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幼馴染がなんでもするって言うから
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レンを侮っていた。レンは表情を作るのが上手い、俺程度なら容易く欺ける。
根野とのデート中に買ったお土産が気に入らないままだったとしても、実物を見て気が変わって本当に嬉しいのだとしても、判別が付かない。
「ほ、ほほ、ほ、ホントだ! 可愛い。スマホケースだね。あと……う、腕にするヤツと、ぶら下げるヤツ!」
ブレスレットとストラップという名称が出てこなかったのだろうか? ミチらしいと言うべきか、可愛いな。
「とっても可愛いです、使うのがもったいないくらい。でも使わないのももったいないんですよねぇ、悩ましいです」
小さくくだらない乙女らしい悩みだ。本心だろうか、それとも……
「わ、わわ、分かるなぁその悩み! ぼ、僕はなんだかんだ使う派」
ミチにはきっと裏表なんてないのだろう。いや、レンにもない。レンはただ俺を始めとした周りの人間を不快にさせないよう、迷惑をかけないよう、疲れや不満を隠しているだけだ。それを裏表があるなんてマイナスに捉えたくない。
「ブレスレットにはイルカのチャームついてますね」
「そ、そうだ。ブレスレットって言うんだった、ぅ、腕にするヤツ」
「着けてみたいんですけど……今はやめておいた方がいいかもしれませんね。腕、自分で動かせないので。変なところにぶつけて早速傷を付けてしまうのは嫌ですから」
「ぁー……な、な、治るまで大事に取っておかなくちゃだね」
怪異によるダメージでレンは今肘から下が動かなくなっている、辛い筋肉痛程度の痛みもあるらしい。社長と従兄は二~三日はこのままだと言っていた。
だからお土産はソファの前の机に広げて、レンは背を曲げてそれを眺めている。お土産を映す茶色い瞳に注視しても彼の感情は読み取れない。
「……着けてやろうか? 俺がちゃんと腕ぶつけないように見といてやるからさ、着けたいなら着けてやるよ」
イルカのチャームが目立つヒトデや貝殻が連なったブレスレットをレンの右手首に巻いてやり、彼の手を顔の傍に持ち上げてやる。
「あ……ありが、とう…………ノゾムさん」
頬がほんのりと色付いた。流石に顔の紅潮まではコントロール出来ないだろう、照れたのはきっと本心だ。しかし照れたからと言ってお土産を喜んでくれているとは限らない訳で──あぁ、もう、面倒臭い。
「ストラップとスマホケースは部屋に置いておくよ。机の上でいいか?」
「はい、お願いします」
お土産二つを持ってリビングを出て、磨りガラスのあるドアにもたれてため息をつく。
「レン……難しい」
ミチは何をあげても喜んでくれるのに、スキンシップも大抵喜ぶのに、レンはそうじゃない。生来頭の悪い俺はごちゃごちゃ考えると「わーっ」となってしまうのだ、頭を掻き毟りたくなる。なのにごちゃごちゃ考える性格だから救いようがない。
「…………戻るのやだな」
レンの机にスマホケースとストラップを置き、リビングに戻らなければならないのかと思うと足の動きが鈍った。レンのお世話をするという最高のシチュエーションも、丈の短いワンピースから覗く素足も、俺の食指を動かしてくれない。
「はぁ……ん?」
机の上にはレンが彼の父親と入学式の日に校門前で撮った写真がある。幼、小、中、高、と並んでいるのだ。その写真立ての裏から古い紙がはみ出している。
「……隠してたのか? これ」
写真立ての裏に差し込んで隠していた物のようだ、たまに引っ張り出しているのだろう。そしてたまたま直し損なって気付かないままなのだろう。
「……見てやろ」
