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幼馴染と料理作ってみた
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レンに「壊れろ」と言われた気がする。けど、きっと気のせいだ。絶頂しながら聞いた言葉に信憑性なんてない。
「……おはよう、もち」
枕よりも厚く、温かく、柔らかく弾力のあるものを枕にして俺は眠っていた。そう、レンの太腿だ。レンはベッドに座って俺に膝枕をしてくれていた。そんなレンが「壊れろ」なんて言う訳がない。
「レン、おはよ……ぅあっ、ぁー……やばい、腹筋と腰と太腿と尻とアレと乳首がやばい」
「多いなぁ」
「誰のせいだと思ってんだよ」
「レンくんのせい」
レンの手を借りて起き上がり、彼の隣に座る。両手でピースサインを作ってのおちゃめな表情にはどんなイタズラも許させる魔力があった。
「いや、やり過ぎたよ。ごめんな」
「いいよ別に」
「……壊れちまえって思いながらヤったから……つーか言っちまったっけ? テンション上がると口ダダ滑りになるんだよな俺」
「えっ?」
言ったのか? レンが? あの優しいレンが「壊れろ」って? いや、いやいや……そうだ、強い快楽を与えられて俺が「壊れちゃう」とか口走ったんだ。だからレンはそれに応えてくれただけ、きっとそうだ。なんだそうだったのか、レンは変態の性欲に付き合ってくれただけだ。
「ノゾムぅ……」
「な、何? 名前呼ぶなんて……なんか」
「……水族館、楽しみか?」
「明日の? うん……楽しみだけど」
「…………そっか」
レンは頭を抱えて深いため息をついた。そういえ前立腺責めの直前にも似たような話をしたな、セックスするだけの仲ならまだしもデートまでするなんて許せない……とか言ってたっけ? セフレ紛いと恋人じゃ、そりゃ嫉妬の度合いも違うよな。
「レン……」
レンがこんなに嫌がるなら、水族館に行くのはやめにしよう。根野が単純な理由で納得するはずもないから、そうだな、適当に木にでも登って飛び降りて足でも折るか。レンのためなら足首の一つや二つ、安いものだ。
「ごめんな、お前が楽しみにしてること、俺……邪魔したくなっちゃった。こんなの可愛いお嫁さんじゃない……」
「レン? 泣かないでくれよ、レンが嫌なら俺行かないから」
「行けよ……楽しんでこいよ」
「行っていいのか? どっちなんだよ」
茶色い瞳が潤んでいる。俺に泣き顔を見せたくないのか、俺の手を払って蹲ってしまう。
「めちゃくちゃ気持ちよくしてやって、お前のことぶっ壊してやりたいと思った。正気なんて二度と戻らなくなりゃいいと思った。ずっとベッドの上でヘラヘラして抱かれるの待ってるだけの廃人にしてやりたいんだよ。俺が居なきゃダメなお前が欲しい」
蹲って顔を見せないまま、レンは信じ難い願望を話した。
「……でも、俺にぬいぐるみ買ってくれたもちが好きだ。ウェディングドレスもどき用意して、しょぼい結婚式挙げてくれたお前が好きだ。俺に楽させたいって料理覚えたがるお前が好きだ。お前の手料理食べてみたい」
「レン……顔上げてくれよ」
「お前が正気でなくなるなんて嫌だ! 廃人にするなんて嫌だっ……俺の名前呼んで、可愛いって言って、抱き締めてくれるお前がいいんだ……ペットでも息子でもなくて、旦那さんになって欲しいんだ」
「レン、顔見せてくれ……」
「水族館なんて行かないで欲しい、形州に笑いかけたりしないで欲しい、ミチに可愛いなんて言わないで欲しい、俺のことだけ気にしてて欲しい……でも、だめ……嫉妬なんかしちゃ、ダメなんだ……可愛くなくなっちゃう、可愛いお嫁さんじゃなくなっちゃう、ノゾムの可愛いお嫁さんになりたいのにぃっ!」
