いわくつきの首塚を壊したら霊姦体質になりまして、周囲の男共の性奴隷に堕ちました

ムーン

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教え子になだめてもらった

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従兄に相談を終えた俺は一旦病室に戻った。待ってくれていた根野は俺が扉を開けてすぐにこちらへ駆け寄ってきた。

「ノゾムっ、おかえり。随分時間がかかってたみたいだけど……お腹痛くなっちゃったりした?」

「ううん、大丈夫。ありがと、センセ」

「そう? ならいいけど……着替え持ってる?」

「うん、お兄さんが用意してくれたヤツが……あった、これだ」

ベッドの傍に雑に置かれていたボストンバッグを開けると服が入っていた。俺のものではないが、俺のサイズだ。

「ふぅん……ミニ形州が、ね。アイツ随分君に優しいよねぇ。狙われてるんじゃないの? きっとそうだよ、レイプされて弱ってる君を狙ってるんだ。俺がずっと傍に居られないのをいいことに……ノゾムはちょっと優しくされたくらいで落ちたりしないと思うけど」

「そんなんじゃないよ。俺に何も感情がないから優しくできるんだ」

「……言ってる意味が分からないよ、ノゾム。何とも思っていない相手には優しくなんて出来ないと思うよ? アイツ君を狙ってるんだよ絶対そうだ」

普通、従弟の恋人には多少なりとも嫌悪や期待があるはずなのに、従兄にはそれがない。あの人は俺のことも根野のことも何とも思っていない。だから遠慮も躊躇もなく親切にしてくれる。

「大人なんだよ。俺ともセンセとも違う」

「僕、大人だけど」

「中身のこと。センセ、子供っぽいから」

「……子供っぽい? 僕が? アイツより? 何それ、ノゾム……アイツのこと気に入ってるんじゃないよね」

「そういうとこが子供っぽいの。ふふっ……センセのそういうとこ好き」

シャツだけを着終えて根野に抱きつくと、嫉妬に歪んだ顔が優しくなっていった。

「俺が好きなら……それでいいけど」

「……うん。俺お兄さんのことなんて、何とも思ってないもん…………あんな人のことなんか、全然好きじゃない」

何とも思っていないくせに優しくするな、とは俺も思っている。だからたまに生意気な態度を取ってしまうし、いつだって頼りたくなる。彼が俺を嫌って見捨てることはまずない、好んで接してくれることも同様に。

「……センセ、離して。ズボン履けない」

「ノゾムから抱きついてきたくせに」

「ふふっ……ごめんね」

根野から離れてズボンと靴下を履き、彼と手を繋ぐ。

「俺、歯医者の場所よく知らないんだ。センセ聞いてるよね? 連れてって」

「うん、もちろん」

病室を出てすぐ、従兄と鉢合わせた。いや、扉の前で待っていたらしい。

「いってらっしゃい」

「い、いってきます……センセ? どうしたの?」

筋が浮いたたくましい褐色の首に巻かれた赤い首輪風チョーカー。それを弄る従兄に根野が詰め寄る。

「ノゾムの周りちょろちょろしてノゾムの世話焼いて何のつもり? 狙ってるんだろ。ノゾムは俺の嫁だぞ。二度と近寄るな」

「……歯医者までの道中、監視をつけさせていただきます。暴力的な行為に及ぶことがありましたら、来週の外出申請は却下させていただきます」

「外出申請……?」

あの田舎から出てどこかへ買い物にでも行きたいのだろうか? いや、大抵はネットショップでどうにかなるだろう。

「人を異常者扱いするな! 僕は正常だ!」

「そうですかね。先程、性行為中に月乃宮様の首を絞める行為が見られましたが……アレは、問題行動では?」

今度は従兄の方が根野に顔を近付け、根野が一歩後ずさる。

「アレ、は……だって、ノゾムが、ノゾムがキス嫌がったと思って、俺……勘違いして、僕っ」

「……キスを嫌がった程度で、しかも勘違いで、殺しかける……それがあなたの人間性ですか?」

「違いますっ! アレは、アレはプレイです! 首絞めプレイだったんです!」

従兄は俺を鼻で笑って根野に視線を移す。

「個人的に、月乃宮様が死ぬのはすごくまずい……あなたが月乃宮様を殺害する可能性があるようでしたら、週に一度の訪問も禁止します」

「……っ、お前に何の権利があるんだよっ! 俺達は家族だぞ、離れて暮らしてること自体おかしいんだ! 同じ家で同じ釜の飯食って同じ布団で寝なきゃいけないんだよ僕達は! それをお前が!」