悩まされた腹いせに古い紙を開いた。そこにはとてつもなく汚い字で「けつこんととげ」と書かれていた。
「婚姻届のつもりかな」
大きな「けつこんととげ」の下には同じ筆跡で俺の名前があり、少し綺麗目な字でレンの名前もあった。その更に下には文章が書かれている、誤字脱字が酷いが解読すると「将来レンちゃんをお嫁にもらうことを誓います。月乃宮ノゾム 将来ノゾムくんのお嫁さんになることを誓います。如月レン」となった。
「……俺が書いたヤツか。そういえば書いたような……うぅーん……んー……? 書いたっけなぁ……書いたかぁ」
幼稚園に入るよりも前だろうな、入った瞬間にレンと結婚出来ないことを俺は理解して泣き喚いたことは覚えている。
「レン……なんでこんなの大事にしてるんだよ」
元通りに折りたたんで写真立ての裏にしっかりと差し込み、深いため息をついて頭を抱える。
「なんなんだよ……クソ、可愛過ぎるだろ。ガキの頃のあんな何かの切れっ端に書いたようなのずっと持ってるとか、見返してるとかっ、クソ重い! 可愛い……」
レンの重い愛情に自信が戻ってきた。真意を完全に理解するなんてどんな人間にも不可能なことだ、俺は馬鹿らしく愚直に愛を伝えていけばいい。
「ただいま」
「お、ぉ、おかえりっ!」
「おかえりなさいノゾムさん」
嫋やかに微笑むレンに俺はついさっきまで怯え、悩んでいた。笑顔が本当かどうか分からないからだ。
だが、今は違う。レンが微笑むのは俺に笑顔を見せたいからだと分かった、多少の不満なら飲み込んで「優しいお嫁さん」でいようとしているのだ。真意なんて分からなくたって、真意を隠す理由が分かれば怖くない。
「……っ!? な、何……? なんですか? ノゾムさん」
気付けば俺はレンを抱き締めていた。彼が今着ている黒いワンピースは薄っぺらく、肩紐は下着のように細く、丈は太腿の真ん中程度まで。まるで下着だ、欲を煽られてしまう。
「んー、レン可愛いなぁって」
「ありがとうございます……やっぱりノゾムさん、こういう格好好きなんですね」
「ん? うん、好き。でもレンなら何でも好き」
「何でも? カーゴパンツとか履いちゃって、迷彩柄のシャツとか着ちゃっててもですか?」
レン、そんな服持ってたっけ? 分からない、記憶を漁るより想像した方が早そうだ。カーゴパンツは暗い色がいいだろうか、明るい色でも似合うかな、髪型はいつも通りがいい、口調も男らしいもので──あぁ、可愛いな、公園にでも出かけたい。
「……うん、好き。どんなカッコでも好きだよ、本当に。ふんどし一丁とかでも大丈夫、顔に座って欲しくなるよ。鼻眼鏡とかかけてても……まぁそれは外すけど、キスするよ」
「そう、ですか……あの、どこ触ってるんですか?」
左腕をレンの背に回したまま、右手をレンの太腿に向かわせていた。スカート部分をめくって今まさに内腿を一撫でしたところだ。
「ダメ……?」
「まさか」
「ちょ、ちょっとぉ! イチャイチャするなら部屋行ってよ、ぼぼ、僕これからここで映画見ようと思ってたのにぃ!」
「…………ミチ、ここ俺ん家」
「はは……そうだな、部屋行こっか。横で映画見てるのにするのも、な」
レンを立たせて動かない両手を掴み、俺は後ろ歩きでレンの部屋まで向かった。さっき直した「けつこんととげ」が写真立てからはみ出ていないことを改めて確認し、レンをベッドに座らせた。
「ふふっ、何する気なんですか? ノゾムさん」
「何して欲しい? 今日はレンの言うことなんでも聞くよ。フェラでも騎乗位でも好きなの言ってくれ」
俺を照れさせたりして遊ぶつもりだったのか、レンは軽く目を見開いた。
「積極的ですね。本当に私の言うことなんでも聞くんですね?」
「男に二言はないよ」
「ふふふっ……! かぁっこいーぃ。じゃあ、ノゾムさん。そこで全裸になってください」
「全裸? わ、分かった……」
まず俺一人だけ全裸に剥くなんて、なかなかマニアックだ。俺は恥じらいながらもぎゅっと目を閉じて服を脱いだ。
「下着もですよ」
「分かってるよ、今脱ぐ」
躊躇っていたのを見破られてしまった。俺はため息をついて下着の端をつまみ、ゆっくりと下着を下ろした。
「ぅ……あ、あんま見んなよぉ。ほら、脱いだぞ。これでどうすればいいんだ?」
「蹲踞って分かりますか?」
「そん、きょ?」
今まで生きてきて一度も聞いた覚えのない言葉だ。
「爪先立ちになってください」
「爪先立ち? うん」
「腰を落として、膝を開いてください。上体をピンと伸ばせばバランスが取れて転ばないはずです」
「…………うん」
それとなく隠していた性器が丸見えになってしまった。これが目的なのか? ストリッパーにでもなった気分だ。
「それが蹲踞の姿勢です、お相撲さんとかがするんですよ」
「あー……なんか分かる」
「でも私がして欲しいのは蹲踞そのものじゃないんですよ」
じゃあなんでやらせたんだ。
「足の裏は床にぴったりつけて構いませんから、少し腰を持ち上げてください。安定する高さで構いませんよ、開脚は保ってくださいね、出来れば膝を直角以上にはしないでください」
かなり変わるな、蹲踞やらせなくてよかっただろ。
「頭の後ろで手を組んでください。ちゃんと私に腋を見せて……そう、私に全部見せるんです。はい、よく出来ましたね。それが俗に言うエロ蹲踞です」
「エ、エロ……!? 何させてんだよ!」
「そういうことするつもりで言ったんでしょう? なんでもって」
「それはそうだけど!」
「じゃあ次、その姿勢のまま腰を揺らしてください。勃起するまでです。ハメ乞いダンスですよ、とびきり情けないのを見せてください」
えっちなことに積極的で男を挑発する性格だけれど、大人しい少女。そんなハスミンのイメージに今新たに「Sっ気が強い」が追加された。
根野とのデート中に買ったお土産が気に入らないままだったとしても、実物を見て気が変わって本当に嬉しいのだとしても、判別が付かない。
「ほ、ほほ、ほ、ホントだ! 可愛い。スマホケースだね。あと……う、腕にするヤツと、ぶら下げるヤツ!」
ブレスレットとストラップという名称が出てこなかったのだろうか? ミチらしいと言うべきか、可愛いな。
「とっても可愛いです、使うのがもったいないくらい。でも使わないのももったいないんですよねぇ、悩ましいです」
小さくくだらない乙女らしい悩みだ。本心だろうか、それとも……
「わ、わわ、分かるなぁその悩み! ぼ、僕はなんだかんだ使う派」
ミチにはきっと裏表なんてないのだろう。いや、レンにもない。レンはただ俺を始めとした周りの人間を不快にさせないよう、迷惑をかけないよう、疲れや不満を隠しているだけだ。それを裏表があるなんてマイナスに捉えたくない。
「ブレスレットにはイルカのチャームついてますね」
「そ、そうだ。ブレスレットって言うんだった、ぅ、腕にするヤツ」
「着けてみたいんですけど……今はやめておいた方がいいかもしれませんね。腕、自分で動かせないので。変なところにぶつけて早速傷を付けてしまうのは嫌ですから」
「ぁー……な、な、治るまで大事に取っておかなくちゃだね」
怪異によるダメージでレンは今肘から下が動かなくなっている、辛い筋肉痛程度の痛みもあるらしい。社長と従兄は二~三日はこのままだと言っていた。
だからお土産はソファの前の机に広げて、レンは背を曲げてそれを眺めている。お土産を映す茶色い瞳に注視しても彼の感情は読み取れない。
「……着けてやろうか? 俺がちゃんと腕ぶつけないように見といてやるからさ、着けたいなら着けてやるよ」
