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幼馴染に取り憑いた幽霊祓ってみた
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ミチの家に泊まった朝、蝉の鳴き声で目を覚ました俺は汗だくの身体の不快感に気付いた。
「暑……ミチ、おいミチ、起きろ」
電気代滞納で灯りすら点かないが、陽光が部屋を照らしてくれていて今は不便はない。
「ん……つ、つつ、月乃宮くんっ? ぁ、そそ、そうだ、昨日泊まってくれたんだったね。えへへ……君の顔を寝起きで見れるなんて」
「悪いけど俺を口説くのは後にしてくれ、クソ暑い、シャワー浴びに行こうぜ」
「え、ぁ、む、むむ無理だよっ。今頃入る人結構いるから……ここ、こ、この時間は混んでるっ」
「あぁそう……」
朝食を先に食べようにもミチの朝食は近所のパン屋の余りものだし、俺はスマホと財布しか持ってきていない。パン屋に行くにもコンビニに行くにも、ミチを連れて家に帰るにも、一旦シャワーを浴びて涼んでからにしたい。
「……いつ頃入れそうだ?」
「い、いい、今何時? えーっと……んーと…………い、い、一時間くらい待つかなっ」
「よし、家帰るぞ」
「えっ? こ、ここ、ここが家……」
戸惑うミチを連れて矢見宅を出る。ミチの母親に言いたいことがあったけれど、早くシャワーを浴びたい気持ちの方が強い。俺はミチと手を繋いだまま早朝の街を歩き、通勤ラッシュが終わり始めた電車に乗った。
「……通勤時間には微妙に遅いのになんで共用風呂は今混んでたんだ?」
「よよ、よ、夜っ、仕事してる人が多くて……帰ってきて入ったりとか、そういうので」
「なるほど……住人の仕事時間ってそんな偏るもんかね。実際そうなんだからアレだけど」
俺の家の最寄り駅で降り、ホームに足をつけた瞬間思い出す。ここに血まみれの幽霊が居たことを。
「つ、つつ、つき、月乃宮くんっ? どど、どうしたの? 行こう?」
あのグロテスクな霊はまだそこに居るのだろうか? 確認するのは怖いけれど、確認しないのも怖くて、何より好奇心もあって、俺は恐る恐る振り返った。
「ひっ……」
電車が過ぎた直後から線路に佇む血まみれの幽霊。轢死……だろう、自殺だろうか、事故だろうか、事件かもしれない。
「つ、つ、月乃宮くん?」
「ミチ……ミチは見えてないのか?」
「な、何? こここ、怖いこと言わないでよっ!」
見下ろしたミチは長い前髪の隙間から見えるつぶらな瞳をうるうると潤ませていた。可愛い彼に癒され、再び線路に視線を移す──幽霊は俺の目の前に立っていた。
『見、ぇ……てる、のぉ?』
ごぽっ、こぽ……と三日月のように笑った口から泡立った血が溢れている。恐怖よりもグロテスクな見た目への嫌悪が勝って、叫ぶことすら出来ずにその場に尻もちをつき、嗚咽した。
『見えて、るんだぁ……』
真っ赤な手が伸びてくる。指が半分ちぎれていて、親指が妙な方向に曲がっている手が、俺に向かって伸びてくる。
「あ、ぁ……ぅわあぁああっ!」
「へっ? つつつっ、月乃宮くんっ!? まま、待ってよぉ!」
何度も転びそうになりながら全速力で駅の外まで走る。もう大丈夫だろうかと立ち止まり、荒い呼吸の苦しさを思い出したその時、手をぎゅっと掴まれた。
「ひぃいっ!? 嫌だっ、許し……ぁ、ミチ」
「は、は、走らないでよぉ……急に何なのぉ」
「ごめん……」
見回してみたが、あの血まみれの幽霊はいなかった。急に走ったせいで脇腹が痛いし、肩も重い。汗もシャツが絞れるくらいにかいてしまった。
「ほんとごめん……行こっか」
汗でヌルつく熱い手を繋ぎ、自宅への帰路を急いだ。
「はぁ……やっと着いたな、暑かった」
「こ、ここ、こっち如月くん家じゃ……」
「俺の着替えもお前の着替えもこっちのが多いんだよ」
昨日の朝に仕事に出かけたレンはいつ帰ってくるのだろうか。俺に取り憑いた怪異の除霊に一ヶ月以上この街に滞在した従兄を思うと、次にレンに会う日が遠そうな予感にため息が出る。
「ただいまー……」
誰も居ないだろうと思いつつも挨拶をしながら入り、玄関に並んだ靴に違和感を覚える。下駄やハイヒールなんてこの家にあったか?
