いわくつきの首塚を壊したら霊姦体質になりまして、周囲の男共の性奴隷に堕ちました

ムーン

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後輩愛しさに従兄に反発してしまった

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三度の射精を終え、ようやく萎えた陰茎が蕩けきった腸壁を緩く擦りながら抜けていく。

「ん、ぁ、あっ、あぁあっ……! は、ぁ……」

「…………溢れてきてるな」

開き切って精液を溢れさせている俺の後孔を眺め、センパイは満足げに呟いた。

「……休んだらシャワーでも浴びてこい」

「ひゃい……」

その後数十分の休憩を挟み、立てるようになった俺はシャワールームへ向かった。



朝食後のセンパイとのセックスを終え、一人でシャワーを浴びながら俺は不満を覚えていた。

「はぁ……やっぱ、センパイにほぐしてもらいたいな 」

快楽が弱いわけではない。さっきだって何回も絶頂させられて、未だに下腹深くが震えている。ただ、

「治ったらしてくれるかな……」

手の傷が治ったら、退院したら、きっと以前のように執拗に後孔を指で掻き回してくれるし、腰や腹を強く掴んで持ち上げてくれる。
いつ頃退院出来るのか聞いてみようとポジティブな気持ちでシャワールームを後にした。

「ただいま戻りましたー……ぁ」

病室に戻るとセンパイが分裂して──いや、センパイの従兄が椅子に腰かけていた。

「こ、こんにちは……お兄さん」

従兄にとって俺は「長期出張の原因になった男」で「可愛い従弟を自殺未遂に追い込んだ男」で「自分を殺すかもしれない教師に会いに行って手間を増やす男」で、諸悪の根源のようなものだ。

「こんにちは、月乃宮様」

にこやかに対応してくれるのは彼が大人だからであって、俺に好意的な感情なんてない。きっと、彼は俺が嫌いだ。

「……ノゾム、おいで」

手招きをされ、恐る恐る従兄の横を抜けてベッドに乗る。虚ろな三白眼がこちらを向いているのは怖かったが、太い腕が腰に回ると安心した。
センパイに全身で甘えながら俺は先程の行為を不満に思っていたことに罪悪感を覚える。

「センパイ……ねぇ、センパイ、いつ退院出来るんですか?」

以前の愛撫を求めてではなく、恋人らしくデートでもしたいから退院の時期を聞いている。そう自分に思い込ませた。

「…………兄ちゃん、いつなんだ?」

「治ったらだ、お前次第だよ」

「……日常生活に支障はない、入院している必要はないだろう。しかもこんな広い個室に……ノゾムの泊まる部屋も用意して、一体いくらかかってるんだ」

センパイは従兄が自分のために大金を使うのが嫌なようで、バツが悪そうにそっぽを向いた。従兄は深いため息をついて低い声で言い放つ。

「家に居たらいつ死ぬか分かんねぇだろ」

「…………は?」

「ここで死ぬことはまず不可能だ、刃物もロープもない。飛び降りても無駄だ、ネットがある。そもそも二十四時間監視カメラが動いてる」

「………………何言ってる」

「たとえ大怪我できたとしても無駄だ、設備も人もいいのが揃ってる」

三白眼を細めた従兄は嘘くさい笑顔を浮かべてセンパイの頭を撫でる。センパイはその手を強く掴んでベッドの柵に叩きつけた。

「……っ、兄ちゃんは、俺が自殺すると思っているのか」

「したじゃん」

従兄を睨みつけていたセンパイは何も言い返せなくなり、俯いた。

「あ、あの……お兄さん。それじゃあお兄さんがセンパイはもう大丈夫だって思わない限り、退院させないってことですか?」

「いえ、あなたに取り憑いた怪異を払うまで、國行がどれだけ精神的に健康になろうと退院させません」

「怪異が何か関係あるんですか?」

「それが近くに居るだけで気が滅入りますし……以前、あなたと肉体関係にある子が階段から落とされたことがあったでしょう? あなたと関係が深いものはそれだけ危険なんですよ」

「それは……こいつらには、精液あげてれば大丈夫なんじゃ……」

「精液はあくまで命の代用品。祓う優先度を上げられないために大人しく精液で我慢してるだけであって、気が変われば平気で人を殺すと思いますよ。だから祓うタイミングは悟らせちゃいけないんです、ヤケを起こされちゃいますから」