「あなたの療養、監視に何百万かかっているかお分かりで? それらが全て俺のポケットマネーから出ているとお分かりで?」

「俺はそんなことしてくれなんて頼んでない、むしろノゾムと離されて迷惑してる!」

「ええ、月乃宮様のワガママを俺が叶えて差し上げたんですよ。あなたが投獄されるのも入院させられるのも嫌だ、でもあなたの病的な部分は治して欲しい、それに定期的に顔が見たいしヤりたい……全て叶えて差し上げているのに、俺は悪者ですか」

「……センセ、もう……やめて。ね?」

従兄が面倒を見てくれなければ社会的に死んだ根野は生きていけないし、ワイドショーを騒がせてその後しばらくは静かに暮らせなかったろう。当然俺だって顔を晒されるだろうし、根野と週一で会うなんて出来っこない。

「ノゾムに色目使ってるんだから悪者に決まってるだろ!」

「色目……言いがかりですね」

根野はため息をついた従兄の胸を強く押し、さっさと階段の方へ行ってしまう。

「センセっ! あの、お兄さん……」

押された従兄は一歩も下がっていない、素晴らしい体幹だ。

「……センセ、普通に生活させるのって、そんなにお金かかるんですね」

「ええ、手間も金もかかりますよ」

「どうしてそこまでしてくれるんですか?」

「あなたが國行のお気に入りなので。恋人の一人が逮捕されただの何だのであなたが落ち込んでたら、國行が気にするでしょう?」

「たったそれだけの理由で何百万も?」

「それだけ? ふふっ……おかしなこと言いますね。國行が心穏やかに過ごすためですよ? 金で済むなら安いもんです」

「…………そ、そんなふうにするより、もっとお休みもらって、頻繁に会いに来てあげた方が……センパイ、喜ぶと思います」

「……ご忠告どうも、クソガキ。では俺からも忠告を。早く追いかけた方がいいと思いますよ」

俺は従兄に頭を下げ、慌てて根野が向かった方へ走った。根野はエレベーターの前に立っており、かなり苛立っているようで爪を噛んでいた。俺が今の今まで傍に居なかったことには気付いていないようだ、ぴったり着いてきていると思い込んでいたのだろう。

「センセ……爪、噛まない方が」

「………………あぁ」

「センセっ、唇の皮毟るのもダメ!」

根野の両手を掴んで彼を見上げる。爬虫類を思わせる瞳はゾッとするほど冷たく澱んでいた。

「……センセ、あのね……イライラ、するなら」

ポーン、とエレベーターの到着を示す高い音が鳴る。エレベーターに乗り込みながら代案を説明すると、根野は早速それを始めた。

「……っ、あっ……!」

首筋に根野の歯が食い込む。痛みと悦びが混じり、根野の頭を抱く腕に力が入る。

「センセぇ……好き、好きっ」

遠慮のない噛み付きで俺の皮膚は簡単に裂ける。俺の皮膚は薄く、弱いようだ。

「痛っ……ん、ぅ……好き、センセ好き……」

エレベーターが一階に到着して止まると根野は俺の首から顔を離した。エレベーターを降りてすぐ、俺は彼の胸ぐらを掴んで引っ張り、血まみれの唇を舐めた。

「……ちょっとはスッとした? センセ」

「うん……まぁ、落ち着いたよ」

「お兄さん、煽るの上手いから……ムカつくだろうけど、まともに相手したら疲れるよ。あの人が手間かけてくれてなかったらセンセ捕まってたのは事実なんだし、面倒見てもらえてラッキーだと思お?」

「…………うん」

弱々しくだが微笑んだ根野はポケットからティッシュを取り出し、俺の首に押し当てた。ハンカチとティッシュを持ち歩いているところ、マジメな学校教師らしさが残っていて好きだ。

「歩きながら話そ」

注目されていることに気付いた俺はティッシュを自分の手で押さえ、根野と手を繋いだ。すると根野は俺を先導してくれる。

「聞きたいことも、話したいことも、あるんだ」

俺よりも大きな手と指を絡め合う。そんな単純な行為一つで、俺は自分が世界で一番幸せな人間だと思えてしまう。
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