「あ、もちおかえり! おっ、ミチも来たのか~、二人共汗だくだな。そこで待ってろ、タオル持ってくるから」
駆け寄ってきたレンが脱衣所に引っ込み、タオルを持って出てくる。
「レン……帰ってたのか」
「ついさっきな。ミチの家行ってたのか? 形州の方だと思ってたんだけど……レンくんの勘も鈍ったなぁ」
渡されたタオルで汗を拭きながらエアコンを点けているというダイニングへ向かった。レンが扉を開くと冷気が漏れ出て俺とミチは思わず「はぁ……」と歓喜のため息をついた。
「駅から歩いてきたのか? 暑かっただろ、今お茶入れてやるからな」
「ありがとうレン。ちょっと休んだらシャワー浴びさせてくれ」
キッチンに向かったレンを見送り、ミチが座る用の椅子を引く。ダイニングとの仕切りがないリビングの方へふと目を向けると、ソファに寝転がった人形のような美人と目が合った。
「あ……」
下着かと思うような短パンにぶかっとした白シャツ。フェチズムを感じざるを得ない格好の彼は立ち上がり、こちらへ向かってくる。床を踏む素足は見蕩れるほど美しい、陶器のような肌にはシミひとつない。
「月乃宮」
細過ぎて好みではないものの、単純に美術品を愛でるような気持ちで足を見つめていると名を呼ばれた。顔を上げると赤紫の瞳と再び目が合った。絹糸のような白髪が僅かにかかったその目には不思議な力を感じる。
「いや、ゴキブリホイホイならぬ幽霊ホイホイとでも改名するべきだね」
「えっ?」
「女……かな。電車、自殺だね」
真っ白い美しい人はレンの霊能力の師匠であり、どこぞの大企業の社長だ。彼の言葉に俺は背筋が寒くなる、駅で見た霊は俺にもう取り憑いているのだ。
「あ、あのっ……師匠っ」
「君の師匠になった覚えはない」
「ぁ、じゃあ社長! あの、居るんですよね。あのぐちゃぐちゃでどろどろのグロい幽霊! 何とかしてください、祓ってください!」
今、俺には姿は見えないけれど、肩の重さはずっと感じている。あの血まみれの霊を背負っているなんて考えただけで怖くて震えてしまう。
「悪いけど……僕、取り憑いたものは祓えないんだよね。見えた霊や怪異は問答無用で消滅させられるけど、人間……つまり君に重なった状態だとまず君を消すことになる」
「へ? け、消すって……そんな大袈裟な」
社長は深いため息をつくと俺のために注がれた麦茶のグラスから氷を抜き取り、俺の顔の前に持ち上げて睨んだ。直後、氷が粉々に砕け散った。当たった破片が痛いし冷たい。
「訂正しよう。君はこの部屋を赤く染める塗料になる。それでも祓って欲しいと言うのなら」
「言いませんごめんなさい。でも何とかして欲しいです俺が怪我しない方向性でお願いします!」
「もち~、さっきから何騒いでんだ?」
麦茶を二杯注ぎ終えたレンが社長の肩越しに俺を見つめた。
「如月、ちゃんと視てごらん」
「へ? ぁ…………何俺のもちに抱きついてんだ!』
レンが倒れる──いや、霊体が抜けたのだ。生霊状態になったレンは俺の頭を鷲掴むようにしてすり抜け、血まみれの霊の頭だけを掴み、俺から引き剥がした。
「上出来」
パンッ、と霊が赤い霧に変わり、大気に解けるようにゆっくりと消えた。
「それを肉体から抜けずに出来たら更にいいね」
『え? あっ、抜けちゃってた!』
「君のその癖は相手が格上だとかなりまずい、早めに治すことだ」
倒れかけて社長に抱きとめられていたレンの身体が目を開ける。
「レン……? 身体に戻ったか?」
「……ん、うん、大丈夫。はー……びっくりした。もちぃ、変なもん連れてくんなよなぁ。ししょー、ありがとうございましたトドメ刺してもらって」
「君にはまだ無理だからね。あぁ、そうそう……ソレは霊媒体質になったんだから気を付けるんだよ。君はまだ気合い入れないと取り憑いてる霊は見えないみたいだし」
「はい……頑張ります」
「うん。まずは床掃除だね」
社長が粉々にした氷は床や壁に水滴となって散らばっている。レンは文句を言わずに雑巾を取りに行ったが、俺は文句を言った。
「ちょ、ちょっと……社長がやったんじゃないですか、アレ」
