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賢者タイムが訪れない

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愛しているとハッキリと伝えられ、酸素不足と快楽で呆けた俺はただただ喜んでアルマの大きな体を抱き締める気概だけを持って彼の身体に腕を張り付かせた。

「嬉しい? そうか。サク……サクは? サクは俺をどう思っている?」

「しゅきぃ……らいしゅきらよぉ、あるまぁ、あいしてりゅー……」

「そうか、そうか……可愛い、なっ!」

「んぉっ!? ほ……ぅ、ぁ、はっ……!」

不意に腹の奥を突き上げられ、たった一度で軽い絶頂を迎えた。アルマは絶頂の余韻でぷるぷると震える俺を片手で支え、もう片方の手を馬車の中で眠っているカタラに伸ばした。

「ん……ぅわあっ!? オーガっ!? え……ぁ、サ、サクの……? 生き返ったのか……」

馬車から引きずり出されて地面に乱雑に落とされたカタラは目を覚まし、服を整えながら後ずさる。

「……精霊使いのカタラだな」

「ぁ、あぁ……そうだけど」

「我が伴侶の空腹を癒してくれた礼を言う」

「…………どういたしまして」

アルマは俺の腕を掴んでゆっくりと俺を回し、対面からバックへと体位を変えた。

「ひっ、ぁ、あぁっ、あひぃいっ!? まっ、まわりゅっ、こりぇっ、らめっ、ぁああっ! おなかねじれりゅうっ!」

俺はアルマではなくカタラと向き合う形になった。アルマは地面に膝をついてカタラににじり寄り、俺の手をカタラの膝につかせた。

「ぁ……ま、待っ……ぁああんっ! やぁっ、アルマっ、んぁああっ!」

そのまま後ろから激しく突かれ、カタラの膝を掴む俺の手にも力が入る。体に響くどちゅどちゅという水音混じりの音がカタラに聞こえているのかが気になっていた。

「我が伴侶はまだまだ物足りないらしい。俺は番としての役割を果たすよ。代理、ありがとう」

カタラに顔を見せないようにしたいと思う心はまだ欠片くらいなら残っているけれど、激しく突き上げられる快楽は俺を仰け反らせる。

「サク、どうだ? このまま続けたら満足できそうか? どんな具合だ?」

「できりゅううっ! って、いうかぁっ、してりゅうっ! イった、のにっ……イってるのにぃっ、まらイぐぅうっ!」

「……俺の話が分かるようじゃまだダメだ」

アルマは腰を掴むのをやめて腹を握る。

「んぉおおっ!? ふ、ぁっ、ひっ……イぐぅっ!? らめっ、りゃめっ、死ぬぅうっ!」

「サク……可愛い顔は誰にも見せるなと言ったよな? だが、見せていたな。挙句の果てに「好きだ」と叫んで…………サク、どうしてもこの人間に可愛い顔を見せたいなら、俺に抱かれて見せてやれ。ほら、ほらっ……! もっと声を上げろ!」

排尿のように溢れていく精液がカタラの足にかかる。内からも外からも快楽を叩き込まれ、正気に戻る隙がない。

「サク……? だ、大丈夫なのかよそれっ……おいオーガ! お前伴侶だって言うならサクをもっと丁寧に抱けよ!」

「……部外者が口を挟まないでもらおうか。人間、サクがどこを突かれるのが好きか知っているか? お前のちんまりしたモノでは届かない場所だ。ほら、サク……ここだ、そうだろう?」

