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教え子との子供と一緒に外食してみた
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風呂を出て髪を乾かし、熱を失ったのを確認してからドライヤーをダンボール箱に詰める。
「洗濯機処分しちゃったのは失敗だったな」
「コインランドリー行けば? っていうか飯どうすんの?」
着替えを持ってこなかったのは失敗だったな。このマンションに来る前に着たものとはいえ、入浴前と同じ服を着るのは抵抗がある。
「一人のつもりだったし……コンビニでも行こうかなって思ってたけど」
乾かしたての根野の髪はしっとりふんわりと愛らしい。整える前のくせっ毛は暴れん坊だ。ブラシはもう片付けてしまったようなので、手櫛でいつものマッシュヘアを再現してやった。
「外食にしようか。ノゾム、何食べたい?」
「センセの料理食べたかったんだけど……」
キッチンは新築のように綺麗になっていた。箱詰めを終えただろう調理器具を引っ張り出せだなんてワガママすぎる。
「ノゾム、前は俺の料理嫌がってたのにな」
「だってセンセ、料理の度に怪我するんだもん。嫌だよそんなの」
「ふふ……優しいねぇ。そんな優しい君だから、僕を食べさせたいんだけど……我慢するよ」
自分を食べさせたいという欲求は俺には理解出来ない。可愛いものに噛み付きたくなる、くらいなら分かるけど……真逆だしなぁ。なんなんだろ。
「センセ、ちょっと手いい?」
根野の左手を握り、小指の第二関節をはむっと甘噛みしてみる。
「た、食べちゃったぞー……?」
指を離し、恥ずかしさから顔を赤くしながらも根野の欲求の擬似的な発散を促してみた。すると根野は俺の口に中指と薬指をねじ込んできた。
「んむゔっ!? ぅ、ゔぅっ……ふぇん、ふぇっ……くる、ふぃ……」
「噛みちぎってノゾム! 食べて! ほらもっと強く噛んで! 噛んでよ、噛まないと食べれないよ!」
擬似的な発散どころかタガを外す手助けになってしまった。右手で顎を掴まれて危険を感じ、手足を使って抵抗して根野から離れると爛々としていた爬虫類のような目が次第に落ち着いた。
「ノ、ノゾム……? なんか、ごめん……はしゃいじゃった」
首にかけておいたタオルで根野の手を拭い、また隣に寄り添う。
「センセ、ご飯何食べに行くか決めよっ?」
「……うん!」
晩飯には早いし、昼飯には遅過ぎる。けれど腹が減った。
「そうだ、近くにお好み焼き屋あってさ……自分で焼くタイプだからアレなら俺の料理感出ない?」
「出る出る! そこ行こっ」
出ないとは思ったが、面倒だしお好み焼き食べたくなってきたのでハイテンションで肯定した。
「どうする? もう行く?」
「俺は今すぐ何か食べたいけど……センセもそれでいい?」
二人とも空腹のようだ。首にかけたタオルを外し、一足先に玄関へ。空っぽの下駄箱に寂しさを感じながら靴を履き、根野を待つ。
「セーンセっ、はやくはやく!」
「待ってよノゾム……大人には色々と必要なんだよ」
根野は小さな鞄にスマホや財布を詰め、俺が朝買ってきたオモチャの電源を入れて持ってきた。
「行こっか」
「ぁ……うん」
オモチャ、鞄に入れないの? なんて言えない。あのオモチャを子供として扱えと要求したのは俺なのだから。
「ねぇノゾム、僕子供との夢があるんだ。子供を真ん中に挟んで、あの……連行される宇宙人みたいに……子供が両手上げて、両親と手繋ぐやつ」
連行される宇宙人という謎のワードのせいでかなり混乱したが、根野がやりたいことは理解した。
「それじゃあ手を……手? これでいいかな。ノゾム、反対側持って」
