寄った。
「いらっしゃいませー、贈り物ですか?」
剣をぶら下げた男が来る店ではないのだろう。店員は俺自身が身に着ける物でないと判断した。
「……あぁ、相談に乗ってくれ」
サクに似合う装飾品を考えるため、サクの姿を思い描く。
ぬばたまの黒髪は耳に半分かかる程度に伸び、寝起きはぴょこぴょこと跳ねているが、本人にそれを気にする様子はない。その髪の撫で心地の素晴らしさを思い出し、髪を掻き分けて飛び出した羽が揺れる面白さを思い出し、手のひらに髪と羽の感触が蘇る。昨日は思い切り引っ張ったら痛がっていた、あの顔は可愛かったな。
「どこに着ける物にしましょう?」
髪飾りを……と思っていたが、そこまでの長さでもない。
ピアスはどうだろう……あぁ、穴を空けるために針を刺したら痛がるだろう、また可愛らしく泣くのだろう。サクに俺が贈った物の跡がそれを外しても残るというのは素晴らしい。
指輪は……まだ、早い。ブレスレット……インパクトが弱い。アンクレット……セクシーだが、もっと見えやすいところに欲しい。
「……これは何だ?」
「チョーカーです。首に巻くものですが……支配被支配のイメージが強く、贈る相手との関係をよく考えた方がいいかと」
支配、被支配……ピッタリだ。サクは俺の仲間、俺の物だ。あの細く白い首に黒革の帯が巻き付き、あのしゃぶりつきたくなる鎖骨の間にサクの尻尾の先と同じ形の宝石がぶら下がる。
素晴らしい。
「石の色はどうされますか?」
「……俺の目と同じ色はあるか?」
「え? えぇと……こちらはいかがでしょう、シトリンという石です」
「それで頼む。いくらになる?」
重くなったばかりの財布がまた軽くなってしまった。カタラに何を言われるか……まぁ、サクにこれを着けられるならいいか。
サクは喜ぶだろうか、嫌がるだろうか。
喜んだらどうしよう。「ありがとう」と言われたらどう返せばいい? 「大好き」なんて言われたとしたら、どう表情を誤魔化せばいい?
嫌がられたらどうしよう。首輪を着けるつもりかと非難されたら──また殴ってしまいそうだ。そのつもりだと、お前は俺の物だと、泣くあの子を怒鳴りつけて無理矢理着けてしまいそうだ。
「……戻ったぞ」
扉を開けても返事はない。
「サク、土産がある、出てこい」
寝ているのかとベッドを見るも、誰も居ない。
隠れているのかと探してみるも、どこにも居ない。
「…………サク? 居ないのか?」
出かけているのだろう。
帰ってくるまで待つことにして、帰ってきたらすぐに抱くために先に風呂に入った。脱いだ服にこびりついた血を見ながら考える、サクは魔物の血の匂いをまとう俺をどうして恐れないのか……と。
信頼で恐怖を覆い隠している? 俺を愛している? 血の匂いに鈍いだけ? 本物のバカなのか?
「ふー…………落ちない、な……」
髪と体を洗い、自身の手を眺める。筋張った手に肌以外の色はないはずなのに、赤黒い跡が見える。石鹸の香りがするはずなのに、鉄錆の匂いが鼻腔を突く。
手を重点的に洗い直し、泡を流し、いつもは服の中に隠しているネックレスの石を眺めた。父に捨てられた後、孤児院で暮らしていた俺を迎えに来てくれた叔父の誘いを断った時にもらった物だ。
「…………叔父上、あなたは……今、何を」
叔父は平和を望んでいた。だから俺は勇者を名乗った。
叔父は共存を望んでいた。けれど俺は魔物を虐殺している。
叔父は……今の俺を見たら何を言うだろう。
「………………柄にもない、な」
サクの心境も、叔父についても、答えを出せないまま風呂を出る。サクが帰っていることを期待したが、帰っていたのはカタラだった。
「……なんだお前か」
「あれっ、風呂入ってたのネメスィかよ。サクは?」
「知らん……出かけてるんだろう」
「探しに行くぞ! 外に出るなって行ったんだぞ俺は……今朝は特段エロい顔してたし。もし外に出てたら襲われてるかも」
カタラの言葉を聞き、暴漢に襲われるサクを瞼の裏に思い描く。
──いやぁあっ! ネメスィ、ネメスィ助けて!
──暴れるなっ……この、大人しくヤらせろ!
──やだっ、ネメスィ以外なんてやだぁっ!
可愛らしく泣きながら俺の助けを待っているはずだ。
「何してる、行くぞカタラ!」
「楽観してたのはお前だろ!? ったく……まず聞き込みだ、走り回るなよ!」
「待ってろ……サク」
サクを探すため、カタラと共に部屋を飛び出した。騒ぐ俺達を不審に思う他の客の視線なんて気にせずに。
20
お気に入りに追加
1,787
あなたにおすすめの小説
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
【第1章完結】悪役令息に転生して絶望していたら王国至宝のエルフ様にヨシヨシしてもらえるので、頑張って生きたいと思います!
梻メギ
BL
「あ…もう、駄目だ」プツリと糸が切れるように限界を迎え死に至ったブラック企業に勤める主人公は、目覚めると悪役令息になっていた。どのルートを辿っても断罪確定な悪役令息に生まれ変わったことに絶望した主人公は、頑張る意欲そして生きる気力を失い床に伏してしまう。そんな、人生の何もかもに絶望した主人公の元へ王国お抱えのエルフ様がやってきて───!?
【王国至宝のエルフ様×元社畜のお疲れ悪役令息】
▼第2章2025年1月18日より投稿予定
▼この作品と出会ってくださり、ありがとうございます!初投稿になります、どうか温かい目で見守っていただけますと幸いです。
▼こちらの作品はムーンライトノベルズ様にも投稿しております。
社畜だけど異世界では推し騎士の伴侶になってます⁈
めがねあざらし
BL
気がつくと、そこはゲーム『クレセント・ナイツ』の世界だった。
しかも俺は、推しキャラ・レイ=エヴァンスの“伴侶”になっていて……⁈
記憶喪失の俺に課されたのは、彼と共に“世界を救う鍵”として戦う使命。
しかし、レイとの誓いに隠された真実や、迫りくる敵の陰謀が俺たちを追い詰める――。
異世界で見つけた愛〜推し騎士との奇跡の絆!
推しとの距離が近すぎる、命懸けの異世界ラブファンタジー、ここに開幕!
美少年に転生したらヤンデレ婚約者が出来ました
SEKISUI
BL
ブラック企業に勤めていたOLが寝てそのまま永眠したら美少年に転生していた
見た目は勝ち組
中身は社畜
斜めな思考の持ち主
なのでもう働くのは嫌なので怠惰に生きようと思う
そんな主人公はやばい公爵令息に目を付けられて翻弄される
前世が飼い猫だったので、今世もちゃんと飼って下さい
夜鳥すぱり
BL
黒猫のニャリスは、騎士のラクロア(20)の家の飼い猫。とってもとっても、飼い主のラクロアのことが大好きで、いつも一緒に過ごしていました。ある寒い日、メイドが何か怪しげな液体をラクロアが飲むワインへ入れているのを見たニャリスは、ラクロアに飲まないように訴えるが……
◆明けましておめでとうございます。昨年度は色々ありがとうございました。今年もよろしくお願いします。あまりめでたくない暗い話を書いていますがそのうち明るくなる予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる