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彼氏を挟んでライバルと競い合ってみた

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ミチの胸を──というか鎖骨を唇と舌で愛撫し、センパイの胸筋を後頭部で堪能する。当初はミチが「自分が選ばれた」と騒いでいたが、俺の不自然な頭の揺らし方にセンパイの胸筋も楽しんでいるのだと気付かれた。

「むぅぅ……月乃宮くんの欲張りっ」

「……でなければ3Pの意味がない。それでいい、余計なことは考えず性欲のままに動け。まぁ……あれだけ抱いた後でまだあるのかと飽きれるがな……」

「そ、そそ、そうだよ! 形州せんぱいは月乃宮くん抱いてたじゃないか! ぼ、ぼぼ、僕の番だよ!」

「……どちらのが欲しいかはノゾムが決めることだ。なぁノゾム? こんなチビの粗チンなんて入れられても気付けないよなぁ?」

ミチはセンパイに匹敵する巨根だ。センパイの大柄な身体についてあるから似合うのであって、ミチの小柄な身体にぶら下がっているのは正直不自然だ。信楽焼のタヌキのようなバランスの悪さを感じざるを得ない。

「ぼ、ぼぼっ、僕おっきいもん! おっきいのが原因でいじめられたんだもん!」

「え……原因それだったの」

「さ、ささ、最初は話し方変とか言われたけどっ、て、てて、定番の脱がすイジメあるじゃんっ、それですごく悪化してっ、タバスコかけられたりとかあって」

「…………潰してやろうか? 名前を教えろ」

「ぁ、や……も、ももう退学になっちゃったし……わわっ!? ななな、何?」

センパイがミチの頭を撫でたようだ。ミチは怯えて逃げてしまったが、打ち解けてきたように思える。二股……本当に出来るんじゃないか? やってはいけないと分かっているのに、やれそうだとなるとやりたくなってきた。