イルカのチャームが目立つヒトデや貝殻が連なったブレスレットをレンの右手首に巻いてやり、彼の手を顔の傍に持ち上げてやる。
「あ……ありが、とう…………ノゾムさん」
頬がほんのりと色付いた。流石に顔の紅潮まではコントロール出来ないだろう、照れたのはきっと本心だ。しかし照れたからと言ってお土産を喜んでくれているとは限らない訳で──あぁ、もう、面倒臭い。
「ストラップとスマホケースは部屋に置いておくよ。机の上でいいか?」
「はい、お願いします」
お土産二つを持ってリビングを出て、磨りガラスのあるドアにもたれてため息をつく。
「レン……難しい」
ミチは何をあげても喜んでくれるのに、スキンシップも大抵喜ぶのに、レンはそうじゃない。生来頭の悪い俺はごちゃごちゃ考えると「わーっ」となってしまうのだ、頭を掻き毟りたくなる。なのにごちゃごちゃ考える性格だから救いようがない。
「…………戻るのやだな」
レンの机にスマホケースとストラップを置き、リビングに戻らなければならないのかと思うと足の動きが鈍った。レンのお世話をするという最高のシチュエーションも、丈の短いワンピースから覗く素足も、俺の食指を動かしてくれない。
「はぁ……ん?」
机の上にはレンが彼の父親と入学式の日に校門前で撮った写真がある。幼、小、中、高、と並んでいるのだ。その写真立ての裏から古い紙がはみ出している。
「……隠してたのか? これ」
写真立ての裏に差し込んで隠していた物のようだ、たまに引っ張り出しているのだろう。そしてたまたま直し損なって気付かないままなのだろう。
「……見てやろ」
悩まされた腹いせに古い紙を開いた。そこにはとてつもなく汚い字で「けつこんととげ」と書かれていた。
「婚姻届のつもりかな」
大きな「けつこんととげ」の下には同じ筆跡で俺の名前があり、少し綺麗目な字でレンの名前もあった。その更に下には文章が書かれている、誤字脱字が酷いが解読すると「将来レンちゃんをお嫁にもらうことを誓います。月乃宮ノゾム 将来ノゾムくんのお嫁さんになることを誓います。如月レン」となった。
「……俺が書いたヤツか。そういえば書いたような……うぅーん……んー……? 書いたっけなぁ……書いたかぁ」
幼稚園に入るよりも前だろうな、入った瞬間にレンと結婚出来ないことを俺は理解して泣き喚いたことは覚えている。
「レン……なんでこんなの大事にしてるんだよ」
元通りに折りたたんで写真立ての裏にしっかりと差し込み、深いため息をついて頭を抱える。
「なんなんだよ……クソ、可愛過ぎるだろ。ガキの頃のあんな何かの切れっ端に書いたようなのずっと持ってるとか、見返してるとかっ、クソ重い! 可愛い……」
レンの重い愛情に自信が戻ってきた。真意を完全に理解するなんてどんな人間にも不可能なことだ、俺は馬鹿らしく愚直に愛を伝えていけばいい。
「ただいま」
「お、ぉ、おかえりっ!」
「おかえりなさいノゾムさん」
嫋やかに微笑むレンに俺はついさっきまで怯え、悩んでいた。笑顔が本当かどうか分からないからだ。
だが、今は違う。レンが微笑むのは俺に笑顔を見せたいからだと分かった、多少の不満なら飲み込んで「優しいお嫁さん」でいようとしているのだ。真意なんて分からなくたって、真意を隠す理由が分かれば怖くない。
「……っ!? な、何……? なんですか? ノゾムさん」
気付けば俺はレンを抱き締めていた。彼が今着ている黒いワンピースは薄っぺらく、肩紐は下着のように細く、丈は太腿の真ん中程度まで。まるで下着だ、欲を煽られてしまう。
「んー、レン可愛いなぁって」
「ありがとうございます……やっぱりノゾムさん、こういう格好好きなんですね」
「ん? うん、好き。でもレンなら何でも好き」
「何でも? カーゴパンツとか履いちゃって、迷彩柄のシャツとか着ちゃっててもですか?」