鳥を模したオモチャに腕はない、鳥だけど翼もない。なので左右の足を持つ。当然オモチャは逆さを向く。
『ウワァー、オロシテ、オロシテ』
「虐待?」
「ぽいね」
「他に持てそうなの耳だしなぁ……仕方ないかぁ」
オモチャは根野が一人で持つことになった。腹の前に抱かれたオモチャは大きな耳を揺らしている。マンションのホールを出ると御札が貼られた黒い高級車が並んでおり、この状況を知っていたはずの俺にも威圧感を与えた。
「どうも、月乃宮様。お帰りですか?」
「いや……あの、ご飯食べに行こうかと」
車にもたれていた従兄が話しかけてくると根野が前に出て俺を庇うように腕を伸ばした。もう片方の手にはオモチャが抱えられている。
『ウィー』
「困りますね。結界を張ってあるのはこのマンション内です。食事なら自炊でどうにかしていただかないと」
「引っ越し前なんですから調理器具なんて片付けてますよ。センセは俺に酷いことしません、結界なんて要りませんよ」
根野が俺を殺害する可能性を見越して俺に取り憑いた怪異を逃さないように結界が張られている。
ここに来てすぐの頃、根野は俺の首を絞めたりしたからいい対応だったとは思うが、今の根野にはもうその心配はない。
「結界って何? 俺がノゾムを人質に逃げるとでも思ってるの? 逃げる必要ないでしょ、不起訴なんだから。別に田舎嫌いじゃないし」
根野はオカルト関係の話は知らなかったっけ。なら混乱させないよう、そういった言葉は出さないようにしよう。
「あの、根野センはもう本当に大丈夫ですから」
「その首の羨ましいのは何ですか?」
絞められた痣か? 噛み跡か? どちらにせよ根野の凶暴性を示す証拠だ。
「これは、もう過ぎたことです」
「……月乃宮様、あなたは「大丈夫」と言っては殴られ、首を絞められてきた。國行にもね。懐いてるから平気だと猛獣とじゃれ合って殺された人間が何人いるか知ってますか?」
「二人とも猛獣なんかじゃない! 話し合いのできる人間だ!」
自分の従弟を猛獣呼ばわりするなんて何を考えているんだ?
「月乃宮様、対等な話し合いというのは同じ力を持った人間同士でのみ可能なものです。どちらかの力が強い場合は、弱い方には利用され搾取される未来が待っている。個人レベルも国レベルも、同様にね」
「……あなたは人間の良心を知らないみたいですね、強い人は弱い人に優しく接するんです! センセ、行こ!」
センパイは俺に優しくしてくれた。根野は俺に美味しい料理を作ってくれた。俺は利用も搾取もされていない。
「良心くらい知ってますよ。スカイフィッシュの親戚ですよね」
「ひねくれもの!」
『ウィー、ヒネクレモノ』
すれ違いざまに呟かれた言葉に叫びで返す。従兄は俺達を止めることはなく「監視させてもらいますよ」と投げ返した。俺は困惑する根野の手を引いて店の場所を聞いた。
「あぁ、えっと……この道を曲がった先だよ」
「本当に近いね」
「うん、ところでさ……スカイフィッシュって何?」
「え、知らない? 未確認生物……UMAだよ。正体分かってるんだ、シャッタースピードとかのアレで変な撮れ方しただけのハエとかなんだよ」
根野は興味なさそうな相槌を打って信号を眺めた。
良心はスカイフィッシュの親戚という発言は──スカイフィッシュは存在しないもの、ただの勘違い、錯覚──そういうことだろう。本当にひねくれた人だ。
「この店」
「ここ? ソースのいい匂いするね」
「いらっしゃいませー、二名様でしょうか」
「三人です」
「ぁ……二人です、すいません」
店の内装は黒で統一されたシャレたものだった。テーブル席に案内され、俺は鉄板を挟んで根野の向かいに座る。オモチャはおしぼりを包んでいたビニール袋を被せられ、机の端に置かれた。