「レン!」
大声で名前を呼ぶとレンはビクッと怯えたように身体を跳ねさせ、恐る恐る身体を開き、俺に涙でぐしゃぐしゃの顔を見せてくれた。
「……話してくれてありがとう」
「ノゾムぅ……俺、俺……ミチみたいになりたかった。純粋で天然で可愛くて……あんな性格になりたかった」
「レンの嫉妬深いとこ、俺好きだよ。レンって普段男前でさっぱりした感じだから、嫉妬とかしてくれない感じするけど……実はすっごいねちょねちょどろどろしてて、俺のこと好きでいてくれてるんだなって安心する」
矛盾した願望があることも、葛藤していることも、出来過ぎたレンにも人間らしさがあるんだと思えていい。
「レンが何をコンプレックスに思ってんのか分かんないよ、俺は全部好きなのに」
「お前、に……嫌われそうなところ、いっぱいある」
「……言ってみて」
「………………ミチも、形州もっ、根野も……みんな居なけりゃいいのにって思ってる」
「それは俺のせいだよ……俺が好きだからそう思うんだよな? だから好きだよ」
レンは強い人だ。違う、そうならざるを得なかった、俺が弱過ぎたから守るために強く見せて、自分は何にも甘えなかった。だからこういう時でさえも、俺がどんなに誘導しても、俺に抱きついて泣いてくれたりしない。自分を押さえつけるように自分の二の腕を掴んで離さない。
「嫉妬深いとこ好きなんだってば。安心して、レン。俺がレンのこと嫌いになることなんてないから!」
「…………ほんと?」
「ほんとほんと」
ようやく微笑んでくれたけれど、信じてもらえてはいないのだろう。レンを安心させられるだけの甲斐性が俺にはない。
「泣き止んでくれよ、大好きだから、な? きっと賢者タイムでちょっとマイナス思考になっちゃっただけだよ。ほら、立って。ご飯作ろ? 今日は教えてくれるんだろ?」
「…………うん」
「何の作り方教えてくれるんだ?」
「……親子丼」
「親子丼かぁ、俺好きだよ。美味しいの作ろうな」
「…………うん」
弱々しく微笑んだレンを見ていると胸が高鳴る。可哀想な姿を見て湧くこの感情は、弱っている今なら俺でも支配できるという歪んだものなのか、弱っている今は俺が庇護するべきだという尊いものなのか、俺には判断が出来ない。
「なぁレン、レンってさ、俺の前で泣かないようにしてるよな」
コクリと頷いた。
「泣かないレンは強いんだって頼りにしてたけどさ、俺も成長してると思うし、レンも泣きたい時あるって分かったし、俺が旦那さんなんだからさ、その……もうちょい泣いてもいいぞ?」
「……鬱陶しくないか?」
「全然! あの、誤解しないで欲しいんだけど……レンが泣いてる顔、好きなんだ。いや、見るとすごく胸が苦しくなって早く泣き止んで欲しいって思うんだけど、同時にすごいきゅんきゅんして……レンは可愛いんだよ……ずっと俺の初恋なんだ」
「泣き顔フェチかよ、変態」
笑い混じりに悪態をつく程度の元気は戻ってきたようだ。
「……手洗え。洗ったら鶏肉切れ、一口大な」
キッチンに到着して二人で手を洗い、レンは玉ねぎを薄切りに、俺は鶏もも肉を一口大に切っていく。ちなみに俺に渡されたのはキッチン鋏だ。
「俺も男だからさ、頼られたい願望はあるんだよ。弱ってるレンに寄りかかられるとグッとくる。普段カッコよくて俺なんか居なくても大丈夫なんだろうなって思っちゃうから……その、今日みたいに……俺が好きだって泣いてくれるの、すごく嬉しいんだ。ごめんな? 泣いてるのに」
「……うん」
「あれっ、ま、また泣いてる? どうしたんだよ、俺なんか変なこと言ったか? 泣き顔好きって言ったけど、焦るし慌てるよぉ」
「ばーか……玉ねぎ切ってんだよ」
「あっ……あぁ、そっか、玉ねぎ……」