「ひぐぅっ!? ぁ、ひっ、そぉっ、しょこきもひぃっ……!」

アルマかシャルにしか突けない奥まったところの弱点を激しく揺さぶられ、カタラに蕩けた顔を晒す。

「ならこの人間に教えてやれ。お優しいことで、心配しているらしいからな」

カタラの顔の前に更に押し出され、絶望混じりのその顔を見る。彼の心配を拭う必要があるのだと察し、元々蕩けた笑顔になっていただろう顔を更に深い笑顔に変えた。

「かたりゃあっ、俺っ、平気らよっ? こりぇっ、好きなのぉっ……お腹ごりごりするのっ、すぐイぐのぉおっ! ぉ、ほっ……ぁああっ! 外から押さえられてごりゅごりゅぎもぢぃのぉっ! あるましゅごいのぉおっ!」

「……そう、かよ。なら……これは好きか?」

歯を食いしばっても瞳は挑発的にアルマを睨み、両手で俺の胸を弄った。魔力の流れを理解して──だとか言っていた通り、少し摘まれただけなのにビリビリと快楽の電撃が身体銃を駆け巡った。今のが魔力的絶頂とやらだろう。

「ひぁあぁんっ! しゅきっ、しゅきぃっ! ちくびビリビリしゅるのさいこぉっ!」

「抓ってぐりぐりーって。ほら、サク……オーガはモノだけでテクニックがないだろ? 俺を選べよ。俺には届かない弱点だって? なら外側から魔力で叩いてやるよ、なぁ? ほら、カタラ君が好きだなぁ? サク?」

「イぐっ、イぐぅっ! 乳首イぐぅうっ! ぁ、はぁあっ、乳首イきしゅきっ、カタラしゅきぃっ!」

嫉妬したのかカタラの手を払ってアルマの手が胸を覆い、カタラに触れられないよう俺の上体を起こさせ、アルマの胸にぴったりと背を触れさせられる。アルマの太い指でこねくり回されるのもいいが、やはりカタラの方が細やかさがあった。

「ぅああっ! ひっぱるのらめっ、ぐにぐにしながらひっぱっちゃやらぁあっ!」

「引っ張る……? サク、俺は引っ張っていないぞ」

太い指の隙間でぐにぐにと潰すように弄られる乳首には半透明のリングが着いていた。カタラが魔力で作ったそのピアスのようなものはカタラの手と細い糸で繋がり、ちぎれそうなくらいに引っ張らさせていた。

「イくっ、イくぅっ、まら乳首イっちゃぅうっ! んひぃいっ! 中もっ、ごりゅごりゅ擦ってぇっ、ぎもちっ、ひぃいいっ!」

「サクっ……俺、だよな? サク、俺が好きだよな?」

「ぅんっ、しゅきぃっ! ありゅましゅきぃっ!」

そう叫ぶとカタラの手と俺の乳首のリングを繋ぐ糸が短くなって、本当にちぎれてしまうんじゃないかと思うくらいに強く引っ張られた。

「サク……俺は? 俺はどうなんだよ、サク」

「しゅきっ、かたらぁっ……カタラの術でっ、まらイぐのぉおっ!」

「サク! 俺は!」

「好きっ、アルマしゅきぃっ! お腹の形変わっちゃうのっ、しゃいこぉっ!」

インキュバスの細い身体には合わない巨根は根元まで挿入するだけで俺の腹をぼっこりと膨らませる。その上更に腹を握られては内臓の形がアルマの性器の形になってしまうのは当然だ。

「サク、お前の初めての男は俺だろ!?」

「サク、お前の夫はこの俺だ!」

「……っ、サク、俺が好きだよな、そうだよなぁ!」

「夫なんだから俺が好きだろう? サク、言え!」

何度か「俺が好きか」という質問が二人から交互に飛び、その度に好きだと喘ぎ喘ぎ叫んできたが、強過ぎる快楽で何が何だか分からなくなってきた。

「サク! どっちが好きなんだ!」

「俺だよな? 俺だよなサク!」

「ひぁああっ! イっ、ぐ……ぅうっ! ん、んっ、ぉ……ぁ、はっ……!」

もう答えを返すどころか意識を保つことすらできず、瞼の裏に輝く星すら消えて暗闇の中に落ちていった。
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