「君への説明のためだ。君はどうして何もせずにいられるのか、僕は疑問だね」
「え、ゃ……でも一番やるべきなのは社長……い、いえ、何でもありません……すいません、ごめんなさい……生きててすいません……」
高圧的な視線に負けた俺は掃除を手伝うためにレンの元へ向かった。
「暑……ミチ、おいミチ、起きろ」
電気代滞納で灯りすら点かないが、陽光が部屋を照らしてくれていて今は不便はない。
「ん……つ、つつ、月乃宮くんっ? ぁ、そそ、そうだ、昨日泊まってくれたんだったね。えへへ……君の顔を寝起きで見れるなんて」
「悪いけど俺を口説くのは後にしてくれ、クソ暑い、シャワー浴びに行こうぜ」
「え、ぁ、む、むむ無理だよっ。今頃入る人結構いるから……ここ、こ、この時間は混んでるっ」
「あぁそう……」
朝食を先に食べようにもミチの朝食は近所のパン屋の余りものだし、俺はスマホと財布しか持ってきていない。パン屋に行くにもコンビニに行くにも、ミチを連れて家に帰るにも、一旦シャワーを浴びて涼んでからにしたい。
「……いつ頃入れそうだ?」
「い、いい、今何時? えーっと……んーと…………い、い、一時間くらい待つかなっ」
「よし、家帰るぞ」
「えっ? こ、ここ、ここが家……」
戸惑うミチを連れて矢見宅を出る。ミチの母親に言いたいことがあったけれど、早くシャワーを浴びたい気持ちの方が強い。俺はミチと手を繋いだまま早朝の街を歩き、通勤ラッシュが終わり始めた電車に乗った。
「……通勤時間には微妙に遅いのになんで共用風呂は今混んでたんだ?」
「よよ、よ、夜っ、仕事してる人が多くて……帰ってきて入ったりとか、そういうので」
「なるほど……住人の仕事時間ってそんな偏るもんかね。実際そうなんだからアレだけど」
俺の家の最寄り駅で降り、ホームに足をつけた瞬間思い出す。ここに血まみれの幽霊が居たことを。
「つ、つつ、つき、月乃宮くんっ? どど、どうしたの? 行こう?」
あのグロテスクな霊はまだそこに居るのだろうか? 確認するのは怖いけれど、確認しないのも怖くて、何より好奇心もあって、俺は恐る恐る振り返った。
「ひっ……」
電車が過ぎた直後から線路に佇む血まみれの幽霊。轢死……だろう、自殺だろうか、事故だろうか、事件かもしれない。
「つ、つ、月乃宮くん?」
「ミチ……ミチは見えてないのか?」
「な、何? こここ、怖いこと言わないでよっ!」
見下ろしたミチは長い前髪の隙間から見えるつぶらな瞳をうるうると潤ませていた。可愛い彼に癒され、再び線路に視線を移す──幽霊は俺の目の前に立っていた。
『見、ぇ……てる、のぉ?』
ごぽっ、こぽ……と三日月のように笑った口から泡立った血が溢れている。恐怖よりもグロテスクな見た目への嫌悪が勝って、叫ぶことすら出来ずにその場に尻もちをつき、嗚咽した。
『見えて、るんだぁ……』
真っ赤な手が伸びてくる。指が半分ちぎれていて、親指が妙な方向に曲がっている手が、俺に向かって伸びてくる。
「あ、ぁ……ぅわあぁああっ!」
「へっ? つつつっ、月乃宮くんっ!? まま、待ってよぉ!」
何度も転びそうになりながら全速力で駅の外まで走る。もう大丈夫だろうかと立ち止まり、荒い呼吸の苦しさを思い出したその時、手をぎゅっと掴まれた。
「ひぃいっ!? 嫌だっ、許し……ぁ、ミチ」
「は、は、走らないでよぉ……急に何なのぉ」
「ごめん……」
見回してみたが、あの血まみれの幽霊はいなかった。急に走ったせいで脇腹が痛いし、肩も重い。汗もシャツが絞れるくらいにかいてしまった。
「ほんとごめん……行こっか」
汗でヌルつく熱い手を繋ぎ、自宅への帰路を急いだ。
「はぁ……やっと着いたな、暑かった」
「こ、ここ、こっち如月くん家じゃ……」
「俺の着替えもお前の着替えもこっちのが多いんだよ」
昨日の朝に仕事に出かけたレンはいつ帰ってくるのだろうか。俺に取り憑いた怪異の除霊に一ヶ月以上この街に滞在した従兄を思うと、次にレンに会う日が遠そうな予感にため息が出る。
「ただいまー……」
誰も居ないだろうと思いつつも挨拶をしながら入り、玄関に並んだ靴に違和感を覚える。下駄やハイヒールなんてこの家にあったか?
