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自分の願望が何より嫌い

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体内を満たしたシャルの精液はみるみるうちに俺の身体に吸収され、即座に媚薬効果を発揮した。シャルは今動いていないというのに、入っているだけの巨根を締め付けて腸壁をくねらせ、勝手に絶頂した。

「はぁ、はぁ……兄さん……兄さんは可愛いですね。兄さん……ほら、見てくださいよ」

うつ伏せに引っくり返されたかと思えば腕を手綱のように引かれてより深く挿入され、再び絶頂を迎える。目の前に突然鏡が現れて夢らしさを感じ、その鏡に映った自分の姿に絶句する。

「この顔、アルマさんが見たとしたら、兄さん嫌われちゃうかもしれませんね」

ぐぐっ……と腕を引っ張られ、ごりゅっ……と腸壁を抉られる。その快楽に嬌声を上げる俺の顔は酷いものだった。
黒い眼は虚ろで、眉尻を下げ耳まで紅潮させ、だらしなく開いた口から唾液を垂らす。何よりも目を逸らしたくなるのは蕩けた顔が笑顔を作っていることだ。

「アルマ、はっ……俺のこと、きらいになんて……ならないっ……ひっ、ん、んぅ……」

アルマがいかに俺を愛しているかの説明を続けようとした口から漏れたのは下品な喘ぎ声だった。シャルの尻尾の先端が鈴口に沈んだのだ。壊れた蛇口のように垂れ流していた精液はシャルの尻尾が栓になって出てこない。

「ひぐぅっ!? はっ、ひ、ひぁあっ……しゃる、そっちらめぇ……」

「何言ってるんですか兄さん、前にした時は悦んでたじゃないですか」

ずるずると尻尾が尿道を遡り、ハート型の先端が何かを突く。

「……行き止まり。ふふ……兄さん、ここ思いっきり抉ってあげたら兄さんはどうなるんでしょうね」

尖った耳の縁に唇を触れさせたまま囁かれ、脳にゾワゾワとした快楽が広がる。

「ぁああっ……らめっ、しょこされたらもぉむりっ、俺、ほんとにダメになるぅっ……アルマにも弟にも……見せる顔なくなっちゃう……」

「ありますよ。この顔です」

シャルの尻尾が尿道の中でくねり、内壁を擦り上げ、穴を広げていく。

「……っ、あぁああああっ! あっ、ぁっ……? へ……? な、にっ……? にゃに、こりぇっ、きも、ひぃっ……! ひ、ぁ、あっ、ぁああああっ!」

鈴口が僅かに広がって、そこから出ていったのは黒い尻尾。白濁液などではない。しかし尻尾がくねる度に射精に近い快感が、射精より重く長い快感が、俺を襲う。

「ほら、兄さん。この顔を現実の僕にも見せてあげてください」

「ゃ、らぁっ……」

腕を掴む手の力が強くなり、シャルの唇が耳を甘く挟む。

「目を覚ましたら自分の尻尾でここほじくりながら、手でお尻の穴を広げて、寝取ってくださいってお願いするんですよ、いいですね、兄さん」

シャルが話すと耳をはむはむと挟まれ、声が鼓膜を揺さぶるのと吐息がかかる快感も合わせて耳まで性器になった気がした。

「そ……ん、なのっ……! ゃらぁっ!」

シャルの尻尾と陰茎が同時に抜かれ、その刺激で絶頂する。ぽっかりと開いた二つの穴から白っぽい液体がトロトロと流れ出ていた。

「ぁ……あっ、ぁ……は……」

掴まれた腕に全体重を支えさせ、治まる気配のない痙攣に身を任せていると、右腕が離されて顎を掴まれ、鏡に顔を近付けさせられた。

「この顔ですよ兄さん、分かりましたか? 現実の僕に抱いてくださいってお願いして抱いてもらえたら、この顔しながらあの生首にごめんなさいしましょうね」

首を横に振ると顎に添えられていた手は俺の右腕を掴むのに戻り、今度は尻尾と陰茎を同時に挿入された。受け入れ慣れた俺の穴は易々とそれらを進ませ、前立腺を前後から挟ませた。

「兄さん……いい加減理解してくださいよ。兄さんが僕以外と契りを交わしたのは許されることじゃないんです。僕以外の男に抱かれるのも本来は許されないことなんですよ。なのに許してあげてるんだから兄さんも誠意を持って行動してください」

腰を引くことなく前立腺を押し潰すようにしたままぐりぐりと抉る。尻尾も同じ動きをするが、こちらは先端が尖っていて、刺激には痛みが混じる。

「ひっ……ィっ、ぎゅぅうっ……! ふっ、ふっ……しゃ、しゃるぅ……やめて、らめぇ……」

焦らすようにゆっくりと尻尾と陰茎の先端の間で弱点を潰されて深い絶頂を迎える。しかしシャルは動きを止めず、抉り込んだまま腰と尻尾を回し始めた。

「イくっ、イっ……くぅっ! しゃるっ、俺イってりゅのぉっ! イってるんだからぁっ、そんなのっ……らめっ、なのっ……」

大人しかった尻尾の管の部分が波打ち、尿道を無理矢理広げられながら性感帯として開発されていく。
もう限界だと思われていた性器が腸内で更に巨大化し、インキュバスの身体でさえ裂けてしまいそうになる。

「僕はね、兄さん……兄さんの全てが欲しかったんです。信頼、愛情、身体、笑顔……とにかく全てが欲しかった、いいえ、僕だけのものだと確信していたんです。なのに……違った」

波打ちながら尻尾が抜かれ、せき止められていた精液が溢れ出る。巨大な肉棒を容赦なく抜かれ、内臓に外気が触れる。

「すごくショックでした……でも、それでも、兄さんに怒ったりしません。あの生首壊したり、兄さんの腕ちぎったりしませんから、僕のものになってください、それで許してあげますから」

次の瞬間にはまた突き上げられ、体内の空気が醜い音となって漏れる。

「ほらっ、早くっ……! イってください、寝取られてくださいっ、本来の兄さんに戻るんです、僕の兄さんに戻ってください!」

「ん、ぉっ……! ひぐぅっ!? ゃ、やぁっ、めくれるっ、ひぃいっ! こわれ、りゅ……やめて、シャルぅ……ゆるし、てぇっ!」

「僕のものになってくれたら、僕のこと好きになってくれたら、許してあげますってば」

快楽に殴りつけられるような感覚だ、いくら夢の中の出来事だろうとこんな快楽をいつまでも味わっていたら理性が壊れて現実でも弟を求めてしまう。

「しゅきっ、らからぁっ……シャルのことぉっ、好き、だから……俺の全部あげるからぁっ、ゆるして……」

「…………本当ですか?」

理性を壊すことなく現実に戻れたなら俺の勝ち。ここでの約束に意味なんてない。約束通り弟にねだっても俺の夢と欲望を知らない弟は困惑するだけだろう。

「ほんとぉっ、らからぁっ……もぉ、やめて……ゆるしっ……ひぃいんっ!? ひぃっ、りゃめぇっ、何かくるぅううっ! あ、ぁーっ! あぁーっ! だめ、らめっ、死ぬっ、ひぬぅうっ! もぉゆるしてよぉおっ!」

「全部くれるなら今どうしようと現実でどうしようと僕の自由ですよね。ふふ……可愛い兄さん、もっと、もっと、声を聞かせてくださいね……」

これまで以上に激しく前後の穴を犯され、呼吸困難に陥るほどの快楽に浸される。そのうちに脳が焼き切れて言葉を操れなくなった俺は、シャルの動きに合わせて獣のような鳴き声を上げ続けた。
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