レンは淡く微笑んで鼻を鳴らし、瞬きを増やして頬に涙をぽろぽろ零れさせた。本当に玉ねぎだけが原因なのだろうか。
「切れたか? じゃあ次溶き卵頼むわ。二個な」
「うん」
フライパンに油を引くレンの隣で俺はボウルを用意し、卵を二つ割る。分担作業に夫婦らしさを感じつつ、卵の殻の欠片を拾って捨てる。
「……お前卵もまともに割れねぇのか」
「いや一個は綺麗に割れたんだよ」
鶏肉を炒めるレンの隣で卵を溶く。なんだか俺の負担が軽い気がする。
「もち、大さじ小さじ分かるか?」
「家庭科で習った。これだろ?」
「じゃあ今から言う調味料を分量ピッタリここに入れてくれるか?」
鶏肉の色が変わる頃、レンは玉ねぎも一緒に炒め始めた。俺への指令もちょっと難しくなってきたぞ。
「醤油、酒、みりん、大さじ二杯ずつ」
大さじ二杯の醤油をフライパンに投入。みりんも同じように投入。
「酒って?」
「醤油の横にないか?」
「料理酒って書いてるのある……これ?」
「そうそれ」
料理酒も大さじ二杯投入。
「砂糖大さじ一杯。すり切りな」
「すり切り……」
「こんもりさせないって意味だ」
砂糖を大さじ一杯投入。
「だしは俺の目分量だから入れもんごと寄越せ」
「だし……これ?」
大きく「だし」と書かれたボトルを手渡す。薄めた麺つゆみたいな色をしていた。
「これ入れときゃだいたい美味いんだよ」
「へー……」
小さじは使わずに調味料投入タイムは終了。
「もち、米チンして器に盛っとけ」
「うん」
レンが卵を数回に分けて投入して卵のふわとろ感を調整する脇で、レンジで温めたパックの米をどんぶりに移す。
「出来たよ」
「こっちももうちょいだ。お茶用意しときな」
コップにお茶を注いで机に運び、箸なども用意してキッチンに戻るとどんぶりに入れた米が卵に覆い隠されていくところだった。
「おぉ……! 美味しそう!」
「持ってけ。零すなよ」
「はーい!」
完成した親子丼を持ってダイニングへ。俺はレンが調理器具を片付けていることも知らず、ヘラヘラと笑ってレンを待っていた。
「……おはよう、もち」
枕よりも厚く、温かく、柔らかく弾力のあるものを枕にして俺は眠っていた。そう、レンの太腿だ。レンはベッドに座って俺に膝枕をしてくれていた。そんなレンが「壊れろ」なんて言う訳がない。
「レン、おはよ……ぅあっ、ぁー……やばい、腹筋と腰と太腿と尻とアレと乳首がやばい」
「多いなぁ」
「誰のせいだと思ってんだよ」
「レンくんのせい」
レンの手を借りて起き上がり、彼の隣に座る。両手でピースサインを作ってのおちゃめな表情にはどんなイタズラも許させる魔力があった。
「いや、やり過ぎたよ。ごめんな」
「いいよ別に」
「……壊れちまえって思いながらヤったから……つーか言っちまったっけ? テンション上がると口ダダ滑りになるんだよな俺」
「えっ?」
言ったのか? レンが? あの優しいレンが「壊れろ」って? いや、いやいや……そうだ、強い快楽を与えられて俺が「壊れちゃう」とか口走ったんだ。だからレンはそれに応えてくれただけ、きっとそうだ。なんだそうだったのか、レンは変態の性欲に付き合ってくれただけだ。
「ノゾムぅ……」
「な、何? 名前呼ぶなんて……なんか」
「……水族館、楽しみか?」
「明日の? うん……楽しみだけど」
「…………そっか」
レンは頭を抱えて深いため息をついた。そういえ前立腺責めの直前にも似たような話をしたな、セックスするだけの仲ならまだしもデートまでするなんて許せない……とか言ってたっけ? セフレ紛いと恋人じゃ、そりゃ嫉妬の度合いも違うよな。
「レン……」
レンがこんなに嫌がるなら、水族館に行くのはやめにしよう。根野が単純な理由で納得するはずもないから、そうだな、適当に木にでも登って飛び降りて足でも折るか。レンのためなら足首の一つや二つ、安いものだ。