「……センセ?」
「鉄板料理は匂いが移るからね」
「うん……」
電源切ってくれないかな。ビニール袋の下で耳を揺らしているからガサガサうるさいし、恥ずかしい。
「いらっしゃいませー」
「一人。そこの席でお願いします」
隣のテーブル席に褐色肌の男が一人で座る。視線をやると彼は口元だけで笑った。
「……センセっ、注文しよ。俺豚玉」
「うん。俺は海鮮にしようかな……大盛りってどれくらいだと思う?」
「さぁ……聞いてみれば?」
「すいませーん、豚玉ととろだくとチーズ一つずつください」
注文を済ませてしばらく待つと俺達の元にボウルが二つ、隣の席にはボウルが三つ並んだ。
「ノゾム、俺が焼いてあげるね」
「あ、うん、ありがとう」
焼くところも含めてのお好み焼きだと思うのだが、根野の料理が食べたいなんて言ったのだ、今回は怠けよう。
「あ、子供の面倒見ておいてくれる?」
ビニール袋に押し込まれたオモチャを手渡される。電源切りたいけど、ダメだろうな。
『ウィー、パパ、パーパ』
「……俺はママだよ」
時間帯のおかげか客は俺達以外に一人しか居ないのは幸運だったが、その分店員の視線が集中する。恥ずかしい。
「…………ママ。ママだよ。ママ」
『ウィー、ママ、ママ』
「……うん。ママだよ」
店員には聞こえない程度の声で、隣の客には聞こえていそうな声で、我が子に言葉を教える。初めは根野の機嫌取りでやっていたが、ママと呼んでくるオモチャにあっさり愛着が湧き、気付けば撫でていた。
『ファー……ブルスコ……ファー……』
「うわ変な鳴き声」
「……っ! 月乃宮様! チョップさせてくださいチョップ! 生モルスァ聞きたい!」
「うわ何どこでテンション上がってんですかお兄さん怖っ!」
隣の客、もとい従兄が何故かはしゃぎ出した。昔流行ったオモチャらしいし世代なのだろうか。いや、どんな理由だろうと可愛い我が子にチョップなんてされてたまるか。断固拒否だ。
「洗濯機処分しちゃったのは失敗だったな」
「コインランドリー行けば? っていうか飯どうすんの?」
着替えを持ってこなかったのは失敗だったな。このマンションに来る前に着たものとはいえ、入浴前と同じ服を着るのは抵抗がある。
「一人のつもりだったし……コンビニでも行こうかなって思ってたけど」
乾かしたての根野の髪はしっとりふんわりと愛らしい。整える前のくせっ毛は暴れん坊だ。ブラシはもう片付けてしまったようなので、手櫛でいつものマッシュヘアを再現してやった。
「外食にしようか。ノゾム、何食べたい?」
「センセの料理食べたかったんだけど……」
キッチンは新築のように綺麗になっていた。箱詰めを終えただろう調理器具を引っ張り出せだなんてワガママすぎる。
「ノゾム、前は俺の料理嫌がってたのにな」
「だってセンセ、料理の度に怪我するんだもん。嫌だよそんなの」
「ふふ……優しいねぇ。そんな優しい君だから、僕を食べさせたいんだけど……我慢するよ」
自分を食べさせたいという欲求は俺には理解出来ない。可愛いものに噛み付きたくなる、くらいなら分かるけど……真逆だしなぁ。なんなんだろ。
「センセ、ちょっと手いい?」
根野の左手を握り、小指の第二関節をはむっと甘噛みしてみる。
「た、食べちゃったぞー……?」
指を離し、恥ずかしさから顔を赤くしながらも根野の欲求の擬似的な発散を促してみた。すると根野は俺の口に中指と薬指をねじ込んできた。
「んむゔっ!? ぅ、ゔぅっ……ふぇん、ふぇっ……くる、ふぃ……」
「噛みちぎってノゾム! 食べて! ほらもっと強く噛んで! 噛んでよ、噛まないと食べれないよ!」