「あ、もちおかえり! おっ、ミチも来たのか~、二人共汗だくだな。そこで待ってろ、タオル持ってくるから」
駆け寄ってきたレンが脱衣所に引っ込み、タオルを持って出てくる。
「レン……帰ってたのか」
「ついさっきな。ミチの家行ってたのか? 形州の方だと思ってたんだけど……レンくんの勘も鈍ったなぁ」
渡されたタオルで汗を拭きながらエアコンを点けているというダイニングへ向かった。レンが扉を開くと冷気が漏れ出て俺とミチは思わず「はぁ……」と歓喜のため息をついた。
「駅から歩いてきたのか? 暑かっただろ、今お茶入れてやるからな」
「ありがとうレン。ちょっと休んだらシャワー浴びさせてくれ」
キッチンに向かったレンを見送り、ミチが座る用の椅子を引く。ダイニングとの仕切りがないリビングの方へふと目を向けると、ソファに寝転がった人形のような美人と目が合った。
「あ……」
下着かと思うような短パンにぶかっとした白シャツ。フェチズムを感じざるを得ない格好の彼は立ち上がり、こちらへ向かってくる。床を踏む素足は見蕩れるほど美しい、陶器のような肌にはシミひとつない。
「月乃宮」
細過ぎて好みではないものの、単純に美術品を愛でるような気持ちで足を見つめていると名を呼ばれた。顔を上げると赤紫の瞳と再び目が合った。絹糸のような白髪が僅かにかかったその目には不思議な力を感じる。
「いや、ゴキブリホイホイならぬ幽霊ホイホイとでも改名するべきだね」
「えっ?」
「女……かな。電車、自殺だね」
真っ白い美しい人はレンの霊能力の師匠であり、どこぞの大企業の社長だ。彼の言葉に俺は背筋が寒くなる、駅で見た霊は俺にもう取り憑いているのだ。
「あ、あのっ……師匠っ」
「君の師匠になった覚えはない」
「ぁ、じゃあ社長! あの、居るんですよね。あのぐちゃぐちゃでどろどろのグロい幽霊! 何とかしてください、祓ってください!」
今、俺には姿は見えないけれど、肩の重さはずっと感じている。あの血まみれの霊を背負っているなんて考えただけで怖くて震えてしまう。
「悪いけど……僕、取り憑いたものは祓えないんだよね。見えた霊や怪異は問答無用で消滅させられるけど、人間……つまり君に重なった状態だとまず君を消すことになる」
「へ? け、消すって……そんな大袈裟な」
社長は深いため息をつくと俺のために注がれた麦茶のグラスから氷を抜き取り、俺の顔の前に持ち上げて睨んだ。直後、氷が粉々に砕け散った。当たった破片が痛いし冷たい。
「訂正しよう。君はこの部屋を赤く染める塗料になる。それでも祓って欲しいと言うのなら」
「言いませんごめんなさい。でも何とかして欲しいです俺が怪我しない方向性でお願いします!」
「もち~、さっきから何騒いでんだ?」
麦茶を二杯注ぎ終えたレンが社長の肩越しに俺を見つめた。
「如月、ちゃんと視てごらん」
「へ? ぁ…………何俺のもちに抱きついてんだ!』
レンが倒れる──いや、霊体が抜けたのだ。生霊状態になったレンは俺の頭を鷲掴むようにしてすり抜け、血まみれの霊の頭だけを掴み、俺から引き剥がした。
「上出来」
パンッ、と霊が赤い霧に変わり、大気に解けるようにゆっくりと消えた。
「それを肉体から抜けずに出来たら更にいいね」
『え? あっ、抜けちゃってた!』
「君のその癖は相手が格上だとかなりまずい、早めに治すことだ」
倒れかけて社長に抱きとめられていたレンの身体が目を開ける。
「レン……? 身体に戻ったか?」
「……ん、うん、大丈夫。はー……びっくりした。もちぃ、変なもん連れてくんなよなぁ。ししょー、ありがとうございましたトドメ刺してもらって」
「君にはまだ無理だからね。あぁ、そうそう……ソレは霊媒体質になったんだから気を付けるんだよ。君はまだ気合い入れないと取り憑いてる霊は見えないみたいだし」
「はい……頑張ります」
「うん。まずは床掃除だね」
社長が粉々にした氷は床や壁に水滴となって散らばっている。レンは文句を言わずに雑巾を取りに行ったが、俺は文句を言った。
「ちょ、ちょっと……社長がやったんじゃないですか、アレ」
「君への説明のためだ。君はどうして何もせずにいられるのか、僕は疑問だね」
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