「ごめんな、お前が楽しみにしてること、俺……邪魔したくなっちゃった。こんなの可愛いお嫁さんじゃない……」
「レン? 泣かないでくれよ、レンが嫌なら俺行かないから」
「行けよ……楽しんでこいよ」
「行っていいのか? どっちなんだよ」
茶色い瞳が潤んでいる。俺に泣き顔を見せたくないのか、俺の手を払って蹲ってしまう。
「めちゃくちゃ気持ちよくしてやって、お前のことぶっ壊してやりたいと思った。正気なんて二度と戻らなくなりゃいいと思った。ずっとベッドの上でヘラヘラして抱かれるの待ってるだけの廃人にしてやりたいんだよ。俺が居なきゃダメなお前が欲しい」
蹲って顔を見せないまま、レンは信じ難い願望を話した。
「……でも、俺にぬいぐるみ買ってくれたもちが好きだ。ウェディングドレスもどき用意して、しょぼい結婚式挙げてくれたお前が好きだ。俺に楽させたいって料理覚えたがるお前が好きだ。お前の手料理食べてみたい」
「レン……顔上げてくれよ」
「お前が正気でなくなるなんて嫌だ! 廃人にするなんて嫌だっ……俺の名前呼んで、可愛いって言って、抱き締めてくれるお前がいいんだ……ペットでも息子でもなくて、旦那さんになって欲しいんだ」
「レン、顔見せてくれ……」
「水族館なんて行かないで欲しい、形州に笑いかけたりしないで欲しい、ミチに可愛いなんて言わないで欲しい、俺のことだけ気にしてて欲しい……でも、だめ……嫉妬なんかしちゃ、ダメなんだ……可愛くなくなっちゃう、可愛いお嫁さんじゃなくなっちゃう、ノゾムの可愛いお嫁さんになりたいのにぃっ!」
「レン!」
大声で名前を呼ぶとレンはビクッと怯えたように身体を跳ねさせ、恐る恐る身体を開き、俺に涙でぐしゃぐしゃの顔を見せてくれた。
「……話してくれてありがとう」
「ノゾムぅ……俺、俺……ミチみたいになりたかった。純粋で天然で可愛くて……あんな性格になりたかった」
「レンの嫉妬深いとこ、俺好きだよ。レンって普段男前でさっぱりした感じだから、嫉妬とかしてくれない感じするけど……実はすっごいねちょねちょどろどろしてて、俺のこと好きでいてくれてるんだなって安心する」
矛盾した願望があることも、葛藤していることも、出来過ぎたレンにも人間らしさがあるんだと思えていい。
「レンが何をコンプレックスに思ってんのか分かんないよ、俺は全部好きなのに」
「お前、に……嫌われそうなところ、いっぱいある」
「……言ってみて」
「………………ミチも、形州もっ、根野も……みんな居なけりゃいいのにって思ってる」
「それは俺のせいだよ……俺が好きだからそう思うんだよな? だから好きだよ」
レンは強い人だ。違う、そうならざるを得なかった、俺が弱過ぎたから守るために強く見せて、自分は何にも甘えなかった。だからこういう時でさえも、俺がどんなに誘導しても、俺に抱きついて泣いてくれたりしない。自分を押さえつけるように自分の二の腕を掴んで離さない。
「嫉妬深いとこ好きなんだってば。安心して、レン。俺がレンのこと嫌いになることなんてないから!」
「…………ほんと?」
「ほんとほんと」
ようやく微笑んでくれたけれど、信じてもらえてはいないのだろう。レンを安心させられるだけの甲斐性が俺にはない。
「泣き止んでくれよ、大好きだから、な? きっと賢者タイムでちょっとマイナス思考になっちゃっただけだよ。ほら、立って。ご飯作ろ? 今日は教えてくれるんだろ?」
「…………うん」
「何の作り方教えてくれるんだ?」
「……親子丼」
「親子丼かぁ、俺好きだよ。美味しいの作ろうな」
「…………うん」
弱々しく微笑んだレンを見ていると胸が高鳴る。可哀想な姿を見て湧くこの感情は、弱っている今なら俺でも支配できるという歪んだものなのか、弱っている今は俺が庇護するべきだという尊いものなのか、俺には判断が出来ない。