「……野良猫に逃げられた時のことを思い出すな」

「ミチ、ミチおいで。センパイ痛いことしないから」

「きっ、きき、君頭蓋骨割られたじゃないかぁっ!」

「ちょっとヒビ入っただけだ、そんな気にするなよ」

俺を抱き締めるセンパイの力が強くなる、また何かごちゃごちゃと考えているのだろう。見た目に反して繊細な彼の癒しになると願いながら、顎に手を添えて頬にキスをした。

「センパイももう気にしなくていいんですよ」

「……ノゾム」

「センパイはもう絶対に俺を傷付けたりしません、ミチやレンにも酷いことしないって信じてます。もちろん、自分を傷付けるのもしませんよね?」

「………………善処する」

唇に唇が押し付けられたので慌ててセンパイの顔を押す。今ぐっと押し込んでしまっているだろう頬のあの褐色を見たいのに、俺の目は開かない。

「誓ってください。もう誰も……特に自分を、痛い目に遭わせないって。もう、もう二度と……センパイがあんな、嫌なんです、だから……お願いです、誓ってください……!」

「…………お前が俺を捨てないと誓うなら」

「そんなことしませんっ! 絶対に、絶対にっ……! 今度こそ俺がセンパイを幸せにしてみせます!」

「……………………ありがとう」

頬に押し込んでいた手が濡れる。涙だろう。手探りでもう片方の目から零れた涙も拭い、少し苦しい体勢になったが振り返って唇を重ねた。

「ぅ……うぅ……な、なな、なんかっ、なんかぁっ、ぼぼっ、僕とはない絆みたいなの見えて嫌ぁ! つつ、月乃宮くんっ、僕とキスして、僕とも!」

舌を入れようとしてきていたセンパイの唇から離れ、前を向いて待つとミチの手が震えながら俺の頭を掴んだ。

「…………俺と間接キスだな」

センパイとはまた違う、小さく柔らかい唇の感触を得た直後にセンパイが小さく呟く。当然ながらミチは口を離してしまった。

「な、ななっ、なんてこと言うんだよぉっ!」

「……事実を言ったまでだ。俺の後が嫌なら3Pなんて出来っこないな。ノゾム、俺と二回戦と行こうか」

センパイが一回戦とまとめて数えたやつ、俺にとっては四連戦超えだったのだが。

「へ、へへっ、平気だもん形州の後くらい!」

「……せ、ん、ぱ、い」

「ほ、ほほっ、ほっぺた伸ばひゃないれぇ……うぅ、形州せんぱいの後くらい平気!」

「じゃあ、ミチ……」

センパイにつままれたらしい頬を撫で、顎を支える。そうしてやるとミチは俺の肩をぐっと掴み、初めてのように緊張しながら唇を重ねた。

「ん……ぁ、むっ……んん」

小さな舌と舌を絡める。センパイとは違い、犬や猫のようにぺろぺろと細かく舐めてくるのが可愛らしくて好きだ。

「ん……ミチ、可愛い……」

頭に腕を回して小さな口内に舌を押し込む。弱々しく抵抗する身体を撫でてなだめ、上顎を舐める。

「んっ、んんんっ……!」

腕の中で喘ぐ小さな身体に庇護欲と背徳感を覚える。

「ん、んんっ……ぷはっ、はぁ……つつ、月乃宮くん……み、みみっ、見えてないくせにっ、何が可愛いだよっ!」

「いや……触った感じとか、反応とか、可愛かったから……」

「ぇ、あ、ぁ……ほ、ほほ、本気だったんだ……ご、ごごめん」

褒め言葉を素直に受け取れないミチは可哀想で可愛い。たくさん褒めて慣れさせてやると誓い、その証のキスを髪に。

「ミチ、下どんなの履いてるか教えてくれ」

「ぁ、ぅ、うんっ……ささ、触って」

ジージャンを着ているとはいえ、キャミソール一枚で出歩いたのは後で説教が必要だなと思いながらキャミソールの布の薄さを堪能する。ふにふにとしたお腹に陰茎を擦り付けたい。

「ん……? スカートか、これ」

細い腰へ手を下ろし、そうっと尻を撫で、ヒラヒラした布をつまむ。

「う、うんっ、黒のね、ちょっとかっこいい感じのっ……わ、めめっ、めくっちゃやだっ」

「……女の服には詳しくないが、多分パンクだな。黒色だ、ベルトの金具は銀」

スカートをめくるのをやめ、上からそっと撫でる。腰に巻いたものだけでなく縦にも無意味にベルトがぶら下がっている。

「これにジージャンとボーダーキャミ? ふぅん……」

見えないから何とも言えないが、そのファッションは正解なのか?

「にしても、スカート短いな……ここに来るまでに誰かにパンツ見られたんじゃないか」

触った感じ、スカートの長さは太腿を半分隠す程度。ふとした段差や風、少し腰を曲げただけでも見えてしまうだろう。

「へ、へへっ、変なこと言わないでっ! そ、そそ、それより……月乃宮君が喜びそうなの、スカートの中だから……」

ミチは自らスカートの中へ俺の手を導いた。めくるのではなく、下から差し込む。めくったところでどうせ見えないしこれはこれで興奮する。

「ん……? あっ、これ、ガーターベルトか! しかもレザーだな」

「う、うっ、うんっ……月乃宮くん、これ好きでしょ」

「うん、うん、うんっ、めっちゃ好き! 顔挟んでくれ! センパイ、ちょっとの間だけ離してください」

センパイの腕の中から抜け、膝立ちになっているミチの太腿へ顔から突っ込む。太腿に顔を挟ませることばかりでセンパイに向かって腰を突き上げる誘うような格好になってしまったが、今の俺には瑣末事だ。

「はぁぁ……すべすべだなぁ、前よりすべすべだぞ」

「わ、分かるっ? ほほ、保湿液、お母さんのこっそり使っちゃった」

「マジか、平気か?」

「う、うんっ、まだバレてないよ」

バレた時が怖いな、ミチの太腿がすべすべになるのは好ましいが、後でやめるよう言わなければ。今は水を差すことになりそうだから黙って太腿にしゃぶりつこう。
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