俺は俺の認識以上に大きな爆弾を抱えているようだ。

「あんまり國行と長い時間過ごさないでくださいね、悪影響が出るので」

「それは……聞きました。気を付けます」

「今日は泊まらず家に帰ってくださいよ」

「…………嫌だ。ノゾム、傍に居てくれ……」

俺を抱き寄せたセンパイは不安そうな目をしていて、気付けば俺は彼と唇を重ねていた。

「センパイ、どうせ夜は別の部屋で寝るんですから……ね?」

「……すぐに会える距離に居るのが大事なんだ。そもそも、夜中に拘束されたり別々の部屋で寝させられたり、それがおかしいんだ!」

「夜中は怪異の活動が活発になる、あの拘束は呪符を兼ねてる。それで納得出来ないなら説明を聞く意味はない」

「…………兄ちゃん。俺は、ノゾムと一緒に居たいだけなんだ」

「本来なら会わせもしない方がいいものを、色んな安全策講じて会わせてやってるんだよ。お兄ちゃんを悪者扱いすんな」

俺を抱き締める腕の力が強くなった。俺は従兄を睨み続けるセンパイを落ち着かせるため、軽く胸を撫でた。

「そんなに睨むなよ。はいはい、お兄ちゃんが制限かけてるせいで貴重な時間だもんな、邪魔者は帰りますよ」

様々な手段で守ろうとしている従弟に睨まれるなんて、きっとショックだったことだろう。それでも従兄は軽薄な態度を崩さず、足早に出ていった。

「センパイ……お兄さんはセンパイのこと考えてくれてるんですから、そんなに睨んじゃダメですよ」

「…………俺はお前しか要らない」

その俺との時間も従兄が手間をかけてくれた結果だなんて、今のセンパイには認めたくもないことなのだろう。

「……怪異さえ居なければ自由に出来るのにな。いや、お前が取り憑かれていなければ出会えなかった……見えもしないのに、何を言ってるんだろうな、俺は…………あぁ、分かった、分かったよ、ノゾム、怪異が祓われるまで俺はお前を我慢しよう」

「センパイ……大丈夫な範囲で会いに来ますし、電話とかもしますから」

「…………頼む。お前が居ないと妙なことばかり考えてしまう、頭がおかしくなってくる……」

見舞いを催促している時のセンパイは確かに様子がおかしかった、あれも怪異の影響だろうか。

「……ノゾム、今日はもう帰ってくれるか。これ以上居られたら離したくなくなる」

「ぁ……はい、分かりました」

理性が勝っている間に、ということか。俺は何「帰れ」と言われたなんてショックを受けてるんだ、諸悪の根源のくせに。

「じゃあ……また、センパイ」

「……あぁ」

約束を破った経験があったからか、また明日とは言えなかった。病院を出たところに黒い高級車が停まっており、横を通るとドアが開いた。

「送りましょうか、月乃宮様」

その申し出を断る勇気は俺にはなかった。後部座席の従兄の隣に腰を下ろし、彼の視線を気にしながらシートベルトを締めた。

「月乃宮様、あなたに取り憑いた怪異はもうどうしようもありません。祓う目処も立ちません」

「へっ? お兄さんの、えっと、上司の……社長さん? が来れば祓えるんじゃ……」

「無理です」

従兄は淡々と話しながらスマホを俺に見せた。そこには「fake」と英単語が表示されていた。フェイク……だよな? 嘘? 偽物? どういう……あぁ、怪異はもう祓えないほど強くなったという嘘をついて、怪異を油断させるつもりなのか。

「そ、そんなぁっ、それじゃあ俺はこいつらと一生付き合っていかなきゃいけないんですか?」

「申し訳ないです」

俺に取り憑いた怪異は大昔に冤罪で死んだ人間の手首の集合体、英語なんて分からないだろう。俺はきっと従兄の意図を汲めている。

「話は変わるんですけど」

油断させるつもりの嘘でなければ、こんな重要な話をすぐに終わらせるわけがない。いや、嘘にしても詰めが甘くないか? いいのか?

「最近お風呂入るのキツいんですよね」

「はぁ……」

「國行が手首切ってたのフラッシュバックしちゃって」

「ぁ……」

「なので入浴剤使って湯船を青くしてるんですけど、これはこれで気持ち悪くて入る気失せるんですよねぇ」

軽薄な態度のせいで人の心がないように思えてしまうが、センパイの従兄だけあって彼も愛情深く繊細な人だ。既に暗い場所や車へのトラウマがあったのに、俺のせいで風呂場へのトラウマを増やしてしまった。

「ごめんなさい……」

「いや、別に謝罪ねだってるわけじゃなくて……解決策なんか思いつきません?」

「え……ぁ、アヒルを、湯船に大量に浮かべて水面を見えなくするとか」

「天才ですか? 採用します」

なんなんだ、気が抜けた……あぁそうか、俺が罪悪感を膨らませ過ぎないよう気遣ってくれたのか。

「ありがとうございます」

やり方が強引過ぎる。不器用なセンパイと少し似ているな。

「いえ……感謝するのはこっちですよ」

従兄とセンパイの共通点をまたいくつか見つけた俺は、彼の視線を怖がらずに微笑み返すことが出来た。
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