「なぁレン、レンってさ、俺の前で泣かないようにしてるよな」
コクリと頷いた。
「泣かないレンは強いんだって頼りにしてたけどさ、俺も成長してると思うし、レンも泣きたい時あるって分かったし、俺が旦那さんなんだからさ、その……もうちょい泣いてもいいぞ?」
「……鬱陶しくないか?」
「全然! あの、誤解しないで欲しいんだけど……レンが泣いてる顔、好きなんだ。いや、見るとすごく胸が苦しくなって早く泣き止んで欲しいって思うんだけど、同時にすごいきゅんきゅんして……レンは可愛いんだよ……ずっと俺の初恋なんだ」
「泣き顔フェチかよ、変態」
笑い混じりに悪態をつく程度の元気は戻ってきたようだ。
「……手洗え。洗ったら鶏肉切れ、一口大な」
キッチンに到着して二人で手を洗い、レンは玉ねぎを薄切りに、俺は鶏もも肉を一口大に切っていく。ちなみに俺に渡されたのはキッチン鋏だ。
「俺も男だからさ、頼られたい願望はあるんだよ。弱ってるレンに寄りかかられるとグッとくる。普段カッコよくて俺なんか居なくても大丈夫なんだろうなって思っちゃうから……その、今日みたいに……俺が好きだって泣いてくれるの、すごく嬉しいんだ。ごめんな? 泣いてるのに」
「……うん」
「あれっ、ま、また泣いてる? どうしたんだよ、俺なんか変なこと言ったか? 泣き顔好きって言ったけど、焦るし慌てるよぉ」
「ばーか……玉ねぎ切ってんだよ」
「あっ……あぁ、そっか、玉ねぎ……」
レンは淡く微笑んで鼻を鳴らし、瞬きを増やして頬に涙をぽろぽろ零れさせた。本当に玉ねぎだけが原因なのだろうか。
「切れたか? じゃあ次溶き卵頼むわ。二個な」
「うん」
フライパンに油を引くレンの隣で俺はボウルを用意し、卵を二つ割る。分担作業に夫婦らしさを感じつつ、卵の殻の欠片を拾って捨てる。
「……お前卵もまともに割れねぇのか」
「いや一個は綺麗に割れたんだよ」
鶏肉を炒めるレンの隣で卵を溶く。なんだか俺の負担が軽い気がする。
「もち、大さじ小さじ分かるか?」
「家庭科で習った。これだろ?」
「じゃあ今から言う調味料を分量ピッタリここに入れてくれるか?」
鶏肉の色が変わる頃、レンは玉ねぎも一緒に炒め始めた。俺への指令もちょっと難しくなってきたぞ。
「醤油、酒、みりん、大さじ二杯ずつ」
大さじ二杯の醤油をフライパンに投入。みりんも同じように投入。
「酒って?」
「醤油の横にないか?」
「料理酒って書いてるのある……これ?」
「そうそれ」
料理酒も大さじ二杯投入。
「砂糖大さじ一杯。すり切りな」
「すり切り……」
「こんもりさせないって意味だ」
砂糖を大さじ一杯投入。
「だしは俺の目分量だから入れもんごと寄越せ」
「だし……これ?」
大きく「だし」と書かれたボトルを手渡す。薄めた麺つゆみたいな色をしていた。
「これ入れときゃだいたい美味いんだよ」
「へー……」
小さじは使わずに調味料投入タイムは終了。
「もち、米チンして器に盛っとけ」
「うん」
レンが卵を数回に分けて投入して卵のふわとろ感を調整する脇で、レンジで温めたパックの米をどんぶりに移す。
「出来たよ」
「こっちももうちょいだ。お茶用意しときな」
コップにお茶を注いで机に運び、箸なども用意してキッチンに戻るとどんぶりに入れた米が卵に覆い隠されていくところだった。
「おぉ……! 美味しそう!」
「持ってけ。零すなよ」
「はーい!」
完成した親子丼を持ってダイニングへ。俺はレンが調理器具を片付けていることも知らず、ヘラヘラと笑ってレンを待っていた。
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