レン、そんな服持ってたっけ? 分からない、記憶を漁るより想像した方が早そうだ。カーゴパンツは暗い色がいいだろうか、明るい色でも似合うかな、髪型はいつも通りがいい、口調も男らしいもので──あぁ、可愛いな、公園にでも出かけたい。
「……うん、好き。どんなカッコでも好きだよ、本当に。ふんどし一丁とかでも大丈夫、顔に座って欲しくなるよ。鼻眼鏡とかかけてても……まぁそれは外すけど、キスするよ」
「そう、ですか……あの、どこ触ってるんですか?」
左腕をレンの背に回したまま、右手をレンの太腿に向かわせていた。スカート部分をめくって今まさに内腿を一撫でしたところだ。
「ダメ……?」
「まさか」
「ちょ、ちょっとぉ! イチャイチャするなら部屋行ってよ、ぼぼ、僕これからここで映画見ようと思ってたのにぃ!」
「…………ミチ、ここ俺ん家」
「はは……そうだな、部屋行こっか。横で映画見てるのにするのも、な」
レンを立たせて動かない両手を掴み、俺は後ろ歩きでレンの部屋まで向かった。さっき直した「けつこんととげ」が写真立てからはみ出ていないことを改めて確認し、レンをベッドに座らせた。
「ふふっ、何する気なんですか? ノゾムさん」
「何して欲しい? 今日はレンの言うことなんでも聞くよ。フェラでも騎乗位でも好きなの言ってくれ」
俺を照れさせたりして遊ぶつもりだったのか、レンは軽く目を見開いた。
「積極的ですね。本当に私の言うことなんでも聞くんですね?」
「男に二言はないよ」
「ふふふっ……! かぁっこいーぃ。じゃあ、ノゾムさん。そこで全裸になってください」
「全裸? わ、分かった……」
まず俺一人だけ全裸に剥くなんて、なかなかマニアックだ。俺は恥じらいながらもぎゅっと目を閉じて服を脱いだ。
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躊躇っていたのを見破られてしまった。俺はため息をついて下着の端をつまみ、ゆっくりと下着を下ろした。
「ぅ……あ、あんま見んなよぉ。ほら、脱いだぞ。これでどうすればいいんだ?」
「蹲踞って分かりますか?」
「そん、きょ?」
今まで生きてきて一度も聞いた覚えのない言葉だ。
「爪先立ちになってください」
「爪先立ち? うん」
「腰を落として、膝を開いてください。上体をピンと伸ばせばバランスが取れて転ばないはずです」
「…………うん」
それとなく隠していた性器が丸見えになってしまった。これが目的なのか? ストリッパーにでもなった気分だ。
「それが蹲踞の姿勢です、お相撲さんとかがするんですよ」
「あー……なんか分かる」
「でも私がして欲しいのは蹲踞そのものじゃないんですよ」
じゃあなんでやらせたんだ。
「足の裏は床にぴったりつけて構いませんから、少し腰を持ち上げてください。安定する高さで構いませんよ、開脚は保ってくださいね、出来れば膝を直角以上にはしないでください」
かなり変わるな、蹲踞やらせなくてよかっただろ。
「頭の後ろで手を組んでください。ちゃんと私に腋を見せて……そう、私に全部見せるんです。はい、よく出来ましたね。それが俗に言うエロ蹲踞です」
「エ、エロ……!? 何させてんだよ!」
「そういうことするつもりで言ったんでしょう? なんでもって」
「それはそうだけど!」
「じゃあ次、その姿勢のまま腰を揺らしてください。勃起するまでです。ハメ乞いダンスですよ、とびきり情けないのを見せてください」
えっちなことに積極的で男を挑発する性格だけれど、大人しい少女。そんなハスミンのイメージに今新たに「Sっ気が強い」が追加された。
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