擬似的な発散どころかタガを外す手助けになってしまった。右手で顎を掴まれて危険を感じ、手足を使って抵抗して根野から離れると爛々としていた爬虫類のような目が次第に落ち着いた。
「ノ、ノゾム……? なんか、ごめん……はしゃいじゃった」
首にかけておいたタオルで根野の手を拭い、また隣に寄り添う。
「センセ、ご飯何食べに行くか決めよっ?」
「……うん!」
晩飯には早いし、昼飯には遅過ぎる。けれど腹が減った。
「そうだ、近くにお好み焼き屋あってさ……自分で焼くタイプだからアレなら俺の料理感出ない?」
「出る出る! そこ行こっ」
出ないとは思ったが、面倒だしお好み焼き食べたくなってきたのでハイテンションで肯定した。
「どうする? もう行く?」
「俺は今すぐ何か食べたいけど……センセもそれでいい?」
二人とも空腹のようだ。首にかけたタオルを外し、一足先に玄関へ。空っぽの下駄箱に寂しさを感じながら靴を履き、根野を待つ。
「セーンセっ、はやくはやく!」
「待ってよノゾム……大人には色々と必要なんだよ」
根野は小さな鞄にスマホや財布を詰め、俺が朝買ってきたオモチャの電源を入れて持ってきた。
「行こっか」
「ぁ……うん」
オモチャ、鞄に入れないの? なんて言えない。あのオモチャを子供として扱えと要求したのは俺なのだから。
「ねぇノゾム、僕子供との夢があるんだ。子供を真ん中に挟んで、あの……連行される宇宙人みたいに……子供が両手上げて、両親と手繋ぐやつ」
連行される宇宙人という謎のワードのせいでかなり混乱したが、根野がやりたいことは理解した。
「それじゃあ手を……手? これでいいかな。ノゾム、反対側持って」
鳥を模したオモチャに腕はない、鳥だけど翼もない。なので左右の足を持つ。当然オモチャは逆さを向く。
『ウワァー、オロシテ、オロシテ』
「虐待?」
「ぽいね」
「他に持てそうなの耳だしなぁ……仕方ないかぁ」
オモチャは根野が一人で持つことになった。腹の前に抱かれたオモチャは大きな耳を揺らしている。マンションのホールを出ると御札が貼られた黒い高級車が並んでおり、この状況を知っていたはずの俺にも威圧感を与えた。
「どうも、月乃宮様。お帰りですか?」
「いや……あの、ご飯食べに行こうかと」
車にもたれていた従兄が話しかけてくると根野が前に出て俺を庇うように腕を伸ばした。もう片方の手にはオモチャが抱えられている。
『ウィー』
「困りますね。結界を張ってあるのはこのマンション内です。食事なら自炊でどうにかしていただかないと」
「引っ越し前なんですから調理器具なんて片付けてますよ。センセは俺に酷いことしません、結界なんて要りませんよ」
根野が俺を殺害する可能性を見越して俺に取り憑いた怪異を逃さないように結界が張られている。
ここに来てすぐの頃、根野は俺の首を絞めたりしたからいい対応だったとは思うが、今の根野にはもうその心配はない。
「結界って何? 俺がノゾムを人質に逃げるとでも思ってるの? 逃げる必要ないでしょ、不起訴なんだから。別に田舎嫌いじゃないし」
根野はオカルト関係の話は知らなかったっけ。なら混乱させないよう、そういった言葉は出さないようにしよう。
「あの、根野センはもう本当に大丈夫ですから」
「その首の羨ましいのは何ですか?」
絞められた痣か? 噛み跡か? どちらにせよ根野の凶暴性を示す証拠だ。
「これは、もう過ぎたことです」
「……月乃宮様、あなたは「大丈夫」と言っては殴られ、首を絞められてきた。國行にもね。懐いてるから平気だと猛獣とじゃれ合って殺された人間が何人いるか知ってますか?」
「二人とも猛獣なんかじゃない! 話し合いのできる人間だ!」
自分の従弟を猛獣呼ばわりするなんて何を考えているんだ?
「月乃宮様、対等な話し合いというのは同じ力を持った人間同士でのみ可能なものです。どちらかの力が強い場合は、弱い方には利用され搾取される未来が待っている。個人レベルも国レベルも、同様にね」
「……あなたは人間の良心を知らないみたいですね、強い人は弱い人に優しく接するんです! センセ、行こ!」
センパイは俺に優しくしてくれた。根野は俺に美味しい料理を作ってくれた。俺は利用も搾取もされていない。
「良心くらい知ってますよ。スカイフィッシュの親戚ですよね」
「ひねくれもの!」
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すれ違いざまに呟かれた言葉に叫びで返す。従兄は俺達を止めることはなく「監視させてもらいますよ」と投げ返した。俺は困惑する根野の手を引いて店の場所を聞いた。
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「本当に近いね」
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「え、知らない? 未確認生物……UMAだよ。正体分かってるんだ、シャッタースピードとかのアレで変な撮れ方しただけのハエとかなんだよ」
根野は興味なさそうな相槌を打って信号を眺めた。
良心はスカイフィッシュの親戚という発言は──スカイフィッシュは存在しないもの、ただの勘違い、錯覚──そういうことだろう。本当にひねくれた人だ。
「この店」
「ここ? ソースのいい匂いするね」
「いらっしゃいませー、二名様でしょうか」
「三人です」
「ぁ……二人です、すいません」
店の内装は黒で統一されたシャレたものだった。テーブル席に案内され、俺は鉄板を挟んで根野の向かいに座る。オモチャはおしぼりを包んでいたビニール袋を被せられ、机の端に置かれた。
「……センセ?」
「鉄板料理は匂いが移るからね」
「うん……」
電源切ってくれないかな。ビニール袋の下で耳を揺らしているからガサガサうるさいし、恥ずかしい。
「いらっしゃいませー」
「一人。そこの席でお願いします」
隣のテーブル席に褐色肌の男が一人で座る。視線をやると彼は口元だけで笑った。
「……センセっ、注文しよ。俺豚玉」
「うん。俺は海鮮にしようかな……大盛りってどれくらいだと思う?」
「さぁ……聞いてみれば?」
「すいませーん、豚玉ととろだくとチーズ一つずつください」
注文を済ませてしばらく待つと俺達の元にボウルが二つ、隣の席にはボウルが三つ並んだ。
「ノゾム、俺が焼いてあげるね」
「あ、うん、ありがとう」
焼くところも含めてのお好み焼きだと思うのだが、根野の料理が食べたいなんて言ったのだ、今回は怠けよう。
「あ、子供の面倒見ておいてくれる?」
ビニール袋に押し込まれたオモチャを手渡される。電源切りたいけど、ダメだろうな。
『ウィー、パパ、パーパ』
「……俺はママだよ」
時間帯のおかげか客は俺達以外に一人しか居ないのは幸運だったが、その分店員の視線が集中する。恥ずかしい。
「…………ママ。ママだよ。ママ」
『ウィー、ママ、ママ』
「……うん。ママだよ」
店員には聞こえない程度の声で、隣の客には聞こえていそうな声で、我が子に言葉を教える。初めは根野の機嫌取りでやっていたが、ママと呼んでくるオモチャにあっさり愛着が湧き、気付けば撫でていた。
『ファー……ブルスコ……ファー……』
「うわ変な鳴き声」
「……っ! 月乃宮様! チョップさせてくださいチョップ! 生モルスァ聞きたい!」
「うわ何どこでテンション上がってんですかお兄さん怖っ!」
隣の客、もとい従兄が何故かはしゃぎ出した。昔流行ったオモチャらしいし世代なのだろうか。いや、どんな理由だろうと可愛い我が子にチョップなんてされてたまるか。断固拒否だ。
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